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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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801.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
アデルのおっぱいをチラ見せしたのは、アデルに協力するミイラの行動に必然を持たせるためです。でも、あのシーンのおかげで随分と潤いが増しました。変なところは良く心得ているリュック・ベッソン。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-25 01:53:36)
802.  死の接吻(1991) 《ネタバレ》 
何がしたいのか分らないサスペンス。そもそも主人公の動機が良く分らない。あの資産家に取り入って財産を手にするだけなら、妊娠した一人目のショーン・ヤングと結婚した方が好都合だったように思える。素性が発覚する可能性を考えると、双子の片割れのショーン・ヤングに接近することも不自然。あの家族に何か恨みでもあったのか? 貨物列車に描かれた企業ロゴを見て育つと、その企業が憎らしくなるものなのか?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-07-25 01:28:53)
803.  パンドラの匣 《ネタバレ》 
「パビリオン山椒魚」という、私的には途轍もない駄作がありました。その駄作ぶりは全部監督の責任と言えるような内容でした。本作はその冨永氏が撮った作品なのだけど、これが同じ監督の作品かと驚きを禁じ得ない。演出の個性やアイデアが、映像作品の個性として見事に昇華されている。時折り挟まれる主人公の独白が面白い。その独白は映像の説明不足を補うナレーションではなく、連なる映像にさらに1カット分の意味作用をモンタージュしたような効果をと味わいを生み出している。文学とは元来、状況や感慨を文字に置き換えて概念世界に広がりを持たせる作業だが、こちらは映像と独白によって映画世界に見た目以上の広がりを持たせている。文学作品の映像化として良く練られた演出が成功していると思います。主人公の達観した視線に太宰らしい自己中な個性を覚えるが、自らを「新しい男」などと規定することが実はギャグで、そのズレ加減が可笑しい。若造がカッコ付けて素直になれず、結局は気になる女(竹さん)を取り逃がすという、実に他愛ない話なのだが、純文学的な風格を感じるほど真面目な体裁に仕上げたところが本作の味わい。「やっとるかぁ?」~「よ~しきた!」の定形コミュニケーションとその変奏も本作の個性を際立たせる。これ、レビュー数は少ないですが、テレビドラマの延長戦のような邦画に「ドラマで充分」というレビューをしている方々におススメしたい。映画らしい映画です。収穫でした。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-07-21 22:17:58)
804.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
本作が提示した時代の空気や登場人物のメンタリティは、吉永小百合や浜田光夫が最も輝いていた60年代の日活青春映画と同じですね。私はそんな60年代の邦画青春映画を好んで観ています。そして、本作はなぜ自分が60年代の青春映画が好きなのかを確認させてくれました。若者の根底にある上昇志向や向上心、あるいは正しく生きたい願望のようなものをストレートに出すことが恥ずかしいとされる現代の風潮に対し、そこを照れずにやれる。それで不自然にならない時代が60年代なんだと思います。複雑に分化した現代社会では青春の挫折を表現するだけでも簡単にはスタートできない窮屈を感じるが、本作にそんな制約はない。時代が半世紀も昔でも、持ち上がる問題がシンプルでも、そこに揺れる心の機微に魅了されればそれで十分である。それが本作の魅力であり、ひいては60年代の青春映画の魅力でもある。「上を向いて歩こう」を象徴する路面電車の停留所シーンに感心しました。直球のコミュニケーションは清々しく強い。さらに大事なポイントは、実写の60年代青春映画に感じる隔世感が、アニメというメディアが持つ純化とデフォルメ作用によって見易いものに変換されていること。吾朗監督、本作は褒められる仕事をしたと思います。前作ではやたらと気になった「宮崎色」を感じなかったことに鑑賞後に気付きました。これは大きな進歩です。だけどスタート地点に立っただけという見方もある。次回作は「吾朗色」の発現に期待したいです。
[映画館(邦画)] 7点(2011-07-21 01:23:22)(良:1票)
805.  フェーズ6 《ネタバレ》 
状況の説明なしに、いきなり疫病が蔓延した世界に放り出される。こういう割り切りは好きです。「感染者は死人も同然、助けようと思うな」がルール。傲慢で自分勝手だけど強力に仲間を牽引する兄と従う弟。ストーリーは知り合った人や身近な人が感染し、それを切り捨てて行くことの繰り返し。感染を隠そうとする者、潔く諦める者、助けを求める者など、タイプは様々。先述の兄もやがては感染し、見捨てないでほしいと弟に懇願するが撃ち殺される。そこからメッセージを読み取るのは難しく、ただの救いの無い話です。結局、感染者を切り捨てる選択しかしておらず、個々人の葛藤の掘り下げが淡泊でテーマが不明瞭。まぁ、こんな人もいるのだろう、って程度で何が言いたかったんだか…。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-07-16 16:16:24)
806.  ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 《ネタバレ》 
「パート1」から一転して息付く暇もないくらいの忙しい展開。ホグワーツが戦場となるスペクタクル感や過去作の名所旧跡巡り的な趣きはありましたが、ストーリーは分霊箱を探し出して壊す単調の繰り返しで、謎解きや心情の掘り下げなどの描写が一様に浅い。ニワトコの杖の持ち主が実はハリーだったというあたりは、最終作らしい盛り上げを演出できる要素だっただけに勿体無かった。シリーズ全体の話になるけど、原作を読んでいる者としては一作として満足に映画化できた作品は無かったというのが実感です。どの作品も駆け足でエピソードをなぞって行くばかりで、誰にも共感できない。本作のスネイプの記憶が最も感情移入できるシーンだったかもしれない。しかし、10年もかけて出演者の成長を物語世界とシンクロさせて見せたシリーズは記憶にありません。ハーマイオニーに初めて女性の色気を感じたのは「アズカバンの囚人」でした。劣等生の代表だったネビルの最終作での活躍は、背丈の伸び自体が演出でした。あるいは、マクゴナガル先生は最終作まで出られて良かったなぁ、とか。私はそんな楽しみ方をしていましたし、シリーズとして意義があることだと思います。初作で小学生だった人も本作では成人している訳で、もし主人公たちと同年代でこのシリーズを追えたら格段に興味が増しただろうと想像します。新作を観るたびに不満が先行するシリーズでしたが、再見したらディティールを楽しめそうな予感もあります。5年後くらいにまた、まとめて観ようと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-16 11:32:07)(良:2票)
807.  悪い奴ほどよく眠る 《ネタバレ》 
現代の視点からは特にひねりのない汚職事件ものだし、人物の掘り下げが深いとも思わないんだけど、救いがないストーリーは良かったです。復讐が成就しなかった悔しさが汚職に対する怒りとして残る。スッキリ観終われないことをがテーマです。まぁ、嫌な映画ですな。エンディングでタイトルをしばらく出しっ放しにする演出も効果的でした。すでに半世紀前の作品ですが、汚職に関与した下っ端役人や政治家の秘書が自殺するような事件はその後に現実に起こりました。「記憶にございません」などは本作から十数年は未来の出来事だけど、それを予感していたような脚本は見事だと思います。「役人は上役を裏切れない」って台詞は現代でも相変わらず色褪せない。さらに半世紀を経ても色褪せないのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-07-13 22:26:51)
808.  ダレン・シャン 《ネタバレ》 
規格外の身体に対する差別が当然の慣習だった時代の名残りのような見世物小屋。それを興味深く面白がる私は不道徳な人なのか、なんて思いました。おつむが歪んだ渡辺謙さん。その変形ヘッドのまま渋い役を演じてるんだけど、存在感ありました。ストーリーは散漫で面白くないです。実はすでにほとんど忘れました。ヴァンパイアの共食いの話だったっけ?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-07-13 21:47:27)
809.  バーティカル・リミット 《ネタバレ》 
この映画を一言で評すなら「悪趣味」です。全編、必然の無い不快に満ちている。まず、冒頭で息子にザイルを切らせて父親の死の直接の原因を作ること。確かにそれしか選択肢が無かったが、その設定自体が「悪趣味」だと言いたい。そんなことを言ったら映画にならないが、許せない気分になるから仕方がない。遭難した3人の救援に6人が向かい、生還するのは遭難者1人を含む3人だけ。結果だけを見ると、まるで二次災害を扱った映画。美しい自然の猛威の中で命を落とす分にはまだ観られるが、ニトログリセリンで爆死ってどうなんだ? 徐々に登場人物が減って行く様は、モンスターホラーと同じ体裁ではないか。さしたる必然も無く人を殺してサスペンスを盛り上げようとする「悪趣味」。最後に、遭難したボーンへ復讐の機会を窺っていたウィックは、土壇場で復讐を断念してボーンに自分のザイルを繋ぐ。それは山に生きる男として当然の選択に見えたのだけど、その直後にあっさりと自分のザイルを切ってボーンもろともクレバスに消える。人命を尊重した瞬間にボーンは一人の遭難者であり、彼に恨みがあろうが無かろうがザイルで繋がっている人物の命を一顧だにしない決断は英断なのか? オープニングの伏線を回収したように演出されている分、これが最も悪質な「悪趣味」だ。本作は自分の尺度では、かなりのクソ映画です。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2011-07-12 23:30:27)(良:2票)
810.  シー・オブ・ラブ 《ネタバレ》 
今でいうところの「出会い系」に絡んで起きた連続殺人事件を担当する刑事がアル・パチーノ。離婚歴があり、刑事という仕事にも疲れ気味。囮捜査で自分が女性に「出会い」犯人を捜すが、その過程で寂しく弱っていた自分の境遇に改めて気付くストーリー。エレン・バーキンが怪しく妖しく色っぽくて、犯人捜しのサスペンスとしても良く出来ている佳作、という評価です。「シー・オブ・ラブ=愛の海」は劇中で流れる歌。英語の歌詞は分らないので調べたところ、とてもシンプルなラブソングでした。でも、本作の愛の海はちょっと違う。誰もが愛を持っているし愛を欲してもいる。つまり、人が集まるところには愛が海のように満ちているはずなんだけど、本作がフォーカスするのは漂流している愛。自分に向けられる愛が無く、自分が育む愛もなかなか届かない。そんなカワイソウな人を演じるアル・パチーノがはまり役でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-07-12 22:09:33)
811.  127時間 《ネタバレ》 
主人公があの場を去る際に、一瞬振り返って「thank you」という言葉を口にする。そこに残した身体の一部に対して言ったようにも聞こえるが、私はその数日間に起こった出来事すべてに対しての感慨だと感じました。卒業式を終えて校門を出る際に、校舎を振り返って覚える感慨に似ている。実話がベースになっているようですが、自分の腕を切り離した直後に本当に「thank you」と言えたのかどうかは分かりません。でも、その気持ちは分かる。彼が過ごした葛藤の時間があまりに濃密だから。死の恐怖に直面しながら自己との対話を続けることで明らかになる自分自身。彼の人生の中で、最も切迫して、最も正直に、最も真摯に自身と向き合った時間だったと思います。だから、あの脱出は単純な生還とは違った意味を持つ。ひとつの出来事が価値観や人生観を変える。その究極版が本作だと思います。身動きできない状況の描写の中で、手を変え品を変えて演出される主人公の心象描写が素晴らしい。ダニー・ボイルさん、見直しましたね。私の中では彼の最高作です。でも、本作が私の人生の益になったかと訊かれるとちょっと違う。徹底した一人称視点のストーリーには痛みや渇きを感じるほどに共感するが、仮に自分があの状況に陥ったら違う感慨を持つと思うから。また、あの事故が結果的に彼を良い方向へ導いたとしても、自分で経験したいとはこれっぽっちも思わないから。私だったらどのように決断するかも考えたくない。考えるだけで痛い。そういう意味で、実はSF映画ほど距離のある映画。その距離感と感情移入のギャップが異彩を放つ作品でした。
[映画館(字幕)] 9点(2011-07-12 21:37:25)(良:2票)
812.  あの日、欲望の大地で 《ネタバレ》 
シャーリーズ・セロン演じる主人公が働くレストラン近くの海の荒涼とした波涛が重い運命を暗示する。倒置されるストーリーを理解するうえで見逃してはいけないのは、少女時代の彼女が二つの時間帯に分けられること。例の事件の前後で。彼女が熱に耐性を持っているのは、炎で体を焼いていたから。それは、自責の念からの自傷行為だったとラスト近くで判明する。ちょっと懲らしめるつもりの悪戯が引き起こした決定的な崩壊。少年と付き合ったことも、彼の父を殺した引け目と無関係ではない。だが、それが妊娠に繋がり、生まれたばかりの娘と引き離されたことは彼女自身の傷口を広げる結果となった。彼女が誰とでもベッドに入るのは、自暴というより夜に一人でいることが怖かったからだと思う。自分の娘と和解し、父母子の3人の生活を暗示させて映画は終わる。意地悪な視線かもしれないが、あれで解決したのだろうか。私にはまだ波乱が続く気がしてならない。彼女は「許されざる者」。極悪人ではなく、業を背負った人という意味です。その業は誰かと暮らしても分け合えるものではない。主人公を簡単に解放しないところがこの監督さんの特徴。安易なハッピーエンドなど用意されていない。ただ、親子で暮らすことは累積した不幸の一片の正常化であるし、新しい暮らしに希望を抱くことが処方箋になることも確か。不幸の螺旋に落ちた人の再生の可能性を模索し続ける応援映画、という印象です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-10 23:56:12)
813.  マイティ・ソー 《ネタバレ》 
これは楽しかったです。傲慢さゆえに地球に送られる主人公だけど、さほど傲慢と思わない。強いて言うなら前向きな熱意で突っ走る「若さゆえの過ち」かな。地球では一貫して紳士的な態度だったと思う。 本来の力を親父に召し上げられて弱者の気持ちが分かるというプロットだけど、そこの説得力は弱い。多少はおマヌケに見えても、相手が地球人なら誰にも負けないくらいに強かったから。でも、良い意味でアメコミ原作らしい能天気さで、ソーに対する負の感情が溜まることなくストーリーが進むことがポイント。彼が能力を取り戻すところでは「待ってました!」とばかりに力が入りましたから。そのあたりの見せ方は良く心得たもので、上手い盛り上げ方でした。武器がトンカチって設定も良く効いてます。まさに「力」が必要な道具ですね。浅野忠信の初ハリウッド作品で彼らしい寡黙な戦士って役柄だけど見せ場が少ない、と言うより無い。そこは残念でした。ちなみに、飲み物のお代わりを頼むときに容器を叩き付けて割っていましたが、あれが神の国の作法なの? 掃除がたいへん。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-03 16:45:15)(笑:1票)
814.  スカイライン-征服- 《ネタバレ》 
日常の風景の中に非日常な光景が展開する様子は「クローバーフィールド」などと同じだけど、あの震災を体験した後だと感じ方も変わる、ということが分かりました。目の前で進行する事態を見ていることしか出来なくてオロオロする登場人物たち。その無力感に移入した。こんなに雑なシナリオで魅力を感じない登場人物でも。当たり前だけど、映画を感じるベースは個人の経験が起点になっていることを再認識しました。かといって、本作は決して褒められた出来ではない。遠くで起こっている事を映す映像は興味深く、侵略を客観視する序盤は良かったと思う。しかし、カメラが身近に向くと魅力が失せ、登場人物の反撃には嘘臭さが漂った。盛り上がって良いはずの都市ガスの「特攻」やコンクリートブロックのタコ殴りで、逆に醒めて行く。挙句は宇宙船の中に入って違う種類の映画になりました。まるで安いテレビアニメです。いかにも続編がありそうな見え方だったけど、特にあの先を観たいと思わないし、反対にあれで終わりなら最低の部類の半端さです。後に「AVP2」の監督と知って、とても悪い意味で納得しました。
[映画館(字幕)] 3点(2011-07-01 22:26:16)(良:1票)
815.  SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 
すでに多くの方がご指摘の通り、80年代のSF大作に馴染んだ眼には既視感を覚えるような描写が多々ありました。それ自体は別に悪いこととは思わないし、関わっている人たちの個性と思えば可愛いものです。ただ、その80年代のSF大作にボロボロと涙した経験のある者としては、そこまで入り込めない作品でしたね。あのエイリアン、人を食ってました。まず、その設定に腰が引ける。母親を亡くした喪失感を抱えつつ、それを開放できない少年と、故郷を遠く離れた場所で軍に捕らわれ研究対象にされていたエイリアン。その弱った二つの心がシンクロするシーンが山場だったはずなんだけど、そこに共感しない。ただ、少年が危機を乗り越えたシーンにしか見えなかった。すると、エイリアンの存在はただの狂言回しに堕ちてストーリー上の存在意義が希薄になります。例えばアリスとの関係などにもっともっと突っ込んでくれないと、感動するところがない。「スタンド・バイ・ミー」じゃなくって「小さな恋のメロディ」くらいまで突っ走って欲しかったかな。ともあれ、過去の某作を彷彿させる作り方である以上はその作品と比べてしまう訳で、古めの映画ファンの目には見劣り感が残ります。カタチから入って、終わったら違うものでした。決して悪い映画じゃないんですが。
[映画館(字幕)] 6点(2011-06-27 22:18:51)(良:2票)
816.  X-MEN:ファースト・ジェネレーション 《ネタバレ》 
対立構造が発生する多重の因果を分かりやすく見せるシナリオが素晴らしい。プロフェッサーXとマグニートーの違いは人の本質に希望持っているか絶望しているか。その起源を幼少まで遡り、出会いから共闘、そして袂を分かつまでを納得できるストーリーにまとめている。やがて二派に分かれるミュータントたちが単純な「善悪」でないことも良く分る。チャールズとエリックが別れる運命にあることは知っていても、それが確執と云うより友情を残した決別だったことが物語を奥深くし、「X-MEN」三部作のレベルまで引き上げたように感じられた。VFXだけが目立つ映画はたくさんあるが、中味のあるストーリーと上手く噛み合えば面白い映画が出来上がる。本作はその見本です。「キック・アス」を観てからマシュー・ヴォーン監督への期待値は高かったのですが、非現実的な設定を上手くまとめて面白く見せる勘どころが抜群なんだと思う。後の時代へ繋がる設定や小ネタを埋めて行く器用さにも感心します。初期タイプのセレブロに頭髪不安を織り込んだ茶目っ気がナイスです。
[映画館(字幕)] 8点(2011-06-27 21:30:13)(良:2票)
817.  ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション 《ネタバレ》 
TV版を除くシリーズ3作を続けて観ました。3作とも違う作品でした。そして、本作が最も見応えがありました。いくつか視点がありますが、まずタイトルの「リジェネレーション」はヴァン・ダム世代に終止符を打つ意図の表れと感じました。総合格闘家のアルロフスキーが演じた新世代ユニソルの方が明らかに強い。ストーリー上はヴァン・ダムが勝ちましたが、あれは花道ですね。そのアルロフスキーの戦いは見応えがありました。総合格闘技の迫力が初めて映画で取り上げられたという意見です。ナイフでとどめを刺す前に、これでもかとばかりに殴り続ける執拗さがリアルでした。そして、ヴァン・ダムとラングレン。初作で対決した二人の再戦はキレがあるという類いではなく泥仕合。かませ犬同士が取っ組み合っている様相。そもそもユニソルは死体を生き返らせた兵士で、戦うこと以外に意義を持たない存在。それはヴァン・ダムが精神のリハビリを断念して戦いに赴くことで念押しされる。衰えた肉体に鞭打って戦う両者とユニソルの宿命が絶妙にオーバーラップして、アクションシーンなのに寂寥感が募りました。「その男ヴァン・ダム」で感じた寂寥感も無意識に重ねていたのだと思う。ラングレンの最後なんて、悲しい存在以外のなにものでも無かったです。終始無表情で台詞の少ないヴァン・ダムは、3作目にして初めてユニソルの設定を正面から演じました。戦いの場から走り去る後姿が印象に残ります。ストーリーはシンプルというより陳腐に近い趣きですが、哀愁を感じさせるアクション映画として評価したいです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-24 01:30:41)
818.  ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン 《ネタバレ》 
シリーズ1作目から続けて観たんだけど、オープニングにアップで映ったヴァン・ダムの老け顔にびっくり。蓋を開けたら、その老け顔のまま老けたアクションしか出来ない人になっていた。動きが鈍く、武道をやっている人に見えない。1作目に引き続きヒロインに魅力なし。撮影も編集も下手くそで、蹴りを入れて間を置いてから吹っ飛ぶようなシーンが何カットかありましたよ。ダメのほとんどはスタッフの責任でヴァン・ダムが気の毒。そんな気になるのも「その男ヴァン・ダム」を観たからかな。次回作では「無かった事」にされた本作。同じスタッフでない限り、こんな駄作の続きを作りたい奴はいない。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2011-06-24 01:29:25)
819.  しんぼる
変な映画ですが、変な映画以上にはならない。なぜって面白くないから。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2011-06-23 21:54:05)
820.  パレード 《ネタバレ》 
ぼーっと観ていると流れて行ってしまうような薄味のストーリーなんだけど、不思議と引き込まれました。居候を含めてマンションの一室に同居している5人の男女は表面的には見えにくい傷や弱みを持っている。一方でその傷の中味を見せ、一方でお互いに侵食しない関係性を見せる。都市生活の基本である表層の付き合いと匿名性が、同居している者同士の中でも成立している。テーマはその距離感で、何気なく重たいことを言ってます。どこが良かったか明確に言えないんだけど放っておけず、珍しく2回見直した作品でした。タイトルの「パレード」だけど、行進する面子と観客の間にはその場を共有していること以外に必然がありません。場は賑やかでも、他人の関係性の中で距離を取って眺めているのがパレードです。都市生活者はたとえ同居人であっても、パレードの主体であり、客体である。原作は読んでいないので自信ありませんが、そんな意味なのかなと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-06-23 21:38:43)(良:2票)
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