81. フェイス/オフ
何人もの人に「面白いよ」と勧められたが、トラボルタの顔も、ケイジの顔も、嫌いな私にとっては、ストーリー以前の問題だった。一応、最後まで観て、娘の反撃がカッコよかったのと、教会の中での銃撃シーンが笑えるほど荘厳だったのが、印象に残った。 3点(2003-10-28 20:51:13) |
82. ゴールデンボーイ(1998)
凍りつかせるような空気を持った演技のできる美少年ブラッド・レンフロと、上品で穏やかな物腰の裏に不気味なものを持っていそうな雰囲気のイアン・マッケラン。まさに、人の心の闇がテーマとなっている映画で、妖気ただよう怪演のぶつかりあいがすごかった。が、脚本としてはもう一ひねり欲しかったような。 7点(2003-10-24 21:49:49) |
83. ロング・ウォーク・ホーム
ウーピー・ゴールドバーグは、こういう静かな力を演じられる女優なのだと、改めて感嘆した。非常に淡々と、差別の実態を描き出している。ミリアムは熱心な差別反対者ではない。ただ、おかしいと思ったから、ただ、ついでに車に乗せてあげたほうが都合がいいと思ったから、という、本当に単純な善意なのだ。その善意は育ちの良さ・裕福さに起因することが、さりげなく冒頭で示される。黒人女性に理解を示すことを、夫をはじめとする白人社会から非難され、攻撃されたときに、はじめてミリアムは差別に気付く。そして積極的に運動に加担するが、夫には内緒にする。一方で、バス・ボイコットをして長い距離を歩くことを決心し、そのことが大きな力になって白人社会を揺さぶるのだと知っているオデッサは、ひたすら歩く。決して声高に主張するわけでも過激に運動するわけでもない。そして自分たちの側に踏み出してきた、善意あふれる奥様が、攻撃を受けることを心配する。そして、最初バス・ボイコットなんかしても何も変わらないと思い、母親が家事をできなくなったためにとばっちりを受けていると不満だった高校生の少女が、自身の危機と弟の無抵抗の抵抗の中から、ようやく抵抗運動の意味を学ぶ。黒人の中にも温度差があり、白人の中にもおかしいと思いながら行動できない人々がいる。いじめや差別の、いつもある構図ではあるが、それをきちんと直視しながら、3人の女性が、丁寧に愛情を持って描かれている。 8点(2003-10-24 21:30:40)(良:1票) |
84. スリーパーズ
ホントに配役が豪華。まだ、美形だったころのブラッド・レンフローがまぶしい。実話だということだが、けっこう問題作なのかも・・・・・・。 5点(2003-10-22 20:57:52) |
85. ライフ・イズ・ビューティフル
前半のラブコメに、あれ?と思っていたら急速に戦争の時代へ突入。当時の庶民にしても、きっとこんなふうに戦争に巻き込まれていったんじゃないだろうかと思った。最後まで、軽やかなコメディ風味を残しながらも、現実の残酷さも見せている。言ってみれば、娯楽性とメッセージ性が、上手く両輪として動いている素敵な映画なのだ。我が子を守ろうとする父親のがんばりに観ているうちに引き込まれてしまって、最期の場面では本当に泣けた。だから、甘いと言われようと、男の子と母親が再び会えるラストになっていて良かった。チャップリンの「独裁者」を思わせる映画である。ただ、あの作品があの戦争当時に創られたという変えがたい力を持っているのに対し、こちらは、過去への追想であるところが惜しい。 7点(2003-10-22 20:48:57) |
86. 紅の豚
監督の趣味で、好きなように、大人のファンタジーを創ったんでしょう。ビデオで観る分には、申し分ない。 5点(2003-10-22 20:31:14) |
87. 欲望という名の電車(1995)
皆さんが書いているとおり、ジェシカ・ラングも上手いんだけど、ヴィヴィアン・リー版があまりにも強烈なので、どうしても負けています。全体の解釈も、ほとんど変えていないリメイク作品というのは、良いような悪いような・・・・・・。 5点(2003-10-22 20:26:31) |
88. 黒い家(1999)
主人公のおびえっぷりがスゴイ。が、演出的にやりすぎな部分が多く、とても不快感が残る映画である。 2点(2003-10-21 21:18:32) |
89. 月光の夏
今まで語られていなかった、特攻隊の裏の部分をからめて、印象に残る作品になっている。明日は死ぬ、という夜に何をするか・・・・・・というのは、とても大きなテーマだと思うが、その夜にピアノがある学校まで走り、ピアノを弾いた人間がいる、というのは非常に心打たれる。エピソードとしては、だいぶ事実を曲げた部分もあるようだが、声を大にして戦争反対と言うこともないまま、戦争の傷を抱えている人々がいることを、教えてくれる映画だった。また、ピアノや戦闘機がいくら高価だったとはいえ、太平洋戦争当時、人命がいかに軽んじられていたかが、伝わってくる。 5点(2003-10-21 21:03:57) |
90. 悪魔を憐れむ歌
ああ、こういうオチかぁ・・・・・・と、なかなかオチ具合が良かった。でも、ツッコミしたいところも多い。 5点(2003-10-20 21:34:10) |
91. 悪魔のような女(1996)
まあ、美女を堪能できる作品で良かったが、なんとなく最初からオチの見えてるサスペンスって、どうにもこうにも・・・・・・。 3点(2003-10-20 21:32:12) |
92. 氷の微笑
公開当時は、なんかものすごい映画を観たように思ったのだが、今になってみると、そうでもない。でも、この時期のシャロン・ストーンは本当に魔性の美女だ。 5点(2003-10-20 21:29:53) |
93. 鬼平犯科帳
映画になったら、テレビシリーズより、グレードアップしてくれないとダメじゃん。 3点(2003-10-20 21:22:39) |
94. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 ひたすらアンディの無実が晴れますようにと祈りながら観ていたため、無実の証人になりうる人物が殺されたときにはショックを受け、ああどうするんだー!と本気で心配した。まさか主人公の無実が晴れるのではなく、脱獄成功のオチになるとは思わなかった。しかし、専門知識や才能や、技術・努力・・・・・・さまざまな自分の持てる力を振り絞って、アンディはよりよい方向を模索する。コツコツとひそかに長い時間をかけて、アンディが一つの選択肢のために努力していたことを最後に知ったとき、非常にすがすがしい感動を覚えた。それはレッドにとっても同じだったはずで。悪いこと・社会の裏側を覚えて生まれ変わった主人公の未来って、ホントに明るいのだろうか・・・・・・と疑問もあるが、希望を持つだけでなく、着実に実行することの大切さを感じた。 8点(2003-10-20 21:11:28) |
95. ゴッド・アーミー/悪の天使
オカルト系ホラーとしては、なかなか楽しい作品だった。黒メイクに黒ずくめの衣装の天使たちも、天使が人間に嫉妬するという設定も面白かった。大まじめに、大天使ガブリエルや堕天使ルシファーを登場させる映画は、珍しいと思う。ルシファーは、そもそもファーストエンジェルでもっとも神に愛されるべきを、下級天使や人間たちに神の愛が注がれることに苛立って、神に反逆したため、地獄に追放されている・・・・・・という設定など、かなり、日本のオカルト少女漫画風だ。クリストファー・ウォーケンの怪演が何とも言えず印象深い。 5点(2003-10-19 13:32:37) |
96. シティ・オブ・エンジェル
《ネタバレ》 リメイクして何がやりたかったんだ? メグ・ライアンはキュートで良かったけど、ニコラス・ケイジは天使には見えないし。人間になったとたん、突然、彼女が死んじゃうという展開にはちょっとビックリしたけど、あまり意味がないと思った。 3点(2003-10-14 21:32:46) |
97. 柔らかい殻
映像は美しく、ストーリーは淡々として、息苦しくなってくる映画。主人公の少年を取り巻く現実は痛々しく、彼が現実に耐えられなくなっていく感じがせまってくる。母親が怖い、というのは何となくわかる気がする。父親が死んだことによって帰ってきた兄の、ひ弱で、はかない感じが意外性があって良かった。「愛されたい!」という暗いがエネルギッシュな少年と、弟の機関銃のような感情を受け止められない消え入りそうな兄との対比は、非常に面白い。暴走する少年の渇望は、残酷な結果を引き起こすが、これで終わるの??? ここで??? という気分になってしまう。それにしても、未亡人がもっと美しかったら、また映画全体のイメージが変わったかもしれないのに。 4点(2003-10-13 23:08:47) |
98. 王妃マルゴ
イザベル・アジャー二の美貌が素晴らしい。映像とか衣装・セットとか、ルネサンス後期の陰謀渦巻くイメージがものすごく良く出ている。政略結婚させられる場面で、頭を押さえつけられる彼女の絶望的な表情が印象深いし、ラストにとうとう命を救えなかった恋人の首を抱いて馬車に乗る場面は圧巻。政治的にいつも利用されて、淫乱とか悪女とかさんざんなことを言われて、マルグリットの人生ってかわいそう。(映画には描かれてないけど、そのあとフランス王妃の座も追われるし)。アンリはもっと、嫌な男に描いても良かったんじゃないの?と思った。歴史を勉強しないと分かりにくい部分もちょっとあったけど、全く知識が無くても、あの虐殺のシーンと、次の朝に死体が町中に転がっているシーンは強烈だった。 6点(2003-10-13 23:05:32) |
99. アンナ・カレーニナ(1997)
ああ、この二人は生活苦なんてしたことの無い、貴族なんだなぁ~と、ちゃんと納得してしまえる点で、この映画はスゴイ。セットも衣装もゴージャスだが、主役の二人もまぶしい。ショーン・ビーンは悪役も良いが、こういう傲慢な甘ったれのハンサム役がまたよく似合う。ストーリーはつまり、金持ちの贅沢な不倫話である。二人の破滅的な恋と、アンナの狂乱への一歩一歩が非常に丁寧に描かれている。文学作品の映画化としては大変わかりやすい映画。 7点(2003-10-13 23:04:35) |
100. トゥルーナイト
ランスロットがヒドイ出来。あれでは、アーサー王伝説の世界にひたりようがない。ショーン・コネリーはなかなか良かったが、オーモンドは若すぎ。グネヴィア王妃の不倫が理想の王国を崩壊に導く、というのが伝説のもっともドラマティックな部分なのに、こそこそいちゃいちゃしていて、変なラブストーリーだった。どうも全体がうっかりするとコメディになっていきそうで、それなのにマジな話ですすめていくので、なんだか間延びしたお話になっていく。戦闘場面も迫力がない。題材自体が消化し切れていないのでは。 2点(2003-10-13 22:49:22) |