81. スラムドッグ$ミリオネア
まず素直に力のある作品だった。アイデアがいい。演出がいい。撮影がいい。アカデミー賞総なめもわかる。見た人の心に残る力は確実にある作品だと思う。特に、列車にのった主人公を見つけた時のラティカの笑顔。あまりにも美しくてびっくりしてしまう。あれは二度と撮れないんじゃないかなと思わせる。それと。僕はこの映画のストーリーを、何を思ったか、どこでそんなことになってしまったのかわからないが、実話に基づいたものだと思っていた。恥ずかしい限りだが、「へー、よくできた話があったもんだなー」と思いながら見ていた。よく考えれば気付きそうなもんだろう。何を考えていたのか。でもだいぶ後半まで「こんなことまで証言したんだ、すげーなーモデルの人」とか思っていた。だから、ストーリーがご都合主義じゃないか、みたいなところはまったく、もうまったく感じず(だって実話だから仕方ないじゃないか)世の中には奇跡のような話があるもんだと思って見ていました。これはこれで幸運なことなのかもしれない。関係ない話ですが、さきほどテレビドラマ「クイズショウ」を見まして、この映画とのあまりの落差に愕然としました。 [映画館(字幕)] 8点(2009-05-08 03:18:17)(笑:1票) (良:1票) |
82. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
なんの事件もおきないフォレストガンプといった印象。ただ、ラストシーンだけはものすごく見る価値があると思います。見終わった後、身近な人を大切にしたくなりました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-08 03:04:26) |
83. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
まずサブタイトル「未来への最終決戦」。何この安さ。三文映画感がすごい。80年代のにおい。「男たちの決意が揺らぐとき、女たちの勇気が~」みたいなTVCMのナレーション。安い。B級感がすごい。広告キャンペーン全体として、映画の重厚な良さをしっかりとそぎ落として、わかりやすく、深みのない、消費する映画として創りあげようとしている。でも、それがよかったのかしら。ヒットだもんなぁ。ダサいほうが客が入るということか。それはそれで悲しい。 [映画館(字幕)] 7点(2009-05-08 02:58:51)(笑:1票) (良:1票) |
84. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 監督、超雲大好きなんだなーってのがものすごくわかります。かっこいいんだこいつがまた。彼や、関羽や張飛が超人のごとく活躍する様は、嘘まるだしで逆に気持ちいい。個人的にはそのアクションシーンがいちいち面白かったおかげで満足できる映画でした。まー冗長すぎるきらいはあるけれど。特筆すべきは音楽。一気にテンションを上げる力はすさまじい。 [地上波(吹替)] 6点(2009-05-08 02:50:52)(良:1票) |
85. ONE PIECE THE MOVIE エピソードオブチョッパー+冬に咲く、奇跡の桜
結論から言うと、原作のほうが良質な作品だと思う。映画オリジナル要素はいらないと思うし、ドリカムの主題歌は意味がわからない。だけど、それでも。完璧に号泣してしまったものに何が言えようか。ヒルククのとこ、もうほとんど反則。なんなのあれ。大の男が嗚咽。もう、どうかしてるよ。 [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-03-22 02:22:47) |
86. ハッピーフライト(2008)
もう少し面白くなれた気がする。わりと中途半端なところで落ち着いてしまった印象です。キャストはいいし、監督もよかった。ただ脚本だけがもうひとつだった。やりたいことと映画のトーンが揃ってない気がしました。家族とかで見に行ったり、暇つぶしに見るにはいい良作です。でもこれを観ておかないと後悔する映画ではないと思います。 [映画館(邦画)] 6点(2008-11-25 22:46:14)(良:1票) |
87. ダークナイト(2008)
《ネタバレ》 見終わったあと、すごくぐったりしました。役者もストーリーもよくできていて、良質な映画だったと思いますが、もう一度見たいかと言われたら確実にノーです。世界の嫌な部分を見せられた気になった。それを作品の深さと呼ぶのかもしれませんが、僕が映画に求めているものとは違いました。ジョーカーの計画があまりにもうまく行き過ぎるのにもイライラしたし、検事が急に性格が豹変してしまうのにも違和感があった。あんな都市があると考えるとイライラしたし、とにかくところどころにイライラポイントがあった。でもそれだけこの映画に力があったということなのかもしれません。重くて良質な純文学を読んだ時の感想に近いです。評価はするけど、好きになれない。そんな映画でした。 [DVD(字幕)] 7点(2008-11-11 23:17:43) |
88. おくりびと
《ネタバレ》 世間の評価と自分の感想があまりに乖離していた。印象の強い順に話すと、まず広末の演技があまりにも鼻についてだめだった、ということ。いつまでもアイドルの枠を抜け切れていない人だなぁと思う。どの物語でも自分をかわいく飄々とみせようとする芝居はいいかげんやめたほうがいいとおもう。すごくもったいない。次に内容のこと。主人公が、納棺師をなりゆきでやってしまいました、だけど意外とやりがいを感じて生涯の仕事にしたくなってしまいました、という流れと、その映画を見て「感動しました。所作が美しい」とか言っている人たちに対して、実際の納棺師の方はどう思うのだろう、と考えてしまったということ。実はここに、ものすごく差別的な視点がないだろうか。これは、愛は地球を救うと銘打たれた24時間テレビで、障害者の方が毎回出てきて何かに挑戦することと、それを観て「感動しました」と涙を流すタレントに対する違和感に似ている。否定するつもりはなく、もしかしたら私の心のほうがどこか汚れてしまっているのかもしれない、とも思う。でもどうにも最後まで納得できなかった。映画としてとてもうまいことやっているし、観客への配慮もある。才能のある人たちが作った映画だと思う。だからとても気付きにくいのだが、根本のところでやっぱり違和感のある映画だった。 [映画館(邦画)] 4点(2008-11-03 21:05:25)(良:4票) |
89. 崖の上のポニョ
ポニョ、かわいいじゃん。海、すごいじゃん。絵、きれいじゃん。みたいな、二語くらいで評価したほうがいい映画だと思います。 最初、あまりのエンディングのあっけなさに、えっ?と思ってしまったのですが、時間がたった今、もう一度見たくて仕方がない。こんな効き方をする映画はめったにない、と思います。 [映画館(邦画)] 7点(2008-07-24 21:12:07)(良:2票) |
90. ザ・マジックアワー
もうあと一工夫できれば、日本が誇る映画になったと思いますが。 でもあと一工夫してしまったら、こんなに笑えなかったかもしれないと思います。 これだけ笑えれば文句ないでしょう。 ものすごい才能だと思います。監督も、キャストも、スタッフも。 [映画館(邦画)] 8点(2008-07-08 02:32:08) |
91. ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
原作のファンだったので、楽しめました。 けど、やっぱり原作を読んでたときのほうが面白かった。 原作をある程度忠実に再現しようとしてくれてるのがわかるだけに、 残念でした。 7章全部みないとやっぱり最終的な面白さはわからないと思う。 [地上波(邦画)] 5点(2008-06-02 10:22:43) |
92. わたしのグランパ
《ネタバレ》 なんだろう。菅原さんも浅野さんもすごく味が出てていいのに、どうにもB級ドラマの匂いがしてしまう。8時くらいから日テレでやってそう。ヤクザとか、本当に怖い人じゃなくて、「怖い人風」のヤクザな感じがする。ベンツとか乗ってるし。キャラクターがあまりにもベタだ。それでもいいところもあった。ほのぼのしている会話とか。でも、そうやっていいところもいっぱいあるのに、3点になってしまうのはなぜだろう。いろいろ考えた結果、すべての元凶は、あの椅子空中浮遊のシーンにあるという結論になりました。あれのせいで、見終わった後の映画のトーンが規定されてしまっている気がする。あれが一気にB級感を強めたなぁ。 [地上波(邦画)] 3点(2008-05-19 02:26:24) |
93. うた魂♪
《ネタバレ》 湯の川の皆さんの歌声には心が震えた。ああいう合唱方法もあると思う。自分の学校の合唱では、なんであんな変な歌ばっかり歌わされるんだろうとずっと疑問だったので、フニクラの女の子がその点をすぱっと指摘してくれたシーンは気持ちよかった。ただ、指摘させたわりに、それを映画のストーリーの中で解決しないまま放り投げてたのは残念だった。すごくよくなるはずだったのに、いろいろもったいなかった気がする。だから、僕が入れた点数は、すべて歌そのものに入れた点です。「15の夜」で3点。「僕が僕であるために」で3点。「あなたに」で2点。歌はとても素晴らしかった。ただ、ゴスペラーズの歌とか、ああいう凡庸な曲をラストに入れたのはいろいろ裏側があったのかもしれないけど最悪な判断だったと思う。 [映画館(邦画)] 7点(2008-05-06 18:24:31) |
94. 妖怪大戦争(2005)
他のレビュー見たらみんな、ふとももふとももばっか言ってて、まったくみんなそれ以外言うことねーのかよ、しょーがねーなって思ってたら、本当にふとももしか見るべきところがなかった。ショックだった。 [地上波(邦画)] 2点(2008-04-24 04:37:49)(笑:4票) |
95. アヒルと鴨のコインロッカー
ところどころにいい感じがあるのだけれど、 どうも小説で読んだほうがよかったような 気がしてしまうんです。 小説だから許されていたちょっとありえないなぁという展開が、 映像化されると際立って嘘くさく見えてしまった。 ただ、濱田君は、すごくうまい人だと改めて思った。 [DVD(邦画)] 5点(2008-03-21 11:26:35) |
96. アース
壮大なNHKスペシャルといった印象でした。 クスリとできたりハラハラできたり なかなか楽しめました。 でもどっちかというと、家族とあーだこーだいいながら見たい映像です。 小学生の子供にいろいろ教えながら家族で見たい。 そういう意味では言葉が発せられない映画館向きではない気もします。 それはそうとコンダクターって。 こういう意味のわからない言葉をつけるのはどうかなぁ。 コンダクター(笑)って感じになってる気がする。 [映画館(吹替)] 6点(2008-03-11 13:22:39) |
97. マスク2
鑑賞中に気持ち悪くなった映画って始めてかも。 ただただ不快で笑えない映画だった。 [地上波(吹替)] 1点(2008-02-11 22:16:16) |
98. ペルセポリス
《ネタバレ》 絵はほぼ最高。とてもかわいいし、クセがあって、すごく面白い。さらにユーモアセンスもかなりいい。「神様お許しを」って言いながら、お風呂でワインを造るためにぶどうをつぶしてるおばあちゃんの動きとか、写生の時間の女性モデルが全身黒布で覆われているとことか、僕も笑ったし、観客も笑っていた。それだけに、テーマがしぼりきれていないのが残念。ユーモアとシリアスの間に差がありすぎて、監督が本当に何を撮りたかったのかがもうひとつ伝わってこなかった。面白く見たけれど、みんなにおすすめ、とはいかないのが正直な感想です。 [映画館(字幕)] 5点(2008-01-30 11:31:51)(良:1票) |
99. 時をかける少女(1983)
アニメ版から入ったクチですが、これはこれでそれなりに面白いのではないかなぁと思った。 最後がすごく切ない余韻があっていい。これはアニメ版を超えていると思います。 [地上波(邦画)] 5点(2007-12-22 15:12:43) |
100. 容疑者 室井慎次
こういう映画を楽しむ人もいるんだろうか。 踊る大走査線という作品を骨の髄までしゃぶりつくしてるやり方にはある意味尊敬さえ感じた。 [地上波(邦画)] 3点(2007-12-22 15:07:20) |