81. 鳥(1963)
ただただ不気味で怖い映画だった。 もちろんヒッチコック作品なので、それを期待している部分はあったのだけれども、終わったらそれを通り越して気持ち悪くなってしまった。 鳥が苦手な人は見てはいけません。普通な人もトラウマになるかもしれないので注意です。私は苦手な方でしたが、これから数日は外出時は神経過敏になりそうで不安です…。ある意味凄い映画ですね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-05-10 23:55:58) |
82. 赤ひげ
《ネタバレ》 日本人が共感できそうな心情の機微を丁寧に表現した作品で、黒澤映画の中でもかなり好きな作品。 前半はオムニバス的に個々の患者の背景を通じて保本の気持ちの移り変わりが表現されていて、彼が入所当初の自分を悔いるシーンなどはホロリとさせられ、後半はおとよを中心に彼女の回復と周囲との交流があり、ユーモアもあって心温まる思いになりました。 好きな場面として、患者で山崎努演じる皆から好かれている佐八の過去の回想シーンで、周りの患者のように私も泣いてしまいました。特に再会後に階段で別れるシーンは印象的で、お互いに背を向けた後に両者が幾度か振り向くも顔を見合わせることが出来なかった。思いは十分にもかかわらず、上手く表現できないですれ違ってしまった不器用な二人を象徴しているようで、何とも言えない切なさが胸に刺さりました。 全体としては後半が柔らかさもあって気に入っていますが、それも前半の息苦しさみたいなものがある故と思うので、3時間と長いですが、刀を使ってのチャンバラは無くとも黒澤明の神髄を見られる作品だと思います。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-26 17:27:29) |
83. 天国と地獄
《ネタバレ》 面白い映画を作りたければ前半部分を色濃くしたのかもしれない。しかし黒澤監督はそうはせず、当時の社会についてのメッセージ性のある監督の主張を織り交ぜた作品に仕上げた。 ラストは印象的だった。再起していく明日を見ている印象の権藤に対して、取り返しのつかないことをして死刑になるだろう犯人の対照性。そして印象的だったのは、権藤は犯人にまるで興味が無い様子のカット。これは権藤が工場作業員からのたたき上げで多くの経験を重ねてきた人間の深みを感じさせる。反対に平静を装いながら最後には大声で喚いてしまう犯人には、若さから来る浅はかさを感じてしまった。 黒澤監督のこういった犯罪に対しての見識が垣間見えた気がする。 ともかく、面白みは半減したので、前半の屋敷内でのやり取りをメインとした作品も見たかった気はしました。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-04-17 23:54:40) |
84. 椿三十郎(1962)
見事な脚本に印象的な脇役、そしてところどころのコメディタッチ。これら全てが三十郎のキャラクターと噛み合って、緊張と緩和が心地よい。 特に三十郎と睦田夫人のやり取りが面白くて、彼の性格やらの内面がよく分かるようで親しみがわきました。 あと庭の引き水に流れてくる椿の花の絵は傑作でしょう。とても印象的でした。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-15 23:07:58) |
85. 用心棒
太鼓で音頭をとる音楽に三船敏郎の後姿が思い浮かぶ。黒澤映画と言えば三船敏郎がやはり印象的だけれども、この作品は東野英次郎の役回りに目を引かれた。 序盤の長々と状況説明してくれながら、文句を言いつつ飯を食わせるクセのあるオヤジの感じ。そしてそれからの終盤の活躍。 ああ良いオヤジだなあ!そして最終的にはオヤジのこれからを心配してしまう。これからも店はやっていけるのかなあ… [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-04-13 00:08:28) |
86. 隠し砦の三悪人
この映画は筋よりも三船敏郎のカッコよさが印象に残る。 あの馬に乗っての格闘や槍の対決の鋭い眼つき、女を馬に引き上げる肉体的な力強さには男が憧れるものがある。 こういう男は超人的な展開であっても、あり得ると思わせられるものがあるので見ていて楽しい。まさに役者が違うという感じがしました。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-04-12 11:12:28) |
87. フォレスト・ガンプ/一期一会
ストーリーについては色々と途中で言いたくなったのだけれど、終わってみたら感動。 邦題に付いている「一期一会」の生き様を主人公から教えられたような気分になりました。彼は身近な人をとても大切にする。もちろん幼少期から周囲との関係の構築が難しかったことが大きな要因になっているのだろうが、成功者になったことを無視してもガンプが立派に見えたのは、私自身が考える理想の人間の振舞いに彼が重なったからだろう。 身近な周囲の人を大切にする。言葉では単純なことだけど、なかなかできない。でも改めて実践していきたいし、しなくてはならないことだと改めて教わりました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-06 00:27:01) |
88. センチメンタル・アドベンチャー
可もなく不可もない仕上がりですが、誰が考えたのか邦題だけは酷いと思います。しかし泣けました。 クリントイーストウッドほど銃とハットと埃っぽさが似合う男はいない! [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-04 22:11:30) |
89. ペーパー・ムーン
親子の事実の曖昧さが二人の距離感として表れて、良い感じにドラマを作っている。 子役がこれほどハマっている映画は今までに見たことが無いほどで、序盤のアディの可笑しさから作品に惹きこまれました。 残念に思ったのはエンディングで、あれほど愛着が湧いた親子だったのに、これからハッピーに生きていけるような未来を全く想起できませんでした。時代も国も色々が大きく違うということで価値観の問題もあるでしょうが、父親と出会うまでのアディの不遇をもう少し描いてくれていたら救いがあったのにという感想が残りました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-03 23:46:49) |
90. サイクロンZ
よくあるジャッキー映画だけど、これはコメディのところがイマイチでした。久々にカンフー映画を見たのもあってかアクションは相変わらず楽しめました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-03-21 00:54:16) |
91. ベイブ
子供の頃に見ていたらどう感じただろうと考えてしまうほどの、面白く優しく教育的な面もある作品。 特にめえめえと鳴く理性的な羊が好きで、ベイブに言われトコトコと集団で移動する様は可愛くコミカルで笑ってしまう。 灰汁の強いアヒルの出番がそれなりに少ないのも良かったのかも。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2017-03-07 18:38:46) |
92. アメリカン・ビューティー
クソみたいな価値観に蹴りをいれる痛快な映画。 登場人物の各々が裏の顔があって、誇大な部分はあれども現実感もある。そんな見えない現実のことを表示するのも映画の面白さなんだと分かった。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2017-03-01 18:12:32) |
93. 2112年ドラえもん誕生
《ネタバレ》 あのみんなが知っているドラえもんはネジが抜けていたんだね!知らない人は見るべきです! ドラえもんの養成所でのトレーニングやオーディションでの頑張りとダメダメさ、そして「OK」を押してくれた幼少期のセワシくんとのやり取りがとても和みました。 見るとドラえもんをより好きになる。そんな作品だと思います。 [インターネット(邦画)] 7点(2017-02-20 23:45:58) |
94. サウンド・オブ・ミュージック
以前に見た時にはこの作品の素晴らしさがよく分かっていなかったようで退屈した時間もあったのだが、改めて見てみたらとても良かった。 ミュージカル映画にありがちな「なぜ歌うのか」という疑問を持ったのは最初の修道院の時のみで、前半は歌が楽しく後半はストーリーに没頭して映画を満喫した気分になりました。 ギターを手にエーデルワイスを歌いたくなるし、何度も見たくなる名作です。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-02-19 00:15:55) |
95. ローマの休日
《ネタバレ》 オードリー・ヘプバーンの美しさと切ないロマンスがこの映画を有名たらしめているのはもちろんであるが、最終的に各々が立場を受け入れている様が印象に残った。 特に記者とカメラマンの男二人。男たちの心情は察しきれないが、難しい判断をやってのけた彼らはカッコいい男そのもので憧れます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-16 21:45:01)(良:1票) |
96. ヒトラー 最期の12日間
映画としての面白さを求めてはいけない、ドキュメンタリー的に見るべき作品かもしれない。 戦争映画として十分な悲惨さを表現できていることと、事実としての忠実さについてドイツ内で一定の評価をされているという点で、信頼できるし教養のために見ておくべき映画だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-12 23:36:52) |
97. ドラえもん のび太の創世日記
あんまり内容が無いですね。しかし、「僕も手伝ったんだよー」→「そ、そうだね苦笑」はメッチャ好きです。 [ビデオ(邦画)] 5点(2017-02-10 21:45:56) |
98. ドラえもん のび太のドラビアンナイト
《ネタバレ》 しずかちゃんは可哀想ですが、絵本に入ってしずかちゃんが行方不明になるというキッカケも良いし、ロードムービー的でドラえもんの道具に頼れない状況も良いです。 小さいころに見た時は、スネ夫の蜃気楼で蜃気楼という現象と言葉を覚えて、ランプの聖の門番が火の玉に襲われた時の「あじゅー、あじゅー」をやたらに真似したことを思い出し、懐かしくなりました。 大人になって改めて見るとストーリーが無理があるような気もしますが、ジャイアンがのび太をおんぶしているのも良いし、ポケットが無いドラえもんはホントにタヌキっぽい(特に腹の丸さ)など、いろいろ発見があり楽しめました。 [ビデオ(邦画)] 7点(2017-02-09 17:36:28) |
99. ドラえもん のび太と夢幻三剣士
勇ましい挿入歌も好きだし、しずかちゃんだけアンテナほくろを外してないのも良い感じだし、何よりオチがあっけないけど面白くて好きだ。 色々とネタ振りもあったりして大人になっても懐かしいだけじゃなく楽しめた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-02-07 21:17:35) |
100. 最強のふたり
世の中に何となくある認識や、何となく認められている価値観にコメディータッチで冷や水を浴びせているのが楽しい。 特に言うと、ミュージカルかオペラかで木が歌っているのをドリスが爆笑するところは私もツボでした笑 ただこの作品は色々なドラマの要素がありすぎていて、映画としては時間が足りなくまとまっていない何を主張したいのかがボヤけた印象が残りました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-07 18:50:08) |