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101.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
全体が緊迫感のある会話劇で出来ていてこの詰め詰め感は魅力的だが、残念ながら脚本が力不足で台詞の言葉尻がいちいち軽い。登場人物がやたら多いので演技が玉石混交になるのは仕方ないが、特に主役級の長谷川博己と石原さとみが致命的。特に石原さとみは変な英語なんかより気の強い優秀なキャリアガールを演じた結果が蓮っ葉になるのは駄目でしょう。背伸び感が強すぎて将来の大統領とか無知無理無理。  役者で良かったのは市川実日子、高橋一生、國村隼、津田寛治。この4人は玉石混交の「玉」。もし彼らがいなかったらこの映画はかなり締まりのないものになっていたはず。  そもそも現代に怪獣が現れるという「リアリティ」がこの映画の肝だと思うのだが、その肝心の怪獣ゴジラの造形は頂けない。いくらなんでもあの目はないでしょ。動きも巨大生物のスケールにまで考えが及んでいない。とは言え、このゴジラはハリウッド怪獣映画によくある「人間に嫌がらせするためだけに現れるご都合主義的モンスター」ではなく、意図不明な謎の生物、人智を超えた災害としての怪獣である。これは本来のゴジラ、つまりは災害大国日本のリアリティを持った怪獣像でもある。  しかしどうしても許容できないのは音楽。明らかな打ち込みなのは仕方ないにしても楽曲の質は低くサウンドはしょぼく、かつ音量が中途半端。あれじゃ劇中に誰かがラジカセで鳴らしているみたいでノイズにしかならない。いっそBGMなしの方がよっぽど良かったが・・・。  この映画は傑作の部類だとは思うがノイズも多い。台詞のノイズ、演技のノイズ、造形のノイズ、そして音楽がノイズ!!!僕はどうしても減点法で映画を観る癖があるのでこのくらいの点数になってしまう。
[インターネット(邦画)] 6点(2018-09-20 00:30:48)
102.  バトルシップ(2012) 《ネタバレ》 
SFアクション映画と思わせて青春コメディ?な序盤。どのシーンもきっちり作られていて各演技が優れていておまけに編集のテンポも良い。だから本筋がよく分からなくなるほどだが、この高品質な満艦飾がいい感じのデタラメ感を持っていてかなり愉快。  30分過ぎからはエイリアンとの闘いに収束していくが、CGIの出来にややばらつきはあるものの破壊の表現などはかなり良い。侵略的異星人を単なる嫌がらせ役ではなく理解不能の存在に描いているのも良かった。各キャラクターもしっかり活躍させておいてかつ主役を食わない程度にひっこめるシナリオの妙がある。重厚なBGMとハードロックを組み合わせる音楽もセンスが良い。  古戦艦と古英雄の活躍とかカタルシス要素をしっかり盛り込んで実によく出来たエンタメ映画なのだが、しかし中身は、ないよね。作家性のなさというか、指揮者不在のフェスティバル楽団。「祭り映画」という評も頷ける。楽しいので人には勧められるが、しょせんレジャー映画というか、自分の映画体験としてはこれで2時間楽しむなら別のことしてもよかったね、と思えてしまう。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-08-16 21:53:16)
103.  スター・トレック/叛乱 《ネタバレ》 
スター・トレックは深遠なテーマを扱うが、意外と中心となる核は単純だったりする。この映画は出だしからかなり良い。特にデータの暴走が良心回路の基づくものという設定はイカしている。アーミッシュのように伝統的生活を営む原始的種族が実は・・・という展開も美しい風景と相まって実に魅力ある。  だが中盤以降はなんだかその魅力が薄れてくる。巨悪に対抗するはずが、肝心の敵が全然「巨」じゃないんだよ。そしてなんと言っても不老不死を生み出す惑星に全員が惑わされ「ない」。ピカード以下クルー達もまったくその点に関しては自制心を崩さないし、驚くべきことにソーナ人も「復讐」の方がメインだったりする。おいおい現実世界でもちょっと長生きできる地域に金持ちが押し寄せたりしてるぞ。ここに焦点を当てればもっと深くなったのでは?パトリック・スチュワートも「若返った」と口で言わせるだけじゃなくてちょこっと植毛とか染色とかすれば説得力が増したのに。  ちょっと鬱陶しいのがSF的なギミックで、怪しげな数値や用語を叫んでる時間がやたら長い。そこは「ギミック」だと皆分かってるんでもうちょっとさっさと済ましてほしい。監督の副艦長にやけにおいしいシーンが押し込まれるのもご愛嬌。  全体的に惜しい映画なんだよね。不老不死、理想化されたアーミッシュ、連邦の陰謀との闘いと、テーマ的には掘り下げれば名作になり得た可能性があったはず。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-07-29 18:16:28)
104.  ホビット/決戦のゆくえ 《ネタバレ》 
本作は『ロード・オブ・ザ・リング』のファンには物足りないようですが、こっちはあのくどさにちょっと辟易する方なので素直に楽しめました。なんと言ってもテンポが良い。そしてやっと2時間ちょっとに収めてくれた。大群の整列と突撃シーンはやはり圧巻で、特に一糸乱れぬ優雅な動きのエルフ軍が素晴らしい。ドワーフ軍が山羊に乗るのも良いね。  気に入らない点ももちろんあって、まず卑怯者のアルフリド、散々ウザさを振りまくのを放置しておいてちょっと矜持を見せて出ていこうとしたらぶっ潰されるって(笑)。どっちかにしてくれよ。そしてなんと言っても肉弾戦は強いのに魔法はからきしなガンダルフ。結局このシリーズでは前作で松ぼっくり燃やしただけだぞ。いいのかそれで。  いいのかそれでと言うとバルド役のルーク・エヴァンスはどう見ても顔と活躍が主役級、なのに終盤居なくなるぞ。居なくなるといえばクライマックス中ビルボは気絶したままなのだがこれまたいいのかそれで。  ドラゴンが早々に退治されるのはあれでよし。あいつは台詞が小物すぎる。カンバーバッチがしゃべったってだめ。それより全体的に条件設定があるのかないのかよく分からない、というかストーリーの都合で変わってる気がする。オークやトロールの首のもげやすさもその都度変わる。あと人間軍は漁師だから強いという話なのに最初からおばさん前線に出してどうする。  まあいろいろな突っ込みどころもテンポ良く進むので観ている間はあまり気にならないが、このシリーズはクライマックスとラストがやたら長いのでその間に反省会が出来てしまうんだよね。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-05-19 00:00:36)
105.  ウルフ・オブ・ウォールストリート 《ネタバレ》 
マーゴット・ロビーがとにかく美しくて見とれてしまう。本人はもうこういう役はやりたくないそうだが、彼女の完璧な外見は成功者の「トロフィー」としてぴったりなんだよね。ディカプリオと釣り合うどころかだいぶ超えている。  全編通じてバディ映画の雰囲気があって仲間意識が強調される。司法取引に応じても仲間を売らずに切り抜けようとするし、天敵であるFBI捜査官もどこか捕まえたくなさそうだ。こいつらのやってる「悪いこと」の描写は経済犯罪よりもセックスとドラッグに集中する。その無茶苦茶さが痛快なのでついベルフォートに肩入れしたくなる。  だがちょっと待って下さいよ?この話はジョーダン・ベルフォートという男の自伝が元になっている。仲間達は極端にダサくダメな奴に描かれていて、なのに美しい友情がある。肝心の詐欺は抽象的にしか描かれずスイス銀行マンの方が悪く見える(あいつのセックスシーン、いるか?)。被害者である顧客は一切画面に出て来ず電話の声だけ。  この映画の3時間は退屈ではないが疲れる。この長さは多分2時間くらいだと観客が冷静になってベルフォートの嘘に気付いてしまうからだろう。3時間のまくし立てに観ている側も呑み込まれていく。ディカプリオが突然観客に話しかけるメタ演技は最初の方にだけ出て来るが、あれは作り手の「これはあくまでこいつの言い分ですよ」という言い訳なのだ。  この映画は大変評判が良いが、詐欺師の言い分そのまんまで観客を騙しに来る映画でもある。相手に考えさせるな、電話(台詞)を切らすな、札束(裸)を喰らわせろ。ベルフォートの詐欺の手口をそのまま映画で観客に向けて実演している。気をつけよう。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-01-03 06:19:22)(良:1票)
106.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 
ずっと見逃してきたので最近シリーズまとめて観てみましたが、正直自分には合いませんでした。致命的に感じるのがヒロインのMJで、顔立ちがどうというより表情に心の動きがないので不気味に感じる。なあキルスティン、あんたほんとはピーターみたいな男は嫌いだろ?ひるがえって大家の娘がとにかく愛らしくて、てっきりこっちとくっつく為のキャスティングなのかと思ってた。  このシリーズはとにかくリアリティのラインがおかしい。アクションが漫画チックなのはまあいいとして「感情のご都合主義」とでも言うか、ここで仲違いさせたいからこういうシュチュエーションで怒っといてね、というプロットが多すぎる。要はシリーズ3作全部勘違いの話じゃないか?あと大家の親父やレストラン給仕ブルース・キャンベルはいいキャラだが本筋に絡まない役が目立つとまとまりがなくなるんだよ。  とはいえこの3作目の後半からは面白く感じた。おそらく超人タッグマッチで忙しくなってリアリティのラインが統一されたせいだろう。だからわざわざ拍手喝采しにくるモブが超うざい。お前らはヘンリー・カヴィルのスーパーマンに虐殺されとけ。  個人的にはまったく合わない映画だがサンドマンのトーマス・ヘイデン・チャーチと大家の娘マゲイナ・トーヴァがとても魅力的だったので6点献上する。この二人他には大した映画に出ていないようだがなんでだ?
[インターネット(字幕)] 6点(2017-12-17 22:45:55)
107.  ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 《ネタバレ》 
原作の『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは二次元漫画ならではのアート表現が魅力なのだが、この映画はそこをそのまま実写化しようとしていてかなり無理がある。特に奇抜すぎる髪型が現実の世界に現れる違和感が半端ない。最近は原作にどこまでも忠実な映画作りが流行っているが、「後ろ髪のギザギザ」みたいな漫画絵独特の表現まで実写で再現するのはもうギャグにしか見えないぞ。  配役は終始違和感が拭えずミスキャスト感が付いて回った。しかし改めて各役者の素顔を見るとみんなけっこう役にはまっていそうなんだな。結局やりすぎなコスプレがバランスを崩してしまっている。その意味で神木隆之介の康一と小松菜奈の由花子は素晴らしいバランスだった。ただ肝心の主役の山﨑賢人の顔が役に合っていない。あと真剣佑も頑張ってはいるが億泰は美形がやるべきじゃないだろ。  やり過ぎコスプレもコスプレ野郎ばかりになる終盤はそれなりに見れる世界になってくる。しかしこの終盤がとにかく冗長。漫画ならクライマックスは引き伸ばすし細かくコマを割って人物に思いのたけを言わせるが、それをそのまま映画でやると滅茶苦茶テンポが悪くなる。カメラワークや台詞も原作に引きずられ過ぎだ。特に漫画独特の説明セリフを全部しゃべってしまうのはすごく変だぞ。  とは言えそう悪い映画とも思えなくて魅力はたくさんある。原作では抽象的になりがちなスタンドバトルもちゃんと三次元で動くし(もうちょっと頑張ってもらいたいが)、なにより虹村屋敷の造形は素晴らしかった(あの中を転げ回るのだから衣装の汚しはもうちょっと意識してもらいたいが)。街はどう見てもヨーロッパだが、原作の杜王町もかなり日本離れしているのでまあ許容範囲だ。そして実写にしたことで原作が元々持っているホラーとサスペンスの要素がしっかりと実感を持ったものになっている。  興行的にコケたらしいので続編は厳しいかもしれないが、続編があればぜひ観たいのでなんとか映像表現と編集を洗練させてほしい。特に気になったのは主要登場人物全般のメイク。舞台化粧じゃないんだからアイシャドウと口紅はやめてくれ。そして伊勢谷友介の空条承太郎はNG。こいつはチート級キャラなのに重さが足りない。最後に映画化で良かったと思うのが音楽で、何度も映像の危機を救ってくれる(笑)。
[映画館(邦画)] 6点(2017-09-28 02:08:00)
108.  スーパーマンII/冒険篇 《ネタバレ》 
スーパーマンの力の秘密はクリプトン星人であること。そのクリプトン星人の極悪人が3人もやってくる。この状況の緊張感、力を見せつけるためにその間スーパーマンを遠ざけるロマンスプロットがよく出来ている。またゾット将軍一味の「突然スーパーパワーを手に入れた宇宙の極悪人」の演技が素晴らしい。ゾットの間近で爆発が起こって平然としているシーンには感心した。これ日本の特撮でもなかなかないぞ。  最大の問題はその素晴らしい3悪人とスーパーマンの激突が、もうぐっだぐたなのだ。うろうろ気軽に近づいてくるモブがまじでうざい。特に電話しながら馬鹿笑いで吹き飛ばされてるオッサンには子供の頃も殺意を覚えた記憶がある。最後の逆転はあまりにお手軽過ぎるが、途中までの闘いに緊張感があればもう少しなんとかなったのではないか。伏線や大筋自体は意外としっかりしているのに。(スーパーパワーに影響を与えるのがクリプトナイト、地球の太陽、クリプトンの太陽、と三転しているのはご愛嬌)  クリストファー・リーヴは相変わらず凄くて、スーパーマンとクラーク・ケントがかなり別人に見える。ロイスよく見破れたな。人間化したスーパーマンの演技も素晴らしい。そのロイス、マーゴット・キダーの容姿はたしかにスーパーマンとは釣り合わないが、どんくさい新人記者クラーク・ケントとも逆に釣り合わない。人間化してボロボロになったスーパーマンとはお似合いカップルに見える。このバランスは奇跡だ。  時代を考えてももうちょっと頑張ってほしかった特撮、邪魔なおもしろモブ、激突が少ない激突シーンがこの映画の品を下げているが、主要キャストの輝きだけは本物だ。そして今はこういう役者いないんだよな。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-19 20:59:24)
109.  スター・トレック/BEYOND 《ネタバレ》 
クリス・パインはとうとうシャトナーの演技をなぞる気はなかったね。まあそれでもいいが、あのベッタベッタした喋り方で「カークだ」と言われましても。  大げさな演出や矛盾に満ちたプロットはJ・J・エイブラムズ版と何も違いがない。シーンの都合に合わせて増えたり減ったりする敵、簡単に死ぬ人々、対して滅茶苦茶な状況で確実に生き残る主人公たち、無意味に追加されるピンチ、そして相変わらず隠された謎に根拠なく突然気付くクルー。あの禍々しい超兵器は最初友好の贈り物だったよな?なんでまたそんな物騒なものを?人間がエイリアン化してたなんていう超展開の説明は一言だけ。若スポックが未来の自分である老スポックを他人のように尊敬したりその死を「普通に」悲しむのも非論理的で意味が分からない。  あと音楽がくどい。スター・ウォーズはずっと音楽が流れてオペラっぽいのだが、こっちでそれやられてもね。妙に叙情的なテーマは決して悪い曲ではないが、ちょっと大仰で何度も繰り返されると恥ずかしくなってくる。  まあハードロックで敵を殲滅していくのは面白かったね。ヨークタウンの映像は凄かったね。ジェイラは可愛かったね。正直途中呆れながらも観終わった後味は(JJ版と違って)そう悪くない。でももうこれいい加減終わりにしようぜ。次はTNGのプリークエルとかにしてくれ。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-08-12 00:00:16)(良:1票)
110.  スター・トレック/イントゥ・ダークネス 《ネタバレ》 
この映画は評判良くないようだが、それ原因はもちろん人気作である『カーンの逆襲』のプロットの安易な流用にある。で、僕は『逆襲』には大いに不満があったので多少溜飲は下がった(笑)。ここでのカーンはちゃんと強く賢く狡く冷酷で勇気があって熱いというスーパー人類キャラを表現している。少なくとも旧シリーズの胸筋見せて歩くだけの奴よりは強そうに見える。  しかしお話の方はもう滅茶苦茶だ。シーン作りのためだけのプロット、完全に運だけで助かる危機一髪イベント、フラフラと定まらないSF設定・・・etc。あとまたニモイが出てきたが本筋に意味あるか?ん? 『逆襲』終盤の話を裏返しにするのはいかにJ・J・エイブラムズがウケ狙いしか考えていないとしてもやりすぎだ。後の話と辻褄合うのか?パラレルワールド?勘弁してくれ。  JJ版スター・トレックではカークとウフーラは完全に新キャラだと考えたほうが良い。対してスポック、マッコイ、チェコフは一応元キャラを踏襲していてTOSの延長線にいる。ただし台詞はどれもヌルくてどうしようもない。ちょっと気が利いてるように聞こえる台詞はたいていTOSからの流用だ。だいたいやな、「人物の有能さを表現するために次のシーンを予告させる」なんてのはもう安直すぎるが、前作からこれが何度も何度も出てくる。最近は漫画ですらあまり見かけないぞ。  というわけで観てる間は面白いが観終わると突っ込み所ばかり思い出す「おもろうて、やがてハァ?」ないつものJJ映画だが、『カーンの逆襲』に逆襲かましてくれたということで6点くらいくれてやろうじゃないか。分かったらJJアイス買ってこい。
[インターネット(字幕)] 6点(2017-08-08 00:39:39)(良:1票)
111.  スター・トレックVI/未知の世界 《ネタバレ》 
対立軸が目まぐるしく入れ替わる、裏切りに次ぐ裏切り、どんでん返しに次ぐどんでん返し。各シーンは映像も演出も演技も本当に魅力的で、最初から終盤まで目が離せない。しかしそれだけに全体の整合性に疑問が残る。  そもそもは宿敵クリンゴン人を絶滅の危機から救うというアンビバレントなテーマがあったはずだ。しかし結局は魅力的な悪役、チャン将軍との闘いになる。そしてこいつの行動原理がよく分からない。助けられるくらいなら闘って死にたいのか?それでわざわざクリンゴン人絶滅を企てる連邦中枢と手を組むのか?流刑惑星でも結局はクリンゴン人が悪役だ。もう一人の悪役、ヴァレリス中尉もバルカン人役としては妙に表情豊かで最初から引っかかりがある。自由に姿を変えられるエイリアンもあんな使い捨て役なら出さないほうがいい。いきなり拍手で迎えられるラストも強引だ。  この映画は観ていてとても面白く、シリーズ最高傑作と言う人が多いのは分かる。しかし結局のところ悪い奴をやっつけて終わりというのはスター・トレックという物語が目指していたものと少し違うのではないかと思うのだ。
[DVD(字幕)] 6点(2017-07-30 21:00:16)(良:1票)
112.  WATARIDORI 《ネタバレ》 
渡り鳥の飛ぶ姿を鳥視点で撮影した映像が最大の売りで、たしかにこれは素晴らしい。羽ばたき方も鳥によって全く違うのもよく分かる。個人的にはガンやコウノトリが砂漠にいる光景が衝撃だった。水辺の鳥が渡りの途中には全く水と無縁の地にも降り立つ。頭では理解していても視覚的にあり得ない光景だ。  多くの人がこの映画の90分を長く感じているが、正直言って鳥好きでドキュメンタリー好きの僕もかなり冗長に感じた。おそらく製作者側もそう思って子供が鳥を助けるドラマ仕立てや旅の途中で狩られたり脱落するシーンを挿入したのだろうが、成功しているとは言い難い。超上空を飛ぶ変なCGもうさん臭くてこの映画の格調に傷を付けている。そしてペンギンを渡り鳥に数えるなら水中を泳ぐシーンがぜひ欲しかったところ。  原題と誤解させるような日本語ローマ字邦題は時代的にこの映画が出始めの時期か?他にもボーカル入りのセンスの良くないBGMや明らかなヤラセ場面と、せっかくの素晴らしい映像素材を編集で台無しにしている感も強い。もったいないもったいない。
[DVD(字幕)] 6点(2017-05-07 23:32:45)
113.  リオ・ブラボー
子供の頃TVで観てすごく面白かった記憶がある。のでDVD買って観てみました。長ぇ(笑)。洋画劇場の長さで調度良かったんだな。登場キャラがみんな凄く魅力的なのだが、つくり手がキャラ萌えに走るとどうしても冗長になる。だから各シーンに素直に浸れるタイプか、もしくは「このシーンはどういう意味か」と考えるタイプで評価が別れるのだろう。僕は後者なのでちょっと中身が薄い印象を持った。  ディーン・マーティンとリッキー・ネルソンが歌うシーンは上手すぎ。この二人が音楽も本職だと知らなかったら他の歌手の吹き替えだと思うだろう。ぼくもしらなかったのでそうおもいました。ヒロインのアンジー・ディキンソンは後光が射す美しさ。酔っ払った演技がとてもいい。各脇役陣の演技が光ってるので正直ジョン・ウェインが大根気味に見えるほど。個人的に気に入ったのは宿屋のカルロス。お前が何であんな美人の嫁もらえるんだよ!
[DVD(字幕)] 6点(2016-01-03 23:32:12)(笑:1票)
114.  レベッカ(1940) 《ネタバレ》 
アイデンティティを脅かされる若い後妻には役名がないのにしばらく気付かなかった。存在を否定される細工の効いた設定ですな。なんでもオリヴィエがフォンテインを気に入っておらず、彼女がおびえているのを見たヒッチコックはスタッフにつらく当たるよう指示してさらにおびえさせたという。あんたは鬼か(笑)。確かにあの四肢が縮こまったひるんだ感じは向こうの人が演技だけでやるのは難しいのかもしれない。大胆不敵で饒舌な亡妻のいとこ兼情夫のジョージ・サンダース、おお「海外特派員」のフォーリットじゃないか。敵でも味方でも常に怪しくて、かつ憎めない。重苦しい展開にいい風吹かせに来てくれます。強烈なダンヴァース夫人に隠れてますが執事や使用人、警部や小屋の男(?)に至るまでみんないい味出してる。個人的に前半の重苦しさが苦手なのでこの点数。
[DVD(字幕)] 6点(2013-10-20 01:11:37)
115.  戦艦ポチョムキン 《ネタバレ》 
これ何が凄いって全部本物な所。水兵達の機敏な動き、ピタリとそろう衛兵やコサック、地の果てまで続く群衆、それが一斉に悲しみ、怒り、喜びを爆発させ、激高する。逃げ惑うシーンが迫真なのはこの時代の人々が本物の死の恐怖を知っていたからだろう。今ではいくら金を積んでもこの映像は作れまい。生まれたての理想に燃えた全体主義国家の、それも超大国が全力で作った映画。イデオロギーが気になる人もいるかもしれませんが、エイゼンシュテインはこの後スターリンに静かに抵抗する気骨の人でもあります。欲を言えばオデッサ劇場は(もちろん)模型でいいから吹っ飛ばして欲しかった。代わりに驚いて悲鳴を上げているように見えるライオン像のカットインが素晴らしい(笑)。
[インターネット(字幕)] 6点(2013-10-12 01:44:10)
116.  怪物の花嫁 《ネタバレ》 
「プラン9」を観た後ではこれがかなりちゃんとした映画に見える。ちゃんとしてる理由はもちろんベラ・ルゴシの演技。だからルゴシが登場しない警察署内のシーンとかはかなりつまらない。巨大モンスターのごまかし方なんかは昭和の特撮で育った人間には想定の範囲内だが、その上を行ってしまったのが「教授」が押し込まれる「文字通りのタコ部屋」に鎮座する中途半端な大きさの大ダコ像。ああこんなシーンを撮るくらいなら扉の向こうでわーぎゃー言ってるだけの方が良かったのに。このへんのディテールに対する感覚の粗っぽさがエド・ウッドなんだろうな。その他は大した破綻はないのでゲテモノ映画を観ようとすると肩透かしを食うかも。ルゴシが出てこないと一向に面白くないのも辛いところ。
[インターネット(字幕)] 6点(2011-09-13 08:20:03)(良:1票)
117.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
淡々としたストーリーながら意外にテンポも良く楽しめた。小柄なアナ・ケンドリックの精一杯背伸びした生硬さがいい。へたくそなカラオケがまた可愛い。ヴェラ・ファーミガは凄い美女というわけでは全然ないが(失礼)、スタイルが良くて華も実もある魅力的な女性を演じて魅せた。リストラされる人達がやけにバリエーション豊かでリアルなんだが全部役者さんなんだろうか?真に迫りすぎだ。不満なのは敏腕首切り宣告人としてのクルーニーの活躍シーンが少ないこと。ていうかちゃんとした活躍シーンは一回だけなのでその後の転落(?)がちょっと急に感じられる。オープニングは力入れて作ったみたいだが正直テンション下がったぞ。いまいち内容に合ってない気がする。いわゆる「大人向け」映画をあまり観ていない自分が言うのも何だが、この作品は若い人にはちょっと理解しにくいかもしれない。あとこの映画に素直に感動したなら未公開シーンや音声解説には目をくれず静かにディスクをしまうことをお勧めする。喋りたがりの監督の得意げな自分語りに辟易させられること間違いなし。どうせ特撮映画でもないんだから大した裏話はない。
[DVD(字幕)] 6点(2011-06-01 22:35:45)
118.  バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲 《ネタバレ》 
この映画は史上最低のバットマン映画だそうだが、さんざん罵倒レビューを見てから鑑賞するとかなかなか楽しめた。笑えるし、嗤える。世評では「フォーエバーは良かったがこれはひどい」というのも多いが、これとどう違うんだ?どちらも同じベクトルだ。特撮はパワーアップして画面はさらに美麗。ないのはぶっち切れたマッドな演技だけ。思うにこれは現代のオペラを作りたかったのではないかと思う。音楽がかなり重視されていてBGMで場面を紡いでいく感じ。しかしモーツァルトのオペラはモーツァルトの音楽があるのでバカ話でも成立するが、そこまで狙ったのならちょっと無理というものだ。突っ込みどころなんて無限にあると思うが2点だけ。Mr.フリーズはずいぶんモテるようだがもしあれに抱かれたら凍死は確実だ。そしてポイズン・アイビーの哀れすぎる最期はなんだ?女に恨みでもあるのか。まあみなまで言うまい。言うなればジャンクフードのコース料理、なぜか2回も観てしまったので6点献上する。おバカで可愛いユマ・サーマンに+6ということにしておいてもいい。
[DVD(吹替)] 6点(2010-05-02 20:44:22)
119.  座頭市(1989) 《ネタバレ》 
宿場町を支配するやくざ二家を抗争させて残った方を全部斬って捨てる。黒澤の「用心棒」や座頭市の過去作品にも登場した筋書きです。それ以外にも多くの魅力的な人物が登場しますが、これが肝心の本筋にはあまり関係なく、まったく伏線になっていない(笑)。それでいて各シーンのこの魅力はどうだろう。役者の力、演技というもののパワーを感じる。鶴太郎や2~3歳の子役まで名優に見える。いろんな意味で凄い映画だ。
[DVD(邦画)] 6点(2006-06-17 18:06:15)
120.  ブレット・トレイン 《ネタバレ》 
設定からふざけたノリのアクション映画は嫌いじゃない。トンデモ日本が出てくる映画も嫌いじゃない。説明のために「前日譚」がぶちこまれる雑な展開や新キャラ登場時に名前を大きく出すのも面白い。しかし・・・どうもこれには(文字通り)乗れない。  面白いアクション映画を作ってやろうというのはわかる。ふざけを全力でやっていて手抜きはない。役者の演技もみんないい。ただ何だろうな?漫画だったら、小説だったら許される「書き手の癖」みたいのが映画だとどうもノイズになってくる。  とはいえすべての伏線(?)がつながってくるラスト30分からは面白くなる。画面の中で起きる事はめちゃくちゃだが、爆走する新幹線のごとく1本の線にまとまってくる疾走感が細かい疑念を吹っ飛ばす。そこに真田広之の冴えた殺陣で否が応でも盛り上がる。  ただその後、ラストシーンでまたダレる。「仲介者」はそれまで顔を見せないので突然出てきても反応に困る。ラストシーンに新顔出してどうする。最後のアレは実はこうでしたみたいな話が出るが、それ普通に時系列で出来ない?なんか、全体的に上手くない。  どうも『ジョン・ウィック』を撮った監督とも思えないんだよな。もっと構成を練って90分にまとめて、なんならコメディ仕立てにしないほうがかえって笑える作品になったかもしれない。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-06-06 22:11:25)(良:1票)
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