101. ヒポクラテスたち
この時代を反映した、すごく真直ぐな青春映画。医学部とそこで医者を志している者達のお話ですが、今でも第一線で活躍している俳優さんが数多く出ているので、設定を頭の中で俳優学校に置き換えながら観ていました。で、古尾谷雅人にしても阿藤海にしても、主演陣皆が地でやっているかのごとくで、実生活でもこんな性格しているんだろうなぁ、と想像してしまいました。そういう意味で、彼らにとっても青春映画なのだと思います。こんなに悩んでる医学生達も、斉藤Dr.のように研修医時代に医局の壁にぶつかり、財前助教授のように出世をすると権力に囚われていくのかと思うと、なんだか切なくなりますね。 7点(2004-02-14 22:09:20) |
102. 白い巨塔
主演している俳優達の、圧倒的な存在感とパワーを感じる。これだけでも、一見の価値があると思う。だが、終り方がいまいちすっきりしない。これで-3点。今、同じ原作のTVドラマが放送中だが、細かいエピソードや設定は抜きにして、大筋はこの映画版と全く変わらない。旧態依然とした医学界、進歩したのは医療技術と医薬品だけのようだ。 7点(2004-02-14 19:38:19) |
103. 犬神家の一族(1976)
《ネタバレ》 単純に楽しめました。 斧・琴・菊の見立て殺人の無気味さとか、助清のマスクとそれを利用した入れ替わり、家計図必須の複雑な血縁関係、等々。 しかし、ある意味原作に対する不満になってしまいますが、殺人の動機が全くもって好きではないし、犯人もすぐに判ってしまう。 なので、9点を付けたい気持ちもあるが、相当悩んで7点にしました。 [DVD(字幕)] 7点(2004-02-13 01:00:12) |
104. 女王蜂(1978)
《ネタバレ》 無理に映画化しなくてよかったような…。とにかく、動機が弱い!、の一言に尽きる。それは、全て中井貴恵の魅力の無さが原因。銀蔵が、愛した琴絵と生き写しのごとく綺麗になっていく娘を他人に取られたくない、という動機が全くもって成り立たなくなった。観ている人達が納得するくらい、もっと魅力ある、演技力のある女優さんを使って欲しかった。しかし、過去の犯人役を演じた高峰・岸・司の3人は、さすがに物凄い存在感があった。特に岸恵子が。 5点(2004-02-10 19:07:46) |
105. 病院坂の首縊りの家
《ネタバレ》 この作品、最初に観たのは小学校の時で、あまりの恐怖にトイレに行けなくなったことがトラウマとなり、2回目を観るのにとても勇気が必要でした。 長い時間が過ぎて、DVDを購入する余裕もできたので、ようやく2回目にチャレンジしましたが、風鈴に括りつけられた生首、撲殺される写真屋の親父、ギターから頭を出すピーター、いっちゃった桜田淳子の目、猛蔵の顔、血がやたら飛び散ったりで、やっぱり怖かった…。 さて、シリーズ中で一番都会的な雰囲気が漂う作品ですが、横溝正史お得意の、家系図必須の複雑な血縁関係、積年の恨みが動機となっている等、押さえる所はきっちりと押さえていて安心して観ることができます。 あの大ボリュームの原作を2時間半に圧縮したにしては、良くできていると思います。 ただ残念なのは、シリーズ最後の作品なのに、坂口良子が出ていなかったことです。 その分、草刈正雄と桜田順子が頑張ってはいましたが…。 [DVD(字幕)] 8点(2004-02-10 18:49:27) |
106. 獄門島(1977)
《ネタバレ》 この作品の一番の見所は、何と言っても見立て殺人の美しさと、見立ての裏にある犯人の思い(動機)を金田一耕介が推理していく過程。 また、観ている者をミスリードさせる演出や、随所にきっちりと伏線が張られている作りも、他の金田一作品と遜色はない仕上がり。 しかし、この作品はシリーズ中で最もテンポが悪く感じる。首ちょんぱ等のいらない演出をぬけば、2時間くらいの作品にできたと思う。原作も、市川昆によって映画化された作品中で一番短いし。 それから、JEWELさんも書かれているが、あれでは嘉右衛門はただのエロオヤジだし、当主としての威厳が表される場面が与三松を怒る時意外は全くなかった。 この2点から、了然和尚の動機が決定的に弱まってしまったのが残念。 何故なら、いくら島一番の網本だからって、そんな人間の拘束力もない遺言(3バカ娘を俳句に見立てて殺せ)をいちいち聞ける訳がないし、観ていて納得も出来ない。 横溝お得意の、戦後という時代背景、閉ざされた島という点を考慮しても無理がある。 原作は横溝作品中で一番の評価を得ているだけに、非常に残念である。 もし可能ならば、この作品のリバイバルを切に望む!! [DVD(字幕)] 6点(2004-02-10 03:30:14) |
107. 八つ墓村(1977)
《ネタバレ》 この作品、主役はショーケン演じる寺田辰弥。金田一耕介が前面に出て事件を解決していく話ではなく、寺田辰弥の自分探しの話と捉えるべきで、そー考えれば別に金田一が石坂浩二じゃなくて渥美清で良かったし、監督も野村芳太郎で良かったと思う。ショーケンも渥美清もそこら辺を良く理解されて、あたえられた役をきっちりと演じている。よくできた作品だ。また演出面でも、この話のメインの舞台とも言える数々の鍾乳洞のシーンは気合が感じられた。しかーし、八墓村と言えば32人殺しなのだが、確かに山崎努の熱演はすんごく良かった。が、ここの演出自体は大した事なかったと思う。ここで要蔵の身震いするほどの恐ろしさをイメージさせなかったせいで、鍾乳洞で鎧武者が出てきても、正直なんとも思わなかった。この恐さをイメージできるかできないかで、鎧武者の前で真実を知らされた後の、辰弥の心の葛藤に対する感情移入の度合いが違っていただろうに。あと、小川真由美演じる美也子が美しさと妖しさを上手く出していて、終盤までは完璧だったのに、辰弥に真相がばれた途端にお化けメイクに変わっり、空を舞うように辰弥を追いかける演出は、もう完全にひいてしまった。最後までミステリーであって欲しかった。それと、原作の見立てが無かった点、これらが減点材料です。 6点(2004-02-10 02:17:00)(良:1票) |
108. 吉原炎上
《ネタバレ》 盛りがついていた時分に、名取祐子やその他女優さん達のヌードが観たくて、親に内緒で深夜の再放送をこっそりと観た。が、藤真利子や西川峰子の発狂シーンが妙に恐ろしく感じられ、とうとう朝まで眠れなくなってしまった。予定外だった。悪いことはするものじゃない。 5点(2004-02-10 01:39:08)(笑:1票) |
109. ローマの休日
《ネタバレ》 オードリーがすごすぎる!今、これだけの存在感があり、独特のオーラを放っている女優がいるだろうか?もし「今まで観た女優で、誰が印象に残っていますか?」と聞かれたなら、迷わずに「オードリーです。ローマの休日の演技を忘れないでしょう。」と答えます。 秘密を持つ者とその秘密を知っていることを悟られてはいけない者の、言いたいことを言えない者同士の一歩引いたやり取りの面白さともどかしさ。そこから解放されて、やっと気持ちを伝え合えた最後の記者会見。そこでのアン王女とブラットリーのやり取りと表情には、もう自然と涙が出てきました。 ローマに旅行する前に観ておけば良かったなぁと、ちょっと悔しい気持ちも芽生えました。 [DVD(字幕)] 10点(2004-02-08 23:52:50) |
110. がんばっていきまっしょい(1998)
何か「シコふんじゃった」っぽいなぁと思いつつ観ていたら、スタッフロールの製作周防正行を見て納得。でも、こちらは直球勝負の真面目な青春&スポ根映画です。 出演している方達が、よい意味で個性を消していて、普通っぽい、自然体な雰囲気が出ていて良かったです。そんな中でも、田中麗奈の存在感は光っていました。 ストーリーのほうも、無理に何かを仕掛けるようなあざとさは微塵も無くて、あくまで日常を撮る事に徹していたところに好感が持てました。結果、すごく感情移入をしてしまい、最後のボートのシーンなどは、ずっとコタツの中で足を突っ張らせてました。 鑑賞後には、あー高校でも部活しとけばよかったなぁと切なくなりました。 [DVD(吹替)] 9点(2004-02-08 04:50:19) |
111. 必殺4 恨みはらします
映画化された必殺シリーズの中では、一番好きな作品。でも、一番必殺っぽくないかも。 この映画での主水ら仕事人は、八墓村の金田一耕介に非常に似ている。なくてはならない存在なのに影は非常に薄く、でも最後に締めるところはきっちり締める感じが。 話の軸が、千葉真一一家の親子愛と真田広之の謎を中心に進んでいくからでしょう。 放映時間もシリーズで一番長いが、ストーリーがとても入り組んでいて、最後まで飽きさせない展開になっている。 真田広之の壊れ具合と殺陣、超最高です。 [DVD(邦画)] 8点(2004-02-08 00:52:54) |
112. 柳生一族の陰謀
《ネタバレ》 TVの「柳生十兵衛暴れ旅」や「魔界転生」でも、千葉真一が柳生十兵衛を演じてますが、この映画での彼のこの役のはまり具合が、その後の人生を決定した作品なのでしょう。どんでん返しが仕掛けてある最後の展開は、何となくは読めたけど、そこでの萬屋錦之介の演技は必見。というか、ここを演じるためだけに選ばれた、と言っても過言ではないかも。あとは、成田三樹夫ら公家の方達がいい味出してたなぁ。 8点(2004-02-08 00:39:21) |
113. 家族ゲーム
《ネタバレ》 向かい合いでなく、一直線に並んで食事をする姿が、現代の家庭の崩壊をいち早く察知していたようで恐くなる。当時としては、かなり歪んだ家族像を描いていたわけだが、松田優作が演じる家庭教師は、一見破綻しているようで、実は一番まともな人間なのかもしれない。最後に、家族全員を殴り倒す姿は、観ていてとてもスッキリとした気分にさせてくれる。 7点(2004-02-04 23:45:14) |
114. 風花(2000)
傷ついた男女の、癒しと回復のお話。そんな内容に合わせる感じで、全く急ぐことのない、非常に淡々とした展開。テンポ悪いかもしれないけど、これはこれでアリだと思う。 6点(2004-02-03 20:14:37) |
115. ふたり(1991)
自分が高評価を与えたくなってしまう①喜怒哀楽のバランス②日本の美しい風景・日本らしさ③音楽が良いの3要素を、全て高いレベルで満たしていてくれているという点で、邦画TOPクラスの評価を与えたいです。この素晴らしい作品の中では、手抜きCGなんかは全く気にならないほど小さなことです。中嶋朋子は、これが一番のはまり役じゃないかというくらいいい演技してます。また、石田ひかりも、後半になるにつれて成長していく主人公に合わせるがごとく、どんどん演技が良くなっていきます。「お姉ちゃんなんか、どっか行っちゃえ!」は、心にグサリと突き刺さりました。この作品を観る度に、やっぱ兄弟・姉妹っていいなぁと思えてきます。最後に、皆様書かれていますが、「草の想い」は映画史上に残る名曲です! [ビデオ(字幕)] 10点(2004-02-03 19:36:19) |
116. 丑三つの村
実は、田中美佐子や五月みどり、池波志乃のヌードが見たーい!、という不純な理由で観た映画です。感想なんですが、とにかくエロいっす。あとは、大好きな横溝正史の「八墓村」に似ているなぁ、と。で、だいぶたってから、この映画のモデルとなった津山三十人殺しを、八墓村のほうもモデルにしていた、というのを知りました。八墓村が好きな人は、一度観てもいい映画だと思います。あと、津山三十人殺しについて詳しく知りたい方は、島田荘司著の「龍臥亭事件」という小説が参考になると思います。 5点(2004-02-03 19:03:19) |
117. ラストソング(1994)
テーマは、運命を変える人達との出会いと別れ。将来に対して迷いのある中高生、人生になにか忘れてきたものがあるんじゃないかと思っている中高年、これらの人に是非観てもらいたい映画。前者は、「失敗してもやりたいことをやろうよ、やり直しはいつでもできるんだから」と背中を押されるはずだし、後者は、「二度と帰らない青春の日々、自分はやりたいことをしてきたのかなぁ」という甘い感傷に浸らせてくれる作品です。本木雅弘の存在感なくして、この映画は成り立たなかっただろうし、吉岡秀隆の歌うラストソングも、まさにこの映画のためにあるような歌。「闇の中、君の言葉を信じて生きてきたさ。もう後戻りもできない、この道が続く限り僕は…」いい歌です。 8点(2004-02-03 01:05:51) |
118. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
《ネタバレ》 1作目より、ずいぶん内容が複雑化していて見所満載です。仲間が3つに別れて旅をする中で、それぞれのパーティーにバランス良くハプニングが起きるから、だれた感じも全然しないし、画面への釘付け度はより増していると思います。特に、終盤の2つの戦いは最高の盛り上がり。ガンダルフ、復活おめでとー。やっぱり、旅の仲間に賢者の存在は欠かせないですよ。3作目が早く観たい!! 9点(2004-02-03 00:04:43) |
119. ロード・オブ・ザ・リング - スペシャル・エクステンデッド・エディション -
原作は全く知りませんが、色々なRPGの元ネタになっている話だ、と聞いたので鑑賞することにしました。でも、劇場はすでに見逃していたので、DVDで観ようと思って探しに行ったら、このバージョンがあったので、勢いで購入して家で観ました。いやぁー、確かにゲーム好きにはたまらん内容ですね。面白いとしか言えない。約4時間の長さも気にならず、ずっと画面に釘付けになってました。この映画そのものをまだ未見の方には、絶対にこのバージョンをお薦めします。しかし、ショーン・アスティンは、グーニーズのマイキ-の面影がまるでなくなっていて、キャスト紹介見るまで全然気付きませんでした。 9点(2004-02-02 23:55:55) |
120. Jam Films
自分も1番のtomomiさんに習って、1作品ずつ採点をしていきます。それが、この作品(?)を評価する時の一番の方法だと思うので。北村作品…4点。このテーマならもっと他の魅せ方があったろうに。篠原作品…8点。両主演、特に篠原涼子のらしさがうまくでている。ストーリーも好き。飯田作品…5点。アナザヘヴンよりは面白かった。あ、こんな路線もいけるのねって感じ。望月作品…1点。超意味不明。さっぱり分からない。堤作品…6点。主演陣がいい味出してる。これもストーリーが好き。行定作品…9点。もう全部が最高!面白すぎる。岩井作品…7点。広末を初めてかわいいと思った。平均とるとピッタリ6点。だけど、自分の中で3勝3敗1引き分けだから(五分ということ)、1点引いて5点にします。 5点(2004-02-02 21:37:57) |