1641. ファイト・クラブ
《ネタバレ》 あんまり相性のよくないデビット・フィンチャー監督だけど、この映画はけっこう好き。確かにストーリーは陳腐と言ってしまえばそうだけど、やっぱりブラット・ピットとエドワード・ノートンという二人の華があって実力もある俳優の、鍛えられた肉体同士がぶつかり合う姿は見ていて爽快!特に、エドワード・ノートンて狂気に取り憑かれた男を演じさせたら右にでる者は居ないですね。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-21 17:51:25) |
1642. ザ・フライ
《ネタバレ》 悶絶気色悪映画の古典的名作。もう自分がじわじわと少しずつ蝿になっていく恐怖といったら考えるだに恐ろしい。そんなおぞましい世界を当時のSFX技術の粋を極めて創りあげた、徹底的にグロテスクで気持ち悪い映像はCG全盛のいま見てもなんら見劣りしないから凄い。逆に、こちらのほうが生々しくて迫力があるくらい。あと、主人公を演じたジェフ・ゴールドブラムの顔が濃すぎて人間の段階ですでにちょっと怖いんですけど(笑)。でも、やっぱりこの映画の最大の見所は、最後、もうどうしようもなくなってしまった主人公が恋人に死を願うシーンの哀れさだろう。こんなグロい映画なのに最後はちょっぴり切ないなんて……。人間ドラマとしても胸に残る名作です。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-21 17:28:52)(良:2票) |
1643. キリング・フィールズ 失踪地帯
《ネタバレ》 まだ映画作りの基本をいまいち分かってないんじゃないかなー、というのが正直な感想。画面、画面の繋がりが観ていてしっくりこないし、登場人物の関係性も分かりづらいからどうにも感情移入できない。監督はあのマイケル・マンの実娘みたいだけど、もっと親父の下で修行しなおしてきなさい!というのが正直な感想。でも画面の薄暗い感じとか乾いた荒野とかの描写はちょっと良かったかな。 [DVD(字幕)] 4点(2013-04-21 16:57:01)(良:1票) |
1644. バタリアン
《ネタバレ》 軽ーいノリのゾンビ・コメディ映画。初めて観たのは確か小学生の頃だったかな~、この作品に横溢する適度なグロとエロに当時の僕はハートを鷲掴みにされました。工場に勤める頭がパーな二人の男がある〝毒ガス〟を些細なことで噴出させてしまったことで、墓場の死体がゾンビとなって甦り、街がどんどんとパニックに。その過程がなかなかしっかりしているし、個々のエピソードも凄く面白い(特に、ゾンビにならないために自ら火葬場へと入っちゃうあの超かわいそうなお爺ちゃん!)。そして、墓場で唐突に始まるビッチな不良ねーちゃんのエロいストリップシーンには大きな衝撃を受けました。「大人には、こんな凄い世界があるのか…。僕も早く大人になりたーい!!」と小学生だった僕は、股間をもぞもぞさせながら本気でそう思ったし(笑)。なのに最後は無情にもミサイルでドカーン!もう衝撃的なくらい面白くてビデオに撮って何度も何度も観返したなー。大人になって改めて観てみると、「あのころは純粋だったよな~」と、なんだかえもいわれぬ懐かしさが込み上げてきて、思わずホロリ。画面では、ゾンビが脳味噌喰ってるんですけどね(笑)。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-21 16:46:02)(良:2票) |
1645. トレインスポッティング
《ネタバレ》 最高にエネルギッシュで下世話でくだらなくて、そして最高に格好良い!!駄目な人間たちの駄目駄目な日常をこんなにまでスタイリッシュに描いた映画はかつて無い。イギー・ポップをバックに疾走する冒頭のレントンたちから、スコットランドで最高に汚いトイレに潜り込むレントン、禁断症状に苦しむ彼がベッドのなかで見る幻覚とか、もう映画史に残る名シーンになってるんじゃないかなー。音楽も雰囲気もセンスもどれもが最高っす!「自分がどうしようもない駄目人間で、そのせいで今がどうしようもなく悲惨な状況になったとしても、それでも生まれたからには、死ぬまで生きてかなくちゃしょーがないじゃん!!」全編に満ちる、そんな根源的だけど力強いメッセージが今でも大好き!! [DVD(字幕)] 9点(2013-04-20 20:31:17) |
1646. 28日後...
《ネタバレ》 それまでの「どだい、ゾンビという者は得てして死んだ者が甦った者なのだから、足腰は弱っているはずで、よろよろドタドタ動き回るしか能のない生き物(?)だ」という、それまでのゾンビムービーの常識を打ち破った、猛スピードで全力疾走してくるゾンビ像を打ち立てたエポック・メイキングなゾンビ映画。いやー、これは怖いよ、マジで!! [DVD(字幕)] 6点(2013-04-20 20:06:59) |
1647. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 冒頭の、インドのスラム街を少年たちが疾走していく軽やかなシーンからあの『トレインスポッティング』の冒頭を思い出してワクワク感が止まらず。この監督はどうしようもない悲惨な世界を、軽快に疾走してみせる若者の姿を描かせたら右にでるものは居ないですね。インドのスラム街で横行する陰惨な現実(もっとお金を恵んでもらうためにスプーンで浮浪児の目を潰す大人の姿が印象的です)のなか、主人公は持ち前の知性と運の良さで鮮やかに這い上がっていきます。とっても爽快でした。音楽もグット!! [DVD(字幕)] 8点(2013-04-20 19:52:30) |
1648. Mr.&Mrs. スミス
《ネタバレ》 一流スパイ夫婦の、銃器を多用した壮絶な夫婦喧嘩映画。もう無茶苦茶お金使って、馬鹿馬鹿しいけど最高に楽しい映画を撮ろう!って狙いは分かるんだけど、なんとなくスベッている感じかなー。そんな笑えなかったし。 [DVD(字幕)] 4点(2013-04-20 19:37:33) |
1649. ジャンパー
《ネタバレ》 中身のない今どきの薄っぺらい高校生が世界中をジャンプできる能力を身に付けた!!それだけの作品。何のひねりもないから観てて退屈。あと、主人公がその特殊能力を使って銀行からお金を盗むんだけど、最後までお咎めなしのまま、最終的に正義のヒーローになるって(倫理的に)どうなんですか!!!! [DVD(字幕)] 3点(2013-04-20 19:28:51) |
1650. 火垂るの墓(1988)
《ネタバレ》 毎年、夏になると全国の小中学生を恐怖のどん底に叩きつける反戦洗脳映画。と、世間では思われている作品だけど、僕はちょっと違う気がします。この作品は単純な反戦映画ではなく、戦争が本当に壊してしまうものを冷徹に見つめた作品だと思います。戦争が本当に壊してしまうもの、それは人間の社会性です。この主人公の少年は、今でいう不良少年なのです。盗んだバイクで走り出す現代の若者となんら変わりない。そんな少年でも、社会性がしっかりしていれば、相応の大人たち(例えば教師や警察や少年院)がちゃんと矯正させて、少なくとも餓死させるということなど絶対にさせない。この世界から戦争がなくなることなど絶対にあり得ないなら、せめてそれが壊してしまうものから目を逸らさず、多くの人たちから残酷で悪趣味だと非難されようとも徹底的に冷徹に描こうというこの監督(および原作者)の勇気には敬服せざるを得ません。そして、今でもアメリカはイラクやアフガンで社会性を壊し続けている。この映画が偽善にまみれた単なる反戦映画と一線を画した普遍性を持っているのは、ますます混迷する現代に通じるテーマを持った作品だからだと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2013-04-20 19:16:45)(良:4票) |
1651. マリー・アントワネット(2006)
《ネタバレ》 女の子が大好きそうな、お姫様やら沢山のドレスやら大量の靴やら美味しそうなスイーツやらをキュートに描いたオシャレな映画。スピーディーな展開やセンス溢れる映像やら音楽とかは確かに観てられるけど、まぁそれだけって感じかな。特に心に残るものもないよ。 [DVD(字幕)] 6点(2013-04-20 18:24:00) |
1652. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 この監督の強烈に下品で猥雑でそれでも最高にエネルギッシュていう無尽蔵のパワーは認めるのだけど、個人的にどうも僕には合わない。ちょっとあまりにも下品すぎるんだよねー。主人公が最後に言い放つ「いいか、生きるってのはな、痛いんだよ!」というセリフが笑えるか笑えないか(あるいは拍手できるか)が、この監督の評価の分かれ目だと思う。残念ながら、僕には笑うことも拍手することも出来ず、ただ失笑するのみだった。それでも、でんでんの怪演とも言える存在感と疾走するスピーディーな小気味良い展開は見応え充分。 [DVD(字幕)] 6点(2013-04-20 18:13:34) |
1653. モ’・ベター・ブルース
《ネタバレ》 デンゼル・ワシントン、ウェズリー・スナイプス、そしてサミュエル・L・ジャクソンといった今ではちょっと考えられないような黒人俳優たちの競演、監督は黒人のアイデンティティを主要なテーマとするスパイク・リー、そんなキャストで撮られた作品のテーマはジャズ。この日本人にはおおよそとっつきにくい題材の映画なんだけど、それぞれのドラマがしっかりしているから最後まで飽きさせずに観ることが出来ます。とくに全編を覆う都会的な夜の雰囲気が良い味出してますね。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-20 17:56:11) |
1654. ジャングル・フィーバー
《ネタバレ》 アメリカという社会が抱える病巣、麻薬や貧困、そして人種差別といった重たいテーマを、まるでホームドラマのような都会的で洒脱な明るいタッチで描いたスパイク・リー監督の秀作。特に、当時はほとんど無名だったサミュエル・L・ジャクソンが演じる麻薬中毒の兄の演技には目を見張るものがあった。母親から奪いとった家具を売り捌いた金で麻薬を買う兄、それを責める弟に「何故、そこまでして俺が麻薬をやるのかって? それはな、俺がジャンキーだからだ」と目を逸らすことなく言い放つサミュエルの鬼気迫る目付きが今でも忘れられない。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-20 17:46:05) |
1655. 25時(2002)
《ネタバレ》 社会のはみ出し者である麻薬の売人、そんな底辺を這いずり回るような境遇の主人公が、とうとう刑務所に入ることが決まって、そんな彼のシャバでの最後の一日を描いた小品。何をやっても上手くいかない、どうしようもない駄目男のトホホな人生が、そんな一日によく投影されていて良かったと思います。エドワード・ノートンはやっぱり芸達者ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-20 17:28:41) |
1656. セントアンナの奇跡
《ネタバレ》 全体的に冗長で、非常に退屈な作品だった。なんだかテーマが搾りきれていないような印象。眠気を堪えるのに大変だったし、何より主人公の黒人に魅力が乏しい。 [DVD(字幕)] 3点(2013-04-20 17:07:44) |
1657. ハムナプトラ/失われた砂漠の都
《ネタバレ》 完全に『インディ・ジョーンズ』リスペクトな映画でしたね。『魔宮の伝説』をこよなく愛する自分としては、最高に楽しい映画でした。もっとハチャメチャしてくれても良かったような気もするけど、最後まで充分楽しめました。個人的には、あのCGの虫の大群よりも『魔宮の伝説』の本物の虫の大群のほうが迫力があったように思います。 [DVD(字幕)] 6点(2013-04-20 16:59:34) |
1658. エリン・ブロコビッチ
《ネタバレ》 世間の退屈な大人たちに「まぁ、なんて下品なんでしょう」と蔑まれながら、それでもそんな退屈な社会に果敢に挑戦するジュリア・ロバーツがまさにはまり役!「生まれてきたんだから楽しんで生きなきゃ損」と言わんばかりの彼女のエネルギッシュな生き方に、観ているこっちまで元気付けさせてくれる。痛快なエンタメ作品でありながら、ちょっぴり社会派なところもある佳品。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-20 16:46:26) |
1659. トラフィック(2000)
《ネタバレ》 麻薬をめぐる様々な人間たちの熱い群像劇。普通、こういう社会派サスペンスってもっと重たい作品になるものだけど、この監督の〝軽さ〟が良い意味で活かされていて、最後までちゃんとエンタメ映画として楽しんで観れる。それに、ドン・チードルを始め、ベニチオ・デル・トロ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズたちの抑えた演技が随所に光っていて終わってしまうのが勿体ないと思えるほど良く出来た作品だった。特に、子供のために麻薬を売り捌くという母親の、善悪を超えて力強く生きていこうとする姿が強い印象を残す。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-20 16:33:01)(良:1票) |
1660. オーシャンズ11
《ネタバレ》 このぬるーいノリはなんなんですかね。これを狙って撮ったんだとしたら、完全にターゲットは観客のごく一部のみです。それは「肩肘張らず、沢山の男前をうっとり眺めていたいわぁ」っていうご婦人方たちのみ。あまりにも、それ以外の(普通にハラハラドキドキしたいという)観客を置いてけぼりにしすぎだよー。それでも、さすがにここまで男前を揃えたという画面の華やかさだけは見応えがあったので5点。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-20 16:15:50) |