161. CUTIE HONEY キューティーハニー
庵野ワールドを期待して観ました。いや、レンタルで十分だなぁとは正直な感想なんですけど、他の人の指摘しているようにぶっ飛んでいくシーンは、面白い絵だと思いました。アニメのように自分の思い通りの絵にならないのは、承知の上でしょうし、漫画を実写にした時に避けては通れない安っぽさを感じる小道具の素材感は、これからの課題でしょうね。庵野氏には少しだけ、期待しているのですけどね。 5点(2004-06-21 11:46:55) |
162. 椿三十郎(1962)
用心棒の三船が好きだなぁ…。確かに押入れの男や奥方さんが緩急である緩なんだろうけど、ノーランライアンのストレートの後に元ヤクルトスワローズの安田投手のカーブが来るように感じて、私の中のバランスが崩されてしまった。でも、良作である事には間違いない映画! 7点(2004-04-30 11:58:46) |
163. 赤ひげ
私が10点をつける(たい)と思う映画は、完成度や芸術度などの専門的なスキルなどではなく、私にどのような影響を与えたかで判断しています。この映画、観る人によっては説教くさい、理想的すぎて現実味のない話に思えるでしょう。しかし、私はこのような人の生きる道の理想を掲げる事の簡単そうで難しいテーマを扱った物としては、心を揺り動かされる感じがしました。多くのエピソードを絡めて若い医者の成長していく姿を自分に重ね合わせていました。黒澤作品の中では一番好きです。 10点(2004-04-30 11:46:52)(良:1票) |
164. ザ・ロイヤル・テネンバウムズ
一度だけ笑ったシーンがあるが、そのシーンが何だったか忘れている。絵的には好みだけど、笑いが細かすぎて、漫然と見ていたのは失敗だった。だから、もう一度見れば良いんだろうが、最近夜眠くって…。 5点(2004-04-22 09:18:07) |
165. 天国と地獄
後に「よーし、わかった!」という名台詞を残す加藤武もこの時は平の刑事…。若い頃に仲代警部の手腕を身近で見てたんだから、後の「犬神」や「獄門島」事件もスパッと解決せんかい…。なんて思いながら見てしまった。で、この映画ですが、さすがは黒澤という映画です。前半の誘拐から犯人特定まで、観客を飽きさせる事の無い様に工夫が凝らされ、小船で激流を駆け下るような速度感と緊張感をもって物語りは展開します。私はここまでは大好きです。しかし、後半の社会派パート(勝手に名付けました…)に入ると急に現実味を感じなくなってしまうのは、あの当時の社会情勢を体感していないからなのでしょうか…。 8点(2004-04-21 09:36:31) |
166. 用心棒
これぞ娯楽時代劇と言う感じ。他の人も書いているように三船敏郎がバリかっこいい!彼の口からでるセリフはなんでもかっこいい。「四十郎だがな」のセリフも有無を言わせないクールさを感じる。今の俳優でこの味を出せる者を皆無だろう。事件を解決した後の淡白さと後姿に爽快感すら感じる。 8点(2004-04-20 09:40:18) |
167. 恋愛適齢期
笑える場所も多く、J・ニコルソンやD・キートンの好演に満足した映画でした。しかし、得体の知れない違和感を感じています。私はアメリカが舞台のロマコメにおいて男役が「少し変わった男性」と演出される事が多いのは、主人公のキャラでコメディを展開し、一方でヨーロッパのロマコメ(特に英国)に登場する主人公の男役が好青年(ヒュー・グラント筆頭の遊び人的好青年も含む)が多いのは、脇役に個性的な登場人物を配しコメディの部分としているからだ思います。どちらのスタイルが好きかといえば私は欧州風です。それは私がロマコメの「ロマ」の部分に重きを置いているからだと思うんです…。その観点から見ればこの映画はロマコメの「コメ」が強いように思います。その点が違和感を感じた場所だと思うのです。 6点(2004-04-12 17:34:24) |
168. たそがれ清兵衛
真田広之がものすごくいい。彼の演技はバランスが秀逸。 6点(2004-04-09 10:01:50) |
169. 雨あがる
どうも、三船史郎氏(役者で無いとの見地から氏を付けますが…)の演技に疑問を感じている人も多いようですが、私的には三船敏郎の代役的な役に他の役者が挑戦するには余りにリスクが多すぎるように思えて、ある種スケープゴートとしての抜擢であったのでなかったのかと同情しました。実際三船史郎氏も映画を離れている時期が長かったのは父敏郎のあまりにも強烈な個性とオーラとの比較を嫌がったのかもしれません。ですから、殿様は重要な役どころではあるんですが、この際私の映画を観る基準からは度外視して考えました。で、多くの人がレビューしているように私も清々しさを感じました。清貧という言葉の似合う主人公の生き様は私たち社会で生きていく人々にとっても一つの憧れの対象でしょう。それをキレイな映像としてみる事の出来たのは収穫でした。しかし、減点させていただいたのは、多くの人が指摘している『黒澤』の影響をそこまで残す必要があったのか?という点が疑問になり、言葉は悪いのですが製作者の個性がどこにも無いように感じるところです。 7点(2004-04-08 11:22:49)(良:1票) |
170. ヤマトよ永遠に
正直な感想「やっぱし、俺ってヤマトファンなんだ。今でも」破綻しているとしかいえない『ご都合主義』ですら何事も無かったかのようについてけている私がいるのだ!それどころか!この「ヤマトよ永遠に」はハリウッドにも多大な影響を与えたに違いないとビシバシ感じた。爆弾打ち込まれるシーンをミミ・レダーがみて「ディープインパクト」。その後の侵略シーンは「インデペンデンスディ」の製作者に影響を与え、古代と2歳児の感動の対面をキャメロンが観て「タイタニック」の元ネタとなった。また、さり気無い自己犠牲とそれに至るまでの葛藤をみて「アルマゲドン」…いやぁ、ヤマトは偉大なり。(このレビューは、あくまでも幼少時代ヤマト信者であった人間の心の叫びである) 5点(2004-04-06 09:33:47) |
171. ショウタイム
コメディ90%、捕り物10%の映画。コメディが好きならば許せるだろうけど…。展開がパラパラ漫画のようで、どうしてそうなるのか?が分からない刑事モノは、辛いでしょう。 5点(2004-03-25 09:54:36) |
172. 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
単品としてみた評価。一応邦題で「続」とある。しかし、オルゴールの音は流れるけど、ぜんぜん別物。正直、前作のイメージが強すぎてクリーフの登場シーンでは「あれ??妹のカタキをとったから、生活荒れたのか?」と混乱した。総じて、話が大きくなりすぎて流れが悪い。イーストウッドの影も薄い(髪の毛はフサフサだけど…)しかし、最後の決闘シーンは、なんだかんだとワリと好み。 6点(2004-03-24 08:59:43) |
173. 許されざる者(1992)
荒野の用心棒から始まるイーストウッドのガンマンはこの映画で終焉を迎えた。イーストウッドが真人間に戻った冷血なガンマンを自ら演じる事で、主演した映画の主人公を「マニー」の過去とリンクさせ、その上で無様な老体を故意にさらす。それはこの過去の主演作の主人公「ジョー」や「名無し」の老いた姿を映す鏡。そればかりか、イングリッシュ・ボブと保安官の会話や多くのシーンで、伝説と真実のギャップを描き、「ジョー」や「名無し」などいないのだと示す。そして真実の補完としてなのか、イーストウッドは、美しい自然を背景にガンマンをこれでもかと絵画のような構図でカッコよく、そして美しく描き続ける。まるで「これが本当のガンマンの姿なのだ!」と叫んでいるかのようだ。イーストウッド…彼はヒーローを演じ続けなければならなかった自らの『解放』をこの映画でやりたかったのではないのか?そして私には十分それを成し遂げたと思う。(追加…あまりにステキだと思ったのでDVDを買ってしまった¥1500は儲けた気分。しかし、帯に私のレビューの出だしと同じ事が書いてあったのにはビックリした。決して真似して書いたわけではないです。) 10点(2004-03-19 14:47:56)(良:2票) |
174. 風の谷のナウシカ
最初に宮崎さんのアニメが嫌い!(ファンの皆様すいません…でも、こういう人間もおるんよ)このナウシカも彼女が鼻について仕方がない。私には純真すぎるんですよ。白い服が異様に似合う彼女が許せん!ウエディングドレスとか似合いそうで。(うん?劇中にそんなシーンがあったような気がしてきた…あれはカリオストロだったか?)個人的な話になるが、私は趣味でパラグライダーをしている。で、アニメが好きな女性に話すと「ナウシカのメーベェ(?名前はようしらんが)に乗っているみたいで、楽しそ~(彼女ら遠い目…)」と100人いたら100人答える。そんな刷り込みをしたからナウシカは嫌いだ。飛んでいる時には上昇気流やシンクでグラグラゆれるんだぞ!パラグライダーって奴は。呼吸も運動していないのに荒くなって結構必死で空飛ぶんだよ。骨折などの怪我も日常茶飯事。死亡事故だって年間5~6件程度発生しているんだ!そんなに空を飛ぶ事って大変なのに、ナウシカは「スイスィ~ッ」って感じで航空力学的に不安定そうな飛行機で飛んでいる!うらやましい…って感じちまうんだよ。ふん! 5点(2004-03-16 11:23:22)(笑:1票) |
175. クリスティーナの好きなコト
悪乗りが過ぎて、私は付いてけなかった。キャメロン・ディアスの良さが分からないのが大問題なんでしょう。 5点(2004-03-16 11:09:10) |
176. ダーク・ブルー
《ネタバレ》 中盤くらいまで『RAFのチェコ義勇軍パイロットの物語①WW2で活躍②途中親友と仲たがいするも最終的には和解③本国に帰国後、理由無く収容所に送られるも、最終的に脱走④英国で幸せに暮らす…』そんな展開を予想し「こ、これは近年まれに見る当たりか!」と思った。が、しかし、人生と同じで理想は現実とはかけ離れている…。最初の違和感、カレルの墜落死。あれ?和解するんじゃないの?次の違和感、英国の恋人の旦那が無事帰国…。あれれ、主人公は最終的にここに戻るんじゃないの??最後の違和感、あれれれ???脱走やめて今の自分の境遇に満足しちゃったよーーっ…。キミは満足でも私ゃー不満足だぞっ!とまあ、映画以上の妄想を走ったおかげで、今ひとつ乗り切れなかったが、映像と雰囲気は十分に堪能できた。佳作と言って良い。(追記、アルゲマイネSSに在籍したと思える医師の懺悔のような回顧が心に残った。大量虐殺に加担した一般親衛隊員の多数が良心の呵責に悩まされ続けていた事実を少しではあるが表現してあるように思う。) 6点(2004-03-12 09:42:46) |
177. ブルース・ブラザース
初めて見たのは今から15年ほど前の事。当時はSNLの出身メンバーの映画が好きでよく見ていたのであるが「面白くない」と感じた。そのため再度見直してみる事にしたら、印象が違っていた。ショッピングモール内の暴走やラストのカーチェイスは迫力ある。そして本来ミュージカル映画の良さを未だに理解できていない私ではあるが、レイ楽器店でのやり取りと音楽は楽しかった。他の人のレビューでも分かりますが、楽しめる人と楽しめない人が完全に分かれる「稀有」なコメディでしょう。 7点(2004-03-12 09:08:18) |
178. レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード
ジョニー・デップのベルトが「ライダー変身ベルト」に見えた。あと、アクション映画に出てくるギターですが、94.38%くらいの確率で、人を殴って壊れると思われます。 4点(2004-03-11 09:11:33) |
179. 地獄の黙示録 特別完全版
チャーリーはマーティンにホントそっくりですよね。姿勢とかちょっとした表情とか。親子なのも納得します。それにハリソン・フォードがチョイ役で出ていたりして「おっ!」と思ったりもしました。それでもってこの映画、観ながら手に汗をかいていたのは初めてでした。戦争のもつ狂気を外から垣間見たような気分です。特にサーファー将校指揮の第1騎兵師団のベトコン村への襲撃。ベトナム戦争に大儀は無かったかの様な印象を受けます。部下を戦死させてもサーフィンしたいと思う将校。戦争だから人が死ぬのはあたりまでだと基準の麻痺を感じさせます。ホント、カーツ大佐との善悪の違いはなんでしょう。 8点(2004-03-10 09:40:09) |
180. イノセンス
「HERO」を酷評した私としては、映像と音楽が先行し「放置プレー」のような映画を高く評価することは難しい。たしかに映像には目を見張る。しかし、このアニメをアニメと呼べるのかと自らに問いかければ多少の疑問を感じる。本来アニメとは絵が動くように見えるからこそ、実写では描く事の出来ないキャラクターやマニューバーを「映像」として表現するツールとして存在し、そのため多くの人を魅了してきたと思う。その点から思えば、このアニメのようなリアルな描写を追及する先に待ち受けるのは実写+CGの世界ではないだろうか?だからこそ、このアニメをアニメの進むべき道であると考えてはならないと思う。私には、このアニメこそ劇中で語られえていた「人を模した人形」そのものだと感じる。 また、台詞にしてもわざと難しくしているような印象を受ける。台詞を理解したうえで、映像も見ろ!と主張されるのならば、不器用な私には到底出来ない話である。そのため、せっかくの映像美を印象の薄いものにしてはいないだろうか? この映画を理解するためには映画館で何度も観た上でDVDを購入しなくてはダメという事なのか?だとすれば、なおのことアニメではなく、前衛芸術作品ということになりはしないか? 5点(2004-03-09 10:19:53)(良:1票) |