161. ムーンライト・マイル
我が子が先に逝ってしまうなんて、身を引きちぎられるような悲しみなのだと思う。しかし、この父も母も、そんなに悲しそうに見えない。単にこの映画が駄作というだけなのか、それともアメリカ人て(個人主義が過ぎて)こういう人たちなのか....とにかく、大きな違和感を感じて、たのしめなかった。 3点(2004-07-05 21:43:07) |
162. アバウト・シュミット
ハッピー・リタイアメントを迎えた男の孤独を描こうとして見事に失敗している作品。それらしいエピソードをつないでいくのだが、話に深みが全く感じられない。「手紙」やラストシーンもとってつけたようで感心しない。ハリウッドに深みを期待するのは、ないものねだりか。 4点(2004-07-05 21:32:36) |
163. アポロ13
いつだったか、アポロ13号生還のドキュメンタリー番組を見た。危機に際して冷静さを失うことなく英知を結集して難局を乗り切った行為には感動を覚えずにはいられなかった。インタビューを受けていた地上側の元責任者が、ラストでつい涙ぐんでいたのが印象に残る。 さて、この作品だが、事実があまりにも重いためか、出来事を順に追っていくような感じもして、特撮のスケールの割には、ややきれいに まとまりすぎていると思わないでもない。しかし、まず、この映画はノンフィクションだということを忘れてはならない。アメリカ版プロジェクトXとして、いや人類のプロジェクトXとして、この映画は多くの人に感動を与えるだろう。 7点(2004-07-04 15:51:15) |
164. ニューヨークの恋人(2001)
恋愛喜劇として、ごく平凡な仕上がり。メグが彼に惹かれていく課程にもう一ひねり何か欲しかったところ。良かったのはスティングの歌かな。 5点(2004-07-04 15:30:54) |
165. エイリアン2/完全版
未公開シーンは作品を冗長にしただけで、完成度の高かったオリジナル版を崩し、傷つけただけの結果に終わっていると思う。従って、この完全版には存在意義がない。 しかしキャメロン監督はアクションシーンのある映像が得意なのだなぁと思う。この後のターミネーター2も続編ながら見事に楽しませてくれた。 4点(2004-07-04 15:19:06) |
166. 海がきこえる<TVM>
《ネタバレ》 このアニメを見れば、青春の日々がよみがえるだろうかと期待したのだが、やっぱりだめだった。ハワイへの修学旅行だの、高校生の男女がお手軽にホテルに一泊したり、果てはひっぱたき合い。あまりの荒唐無稽ぶりに一歩退いてしまう。髪型や眼鏡を除いてはみんな同じ顔というのも感情移入をさまたげるし、この娘の性格、魅力がないんだよなぁ。ラストで唐突に杜崎クンの恋心が明らかになるのもバツ。 しかし、もし僕が若かったら、このラストにはきっと胸がキュンとなったのだろうと思う。今の私には、もうその気持ちは分からなくなってしまったが。 5点(2004-07-04 12:48:35) |
167. 汚れなき悪戯
《ネタバレ》 子供が幼かった頃、私を完全に信頼しきったその無心な顔をみて、ふと昔見たこの映画を思い出したことがある。マルセリーノの何の憂いもなさそうに見えながら母に会いたいと言う場面が脳裏に浮かんで、なおさら我が子がいとおしく思えたものだ。しかし、そんな幼子を連れていってしまうとは、いったいどういう類の神なのだろう。 7点(2004-05-22 14:26:52) |
168. A.I.
ただ単にかわいいマスク(顔)を持っているだけでは、○×人形と大差なく、愛玩ロボットというイメージ以上にはならない。ロボットに心があるように思わせるほどの描写はなく、「ママにあいたい」と言っても、音声レコーダーかい?と思うだけ。 2点(2004-05-22 14:14:41) |
169. 天使のくれた時間
《ネタバレ》 主人公が日本の女性だったら、話は逆になるんでしょうね。天使が見せてくれるのはバリバリのキャリアウーマン(言い方が古いかな?)として「自己実現」している自分。しかし「自己実現」がすすんでいるアメリカでは、むしろ人間同士の心の結びつきの大切さに人々の目が向いているんですね。 4点(2004-05-22 14:02:05) |
170. 風と共に去りぬ
恐ろしく自己中心的な女が、我が儘の限りを尽くす。その結果、何がおこっても反省しない傲慢さには、唖然として言葉もありません。 3点(2004-05-14 22:44:39) |
171. 青い山脈(1949)
暴力の扱い方に「戦後」を感じるが、なんとも言えぬ開放感が溢れている。作品としての出来不出来などを思う前に、とにかく気持ちよく見ることのできる映画だと思う。 子供の頃、テレビで何度か見たが、遊び友達のなかで意見が一致したのは、新子より和子の方がずっといいということ。また、六助よりガンちゃんの方が人気があった。ずいぶん前に見た映画なのに、ガンちゃんのとぼけた感じをよく覚えている。 6点(2004-05-09 19:16:40)(良:1票) |
172. デッドマン(1995)
ストーリーや役者の演技を楽しむような類の映画ではないですね。主人公の逃避行は、まるで生と死の間の世界を彷徨っているようでもあり、その雰囲気が楽しめる人にとっては名作なのだろうと思います。 5点(2004-05-04 20:38:55) |
173. バニラ・スカイ
言いたいことは分からないではないものの、このオチで観客の共感が得られるとは思えないな。トムが気持ち悪かったし、期待して損した。 4点(2004-04-03 22:00:34) |
174. インソムニア
白夜がいけないわけじゃあるまい。これまでの人生で少しずつたまってきた歪みのようなもの、それが不幸な出来事としてはじけ、もう疲れちまったんだろうな.... 6点(2004-04-03 21:42:52) |
175. 秋津温泉
長い年月が過ぎ去っていく、その年月の重みが描けていないと思う。だから、男に裏切られながら、山奥で朽ちていく女の苦悩の描写がいま一つ弱いのだ。岡田茉莉子がいくら頑張っても、名作というには及ばない仕上がりになってしまっている。しかし、それよりも何よりも何で長門裕之なんだ。とんでもないミスキャストで、彼が全てをぶち壊している。(岡田がかわいそう。) 6点(2004-03-30 22:28:33) |
176. ひめゆりの塔(1953)
小学生の頃何回か見たが、戦争中だというのにバレーボールなぞをしている場面、最後に武器を持たない彼女たちが機関銃で無造作に撃ち殺される場面が強く印象に残っている。.....大人になってから、沖縄の「ひめゆりの塔」に行ったとき、ひめゆり部隊の生き残りだという老婦人が観光客相手に当時の様子を語っていた。部隊の最後は機関銃で殺されたのではないそうで、洞窟に潜んでいるところを毒ガス攻撃にあってやられたのだという。彼女はとっさに、布きれにおしっこをかけて濡らし、それを口と鼻にあてがったそうだ。同じようにした者たちだけが助かったのだという。今井も水木もちゃんと取材をしたとすれば、こうした事実を知らなかったわけではあるまい。が、何に遠慮したものか。こうして歴史は少しずつ変質していくのかもしれない。 6点(2004-03-30 22:13:03)(良:1票) |
177. 黒い雨
被爆者たちの「その後」の日々が白黒の映像で淡々と綴られていく。穏やかな日常のなかで、背景音楽のように発症の不安が重苦しく淀んでいく。ついに来るべきものが来たとき、見る者の眼も恐怖で凍り付く。「正義の戦争より、不正義の平和の方がいい。」という言葉には単純に賛成できないが、心を揺さぶられずにはいられない。日本人なら必見。同じテーマの作品で「純愛物語」、「せんせい」も佳作。 8点(2004-03-30 21:51:43) |
178. タイタニック(1997)
子供みたいな顔の男とイモ姉ちゃんが「いちゃいちゃ」しているのをみても、どうも気分が乗らない。初めて会った男とたちまち懇ろになり、婚約者をないがしろにする不道徳をごまかすために、その婚約者を悪者にしたててみる安直なストーリー。没落したもののプライドだけは高い貴族と、成金だが心暖かいアメリカ人婦人というステロタイプ。おもしろおかしけりゃ、それでいいだろうと言わんばかりで、ある意味、さすがはハリウッド。しかし、特撮はこれまた「さすがハリウッド」だし、沈み行く船からの脱出劇という面では見るべきところもあったので、プラス1点。 5点(2004-03-25 22:10:18)(良:2票) |
179. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
ディズニーランドの「カリブの海賊」そのまんま。途中で頭痛がしてきそうだった。アイラインをひいた、どう見てもクレバーとは思えない男が妙に体をくねらせて現れ、「私が海賊○×でござい」と言ってみても、気分は盛り下がるばかり。ロードオブザリングではエルフとして存在感のあったO・ブルームも、この映画の中ではぱっとしない普通の優男。ストーリーもどうということはないし、2時間半がとても長く感じられた。ディズニーランドは何回も行ったが、この映画は1度で十分だな。 4点(2004-03-25 21:52:14) |
180. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
あの結末を早いうちに予測していた...と言ったら嘘になるが、しかし、驚きもしなかったのが正直なところ。しだいに明かされていくゲイルの過去と事件の真相についての描写が不十分で、何故あのようなことになったのか、説得力に欠ける。結局最後に観客をびっくりさせるだけの陳腐な映画になってしまっている。 6点(2004-03-25 21:36:32) |