1. ランボー
当時「金曜ロードショー」でよく放映されていたと思うが、何度見ても鳥肌が立つようなものを覚えている。兎に角、サバイバル方法など創り方が本当にリアルである。スタローンは「ロッキー」だけでなく此れも脚本を書いており天才と思ったものだ。20年ぶりに復活したとはいえ、当時まさかあそこまで落ちぶれるとは思わなかったが。根本にベトナム戦争の帰還兵という問題がある。ランボーが上官に弱音を吐くシーンは何度観てもグッとくる。シリーズの原点であり一番好きな作品で本来10点を付けたいが、残念な事に最後だけいただけない。無関係のガソリンスタンドや火薬店を破壊するシーンである。 [DVD(字幕)] 8点(2009-02-16 23:08:53) |
2. ランボー/怒りの脱出
前作とはガラッと変わって娯楽アクション映画として生まれ変わった作品。ガキだったので単純に楽しめたのと、当時ビデオが普及しだした頃で何度も観たという思い入れもあるのでこの点数。本作の最大の目玉といえば”爆弾付き弓矢”であろう。基本ナイフと弓矢という原始的な武器を操るのがこのシリーズの面白い所。本作だけ薄いが恋愛があるのも好きな理由の一つ。敵とは言え流石に殺害しまくりの感があり、最後は敵に同情すらしてしまう。ラスト自軍に敵を創ることによって問題提起するのも秀逸。 [DVD(字幕)] 9点(2009-02-16 23:06:36)(良:1票) |
3. ランボー3/怒りのアフガン
《ネタバレ》 何故か評判の悪い本作、「ランボー」は歴史背景を踏まえるのがお決まりだし娯楽アクションとして楽しませてくれるのだから十分の出来である。今回はソ連そのものが敵だという事で敵の戦力も凄まじい、特に武器を満載させた攻撃ヘリは今見ても存在感がある。そのヘリをランボーは4機も落としてしまうのだが。ソ連特殊部隊とのゲリラ戦も無敵さを発揮する。全体的に間延びに感じるのと、ラスト戦車で突っ込んでリアリティーも糞もないのは不満である。アフガニスタンを見ると、本当に時代の移り変わりというのは惨いというが矛盾を感じる。此れを見ても分かるように当時アメリカが支援していたのだから。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-16 23:05:22) |
4. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 色々なジャンルがあるが、私は人を楽しませる映画を創るのが一番難しいと考えている。ただ今日まで監督はスピルバーグだと思っていた。ロバート・ゼメキスとう監督は「2」の原作もやっているようで改めて敬意を表したい。凄い所はすべて辻褄を合わせてくる点。伏線がしっかり張り巡らされており、しかも其処にユーモアを絡めてくるという凄さ。タイムスリップの場合、絶対に矛盾が出てきてループに陥るのだが、それすら野暮だと思ってしまう。出てくる登場人物も皆すべて魅力的。マイケル・J・フォックスの病気は本当にショックだった。一番親しみの持てる素晴らしい役者である。 [DVD(字幕)] 10点(2008-12-20 02:49:30) |
5. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
《ネタバレ》 ハードルがもの凄く高いにも関らず、本当に良く出来た続編である。当時公開時に周りの者も絶賛の嵐だったのを思えている。今度は未来という事で、一つ間違えれば陳腐になりがちなのだが、今観ても全くそうは思えない。(後数年で車は飛びそうに無いが)兎に角、浮くスケボーという単純なアイテムだけで実に爽快に描いてくるのである。過去に戻り「1」とリンクさせるあたり本当に安心して観れる。残念なのは恋人のジェニファー役が変わってしまった点。「1」の子は抜群に可愛かったのに。 [DVD(字幕)] 9点(2008-12-20 02:45:31) |
6. ブラック・レイン
《ネタバレ》 当時観た時は特に面白いとは思わなかった。高倉健の行動は日本警察からかけ離れているし、日本以外で撮影したというクライマックスが消化不良で。しかし久しぶりに観ると実に感慨深い。松田優作とは若干時代が違うので思い入れは無いのだが、存在感が断トツに凄い。そして、日本でちゃんとロケして日本の役者を使ったハリウッド映画は、後にも先にも此れだけのような気がする。地元大阪の十三や梅田が出てくるのは嬉しい、実際とはかけ離れた雰囲気になっているが。そう考えると、今の似非日本人が変な文化を広めている事のなんと悲しい事か。 [地上波(吹替)] 6点(2008-12-19 01:56:46) |
7. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
《ネタバレ》 冒険アドベンチャーの最高傑作であり原点というべき作品。スピルバーグが一番油が乗っている時期という事もあり、全体から躍動感のようなものを感じられる。本来10点でも良かったが、当時子供ながらに最後のSFだけは余りに呆気無さ過ぎて不満だったのでこの点数。今観れば、その結末で仕方ないのは分かるのだが。ヒロインはスペイン風で実に魅力的である。ハリソン君もバリバリであった。 [DVD(字幕)] 8点(2008-11-16 17:57:17) |
8. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
《ネタバレ》 「魔宮の伝説」といったら”トロッコ”に”カンフーキッド”に”猿の脳味噌”。トロッコのシーンはその後幾度もゲームなどにも応用された程の名作。ヒロインと子供が今回パートナーであるが、毎回違ったパターンでやり取りを楽しめる。「失われたアーク」よりコメディー路線が強くなったが、アクションはノンストップで休む暇も無い。スピルバーグ映画で一番の特徴である「楽しい」というのを最も感じる作品の一つである。ゲテモノ料理だけは本当に参った、原型ばかりだし流石にクドイ。 [DVD(字幕)] 8点(2008-11-16 17:55:55) |
9. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
《ネタバレ》 どの映画も3作目はガタッと落ちるものだが、このシリーズは本当に期待を裏切らない。ショーン・コネリーという超大物を抜擢し、下手をすれば変な色に染まってしまうのだが絶対にそうはならないのだから凄い。ヒロインも今回は敵方で正解。クスっと笑えるネタが多いのも特徴。不満というとナチが出てきた映画で此れほど恐ろしくないと感じた映画は初めてであった点。ストーリーの成り行きとはいえ不老長寿になった事も返って後味を悪くした。永遠程恐ろしい事はないと思っているので。(約20年ぶりに復活した続編では何も無かったかのように高齢化していたが) [DVD(字幕)] 7点(2008-11-16 17:54:16) |
10. 道頓堀川
《ネタバレ》 深作欣二監督作品の中で最もつまらないと感じた本作。同時期の「蒲田行進曲」と比べると明らかで、盛り上がりに欠け趣旨が散漫になっており今一つ何が言いたいのかが伝わって来ない。先ず、主役の若かりし真田広之と松坂慶子のエピソードであるが、あれだけ少ないと感情移入しようが無い。真田広之はアクション以外では初の主役だったと思うが、どうも頼りない印象ばかりで、単なるお飾り扱い。周りが、山崎努・カルーセル麻紀など一癖も二癖もある役者ばかりで、途中から完全に食われてしまっているのだ。ラストの結末も如何なものか、他に盛り上げる方法が無かっただけだと思われても仕方が無い。あとどうも松坂慶子に関西弁は合わない。大阪に住んでいる者としては、なんか暗いイメージばかりで悲しい。 [DVD(字幕)] 3点(2007-01-18 23:05:13) |
11. 宇宙戦艦ヤマト 完結篇
《ネタバレ》 子供の頃観た映画の中で、一番空しさと憤りを感じた作品。無論「沖田艦長が生きていた!」である。「宇宙戦艦ヤマト」のあの感動は何だったのだろうか? 普通の神経では到底理解出来ない。脚本家が4人もいて、誰一人止める者がいなかったのかが不思議である。西崎義展という監督、調べてみるとヤマトで大儲けして、後は犯罪のオンパレードか・・・。しかし映画って怖いな、永遠に残るし語り継がれていくのだから。 [ビデオ(字幕)] 0点(2007-01-15 02:45:27) |
12. ヤマトよ永遠に
《ネタバレ》 もうここから先は、「如何にブームのある内に荒稼ぎするか!」という姿勢しか見えてこない。無理な設定・矛盾当たり前、「良い脚本が出来てから映画化しよう」などという考えなど露程も無いのである。せめて松本零士に脚本を書いて貰うぐらい出来なかったのだろうか。映画の目玉として人身御供に選ばれたサーシャであるが、結局「宇宙戦艦ヤマト」で生き残った古代守一家全滅という、なんともやりきれない結末である。最後母の元に行って幸せになるというシーン、思わず「お前らが金のために殺したんだろうが!」と心の中で思った。 [ビデオ(字幕)] 2点(2007-01-15 02:42:26)(良:1票) |
13. 七福星
《ネタバレ》 20年ぶりに観たが、アホなギャグやブサイクな面々はやはり懐かしかった。香港映画が最も輝いていた時期だけあって勢いを感じる。アクションも見応え十分、特にジャッキーは近年と比べものにならない程のキレがある。倉田保昭vsジャッキーが一番印象深く、サイを使った形は他のどんな役者よりも美しい。倉田保昭は、顔も香港の役者より数段良く、これ以降も日本・香港問わず映画に出て欲しかったが実に残念である。後は、サモ・ハンが監督だけあって美味しいところをみんな持っていってしまっている。 [ビデオ(字幕)] 5点(2006-02-04 11:40:38) |
14. スタンド・バイ・ミー
題名・音楽・子供が線路を歩くシーンと「名作」ありきで観ると、ギャップの激しさに戸惑う。 ノスタルジーに浸れる”手助け”としては満点であるが、ストーリー自体は至って薄く、共感出来る部分も少なかった。最悪はゲロのシーン、二度と観ることはないだろう。少年の行動であるが、事故に合った少年の両親の事を考えれば、呑気に旅をしている場合では無い。しかも、事故が起きた危険な線路をつたって。それ以外も、結局銃で解決するところや、若かかりし”ジャック・バウアー”(一目で分かる)の行動などどれ一つとってもヤンキー国アメリカの調子に乗った態度ばかりが目に映る。音楽は言うまでも無く最高なのだが、内容はどうしても好きになれない。 5点(2005-01-09 07:39:00) |
15. 必殺4 恨みはらします
「必殺」の生みの親である深作欣二をむかえての本作だが、手掛けたのは「仕掛人・藤枝梅安」ということもあり、「仕事人」には余り愛着が無いように思える。千葉真一率いるJACを用いて好き勝手やってしまっているのだ。真田広之は近年の落ち着いた役よりこちらの方が好きなので良かったが、問題は千葉真一を仕事人にしてしまった点である。千葉真一は柳生十兵衛以外はどうしても浮いてみえる。中村主水や秀などは余りにも出番が少なく、出来れば単純に深作チームvs仕事人という戦いが観たかったというファンは少なくないと思う。深作らしいと言えば、センスの良い音楽を最大限に活用した爽快なアクションで、繰り返し何度観たか分からない。 6点(2004-07-19 04:01:03) |
16. 必殺!Ⅲ 裏か表か
《ネタバレ》 「必殺」の最高傑作。これはテレビドラマの映画化で成功している数少ない作品である。松竹映画なのだが、工藤栄一が監督ということで、実に東映色が強いハードな内容になっている。金融集団が敵ということで、これは現在に通じる部分があり恐怖を身近に感じた。算盤で迫力を出す演出には脱帽である。必殺シリーズの型にはまったストーリー展開では全く無いので、終始緊張感が有り、暗殺集団との戦いも何時誰が死んでもおかしく無いという壮絶なものであった。中村主水がこれ程の立ち回りを見せてくれると誰が想像しただろうか。鶴瓶のさらし首は余りにも強烈で、結局それが一番印象に残った。 8点(2004-07-19 03:57:32)(良:2票) |
17. 乱
舞台劇をミックスしたとはいえ、戦国時代の風情をぶち壊す、ワダエミの衣装はどうにかならなかったのか。黄色に黒の家紋、鎧に水色の羽織は全くセンスを疑う。同じ家系(兄弟)で赤・黄・青と、ここまであからさまだと普通退くだろう。実際、ストーリーは好きである。兄弟は最初から馬鹿にしか見えないが、それを補うに十分なのが原田美枝子の存在であった。ただ、なんの躊躇も無しに無慈悲に父親を殺そうとする安易な描写のため、テーマの「人間の愚かさ」までは感じることは出来なかった。実際に城を建て燃やしたという城攻めのシーンは映画史に残る出来で、それだけでも一見の価値はあると思う。重量感のある城門、弓矢が刺さった死体に黒澤らしさを感じた。 4点(2004-07-03 17:24:50) |
18. 復活の日
《ネタバレ》 オープニングのジャニス・イアンの曲で体が震えた。映画でこれ程の衝撃を受けたのは初めてである。角川映画が絶頂期だったこともあるが、これ程のスケールのものが良く日本で創られたと思う。草刈正雄、オリビア・ハッセーの美男美女ぶりにも見とれるばかりであった。時代の古さが返ってリアルさを生んでおり、細菌の蔓延に成す術がない人類、数少ない生き残った人類の選択と実に生々しく描かれている。終盤の、地震による核ミサイル発射という所から、おかしな方向へと行ってしまうのだが、それもハッピーエンドに繋がるので良しとしたい。こういう力作こそもう少し脚光を浴びてもいいと思う。 9点(2004-06-26 04:33:09)(良:3票) |
19. 伊賀忍法帖
深作欣二が監督でないと、ここまでつまらないかと感じた本作。前半のエログロシーンは、当時まだ小学生だったので軽いトラウマになった。当時、よく平気でゴールデンで放送していたものだと思う。そんな中、渡辺典子が一際綺麗で、終始気の毒に思えた。好きな成田三樹夫は全くキャラが合っておらず、髭が付いた時の千葉真一はやはり壊れていた。内容に触れるのも馬鹿馬鹿しいが、結局何がしたいのかさっぱり分からないのだからどうしようも無い。 3点(2004-06-26 01:25:11) |
20. フェノミナ
ジェニファー・コネリーが若い&とんでもない目に遭っている本作。ダリオ・アルジェントの映像センスはなかなか好きだったりする。エグイシーンの連続なのだが。また、死体に群がる虫の成長から検死する方法は勉強になる。如何にも20年前のホラーといった感じなのだが、今のホラーに慣れている方はかえって新鮮に感じるのではないだろうか。ただし、虫嫌いの人は要注意。 7点(2004-06-21 00:14:09) |