1. コン・エアー
《ネタバレ》 悩める男を演じさせたらハリウッドでナンバーワン、ニコラス・ケイジ。今回の悩みっぷりは“漢(おとこ)”を魅せるカッコイイ役柄。最初から最後まで痛々しいハラハラ感満載。自由を求める男たちと、自由を手に入れたはずの男が命を削りあう、無茶で壮絶なストーリー。スティーブ・ブシェーミと密室の影響があってか、レザボア・ドッグスをふと感じさせる一瞬もまた良し。娘との対面は、マジで、泣く。ジョン・マルコビッチの演技は最高、ジョン・キューザックの名脇役に高評価。ニコラス・ケイジは、長髪でわざじゃないかと思うくらい三枚目演出だが、それを補う、哀愁漂う雰囲気と実直さ溢れる主人公の役作り、ホント、カッコイイ。 9点(2004-01-24 04:40:35) |
2. フェイス/オフ
ハリウッドで悩める男を演じさせたらピカイチのニコラス・ケイジ。相変わらずの悩み顔。この映画でも相当悩んでいる。なぜか体格までもすげ変わってしまう顔面移植、恐るべし。日本人的に言うなら、朝起きたらモト冬樹でした、って感じだろうか。アクション映画と言うよりはむしろSF。以上、文句っぽいが、かなり楽しめる佳作。教会の鳩、対面する鏡などジョン・ウーならではの印象的な演出は、深い余韻が残る。 8点(2004-01-12 04:38:02) |
3. レオン/完全版
《ネタバレ》 他のどの作品を見てもレオンの印象が強すぎてしまう位、ジャン・レノという役者を確立してしまった。個人的には初めてビデオを買った作品で、何度見ても感動する。冷血なはずの殺し屋が出会った、命を捧げても良いと思えるほどの相手は幼い少女。最初のそれは家族が殺されたことに対する同情であるかのように見え、この子も死んだ方が幸せなのではと考えるが、それは愛情に変わっていく。愛するが故に犯してしまう、レオンらしからぬ復讐が糸口になり、結局は自らの首を絞めることになる。最後の復讐を果たした彼の死は、これからを生きる少女にとって貴重な死だ。ストーリー中、キャラクターの個性がさりげない形で説明されており、小物一つ取ってみてもこだわりを感じ、大変好感が持てる。エンディング、校舎から階段を下り植物を植えるシーン。レオンの魂が昇華していくことを表現するかのような俯瞰で抜けていくカメラワークと、ギターで始まる印象深いスティングの曲は、涙より感動を誘う。ゲイリー・オールドマンの切れっぷり溢れる好演と、ナタリー・ポートマンが光る、後世に名を残すであろう名作。 10点(2004-01-12 01:45:05) |
4. 8mm
ハリウッドで困ったしかめっつら男の演技をさせたらピカイチのニコラス・ケイジ。この映画でもしっかり困っている。しかめっつら。アングラの世界の描かれ方は若干浅い印象だが全体的に安心して見られる。その筋のSM好きにはたまらなく良い作品かもしれない。 7点(2004-01-11 19:18:03) |
5. 救命士
ハリウッドで悩める男を演じたらピカイチのニコラス・ケイジ。今回の悩みっぷりは感情移入できる描かれ方がされておらず、残念。この映画のテーマはアメリカの悪いところを問題提起したかったのかなんなのかストーリーを楽しむ映画ではなく、ニコラス・ケイジのせっかくの演技が活きていない。むしろ、浮いて見える。 4点(2004-01-11 19:10:12) |
6. IT/イット〈TVM〉
《ネタバレ》 いわゆる「一人でお風呂に入れなくなる恐怖感」を描いた精神的ホラーとして、映像も美しく期待が持てた。側溝やお風呂の排水溝に対してトラウマができるくらい序盤は優秀。かに道楽の看板の親玉みたいな怪物は、オチとしては考えられるが、ストーリー内に何かしら関連づけるキーワードがあれば、退治しなければいけないのだなという意識で終盤を予測できただろう。唐突すぎるがため拒否反応を起こしてしまう。ストーリーを組み立てる「繋ぎ」が足りなかったのだろう。 6点(2004-01-11 18:52:43) |
7. 稲村ジェーン
作品自体は1点未満だが、初めて出来た彼女と見に行った映画。その夏と共に終わったこの恋愛、映画を見た後で一緒に買い、別れ際に返されたサントラに9点。CDのジャケットに別れの手紙が挟んであった。今でも「希望の轍」を聴くと、あの夏、あの子を思い出す。大好きだった...。超個人的思い入れ点数につき、失礼。 9点(2004-01-08 03:15:54)(良:7票) |
8. タイタニック(1997)
史実に基づいた映画としては脚色も豊かで感情移入もし易く、ハリウッドならではの超大作。悲しさを誇張する演出はあるものの、メリハリもありストーリー映画として立派に完成している。 8点(2004-01-08 03:06:08) |
9. ショーシャンクの空に
感動したのかな?と思うとそうではなく、感動とはちょっと違う、爽快感のあるストーリー。純粋な感動ではなく、してやられた感と、かしこいなおまえ感と、かっこいいんじゃねぇの感と、んなわけねぇだろ感が入り交じった、それでいて良かったじゃん感を、モーガン・フリーマン視点で語る良くできた内容。純粋な感動よりも常にココロに引っかかる映画。ホントのホントに最高ではないのだが、なぜかお勧めしたくなってしまう。なんだかんだ言って、10点なのだが。 10点(2004-01-08 02:45:42) |
10. トレインスポッティング
音楽が良い。オープニング(走ってるとこ)が良い。時代が良い。テンポが良い。ロバート・カーライルが良い。中だるみもなく、社会問題(階級社会とかお国問題とか麻薬とか)まで取り上げた、がっちり詰め込み映画だが、エンディングがイマイチ...爽やかすぎる。ちなみにイギリスの黒タクシーは、深夜に女性一人でも日本のタクシー並みに安全です。 8点(2004-01-08 02:38:36) |
11. バグジー
登場人物の人間描写が甘く感情移入できず、どうしても客観的に見てしまうのだが、この主人公の個性には単純に度肝を抜かれる。ちょっとしたことでブチギレるやっかいな性格は、友達になりたくない度がかなり高い。ともあれ、なぜかこの作品は気に入っていて数回見ているのだが、考えるにオトコの3大ロマン(酒・女・金)を、後先年齢考えず気の向くまま無邪気なまでに手に入れようとするバカさに惹かれて、見てしまうのかもしれない。 7点(2004-01-07 23:28:25) |