1. インターステラー
《ネタバレ》 ワープホール通るときはえ~。津波を見上げてはえ~。5次元のなかにできた3次元にはえ~。なんだかすごい映像と不気味な音楽とでっかいスケール感に圧倒されまくり。マン博士との小競り合いなんてささいなことに見えます。このスケール感の腰を折っちゃうんじゃないかと...。そしてロボットのキャラが立ってていい。走ったり人運んだりするときのアナログな動きが癖になる。声は吹替の方が好きだな。最後ついでに助かってて本当によかったです。 [インターネット(吹替)] 10点(2022-12-09 20:58:30)(笑:1票) |
2. ローマの休日
《ネタバレ》 すごい。すごいすごい。なんだこのシナリオ。これは、ロマンス映画だとか、ラブストーリーだとか、そういう「ジャンル」に収まるような器の作品ではないです。あまりにストーリーが計算しつくされていて、変な笑いが出てしまいました。まず冒頭、公務で公人たちに事務的な挨拶を交わす間、ドレスの中では足で足をボリボリかくプリンセス。この瞬間からアン王女のキャラクターがバッチリ見えてきてすっかり魅せられました。画で語る、とはまさにこのこと。でもって公務漬けの日々と礼儀・作法・行儀を要求される束縛にウンザリの王女。そんな彼女が憧れるは「俗世」。羽を伸ばせる唯一の世界と信じて疑わない場所。えいやっと抜け出し、出合ったのは新聞記者ブラドリー。金癖の悪いブラドリーは当初、王女を金のなる木としかみておらず、スクープ激写による金儲けを画策。アン王女の素顔を引き出すため一日ローマ巡りを。しかし一日が終わりを迎える頃には二人は恋に落ちる。そして終盤、身分の違いにより分かれなければならなかった二人。しかし、公人としての覚悟を決め一肌脱げたアン王女と、金より愛を選んだブラドリー。そこにはもう、公務を投げ出す自分勝手な王女の姿もなければ、金にだらしのない記者の姿もない。何もかもが計算されたヒューマン・ストーリー。それがローマの休日。って自分でジャンル分けしちゃってますな。ダルトン・トランボに興味がわきました。近いうち、彼の手がけた作品を漁ることになりそう。 [DVD(字幕)] 10点(2015-06-21 22:31:59)(良:1票) |
3. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
最高です!見終わったあとに残るこの高揚感。前作は、タイムトラベルにより生まれたことのズレを「修正」する作業なのに対し、今回は「一難さってまた一難」なストーリーです。あっち行ったりこっち行ったりと時系列的にもかなり複雑ですが、テンポがいいのでサクサク見れます。前作が人物の行動範囲が狭かったために「スケールUP感」が見事に出ています。本来タイムマシンなんてものがある映画だったら今作くらいの行動範囲はあるものなのに、これを「Part2」でできる。Part1のシナリオを生かしてここまでの物にするとは。しかもこのレビューを読んで知ったのですが製作予定がなかったのですかこの映画!拍手です!シンプルなPart1か、躍動のPart2かで好みが分かれるとこですね。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2011-07-11 21:59:53) |
4. 情婦
オチも確かに素晴らしい。けど、そのオチへ視聴者をスムーズに届けさせた、ウィルフリッド卿の魅力がまたいいんですな。何がいいって、そのギャップ作り。法廷弁護士という尊敬されるべき職に就いていながら、当初は看護師の指示を無視し、なんとかして葉巻を吸おうとするダメっぷり。ライターを貸してくれた人を即いい人認定。なんてダメ人間。と思いきや、裁判が始まると露呈してくるその確かな辣腕っぷり。名立たる法廷弁護士としての実力を発揮します。やるじゃんウィルフリッド卿。そしてそして、佳境に入るとなんと正義感に溢れる好漢だったことが判明。なんて気持ちのいい男なんだウィルフリッド卿。法を司る人種でありながら、法の枠外で人を裁くラストもまたステキ。 [DVD(字幕)] 9点(2015-06-21 22:58:55) |
5. 東京物語
《ネタバレ》 あのラストは、京子と紀子の会話から含めて印象的なのです。京子は、とみの死後に見せたしげたちの言動に嫌気をさします。実母が亡くなった直後というのに、あれやこれやと無遠慮に形見を欲しがったり、さっさと帰路についたりして、なんと薄情なのだと、なんと無頓着なのだと嘆くのです。しかし、紀子は、そのしげたちの言動に対しフォローを入れます。「大人って、だんだん親から離れていくものじゃないかしら」。大切なはずの人を亡くしてもすぐに割り切るしげたちの言動を、紀子は肯定して、京子をなだめるのです。この、紀子が年下の京子をなだめる姿は、一見、大人の強かさが現れているようにも映ります。しかし、親の死の無頓着を否定しなかった紀子自身も、未だ亡き夫の死を引きずって生きているわけです。夫の死に無頓着になりつつある自分に、罪悪感を抱いていました。京子にはあんなことを言ったのに、自分の場合は「大人って、だんだん夫の死から離れていくものじゃないかしら」と割り切れないずるい自分。親の死の無頓着を肯定しても、夫の死の無頓着は否定したい紀子。そんな彼女に、亡き夫の「親」である周吉が、その無頓着を肯定するのです。新しい男(ひと)を見つけてもええよ、と。そして、亡き妻の形見を、血縁でもない紀子に無頓着に授けます。そうして、夫の死の呪縛から開放された紀子の涙。これが、感謝と安堵に満ち溢れていて、感動的なのです。 [DVD(邦画)] 9点(2015-05-11 01:02:19)(良:3票) |
6. 十二人の怒れる男(1957)
《ネタバレ》 よかった。密室系や推理系は好きなので楽しめました。頑なに有罪を唱えてた人たちが、無罪に転がっていく様子が面白い。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-04-03 18:40:20) |
7. ヒックとドラゴン
《ネタバレ》 良いっす。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-08-04 10:39:50) |
8. バック・トゥ・ザ・フューチャー
点数は2のほうを高くつけたのですが、何回も見れるのはこっちですね。2は作りこみがすごすぎて1回みたらお腹パンパンになります。こっちはさらった見れる。しかもその度盛り上がる。目指せ平均9点台! [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-07-15 01:32:10) |
9. ターミネーター2
《ネタバレ》 大好きな映画です!シュワちゃん演じるターミネーターが親指を立てながら溶鉱炉から登場するシーンには感動しました! [DVD(字幕)] 9点(2011-07-10 14:33:57) |
10. 七人の侍
《ネタバレ》 素晴らしい。どうせ皆周りの評価や世評に流されて絶賛してんでしょ、とか思ってました。すいませんでした。本当に面白い。ストーリーは至って単純。「百姓を守るため野伏せりを討つ」。ただそれだけの話。しかし、それだけでいいのです。映画のストーリーはこれくらいシンプルでないといかん。一見、魅力的な数々のドラマが集まって出来上がっているように映りますが、それら全て「野伏せりを討つ」というひとつの目標によって貫かれています。侍を探すのも野伏せりを討つため、砦を作るのも野伏せりを討つため、雨の日の決戦ももちろん野伏せりを討つため。そのストーリーのシンプルさが、三時間の長さを感じさせない面白さに繋がっているのです。また、侍集めや砦作りなど、ひとつひとつのドラマにフォーカスを当てても面白い。とんとん拍子に事を運ばせてもなんの面白みも生まれないことを、この映画はちゃんと心得ています(荒野の七人はここらへんがちと食い足りない)。侍を集めようとしても、しょっぱい報酬にキレる侍にぶち当たる。砦を作ろうとしても、やむを得ない犠牲に納得のいかない百姓らがボイコットを起こそうとする。そして、作戦を履行しても、侍たちがひとりまたひとりと散っていく・・・。それらのトラブルもごく自然な流れでストーリーに組み込まれてるので、すっと作品世界や登場人物の気持ちに入り込めます。見事なシナリオです。 さて、魅力的なキャラクターの宝庫でもある『七人の侍』。ひとりひとり全員を語れそうですが、とりあえずピックアップして二人分だけコメントを。まず、シナリオ的にかなり優遇されていたのは勝四郎くん。彼の持ち味は「若さ」。その象徴として、彼はいろんなものに次々と憧れていきます。最初は勘兵衛に憧れ弟子入りを志願、その次には百姓の娘の志乃に恋に落ち、野伏せりとの戦いの中で凄腕の剣客の久蔵に感銘を覚えたりと大忙し。むさくるしい面子が揃う中、彼の青臭い言動は爽やかな風を吹かす清涼剤となっておりました。もう一人は久蔵。彼は本当になんでもでき子ちゃんですね。物見を斬ったり、敵の本拠地襲撃にスッと参加したり、単独で種子島を奪ってきたりと、上げた成果は数知れず。とりあえず久蔵を働かせておけば間違いないみたいな空気があります。さすが、侍たちの中でも「強さ」がアイデンティティとなっているだけのことはあります。勝四郎と志乃の密会をこっそり、でもしっかり覗き見るところもまた人間らしさがにじみ出てていい。 掛け値なしの面白さ。この映画と同じ国に生まれたことが誇りです。 [DVD(邦画)] 9点(2011-07-10 14:19:27)(良:1票) |
11. ローン・サバイバー
壮絶の極み。敵の弾丸で体の肉が少しずつ削られいく、絶望と血みどろの脱出劇です。崖を逃げるときのなんと痛そうなこと。体中を岩や木にたたきつけられながら転がり落ちていきます。訓練された精鋭部隊とただの武装集団との射撃スキルの格差、みたいなのも描き分けられていて、しかしその分、圧倒的な数の前に追い詰められていく偵察部隊の絶望が浮き彫りになっています。壮絶なだけでなく、生還に到るドラマも実に運命的。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-10-29 12:57:51) |
12. グラディエーター
こりゃ面白い。堕ちた将軍ラッセル・クロウの復讐譚に、コンプレックスと嫉妬に裏打ちされたホアキンのキャラクター像が圧倒的。2時間半があっという間でした。妻と子を殺されホアキンに追放されたラッセル。奴隷となり剣闘士として売られるハメに。しかし勝ち続ければホアキンとめぐり合える可能性があることが判明。そこから始まる名将の無双、無双、無双。これが爽快、タマリません。ひとりで無双するだけでなく、チーム戦では同じ境遇で剣闘士をやらされている仲間に対して指揮をとって勝利と生存へと導く。タマリません。そして民衆を味方につけたラッセルに手を出せずもどかしがるホアキンのわるあがきも見所のひとつ。追われて全てを失った男と追いやって全てを欲する男のドラマ、ぜひどうぞ。 [DVD(字幕)] 8点(2016-04-21 19:00:44) |
13. 天使にラブ・ソングを・・・
《ネタバレ》 やはりこういう楽しく痛快な作品ほど、緻密で繊細な計算の上に成り立っているもの、ですわね。幼少ウーピーが使途の名前を答える問いにビートルズのメンバーを挙げるというプロローグで、「シスター」「音楽」「型破りな性格」という作品のキーアイテムをすらっとナチュラルに提示。でもってシスターという素材を、人の命を奪う悪人も相手がシスターとなっては手を出せないというオカシサなどに活かすツボのおさえ方。シスターという題材だからこそ生まれる面白さ、みたいなのが随所にちりばめられてて、そして単に散りばめるだけでなく、その面白さの前にどういう流れだったらより面白くなるか、ということもよく考えられてます。警察内部に内通者がいる辺りの流れは会話だけで説明されていたりしますが、愉快なコメディパートと、ウーピーの働きで破綻寸前の教会が持ち直していくサクセスストーリーにパワーがありますので特に不満にはなりませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-02 00:24:49)(良:1票) |
14. CUBE
高い、狭い、暗いの中だったら「狭い」が頭ひとつ抜けてニガテな私。その上映画観るときは感情移入してしまうタイプ。なので、この作品を観ているときは、「早く出してあげて」というより、「早く出してくれ」と気分ノリノリでした。謎の空間に閉じ込められた男女たち。扉を開けて先に進めど進めど延々と続く同じような空間。景色が変わり映えしないから頭をリフレッシュさせるタイミングがなく、一層ストレスが募ります。事態が進展している実感が沸かないから分かりやすい成果が欲しくなるんですよね。そしていつしかピースが集まって、謎の空間の脱出方法が炙り出されていきます。閉塞的な内容なのに気づけば話には疾走感が。スプラッタ的な要素はさほどなく、どっちかというと極限状態に追い詰められた人間どもの狂気が作品に緊張感を与えていて、「もし自分があの場にいたら」という妄想が余計はかどっちゃいます。 [DVD(字幕)] 8点(2015-06-21 21:50:40) |
15. ブラックホーク・ダウン
《ネタバレ》 誰が誰だかわからんけど、そんなことはどうでもいいと思えるほどの、この緊迫感。スマートに作戦を遂行するはずが、じわじわと追い詰められ、いつしか部隊が劣勢へと堕ちていく絶望感がたまらないんですね。助けをよこしても犠牲者は増える一方。生存者の有無さえ不明の状況に二人が救援に駆けつけ、その二人は死亡、ただ一人の生存者は捕虜になるという過酷な戦況です。やることなすこと全てが裏目に。多勢に無勢。絶望の淵に立たされる兵士たちの顚末から目が離せません。 そしてなにより、ハリウッド的な派手な演出を抑えたことで返って臨場感抜群に仕上がった、銃撃戦の緊張感。画面を支配する銃撃音と土煙、そして兵士たちのなりふり構わぬ絶叫こそが何よりの演出となっております。戦場の激しさと混乱が肌身に伝わる珠玉の演出です。 さらにさらに、民族音楽やHR/HMといった各種BGMがスパイスとなって映画にさらなる彩りを与えています。コメディリリーフのようなキャラを投入していたこともスパイスとして有効的でした。息詰まる空気に一時の清涼を与えるガス抜き役として機能しています。 ただ一方、「妻と子によろしく」「おれたちは仲間の為に戦うんだ」など、セリフがところどころ臭すぎですね。ドラマ的に安易に着色されてます。この辺りが、「戦争の実態を如実に描いた作品と思えたか」と訊かれた時、YESと自信持って答えられない一因ですね。 [DVD(字幕)] 8点(2015-05-24 17:46:31)(良:1票) |
16. 遊星からの物体X
久々にすごい映画を観た気がした。SFXにここまで衝撃を食らったのはザ・フライ以来だろうか。CGの誕生によって映画の映像技術は衰退したと言えてしまいそうになるほどのクオリティ。グロさ、生々しさは「エイリアン」の比じゃないそれどころか現在のCGの技術をフル稼働させてもこれには及ばないだろう。傑作。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-01 02:33:18)(良:1票) |
17. ソウ
CSでシリーズ一挙放送があり、マラソンを決意。第1作はソウ全7作の中でちゃんとサスペンスしてる作品。大どんでん返しってやつ。グロテスク要素はあくまで2番手。低予算ながら脚本と演出の勝利の第1作目。グロ免疫をつけてくれたお礼に+1点。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-17 00:41:45) |
18. アルカトラズからの脱出
良作。エイリアンの2より1が好きな自分は、ショーシャンクよりこっちの方が好き。派手さやこれと言ったオチはないが、静寂の中の緊張感にグイグイ引き込まれる。しかもダレない。色んな映画の元ネタを見れた気がした。またキャラクターも分かり易くていい。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-24 00:06:53) |
19. テキサスの五人の仲間
《ネタバレ》 オチが語られてる映画だが、オチよりもそれまでのストーリーの方が断然魅力。ヘンリー・フォンダのポーカーにのめり込むあまり大金をつぎ込んでいくダメ人間っぷり、奥さんと銀行当主との駆け引き、色々と一言じゃ言い表せない面白さがある。邦題の「5人」てのもずるい。うまいこと5人で被ってるんですから。しかしこのページでこの映画の存在を知った人は不幸だ。「邦題にトリックがある」ことのレビューを一瞬でも目に入れたが最後、そういう視点で物語を追ってしまうから・・・。 オチについてだが個人的には邦題のことを知ってしまってたので(笑)悔しさが残る反面、蛇足かなとも思った。あの余韻のまま終わっててくれれば最高だった。しかしオチよりもそれまでのプロセスだけでも十分楽しめた。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-16 18:40:21)(良:1票) |
20. キサラギ
《ネタバレ》 紋切り型な褒め文句ですが、本当によくできたシナリオ。たしかに複線回収も見所ですが、面白さを辻褄合わせだけに頼らない、メリハリのあるストーリーに仕上がっています。例えばストーリーの序盤、5人の男たちが如月ミキの追悼会と称する会合に集まります。この時、視聴者が「如月ミキは事故死か病死した」と考えることも、このシナリオは織り込み済み。そして話が動き出すべき丁度いいタイミングで「自殺」という一言が登場。この一言でまさに「事情が変わる」んですな。堰を切ったように緊張感が溢れ出します。また、自分こそが如月ミキファン一のマニアという自負のあった小栗旬のテンションの遍歴も面白い。序盤はグッズを見せびらかせて己のマニアック度を誇りにしていたのですが、中盤で「周りの人間が如月ミキとの親密な関係者であった」という事実にプライドをくじかれる、しかしラストで如月ミキの死亡した原因は自分のファンレターであったという事実に救われる、というドラマチックな三段構えを見せます。この、緩急をつけたストーリーテリングがすばらしい。ただ、最後の宍戸錠の件は余計かな。別の可能性を暗示させる表現としてはちょっと安直すぎます。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-09-21 23:00:51) |