キル・ビル Vol.2 の やましんの巻 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > キ行
 > キル・ビル Vol.2
 > やましんの巻さんのレビュー
キル・ビル Vol.2 の やましんの巻 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 キル・ビル Vol.2
製作国
上映時間136分
劇場公開日 2004-04-24
ジャンルアクション,ドラマ,カンフー,シリーズもの,犯罪もの,ヤクザ・マフィア,バイオレンス
レビュー情報
その過剰なまでの「趣味性」や「遊び」ばかりが語られるタランティーノだけど、彼の最も本質的な「才能」は、常に役者たちを“輝かせる”ところにあるのだと思う。彼の映画では、トラボルタやロバート・フォスター、パム・グリアーなど「あの人は今」みたいな“過去”の役者をこれまでも見事に再生させてきた。というか、それぞれのスターとしての魅力を最大限に引き出し、あるいはあらためて発見することに成功してきた。今回も、特にこの『vol 2』におけるデヴィッド・キャラダインやダリル・ハンナ(その怪演は、ハッキリ言ってユマ・サーマンすらも食った)、マイケル・マドセンといった面々を、一見コミックすれすれの設定や描写のなかにあっても、驚くほど「映画」そのものとして画面に定着させている。タランティーノは、彼なり彼女なりの持つ個性や魅力を、演じさせるキャラクターに“同化”させることにおいて天才的な演出家なのだ。だから、どんなに荒唐無稽な映像世界にあっても、人物たちは確固たる「リアリティ」(「リアル」ではなく、だ)を持ってぼくたち観客に感情移入をせまる。というか、感情をわしづかみにする。…繰り返そう、映像遊びに凝ったただのオタク監督のようで、その実この男は役者の魅力にこそ映画の“本質”を置く、その意味で最も正統的(!)な「演出家」なのである、と。その1点において、ぼくはこの映画(とタランティーノ)を支持したい。
やましんの巻さん 8点(2004-05-19 21:30:58)(良:1票)
やましんの巻 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2021-05-18ワンダーウーマン 198410レビュー5.92点
ワンダーウーマン10レビュー6.52点
2016-03-29アメリカン・スナイパー10レビュー6.94点
2014-10-29マネーボール10レビュー6.86点
2014-10-28ホワイトハウス・ダウン10レビュー6.58点
2014-10-22カウボーイ&エイリアン7レビュー4.74点
2014-04-05ラッシュ/プライドと友情10レビュー7.45点
2014-04-02ゼロ・グラビティ6レビュー7.63点
2013-11-22ペコロスの母に会いに行く10レビュー6.76点
2013-11-20三姉妹~雲南の子10レビュー7.75点
キル・ビル Vol.2のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS