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寺尾聡、中井貴一、真田広之の演技力は流石だが。如月演じる勝地涼の台詞が、まだ少し棒読みに聞こえて違和感があった。アクションや演出は従来の日本映画に比べて中々のものがあったし、特に駆逐艦同士の近代戦は自衛隊の全面協力を得ただけあってリアルな凄みがあった。ベストセラーとなった原作を読んでいないが、伏線が十分描ききれてない気がする。副館長の息子が死んだ理由、その論文の内容、副館長が前妻と別れ、如月を捨てた理由など、もっと話を盛り上げられる要素を十分に描く時間が欲しかった。‥‥‥ただ、テーマは非常に重く、(今までタイトルの意味を知らなかったが)この「亡国のイージス」というタイトルは大変考えさせられる。守るべき郷土があってこその盾。盾となる力を持つなら、平和を守るに値する国が必要だ。盾の是非ばかりを論じる平和論が、いかに薄っぺらで偽善的なものであるか。副館長の反乱は、最終的には私怨によるものに思えたけれど、自衛隊の方々の心の疑問は理解できる気がする。
【six-coin】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-08-08 19:36:43)
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