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《ネタバレ》 要するにこの映画は米国への告発と、そんな米国の体たらくとは全く無縁の、体を賭して戦った無名兵士へのオマージュである。当時ソマリアは無政府状態でたくさんの人民が虐殺されていたのだが、米国民は全くの無関心を決め込み、自国の軍隊がソマリアに派遣されていることすら知らなかった。しかし、この事件で米兵に犠牲が出たため米国内で非難の声が高まり、結局アメリカはソマリアから撤退し、結果としてソマリアを見捨てることになる。最後に流されるあのテロップ・・「アメリカ19、ソマリア1000」という数字は、たった19人死んだだけで大騒ぎしするくせに、ソマリア人が何人死のうが関心を持たない米国の欺瞞と責任を鋭く突く。この映画ではひたすら米兵の視点から戦闘が描かれている。人間らしく描かれ、傷ついて死ぬのは皆米兵で、ソマリア人はまるでゾンビのようである。私はリドリー・スコットが、兵士へのオマージュということ以上に、わざと米兵に観客が感情移入するように描いてると思うのだ。あの最後のテロップを生かすために。
【veryautumn】さん 8点(2004-01-08 18:20:57)(良:1票)
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