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《ネタバレ》 チャン・イーモウ監督は武侠映画2作目ということもあって、前作とは少し違う方向性で今回の作品を仕上げたと思う。前作の『HERO』はアクション重視であったのに対し、今回はストーリー重視であったことは言うまでもないだろう。個人的にはもう少し派手なワイヤーアクションを期待していたのだが、「愛」をテーマとする作品では不要な演出となりかねない。派手なアクションを作らない代わりに、最初から最後までアクションシーンを分散させたために飽きずに観ていられた。冒頭のチャン・ツィーの舞踊、中盤の竹林での戦いや盾兵の襲撃、ラストの雪原での決闘…。これらが作品全体を色彩豊かに仕上げていると言っていいだろう。ラストの雪景色は少し強引な気もするが、あの美しい景色を観ることができたと思えば文句は言えない。『HERO』でもそうであったが、多数の伏線が張られたこの作品を観て、チャン・イーモウが「アジアのデビット・フィンチャー」的ポジションに私の中ではなってしまった。その監督が育ててきたチャン・ツィーも演技が上手くなったと思う。
【新世紀救世主】さん 6点(2004-08-31 12:05:48)
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