| 作品情報
レビュー情報
3時間だれることなく鑑賞できたのは軸になる何人かの登場人物が最後まで知りきれトンボにならずに描かれていたからか。 しかし観終わって何か心に残るかというと、ちょっと苦しい。 個人の立場、国の立場が違うというそのアプローチは悪くない(最前線と指導部の両面を見たらそうなるのは自然といえる)。 映画として右寄り左寄りどちらかはっきりしないような曖昧さはあっても良いと思う。 しかしどうも中途半端なのだ。 とにかく戦場の悲惨さが伝わってこないのが残念。 南方最前線の兵士がみな丸々として実に健康的。 それに情けない特撮。 悲惨なエピソードの連続なのだけどなにか白々しい感じになってしまう。 日中戦争の辺りは端折っているが昭和16年から敗戦、戦後の報復裁判までの一連を一作品で描ききったのは評価できるが、それが逆に散漫さにつながったのも確か。 それにしてもなぜ五木ひろしなのか。 なぜあの歌なのか。 あれがさらにこの映画を中途半端にしたように思う。 東条英機を演じた丹波哲郎は抑えた演技で良かった。
【称えよ鉄兜】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-08-13 15:18:06)
称えよ鉄兜 さんの 最近のクチコミ・感想
|