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レビュー情報
《ネタバレ》 「おれはもう死を恐れない。一度死んでいるからだ。」事実に基づく物語とのこと。舞台は開拓時代のアメリカ。罠猟師グラスは、息子を連れ、毛皮を求める仲間らとともに長期の狩猟に出る。先住民の襲撃を何とかやり過ごした彼らだが、グラスは森の中で母親熊に襲われ瀕死の重傷を負う。仲間とのちょっとした不和から置き去りにされ、その際、息子も殺されてしまう。何とか息を吹き返したグラスは、息子を殺したフィッツジェラルドに復讐するため、極寒の山中を這いつくばりながらも追跡し始める...。冒頭の襲撃シーンを始め、臨場感が物凄い。未開の地を舞台としたサバイバルは、熾烈を極める。立ち上がることすらままならない傷を負いながらも、口に入れられるものなら何でも食べ、彼はフィッツジェラルドを追い続ける。腐っていく身体と極寒の地。苛烈さを極める状況に陥りながらも彼は追い続ける。描写は痛いの一言。切り傷、打撲、擦過、凍傷、ありとあらゆる痛みが観客を襲う。どちらかというと、復讐劇より、サバイバルが主体な感じ。そして宿敵との対峙。まさに死力を尽くした戦いを繰り広げ...。また痛い。ラストは観客をまっすぐ見据えたグラスのアップで終わり。本作では、ディカプリオはまさにグラスそのものだった。寒さを凌ぐため潜り込んだ死んだ馬の体から這い出し、空を見上げるシーンは、この世に生れ落ちたかのよう。鑑賞後の気分があまり良くはないので、万人におススメできないが、一見の価値はある内容だと思う。
【しぇんみん】さん [DVD(吹替)] 7点(2016-11-08 22:57:36)
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