ブレードランナー 2049 の しぇんみん さんのクチコミ・感想

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ブレードランナー 2049 の しぇんみん さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ブレードランナー 2049
製作国,,カナダ
上映時間163分
劇場公開日 2017-10-27
ジャンルアクション,SF,シリーズもの,刑事もの,小説の映画化,3D映画
レビュー情報
待望の続編。前作のテーマを「生」とするなら、本作のテーマは「命」だと思う。人間の本質とレプリカントたちの夜明け。「ブレードランナー」としてロサンゼルス警察に所属する新型レプリカント「K」。彼は、かつて反乱を起こした旧型レプリカントを「解任」する職務に就いている。家ではウォレス社製AIの恋人ジョイと過ごす日々を送るのみだ。ある日、彼は捜査中にある農場で旧型レプリカント、サッパー・モートンを「解任」する。その農場の木の根元に埋まっていた「箱」。発掘の結果、中には「遺骨」が納められていた。この事件を発端とし、物語は大きく動き始める...。2022年のテロによる大停電により、世界は壊滅的な被害を受けた。しかしそのお蔭で、「旧型」と呼ばれるレプリカントたちは静かに生きのび、ひっそり人間として暮らしている。人々は合成食料を生きる糧とし、目にする生物は人工動物ばかり。地球環境と生態系の崩壊後、雨と雪と砂に支配され荒涼とした風景は、フィリップ・K・ディックの原作の描写と重なる。愚直なまでに従順となり、完全に人間の下僕となった新型レプリカント「ネクサス9」。盲目の創造主ウォレスと彼らの関係は、神と人間の関係を彷彿とさせる。記憶の中の木彫りの馬。木の根元に刻まれた「06/10/21」という数字。無菌状態の部屋に保護され、記憶を創造することを生業とするアナ・ステリン博士。Kが謎の真相に近づくにつれ、彼は運命のうねりに飲み込まれて行く。全体的に長尺すぎる感はあるが、丁寧に積み上げられた伏線と情報により、世界が深みを増し広がってゆく様が心地よい。また、デッカードの登場、レイチェルの名前と声を聞く頃には、感情の波に飲まれること間違いなし。「お前たちは奇跡を見たことが無い」冒頭、サッパーの残した言葉は、ラストシーンになって心に刺さる。
しぇんみんさん [映画館(字幕)] 9点(2018-01-27 22:06:09)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2017-06-14鉄男 TETSUO7レビュー6.02点
2017-06-09アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン6レビュー5.87点
2017-05-01キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー7レビュー7.03点
2017-04-16スタンド・バイ・ミー7レビュー8.12点
2017-04-08エクス・マキナ(2015)7レビュー6.36点
2017-03-27ロスト・バケーション7レビュー5.93点
2017-03-20セッション8レビュー7.59点
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