予兆 散歩する侵略者 劇場版 の プランクトン さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ヨ行
 > 予兆 散歩する侵略者 劇場版
 > プランクトンさんのレビュー
予兆 散歩する侵略者 劇場版 の プランクトン さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 予兆 散歩する侵略者 劇場版
製作国
上映時間140分
劇場公開日 2017-11-11
ジャンルホラー,サスペンス,SF,TVの映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 すごく面白かった。
映画『散歩する侵略者』を観て「悪くはないが……うーん」と思い,その後劇団イキウメの舞台『散歩する侵略者』のDVDをみて「やはりこれは舞台で映える物語なのでは」と思った後,ふとこの作品を知ってDVDで観ました。

舞台のコアな設定と「夫婦の物語」という軸を大事に取り出し再構成していてとても素晴らしかった。
舞台(とそれを元にした映画)を知っているからこそ,「誰が侵略者なんだろう?」ということを念頭に置きながら,普段と違う夫,異様な外科医,狂ってしまった(ように見える)同僚……と謎解きも平行にできたのも面白かった。

舞台では「ガイド」という役割は,「宇宙人をガイドする人」というだけだったけれど,この作品では「(結果的に)概念を奪う共犯者」になっていて,その葛藤も良かった。
東出さんの得体の知れなさもすごくいい。概念を身につけどんどん地球人らしくなることも怖く,そしておぞましくも思えた。

舞台では「愛という概念」がややベタに使われていて少し冷めましたが(「愛」が「特別で素晴らしい」という既存のイメージに対して疑問を持たせずそのまま描かれていたからです),この作品では特別なものでもなく,「複雑な概念の1つ」として扱われていたのもよかった。
それと同じように物語の帰結も「世界の終わり」を描き切らず,鑑賞者に委ねたのも心地よかった。

終末を終末として描く作品にはあまり巡り合わないが(そのような作品の多くは終末を回避してしまうので),そのような点でも稀有な物語となっていて,とてもよかった。
決して明るい物語ではないけれど,素晴らしい作品だと思いました。
プランクトンさん [DVD(邦画)] 10点(2018-10-26 18:34:01)
プランクトン さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2021-01-04殺人の追憶6レビュー7.21点
2020-01-28パラサイト 半地下の家族7レビュー6.78点
2019-11-13スペシャルアクターズ7レビュー7.00点
2019-08-05天気の子5レビュー6.47点
2019-06-04名探偵ピカチュウ6レビュー6.33点
2019-05-27コンフィデンスマンJP8レビュー6.04点
2019-05-21映画 賭ケグルイ9レビュー5.30点
2019-03-23帰ってきたヒトラー9レビュー6.96点
2019-03-05search サーチ8レビュー7.11点
2019-03-05半世界8レビュー6.00点
予兆 散歩する侵略者 劇場版のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS