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六本木ソルジャーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別 男性

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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481.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 
元ネタに関しては知識なし。さすがはマイケル・ベイという映画に仕上がっている。派手さは超一流であり、期待感を煽っておきながら、中身はまるで大したことがない。変型シーンやバトルシーンは多少の見応えがあるが、基本的にはスピードでごまかされているような気もする。マイケル・ベイの映画だから中身は気にしなくてよいが、よく分からない展開が目立つ。きちんと説明されていると思うが、「ダムを捨てて市街地に向かう理由」や「サムがビルの屋上へ行って、ヘリコプターにキューブを持ち込む理由」がまるで分からなかった。「キミはもう立派な兵士だ」という一言で片付けてしまうところが、“さすが”といえるかもしれない(むしろ、このような展開がないと逆に面白さが半減するかもしれないが)。 その他の問題点としては以下のとおりか。 ①『オートボットの個性が中途半端』味方が5体もいるのに、存在感があったのが2体のみというのが寂しい限り。敵も何体かあったのだから、それぞれに見せ場を用意すべきではないか。ジャズが死んでも悲しみも何もないという状態に陥っている。ロボットがぶっ壊れたと思わせるのではなく、観客を泣かせるほどまで描いて欲しい。 ②『バトルが分かりにくく、盛り上がりに欠ける』何と何が戦っているのすら分かりにくい。リアルさを出したかったと思うが、もっと単純でいいのではないか。“良さ”を活かしきれておらず、味気がなく、爽快感がない。ラストのバトルももっとボロボロになるまで追い込まれないと面白みに欠ける。 ③『登場人物が中途半端かつ無駄に多すぎる』音声の分析官と友達ハッカーは、モールス信号などで存在感を示したとはいえ、敵側の弱点を発見するわけでもないので、存在自体をカットできる。タトゥーロも味方でも敵でもない中途半端なキャラクター。敵側に付くか、あるいはキューブのパワーを狙う第三者として、ストーリーをかき回す役柄を担うべきであった。存在感のある演技力をみせていたが、効果的な使い方ができていない。ジョン・ボイトとアメリカ軍の大尉もイマイチだが、そこまで求めるのは酷というものか。肝心の主役のラブーフについては、感情が伝わってこないので、あまり評価はできない。怒り、悲しみ、苛立ち、苦しみ、使命感などをもっと演技で観客に伝えるべきだろう。ミーガン・フォックスの方が、まだ怒りや苛立ちといった感情が伝わってくる演技をしていた。
[DVD(字幕)] 5点(2009-07-05 22:54:13)(良:1票)
482.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 《ネタバレ》 
「あまりエキサイトできなかった」というのが正直な感想。 なまじ三国志をかじっていると「こんなもの三国志じゃない」という気持ちが強くなり、冷静に楽しむことができなかった。我々が見聞きした「三国志」とは異なる、誰も知らない新たな「三国志」を作りたいというのがジョン・ウーの狙いかもしれない。 そのチャレンジ・スピリットは評価したいが、オリジナルを超えられなければ、それはただの改悪ということになってしまう。 一番の問題は、孔明の存在があまりにも軽すぎるのではないか。 孫尚、小喬よりもインパクトが欠けるというのは、いかがなものかと思う。 平安な未来への戦いにおいて、男ばかりではなく女も戦ったということを描きたいという気持ちは分かるが、あまりにもバランスを失している気がする。 “間者”や“茶”というアイディアが逆に良すぎるので、もっと比重を軽くしてもよい。また「赤壁の戦い」において語る必要のある「連環の計」「苦肉の策」「拝風台」も無視あるいは適当な処理でごまかしているのも問題だ。 これらを描かずに、孫尚と蹴球の選手との交友を描いたり、疫病の万延を描く必要があったのだろうか。 孫尚と蹴球の選手との交友を描くことによって、敵も味方も分かり合えるということを描きたいのかもしれないが、上手くオチているとは思えず、ただのお人好しを利用したようにしか思えない。描くとするのならば、戦場での再開においてもう一工夫あってもよかった。 疫病の万延に関しては「これはきっと孔明のワナに違いない」「終盤には曹操の虚を突くだろう」という期待通りだったが、「呉軍が曹操軍の逆襲に遭い絶体絶命になる」→「窮地に陥った際に、背後から劉備軍が登場する」→「ピンチから形勢逆転する」→「疫病による仲違いは実は計略だったと観客に明かす」というのが普通の“流れ”ではないか。“計略”というものは、敵だけではなく味方を欺くことが必要だが、観客をも上手く欺く必要がある。それにもかかわらず、途中から手の内を明かしているようでは全く欺きになっていない。この流れだけ見ても、ジョン・ウーの演出にはやや疑問が残る。肝心のバトルについてもそれほど見応えを感じられなかった。 ジョン・ウーのバトルに対するビジョンが見えてこなく、それぞれのキャラクターがそれぞれの仕事をきっちりと果たしたといえない。
[映画館(字幕)] 5点(2009-04-12 01:32:24)
483.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 
ゲバラについては詳しくは知らないが、ドキュメンタリーを見たことがあるので、「名前」を知っているというレベルではない。ある程度の全体像を掴んでいたので、それなりには楽しむことはできた。上映前の説明と本作の映像だけでは足りないので、“知識”で流れやキャラクターや時代背景などを補えないと少々苦しいか。 それにしても、ソダーバーグ監督の相変わらず訳の分からない演出が微妙だ(他の作品よりはマシなレベルか)。一貫としたストーリーはなく、イメージやエピソードをぶつ切り状態にしている。ドキュメンタリー風なタッチをメインにして、観客にも一人の兵士として参加してもらおうとしているのだろうか。 そういう趣旨は分かるが、“狙い”はやや空回りして、むしろ“逆効果”のような気もする。全体的にボヤボヤしすぎてしまい、全体像が掴みづらくなってしまう。 後編を見ないとなんとも言えないが、単に山中を行進して、市街戦を繰り広げて、国連で演説したり、インタビューを受けたりしているとしか描かれていない。 素直に撮りたくないというのは分かるが、“褒めること”も“貶すこと”もしにくい映画に仕上がっている。 確かに、ゲバラをヒーローに描くことはできないのだろう。 アメリカ人には敵国ともいえるキューバの革命を賞賛することもできない。 こういう場合には、ありのままの“事実”のみを描かざるを得ない。 一方のサイドに感情を込めて肩入れすることはできないので、ニュートラルのまま突っ走らざるを得ないのは分かる。 そうすると、彼の「革命」に対する想いが見えてこなくなってしまう。 『革命とは“愛”だ』という言葉はカッコいいが、その“愛”を感じさせるものが欲しいところだ。 戦うことだけではなく、食料を調達することも、仲間の怪我を治療することも“革命”というセリフがあった。 読み書きを教えることも当然“革命”なのだろう。 規律を厳しくしたり、仲間を処刑することも、兵士に革命を放棄させることも彼にとっては“革命”だ。 本作に描かれていることは、彼にとっての“革命”の総てなのかもしれないが、“革命に対するパッション”というギアをもう一段、深く入れて欲しかったところだ。 後編を見たところで、「ゲバラの生き様」「ゲバラがなぜ賞賛されるべき人物なのか」「革命とは何か」を感じることはできないだろう。 こういう部分は本で勉強するしかないようだ。
[映画館(字幕)] 5点(2009-01-24 23:45:07)(良:1票)
484.  宮廷画家ゴヤは見た 《ネタバレ》 
ゴヤの画家としての生涯を描く映画ではないとはもちろん思っていたが、ゴヤの眼を通してみるスペインの狂乱や異端審問がメインとは思わなかった。 思いも寄らない内容の映画だったが、傍観者・ゴヤの目や絵を通してみる当時のヨーロッパの狂気が上手く演出されており、インパクトの強い映画に仕上がっている。 ただ、ハマれる人はハマれそうだが、自分にはどこかピンとこなかったというのが正直な感想。 時代背景やゴヤなどの知識を持ち合わせていなかったからだろうか。自分にはレベルが高い映画だったかもしれない。 原題は「Goya's Ghosts」、直訳すれば「ゴヤの幽霊たち」になる。 本作における「幽霊」とは、顔が描かれていない絵の際に触れていたと思う。 本作でゴヤのモデルになったロレンソとイネスは歴史上の存在ではなく、架空の存在のようなので、これを指していることになりそうだ。 しかし、彼らの関係を通して、何をフォアマンは伝えたかったのかが自分にはぴったりとはハマらなかった。 彼らの間に“愛”などというものはもちろん存在しないだろう。 ロレンソはイネスのことを忘れており、その後も病院送りにしている。 イネスにとってもロレンソを愛しているというよりも、彼の存在と自分の子どもを拠り所にして15年間精神をかろうじて保っていたというところだろう。 最後にイネスとロレンソが手を繋いだのは、“愛”というよりも“家族”という想いを込めたためと思われる。 彼らの関係はそれほど重要ではないのかもしれない。 二人の関係よりも、ロレンソが最後に改宗しなかった辺りがポイントとなりそうだ。 異端審問をして、さらにその審問を異端視して、またその異端視を異端されるというエンドレスの抗争が描かれている。 今日にも通じる“宗教”という考え方の違う対立による根深さは永遠に消え去ることのないということを描こうとしているようだ。 これを解決する術はなく、紛争はいつまでも永遠に続くのかというフォアマンの憂いを感じられる。 狂った世界において、ロレンソ自身が処刑される際に窓辺にいる自分の娘と赤ん坊の姿を見て、何かを悟ったようなところが印象的であった。 一番人間らしい心を持っていたのは精神を病んでしまったイネスということなのかもしれない。 ゴヤの作品も理解するのは一筋縄にはいかないが、フォアマン作品も一筋縄ではいかないような独特の仕上りとなっている。
[映画館(字幕)] 5点(2008-10-21 23:09:59)
485.  スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 《ネタバレ》 
「スター・ウォーズ」については、それほど詳しくはなく、素人からの目線でレビューしたい。 画像については、それほど違和感がなかったが、実写ではない分、バトルシーンにはどうしても迫力を欠いてしまうところがある。 実写では迫力などでごまかすことができるので飽きずに済むところがあるが、飽きずにもたせるには展開の面白みがなく、短い映画にも関わらず非常に長いと感じられた作品。 また、アニメ作品「クローン大戦」を見ていないと、ヴェントレスという敵キャラクターが分からないので、やや違和感があるのではないか。むしろグリーヴァス将軍の登場を期待していたので、やや拍子抜けしたところがある。 まだまだ続きがありそうだが、ⅡとⅢを繋ぐブリッジストーリーとしては、本作だけでは物足りなさすぎる。 ジャバの息子の誘拐など、子ども騙し的なネタしか描かれていないので、本作を観たとしても、大きなものはあまり得られないと思う。 最初から最後まで、クローンとドロイドがただ無益な撃ち合いをしているという印象しか残らなかった。 一番驚かされたのは、アナキンがパダワンを取っていたということだろう。 ただ、このエピソードも個人的にはあまり好ましいとは思わなかった。 パダワンを持つということは、ジェダイの騎士としてそれなりに責任が増すのであるから、ジェダイを裏切るという最終的な方向とは逆の意味に繋がってしまう。 また、パダワンを持たせるというアイディアは、オビワンとヨーダの考えのようであるので、二人はアナキンのことを一人前と認めている証拠でもある。 一本立ちを認めないオビワンのことをアナキンは憎んでいたはずではなかったか。 パダワンを持ったことでジェダイを憎むような展開になればよかったが、そんな展開にもならなかったので、やはりアナキンにパダワンを持たせる効果がよく分からない。 任務を優先することを第一に考えるジェダイと、ピンチに陥ったパダワンの生命を考えるアナキンとの間に亀裂が生じるという展開にでもなれば、本作にも意義が生じるとは思ったが、結局パダワンが自分の危機を一人で切り抜けるという面白くもない展開になってしまった。 慎重派オビワンと無鉄砲アナキンとのコンビとは違う、無鉄砲コンビの誕生もそれほどすっきりしたものを感じられないのも惜しいところであり、全体的には評価しにくい作品となっている。
[映画館(字幕)] 5点(2008-08-24 22:51:28)(良:1票)
486.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 《ネタバレ》 
大人が見ても楽しめるようにはなっているが、完全な子供向け仕様の映画になっている。 演出は「びっくり箱」のような子供だまし的な手法が多く、子どもを救うという展開や魔術的な仕掛けも甘々すぎる。 「レイダース」のような硬派な宝探しアドベンチャーというよりも、能天気アクションの方に寄りすぎてしまっているのが問題だ。 能天気アクションに寄りすぎているため、万人向けとなり、誰でも楽しめる内容にはなっているが、そのためリアリティ度が薄まり、何もかも現実離れしてしまい、「なんでもあり」という展開になってしまった。 そのため、高い評価をすることはできにくい。 ただ、トロッコのチェイス以降のハイテンション展開はさすがに文句なく面白い。 終盤のキレのある演出は、さすがはスピルバーグらしく素晴らしい。 
[DVD(字幕)] 5点(2008-06-15 02:46:56)(良:2票)
487.  ランボー3/怒りのアフガン 《ネタバレ》 
「Ⅰ」の良さはほぼ皆無となったシリーズ。 ただ、ソ連によるアフガン侵攻に対して、「大国であっても武力で小国を制覇できない。アメリカもベトナムで経験したことだ」といった趣旨のセリフがなかなかよい。 ソ連のアフガン侵攻をベトナム戦争になぞらえている点や、少年兵の扱いなど、意外と悪くないところも突いており、反戦の気持ちはゼロではない。 深みは全くないが、アクション映画としてはそれほど悪くはなく、バカバカしいと罵るほど酷い仕上がりの作品ではない。 医術の心得があるランボーが腹の傷を治すシーンや、ラストのヘリコプターVS戦車の一騎打ちなども見応えは十分ある。
[DVD(字幕)] 5点(2008-06-03 23:38:21)
488.  ハンティング・パーティ 《ネタバレ》 
「言っていることは分かるけど、結局何が言いたかったの?」という映画。 ジャーナリスト魂を描きたいというよりも、「戦犯をCIAや国連は野放しにしている」という事実を伝えたいとしか思えない内容だ。 フォックス(実在のカラジッチをモデルにしている)はセルビアの英雄と目されている人物であり、そんな人物にアメリカのCIAが手を出したら、国際情勢が混乱するというのは明白だろう。そういった微妙なバランスが存在すると思われるので、CIAは手を出したくても手を出さない、手を出せるけれども手を出さないという政策的な判断をしているのではないか。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の背景を詳しく知らないので、偉そうなことは言えないが、彼が大虐殺に関わっていたとしても、彼を捕まえることで「万事解決」という単純なものではないはずだ。本作を見る限りでは、ボスニアには紛争の傷跡・悲劇の爪痕が色濃く残っているようであり、火種を再燃しないということに専念しているのではないか。 また、ドキュメントで行きたいのか、フィクションで行きたいのか、やや中途半端となったのも大きな問題か。トンネル後のストーリーは完全なフィクションと思われるが、本作のフィクション部分がかなり幼稚だ。ジャーナリストはあくまでもジャーナリストであり、警察でもなければ、CIAでもなく、ましてや正義のヒーローでもない。 「彼に会って虐殺の真相や彼の信念をインタビューしたい」というものならば納得できるが、「何の策略や計画もないのに彼を捕まえたい、恋人を殺された復讐をしたい、金が欲しい」という内容に納得できる観客は少ないだろう。 何とか面白くしようと思い、脚色をどんどんと加えていくうちに、大切にすべき方向性を見誤ったような気がする。 見ている最中は、「ひょっとして、こいつらジャーナリスト魂なんてものは持ち合わせておらず、ただただ生死の狭間で体験できる独特のスリルを味わいたいだけじゃないのか。戦争や紛争がなくなった(実際にはまだまだ絶えないが・・・)ので、ただ危険地域に足を踏み入れたかっただけじゃないのか」と思っていたが、そういった意図もなさそうだ。 題材的には面白そうなのだが、「ジャーナリスト魂」を感じさせる内容になっていないのが残念だ。彼らは危険地域にわざわざ近づく、ミーハーな人間と同じではないかと思ってしまう。
[映画館(字幕)] 5点(2008-05-23 22:45:31)(良:1票)
489.  NEXT-ネクスト- 《ネタバレ》 
質などを総合的に判断すると点数は低いが、個人的にはそれほど嫌いな作品ではない。 その理由は、ニコラス・ケイジが出演しているからだ。 とはいっても、ニコラス・ケイジそのものが好きなわけではない。 彼の醸し出す胡散臭さが妙に本作の胡散臭さにマッチしているから、面白く感じられるのである。 もし、本作の主人公がマット・デイモンだったら、「ふざけんな」とブチ切れていただろう。 ニコラス・ケイジだから、「何でもあり」「破綻していようが何でも許せてしまう」という気持ちになれる。 しょぼい能力に見合うだけのチープなオーラを備えているので、彼はある意味でいい役者だ。 むしろ、彼を活かすために、もっとカッコ付けずに、なぜB級っぽく全体を演出出来ないものかと逆に怒ってしまうほどだ。 一般の観客には合わない作品だとは思うが、ニコラス・ケイジのB級テイストを感じ取れる人には向いている。 核兵器の爆発という大きなストーリーの割には、胡散臭い男を巡るFBIとテロリストの小さいストーリーに終わってしまう辺りが最高だ。 途中までは悪くなかったが、最後の銃撃戦が少々イマイチか。 肝心のクライマックスとしては、あまり納得はいかない。 さすがに分身するのはやりすぎだ。 冒頭の「カジノ脱出」を超えるような神業を披露して欲しかったところだ。 「こいつはスゲエ」「こいつは神だ」と思えるような動きを上手く演出できないものか。 その神業の行き着く先は、絶対に「分身」ではないだろう。 ニコラス・ケイジの余裕の動きと、それに必死に応えるFBI・SWATの連携を、微妙な違和感をもって上手く演出できれば、絶対に面白い作品に仕上がったはずだ。 議論が分かれそうな、オチや終わり方も個人的にはそれほど嫌いではない。 エンドクレジットが始まる前に、「この辺りで終わらした方がいいだろうな」と感じられたからだ。 あれ以上描けば、「蛇足」になってしまう。 このオチのために最後まで取っておいたのかもしれないが、途中でも「失敗する未来」をもっと多用しても面白かったかもしれない。 「死んだ」と思ったら、それは現実ではなかったという展開がもっとあってもいい。 「バンテージポイント」のように、要所要所で何度も何度も巻き戻されると、一風変わった映画に仕上がったのではないか。
[映画館(字幕)] 5点(2008-05-05 14:54:44)
490.  危険な遊び(1993) 《ネタバレ》 
二人の子役の演技自体は素晴らしい。 プロットも悪くはないが、深みがまるでないのが問題だ。 単なるホラーモノの仕上がりであり、これでは殺し屋を子どもに置き換えただけではないか。 やはり、マコーレーの内面を描かなければ、意味がない作品だと思う。 単純に「母親の愛情を独り占めしたい」という欲求からの行動と思いながら鑑賞していたが、そういうニュアンスを醸し出しながらも一歩踏み出してはいない。 これでは、ただの悪戯のエスカレートという見方しかできない。 本作の内容ならば、動機や心理的な面に触れないと、個人的には高い評価はしたくない。 作者が狙ったのかどうか分からないが、非常に後味も悪い幕引きとなっている。 (嘘ではあるが)「I LOVE YOU」と叫ぶ実の子どもを見殺しにして、他人の子どもを助けるというオチの付け方はなかなかショッキングなものだ。 作中では軽く触れられていたが、まさか「母親の霊が乗り移った」わけでもないだろう。 甘い仕上がりとなるが、最後の最後で悪人が善人になるというパターンでもよかったか。 マコーレーが「I LOVE YOU」と母に告げて、自ら手を放すようなオチにすると、後味はぐっと良くなる。 マコーレーも実は寂しい子どもだったと観客にイメージさせることもできる。 「オーメン」のようなホラーならば、“悪魔のような子ども”というイメージでもよいが、そういう趣旨とは思えない作品だ。 大人が殺し屋の場合、突然の更生には違和感を覚えることもあるが、子どもの場合には更生する機会を与えてもおかしくないだろう。
[DVD(字幕)] 5点(2008-04-14 00:31:40)
491.  フィクサー(2007) 《ネタバレ》 
点数を付けるのが、非常に難しい作品だ。 賞レースに加わっているだけのことはあり、映画の質はそれなりに高いといえる。 俳優の演技、緊迫感溢れる演出を飽きることなく堪能することはできた。 しかし、ストーリーがあまりにも面白みに欠ける。 ソダーバーグが製作に関わっており、彼の監督作品やプロデュース作品と同様の感想を抱く。いったい何を伝えたかったのが分からない。 友情なのか、正義なのか、社会派映画なのか、「フィクサー」の活躍なのか、法廷系サスペンスなのか、大企業による陰謀モノなのか、何に焦点を当てたのだろうか。 楽しめない理由はいくつかある。 まず「トム・ウィルキンソンの精神病」だ。 なぜ精神病という設定にして、異常行動を取らせる必要があるのか。 正義感に溢れ、愛に悩むノーマルな弁護士という設定の方が絶対に面白くなったはずだ。 そして、次は「ジョージ・クルーニーの借金」だ。 ギャンブル狂いで文無しであり、さらに突然借金を抱えて苦しい状況が分かる。 「どうしても数日以内に大金が必要だ」というのは面白い設定だ。 ただ、この面白い設定がまるで活きてこない。「金」を取るのか、それとも「正義」や「友情」を取るのかという葛藤があってこそ、活きてくるものだ。 フィクサーとして揉み消しを依頼されて、事件を解決すれば多額の金を手に入れられるが、友人の本来の目的を知り、どちらの側に付くのかを悩んでこそ面白いものとなる。 「金」に傾くかのように観客をミスリードしておき、最後には・・・というのが定石だろう。 さらに、最後は「ティルダ・スウィントンの弱い悪役ぶり」だ。 精神的な弱さを抱えているにも関わらず、重役に抜擢され、追い込まれているという設定は面白い。企業を守るための彼女の暴走は、精神的な弱さによるものだろう。 ただ、そんな弱い悪役では迫力に欠ける。 表では「フィクサー」を使って合法的な解決を図ろうとしながら、裏では「殺し屋」を使って非合法的な解決を図ろうとする二面性を抱えるような悪役の方が面白いと思う。 精神的な弱さがあるのに強がろうとするからこそ、表と裏の顔が大きく乖離していくものだ。本作では、ただのプレッシャーに弱い女性としか映らず、内面の複雑な想いなどは感じられなかった。 これらを踏まえると、どうしても高い評価はできない。
[映画館(字幕)] 5点(2008-04-13 01:45:09)(良:2票)
492.  ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 《ネタバレ》 
“普通”という評価が妥当の作品。冒険映画なのに、まったく冒険していない映画だ。実際に現存するアイテムや実在人物、史実といったリアリティを重視しているのかもしれないが、世界観がかなり小さく感じられる。パリやロンドンに行ったからといって世界観が大きくなるものではない。もっと夢のある世界に広げられないものだろうか。 ディズニー映画だからなのか、主要キャラクターを誰も殺すこともできず(一人死んだエド・ハリスがかわいそうだ)、どんどんとパーティーが増えているのが見苦しい。 パーティーが増えた結果、最後に随行する悪役がエド・ハリス一人になってしまうのが強引過ぎる。そして、その肝心の悪役にも魅力が欠けるのが最大の失敗だ。なんだかんだで「結局皆を救ってくれた善い人」というオチがディズニー映画らしくもある。 そういうオチにしたいのならば、初めからそういう脚本にすればよかったのだ。 エド・ハリスたちは、宝探しを自分たちでできないくせに、銃や車を使って、ニコラス・ケイジ達を殺そうとしているのがあまりにもナンセンスだ。「彼らが探してくれる」とエド・ハリスはつぶやいていたが、言っている事とやっている事はメチャクチャだ。宝探しを妨害したいのか、宝探しを便乗したいのか、ゴチャゴチャになっている。自分ならば、エド・ハリスは優秀なトレジャーハンターという設定にして、ニコラス・ケイジのライバルという扱いにするだろう。そして、彼らの邪魔をする第三者を別にきちんと用意すると思う。ライバルであったが、最後に皆を助けて死ねば、オチとして盛り上がったことだろう。 また、脚本もイマイチよく分からないところがある。 “「ゲイツ家の汚名」を払拭するという目的”→“宝探しへという目的”にどうしてすり替わったのかがややピンと来ない。 脚本だけではなく、演出も分かりづらいところがある。 肝心のエド・ハリスとニコラス・ケイジの重要なラストシーンのやり取りの扱いが雑だ。 「俺が残る」「いや、俺が残る」「じゃあ、俺が残る」「どうぞどうぞ」という流れではなかったと思うが、いつのまにかニコラス・ケイジからエド・ハリスへとポジションが変化しているのを不思議に思う者がいるだろう。 “激流によってああなった”とだいたいの流れはなんとなく分かるものの、一言で言えば演出がヘタクソなのだろう。
[映画館(字幕)] 5点(2008-01-07 01:43:15)(良:2票)
493.  007/ゴールデンアイ 《ネタバレ》 
ピアースボンドの印象はというと、正直いって何も無い。他のボンドにあったような長所もなければ短所もない、極めて優等生であるが面白みに欠けるボンドである。強いていえばスマートさや洗練さが彼の売りだろうか。 敵役はどんどん魅力的になり、ボンドガールも単なる添え物ではなく、今後はボンドと対等な存在まで主張するようになってきている状況下で、肝心の主役の影が薄くなっているのは少し問題ではないか。 しかし、本作の視点はなかなか面白いと思う。6年という空白の歳月を利用して、その時代の流れを取り入れようとしている。冷戦は既に終結し、世界はどんどん大きく変わりつつある。ハイテク化が進む時代において、スパイという存在は過去の遺物ではないか、この時代にスパイは果たして必要なのかを問おうとしている。 マニーペニーとの会話にはセクハラという時代の視点が感じられ、Mについても、ボンドのような勘に頼るスパイに任せるのではなく、数字(恐らく確率や可能性など)を重んじる人物で、かつ女性の台頭という視点を取り入れているのは面白い。 そういう点を踏まえると、アレックの位置付けはあまり好ましくない。 彼の組織名となっている「ヤヌス」とは二つの顔を持つ神である。つまり、ボンドとアレックはもっと表裏の関係として描いた方がよかったはずである。二人のスパイを通して、スパイ不要の時代に何のために自分を犠牲にして、何のために人を殺すのかというスパイの在り方や信念を問うた方がよかったはずだ。 しかし、コサック(イギリスの裏切りによってロシアで生き恥をさらした人々)の生き残りとか、結局は金のため(自分の理解不足かもしれないが、彼らの方法では証拠を残さず金を奪うことは困難ではないか)という「逃げ方」をしてしまうのは残念でならない。 ナターリアの位置づけも中途半端だ。彼女は本作のキーパーソンであることは間違いない。しかし、その重要性や動機があまり告げられぬまま、敵の捕虜になったり、ボンドに随行するので混乱する。今までのガールは、私怨であったり、裏切られたための報復であったり、任務としてボンドと行動を共にするわけである。しかし、どうも彼女の場合はそれが当てはまらないような気がする。 また、確かにボールペンのトリックは面白いが、時間の制約下において片手でキーボードを打つ奴がいるとは思えないという疑問が沸いてしまうので無理を感じる。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-30 00:17:21)
494.  007/リビング・デイライツ 《ネタバレ》 
ダルトンボンドは派手さやユニークさには欠けるが、渋さとカッコよさと冷静さと重厚さを兼ね備えた男だ。無理を承知で自分に協力してくれたソンダースを殺された際の怒りに満ちた表情がなんとも言えず人間味にあふれている。ダルトンはアクションだけでなく演技もできる人だったと思う。 彼のボンド像としては、ボンドカーをフルに利用し、ボンドアイテムもさりげなく利用するところはコネリー路線を踏襲するものか。レーゼンビーのリアリティ路線を加えて、ムーアのコメディ路線から脱却しようとしているのが窺われる。ダルトンは真面目すぎるとよく言われるが、パラシュートで降りた場所が美女のヨットだったため「1時間で戻る…いや2時間だ」というところには、やはりボンドの根本スタイルに変化はないことも観客に伝えている。 ストーリーに関しては、チェロを巡る金の流れからだんだんとコスタフ将軍の亡命事件の裏がみえてくるのは面白い展開であり、雰囲気もよいのだが、もっと面白くなっただろうと思われるところがある。 特に、ボンドとコスコフとカーラの三角関係はストーリーをもっと面白くできたはずだ。まだカーラがコスタフを信じている段階(ボンドにクスリを飲ませている)で突然コスタフがカーラまでをも始末しようとするのは違和感(ボンドに彼女を殺させて切り捨てるつもりだったが)があり、カーラとコスタフは愛人関係にあるという設定があまり活かされていない。ボンドとの国境越えを巡る逃走劇や遊園地デートでボンドの魅力を知り、また、コスタフの真の正体を知ったことで、ボンドとコスタフとの天秤で揺れるカーラの姿をもっと描くべきだっただろう。コスタフがカーラを裏切るのではなく、カーラがコスタフを裏切った方がよほどストーリーとしては面白い展開になっただろう。嫉妬までをも絡めるとなお良くなるはずだ。コスタフもウィテカーも存在感は薄い。 また、次作の「消されたライセンス」で私情に走るボンドからライセンスが取り消されたが、本作のボンドは、「コスタフ将軍を狙う狙撃手を暗殺する」「プーシキン将軍を暗殺する」という二つの指令をいずれも独断で背いているのは「消されたランセンス」以上に問題ではないのか。ソンダースにMに報告すると言われた際に「クビになるのは願ったりだ」と発言していることからも、やや国に対する忠誠心が感じられないのが、ダルトンボンドの欠点なのかもしれない。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-28 00:09:59)
495.  ブラック・ダリア
つまらないというよりも、よく分からない映画。
[映画館(字幕)] 5点(2006-10-15 00:16:39)
496.  ミッション・トゥ・マーズ 《ネタバレ》 
サスペンスの巨匠ブライアンデパルマ監督がこんなSFも創れるんだと、まず驚かされた。映像からは、デパルマ監督特有の匂いは感じられない。CGを駆使した創り込みも丁寧であり、新ジャンルの挑戦への気合、既存の自己のイメージからの脱却も感じられ、それなりに好感はもてる。 しかし、映画自体は、「2001年宇宙の旅」をベースにして、「未知との遭遇」「アポロ13」「アルマゲドン」などのSF映画を何もかもごちゃ混ぜにして創り上げられた印象を受けた。「これはどこかで観たな」という既視感を感じさせる映画になってしまっているのが残念だ。 オチ自体は別に悪くはないと思うが、こんな骨だけで肉のついていない脚本でよくここまでの映画に仕立てたものだと少しは監督を評価したい。この地味なストーリーならば、アイディアを各所から拝借しないと、一本の映画としては、もたないだろう。 その他に本作の問題としてテンポの悪さが挙げられると思う。イライラするほどテンポが悪すぎる。おまけにシニーズが事故の際、酸素減少中にも関わらず、なぜかヘルメットを被らないという意味不明な行動をとるため、そのイライラが頂点に達する。 その宇宙船の事故も取って付けたようにしか感じない。脚本が貧弱なためか、ストーリーを膨らませるために「アポロ13」などを参考にしてやむを得ず描いたようにしか感じなかった。 また、それに伴うウッディの死も単なる感動狙いではないか。ストーリー上、それほど大きな効果や意味は感じられなかった。シニーズは病気で亡くなった妻の言葉「別の世界を観たい」や妻の失意がきっかけになって、地球に還らず宇宙船に乗るという決断を下したわけだが、ウッディの死が、誰かの気持ちや行動を変えたというわけではなく、単に火星に到着するための「犠牲」という形式上の効果しか生んでいないのは勿体無さ過ぎる。ウッディの奥さんにもっと大きな影響を与えないと、彼の死はあまり意味はないだろう。シニーズも妻の言葉だけでなく、ウッディからも大きな影響を受けたという風にした方がよりラストの行動の理由付けにも納得がいくのではないか。ラストにウッディのネックレスを渡す(=ウッディの魂も連れて行く)といったことはしているものの、ウッディの死を上手くストーリーに活かすことができなかったことが、本作が傑作にならずに多くのSF映画の中に埋没してしまった理由の一つのようにも感じる。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-13 20:40:57)
497.  スーパーマン(1978) 《ネタバレ》 
前半・中盤は、結構丁寧に創っているなという好印象だったけど、あのラストにはさすがに言葉が出なかった。時代背景が違うとはいえ、この脚本をみて常識あるワーナーのお偉いさんとか誰も何も言わなかったのかな。 あんなメチャクチャなラストで物事を解決するのではなく、個人的には「失った命は結局救えない」というラストでも良いのではないかと思われる。 ヒーローはなんでもできると思われがちだが、決して神というわけではなく、できることには限界がある。だからこそ、救うことができたはずなのに救えなかったという苦悩や苦しみが産まれ、かけがえのないものを失った悲しみや、限りあるものの美しさが描かれるのではないか。 このラストでは、「人類の歴史を変えるな」という父親の教えを無視する上に、自然の摂理に反する行為である。子ども達にも影響を与えるはずなのに、物事はすべて駄々をこねれば解決できるという子どもじみた発想でしかなく、ヒーローとして、また大人としての成長が感じられないと思う。 ところで、このシリーズのⅠ~Ⅲを通してみたけど、スーパーマンへの変身のシーンで、Ⅰで電話ボックスをちょっとはチェックするもののボックスタイプではなく諦めるシーンがあっただけで、結局変身の際にほとんど電話ボックスを使うことがなかったのには驚いた(Ⅳは未見)。Ⅰでは自動回転ドア、Ⅱでは証明写真用のボックス、Ⅲではクルマの中だったかな。その他には、誰もいないところで走りながらとか、ビルから飛び降りながらとかで、電話ボックスではなくて結構いろいろな場所や方法を利用していたのは、新たな発見だった。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-31 23:05:41)
498.  オーメン(1976) 《ネタバレ》 
役者の演技は見事だし、監督の細かい演出はなかなかのものと感じたが、肝心の「恐怖」がさすがにいい歳になってくると感じられなくなってきた。 もっと心理的な恐怖が感じられると思っていただけに残念であった。 ダミアン役の子役は悪魔の子というよりも、たんなる可愛い子どもにしかみえない。 また、子どもを欲しており、事の真相を知らない母親がまっさきに我が息子を疑うというのも、やや違和感を感じた。母親との関係がやや希薄だった気がする。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-09 17:15:53)
499.  Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004) 《ネタバレ》 
オリジナルに比べてバランスの悪さが目立った。 オリジナルはダンスや夫婦などのパートナーの在り方や信頼感を問いた作品であるが、本リメイク作は、その視点がだいぶ欠けているのに、ストーリーや流れだけをオリジナルに近づけようとしているために、バランスが悪くなっていると思う。 オリジナルにもっと近づけるか、それとももっとアメリカ的に大胆に脚色した方がよかったのではないか。
[DVD(字幕)] 5点(2006-06-22 00:00:12)
500.  グッドナイト&グッドラック 《ネタバレ》 
この映画の主題である「赤狩り」は、エリアカザン監督のアカデミー賞名誉賞受賞の際にも問題(「赤狩り時代」に仲間を売ったとされ、表彰時にブーイングが浴びせられた)になったが、今なおハリウッドに影を落とす問題である。この映画を通して、その歴史の一端を学ぶことができる点では評価できるかもしれない。 しかし、確かに歴史的に非常に価値ある映像はみせてもらったとは思うが、どうにも物足りなさも覚えた。 この映画では「赤狩り」の首謀者であるマッカーシー上院議員を糾弾するという趣旨は全くないため、比較的客観的・中立的な立場から描かれていると思われる。 そのためか、いまいちエド・マローの内面やその葛藤、苦悩をうかがいしることができなかった。 また、この映画を通して、「表現の自由」とは、「報道の自由」とは、「思想の自由」とは、「国家による思想の弾圧に対するメディアの在り方や我々自身の対応」とは、など色々と考えられるテーマが散りばめられていると思うが、あまりそれらを考える手がかりにはならなかったと思う。 一言でいいあらわせば、映画をみたというより、歴史の勉強をしたというのが正直な感想であった。
[映画館(字幕)] 5点(2006-05-02 21:30:13)
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