41. ザ・コア
ドラゴンでも出てくりゃよかったな。 6点(2004-08-19 20:37:16)(笑:1票) |
42. ワイルド・レンジ 最後の銃撃
《ネタバレ》 静かに、丁寧に、時に優しく紡がれていく物語。その根底を流れる怒り。ラストに噴出する銃撃戦。 しかしそのカタルシスは薄い。敵を追い回し撃ち殺す住民の姿が、物語の後味を爽快にはしてくれない。 正当派の王道西部劇も、そこにはうっすら影が差す。やはり昔のような勧善懲悪は時代が許さない。 不器用で古くさくて、だけど真面目で実直なカウボーイ。 西部劇という、現代においては”時代遅れ”であるジャンルを真っ正面から描くケビン・コスナーがその姿に重なる。 この映画がアメリカでヒットしたということは、どこかでみんな西部劇を求めているのだろうか。 時代は変わっても伝統は受け継がれていく。別に西部劇に思い入れがあるわけじゃないけど、なんだかちょっと嬉しい。 7点(2004-08-19 20:36:56)(良:1票) |
43. ベッカムに恋して
《ネタバレ》 ベッカムに恋をした彼女は、これからさき多くの人々に夢を与えるのでしょう。夢ってのはリレーしていくものなんだな。人から人へ、時代から時代へ。 7点(2004-06-26 18:43:39) |
44. エル・マリアッチ
ロドリゲス監督はこの映画の制作資金を得るため、怪しい新薬テストの実験に参加し、1ヶ月間隔離されている間に脚本を書き上げたという。機材もタダ同然で借り、友人や知人に出演を頼み込み、監督、脚本、撮影、編集、その他やれることはすべて自分でこなし完成された映画である。 良い映画とは何なのか。 これは完全に持論だが、大作でも自主制作でも、制作費が安くとも、ヒットしなくとも、賞に無縁でも、いや、たとえつまらなくとも、誰からも評価されなくとも、平均点が1点でも、そんなことが映画の価値を決めるわけではないんじゃないのか。 むしろ映画の価値に差などはない。 面白い映画とつまらない映画はあるが、良い映画と悪い映画は無い。 映画に正解など無いのだから、最終的には作り手が表現したかった事、語りたかった事、見せたかった事、それをどれだけやり抜けたか、だれも判ってくれなくとも胸を張って自分の映画を愛していられるか、それこそが映画が存在する意味なのだと今は思う。 この「エル・マリアッチ」からはロドリゲス監督の、映画への情熱がムシムシと伝わってくる。自分の作品への愛がギラギラと反射してくる。カメラも、フィルムも、こういう男に使われる事を心底喜んでいる気さえしてくる。 こういう人間がいる限り、面白い映画が尽きる事は無いんだろうな。 そして、映画を観ているうちに、自分でもやってみたくなるから面白い。 これが錯覚なのかどうかは知らないが、恐らくみんなちょっとはそう思うんじゃないか。 取り敢えず次の休み辺りに友達に電話して、「ハリウッドに行かねぇか」と口説いてみることにした。 6点(2004-06-17 21:13:20)(良:3票) |
45. フォー・ルームス
《ネタバレ》 むかしスチュワーデスやってた人が言ってたんだけど、アメリカの空港で日本行きの飛行機に乗ろうとしたら警察がやってきて、そしたら「昨日あなたが泊まった部屋のベッドの下から死体が見つかった」って言われたそうです。 結構あるらしい。ホントに。 7点(2004-06-17 17:50:03) |
46. トゥルー・ロマンス
《ネタバレ》 俺たちに明日はあるっ!! 7点(2004-06-13 22:19:01)(良:1票) |
47. 21グラム
Life goes on. 絶望しようが憎もうが、泣き叫ぼうが喚こうが、それでも人生は続く。 どれだけ悔やんでも、許す事が出来なくても、それでも人生は続く。 だから進むしか無い。 踵で過去を踏みしめ、爪先を未来に突き出し、一瞬の”今”の上でバランスとりながら。 空を飛ぶ鳥と同じ、止まった瞬間に墜ちてしまうから。 悲しみも、憎しみも、愛しさも、何もかもを引き連れて。 だけどこの映画は違う。その時間軸は自在だ。 決して戻る事の出来ない過去も、暗闇の先に広がる未来も、順不同に次々と襲いかかる。 愛する人たちの数と、自分を愛してくれる人たちの数。 それを「21グラム」に掛ければ、それが"heart"の重さだ。 行き場の無い感情たちの乱交、灰色の涙が乾いた大地を濡らしていく。 8点(2004-06-10 21:53:33) |
48. デイ・アフター・トゥモロー
7点満点の6点。何か書こうと思ったが、帰る途中に忘れてしまった。 6点(2004-06-06 20:30:54)(笑:1票) (良:1票) |
49. ストレンジャー・ザン・パラダイス
数秒間の黒い空白に仕切られた、四角いモノクロの映像たち。 一つのカメラに映されたそれらが、何て事の無い日常を映し出していく。 喩えるならばアルバムを開いている感覚。 6点(2004-06-01 20:07:18) |
50. 日の名残り
歴史の中で価値観が大きく動く時代。その過程において自らの過去をどう受け入れるべきかを悩む主人公。人生は夕暮れが一番美しいのだ。 7点(2004-05-29 15:58:21) |
51. インサイダー
デメリットだらけの内部告発者は現代の社会における数少ない正義。 その炎を消してしまう社会にしてはいけない。 8点(2004-05-29 15:51:29) |
52. キル・ビル Vol.2
《ネタバレ》 ウマ・サーマンよ、この俺を殺してくれ。さぁひと思いにバッサリと。 血と汗と涙の壮絶な復讐劇の果てに、ふと抱いた些細な夢想。 Vol.1と明らかにテイストが違うとか、映画の文法がどうとか、タランティーノはそんなこと微塵も考えていない。第一、俺はそんなものに感動しているのではない。スクリーンを通してヒシヒシと伝わってくるその魂に。そう心意気だよ、ココロイキ。だからこそ教会でブライドが見せる笑顔の輝きに惹かれ、生き埋めと暗闇の閉鎖感に潰されそうになり、パイ・メイの修行に燃えて、ワゴンカーでの鍔迫り合いに息を呑みながら、この『キル・ビル』にシビ・レルんだ。 『キル・ビル』にはワクワクが満ちている。一秒先への期待感が溢れている。これぞ紛れも無い映画体験だ。映画の喜びに満ち満ちている。客に笑みを、映画に拍手を。 頭の中の妄想をぶちまけたタランティーノは、恐らく世界一アタマの良いバカだろう。言うなれば天才バカボン。バカほど純粋な人間はいない。この冷めた世の中で、将来の夢すら持ちにくい現代で、一人の映画オタクが中学生のハートのまま天下を取った。それだけで無性に顔がニヤけてくるじゃないか。 先日ニュースで見たが、どこかの学者がメスのマウスだけで子孫を造る事に成功したらしい。もしかしたらこの世界に、もう男は必要ないのかもしれない。そう思ってしまうほど『キル・ビル』の女たちには胸が震える。ブライドもオーレンも、GOGOにもエルにも。そして残念ながら男たちは死に逝くだけだ。刀で斬られ、毒を食わされ、目玉を抜かれてツボを押されて。 そう、だから、だからこそウマ・サーマンよ、ブライドよ、ブラック・マンバよ、ベアトリクスよ、ママよ、この俺を殺してくれ。ひと思いにバッサリと、もしよければ必殺の五点掌爆心拳で。俺は血まみれの後ろ姿を、いつまでもずっと見続けていく。薄れ行く記憶の中で。霞みゆく瞳の先に。 9点(2004-05-29 15:20:32)(良:2票) |
53. トロイ(2004)
満を持して登場した、男たちの超大型スペクタクル英雄叙事詩。 乾いたギリシアの大地、地平線まで覆い尽くす黒い軍勢。大地を揺るがす足音、槍と盾のぶつかり合う金属音、馬の嘶き、男たちの叫び声。二つの津波がぶつかり合う時、そこに生じる史上最大の戦い。兵士と兵士が、剣と剣が、怒りと怒りが、魂と魂が衝突を繰り返す。そして残るのは死体と血と涙と嘆き。その全てが、全てが俺の”男ゴコロ”を揺さぶり狂わすんだ。 原作に登場するワガママな神の要素をほぼ消した事で、神話が史劇に生まれ変わった。圧倒的な映像のパワー、そしてパワー。女たちは華麗に咲き誇り、男たちはその美しい花を守るため、無惨にも愚かにただ散ってゆく。俺たちは格好良く生きるために闘うんじゃない。格好良く死ぬために闘うんだ。トロイア戦争で燃え尽きた英雄たちの魂が、燻ること無く三千年後のスクリーンで再び炎を上げる。その赤い残像が、俺の黒い瞳孔に宿り続けていく。 8点(2004-05-29 15:17:04)(良:2票) |
54. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
《ネタバレ》 「絶望とは未来を知る者が陥るもの。未来は誰にも分からない。したがって絶望するのはとんでもない間違い。人間が未来を知りえない以上、希望は常にある」(J.R.R.トールキン)。 美しいエンドロールを見つめながら、中つ国を縦断した足掛け3年にも及ぶ壮大な旅路を思い浮かべる。ホビット庄の青空と緑、霧ふり山脈の眺め、裂け谷の輝く滝、ロスロリアンの灯火、ローハンの草原、聳え立つミナス・ティリス・・・。そしてこの胸に強く残ったもの、胸を張って言う、それは希望と友情である。 真夜中の大海原の如く、どこまでも黒く広がるサウロンの大群。余りにも過酷な滅びの山への道。そして感じるのは深い絶望。だがしかし、彼らは決して逃げようとしなかった。死を恐れずに果てしない闇の中へ挑んでいき、遂に勝利を掴んだのだ。中つ国の優麗な山脈を駆け抜けていく炎の狼煙が、地平線上で太陽に照らされるローハンの騎士たちが、希望を持つことの可能性を見せ付けてくれる。そしてフロドを背負い崖を登っていくサムの姿が、軍勢の中を走り抜けるメリーとピピンが、友情の尊さに気付かせてくれるのだ。 将来の夢を描く事すら困難な今の時代、希望、友情、もはやこれらの言葉は使い古され、安っぽくさえ聞こえてしまう。だが、だからこそ我々は史上最大の幻想世界である『ロード・オブ・ザ・リング』の中で、その素晴らしさに対し素直に涙できるのだ。信頼できる仲間と、小さな勇気。そして常に希望を持ち続ければ、どんな困難も乗り越える事が出来る! 恐らく人類が存在する限り語り継がれるであろう最高傑作。これまで自分は多くの映画を観てきたし、これから先もきっと観続けていく。だがしかし、この映画の様に人生の一部とまで言い切れる作品にはもう二度と出会え無い気さえする。トールキンのとてつもない夢を映像化してくれたピーター・ジャクソン監督、全スタッフ、全キャストの方々に只々熱烈な感謝。 それにしても人間というのは高貴なエルフとは違い何ともわがままな生き物で、こんなに楽しみにしていた完結編も今となっては終わってしまった事の寂しさで胸が張り裂けそうだ。フロド達と一緒に不死の国へ旅立ってしまいたいぐらいだが、彼らの旅を胸に刻めばまた新しい明日へ進む事が出来る。そう、僕の旅はまだ終わっていないのだから。 【∞点】 10点(2004-05-29 15:15:12)(良:2票) |
55. ゴッドファーザー PART Ⅱ
なんだか知らないが、思い出すと泣けてくる。 8点(2004-05-26 21:49:17) |
56. ゴッドファーザー
明らかに、他の映画とは流れている空気の重みが違う。 8点(2004-05-26 21:49:05) |
57. スター・ウォーズ
小・中学生の頃に熱狂した『スター・ウォーズ』、久しぶりに観たそれは驚くほど退屈だった。「この映画の面白さが分からないような大人にはなりたくない」と思っていた自分が、どうやらその通りの人間になってしまったようだ。小学校の卒業文集に書いた、好きな映画:スター・ウォーズの欄。その一行がとても懐かしく思えた。けれど子供時代の熱狂が消えることは無いわけで。 8点(2004-05-22 15:49:19) |
58. ドーン・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 海を照らす太陽が余りにも眩しい。その瞬間、そこには確かに希望が存在していた。ゾンビになるのも死ぬのも嫌だが、それが避けられなくなったとしたら、自分も愛する人の為に死んでいきたい。そして世界の終焉で、愛を叫ぶ・・・。/こうやって見るとバスに群がるゾンビたちも、ぺ・ヨンジュン来日に群がるオバさんたちも、大して変わらないもんだな。(両A面レビュー) 8点(2004-05-21 20:21:24)(笑:1票) (良:1票) |
59. ビッグ・フィッシュ
A Perfect Day for Big Fish. 大人になって、自分の子供に見せたい映画第四位。 7点(2004-05-21 20:07:23) |
60. フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
タランティーノが『キル・ビル』の参考にした映画、ということで観たが・・・。このサンダとガイラの容貌じゃ一般受けはしないだろう。フランケンシュタインの意味もよく分からないし。けれど現に、公開から40年近く経った今でもこうして語られている映画である。強作だ。 5点(2004-05-05 08:42:51) |