141. フェイス/オフ
非常に一本筋の通った分かりやすいストーリー展開と、アクションシーンの連続に見入ってしまった。見せ場のところで敵味方が入り交じり、ダビデの星のように静寂と緊張感で張り詰めた中での銃撃シーンが一番面白かった。あの間が何ともたまらん。(実際にはあり得ない間だけど)しかし悪役のジョン・トラボルタも結構いいね! 最後の海のシーンは、ちょっと引っ張りすぎた感じもしたけど、まぁきれいに終わってよかったからいいか。 8点(2004-01-09 00:54:50) |
142. 羊たちの沈黙
緊張感の連続で非常に面白かった。アンソニー・ホプキンスのまばたき一つしない姿に吸い込まれていった。ジョディ・フォスターの恐怖をかみしめながらも、平静さを何とか保とうと耐えている演技も素晴らしかった。バッファロー・ビルのアジトに一人潜入するシーンは緊迫感はあるも、少々間延びしてしまった感も。レクターが最後まで謎の人物のまま終わってちょっとしこりが残ったけど、これが「ハンニバル」とかに続いていくんだね~。 8点(2004-01-09 00:51:04) |
143. ヤングガン
《ネタバレ》 ほとんど見たことのない西部劇ということだったけど、時間が過ぎゆくごとにかなりハマっていった。けっこう新鮮で爽快! 別に犯罪を犯すために銃を用意してるのではなくて、日常にあふれすぎてて全く違和感がないというその世界観にまず驚いた。 登場人物が結構多いので整理しながら見てたけど、敵味方はっきり分かれてるので分かりやすい。ビリーのおっかない感じ、冷静なチャベス、ドクの正義感、チャーリーの家族愛など個性も際立ってるし、それぞれが持つサイドストーリーもスパイスになってる。みんなが主役って感じ。 四方から別々の敵に囲まれてるシーンは緊迫感があって面白かった。やっぱ銃撃戦が見所だと思うけど、その間が何とも言えず、さらに緊迫感を増長させていた。 一つ気になったのは、時々口にほおばっててた汁の出る食べ物、あれ何でしょうかね?タバコかなぁ。 7点(2004-01-08 20:45:42) |
144. エンパイア・レコード
《ネタバレ》 当時から気になってて苦節8年、ようやく見れました!リヴ・タイラーよりレニー・ゼルヴィガーの若かりし頃を見れて満足でした。登場人物のノリもいいし個性も強い。何とも忙しい1日の物語ではあるが、ストーリーも正直面白くないし、ちょっとインパクトに欠けたかなぁという印象です。レニーのラストのシャウトはスッキリしたけどね~。 4点(2004-01-07 23:46:56) |
145. ドラッグストア・カウボーイ
《ネタバレ》 ストレートにメッセージは伝わってきた。しかしヤク中のドロドロした雰囲気はもっと出してもよかったのでは。足を洗うと決めた時もなんだかはっきりとした要因はなく、いつの間にかカウンセリングを受けてたという感じ。でも彼の迷える脳内の様子を、牢獄や水中、ハットが舞う様子などで抽象的に表していたのでそのへんはうまいと思ったし、心の変化は見てとれた。警察に追われ、何とか追っ手をはぐらかし、モーテルを転々とするその道中だけ見れば面白かったけど。病院に入ってからは少し長く感じた。しかしあれだけ薬の知識があるんならもっと違うところに頭使えよなぁ。だいぶイッちゃってる仲間たちとは比べて彼には知的な感じがあったんだからね。そういうキャラの設定も含め、なんかもう一押しが足りなく思えた。 5点(2004-01-07 23:20:43) |
146. エバー・アフター
《ネタバレ》 まさにシンデレラ・ストーリー。最後立場が逆転した時のあの見下した顔!!ラストが決まっている上で、どんな過程でもっていくかなと思ってたけど、途中から明らかにダニエルの味方がどんどん増えていくようで、頼もしく思えた。いつまでも弱いものの味方だよーん(謎)。鬼才ダ・ヴィンチグッジョブ!ジプシーもいいやつばかりだ。しかし全般的に体張ってたね。馬上のシーンとかスタントなしの部分がほとんどだろうし、ダニエルも草原を走ったり、たまに王子を担ぎ上げてみたり…少々しまったドリュー・バリモアが見られます。 6点(2004-01-07 02:23:40) |
147. シザーハンズ
《ネタバレ》 最初ジャケットを見た時はホラーではないかと思ってしまった。手がハサミの人造人間なんて書いてあれば誰でもそう思うよな。それを視聴者の心理を逆手にとって、切ないラブストーリーに仕立て上げたのは発想が柔らかいと思った(寓話がオリジナルだけど)。 心臓がクッキーの人間(笑)が、感情を暴走させて、いつ凶器ともなり得る手を振りかざすとも限らないのに、町の人々がエドワードを受け入れていたのには、やっぱ寓話ならではのこじつけ?なのかな。エドワードのように純粋な心を持った人ほど、憎悪を覚えると、それが制御できず、行動にも乱れが出てくる。今まで感じたことのない絶望感のようなものにさいなまれ、ノイローゼ気味になるような感じかな?生身の人間にも通ずることだと思う。 時々出てくるエドワードの純粋さから出るほのかな笑顔に、見とれてしまったし、キム役のウィノナ・ライダーが本当にかわいい。彼女ブロンドではないよね?すごく似合ってる。 ま、世間ではカップルがいちゃついている中、純粋な気持ちに回帰でき、少しは気持ちが晴れましたよ(笑)。 6点(2004-01-07 02:19:18) |
148. ザ・ロック
もう手に汗握りっぱなしでした。こういう閉ざされた空間の中でのアクション&サスペンスってものすごく緊張感があって好き。ショーン・コネリーがもっと人間味のないクールな役かと序盤は思ったけど、案外感情を表に出して人間ぽかった。もっと毒々しくてもよかったかもと思ったけど彼も人間だから…。あと本当に劇中の音楽が効果的。すごくかっこよくスリルと緊張感を増長させてます。崇拝しますジマーさん。 9点(2004-01-07 02:14:35) |
149. 初恋のきた道
ここまで純粋で壮大なラブストーリーってある?ホントその純粋さゆえに彼女のストーカーみたいな執着心(恋心ゆえの)が印象に残るのかもしれんが、歴史を隔てた夫婦愛、母子愛というのが道というひとつのレールに敷かれた上で描かれてるので、一貫性のある味わい深い映画だと思う。劇中もセリフは少ないし、壮大な風景が広がって静寂が続くんだけど、彼女の魂ここにあらずというのがチャン・ツィイーの表情からすごくつぶさに感じ取れた。はじめは彼女のプロモかよ!ってツッコミ入れちゃったけど、次第に無言の演技というのに引き込まれていった。何かが、心に残った。余談だけど、彼女、目もとのあたりが松雪泰子さんに似てません? 6点(2004-01-07 02:08:40) |
150. ビートルジュース
死後の世界でも妙に宗教的なことを引っ張って来ず、どうぞ笑って下さいのファンタジー的要素をふんだんに盛り込んだ作品。ティム・バートン作品ではかなりライトに見られるのではないかな。マイケル・キートンのキャラがものすごいので、呆気にとられてしまった。ケーブルテレビで見たんだけど、字幕が変な大阪弁というか地域年代不特定の感じだったので、妙に笑えてしまった。人間なのにゴーストっぽいウィノナもVery Cute! 6点(2004-01-06 23:29:12) |
151. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
マイケル・J・フォックスのエネルギーあふれる演技に脱帽!学生上がりの田舎者で、常識ではあり得ないけど、自由の国アメリカでは通用しちゃいそうなストーリー。世渡り上手ということではないと思うけど、出会いって恐いよな。でも彼がすごくアグレッシブで、フットワークが良くて、情熱のある若者だったからこそとんとん拍子に進んでいったと思う。軽快な音楽にのせて酸いも甘いも味わっていく若者の姿が効果的に表現されてる。私も少しくらい彼の力を分けてもらいたいもんだ。また大企業ならではの意思疎通の悪さを風刺しているようでこの点も痛快。ヘレン・スレイターという女優さんは最初登場した時はケバい印象だったけど、徐々に女性としての本能を見せ始めた頃から一気に色っぽく見えるようになった。キスシーンの横顔なんてドッキリしちゃった。 8点(2004-01-06 23:26:23) |
152. トゥルー・ロマンス
《ネタバレ》 適度に見せ場が続き、その一つ一つがドデカくてスリリング! ゲイリーオールドマンのキレッぷりもよかったが、何の危機感も持ってないブラピのキャラも面白い。デニス・ホッパーとクリストファー・ウォーケンの密室のかけ合いも。 それ以上にやっぱアラバマ役のパトリシア・アークエットかな。これがデビュー作とは思えない!はまり役!あんな修羅場ならすぐに降参してしまうところをあそこまで徹底的に殺ってしまうとは…愛情もここまできたら笑えてきちゃうね。 ホント、久々に痛快な映画でした。タランティーノの遊びも所々に見えてて面白かった。彼、デキる男よ。 9点(2004-01-05 04:51:42) |
153. 恋愛小説家
不器用で潔癖で二癖も三癖もある男だけど、彼女との出会いによって偏屈な自分を変えていこうと努力できるのが二人の愛の力であり、それを徐々に引き出していってくれた彼女の勇気が素晴らしい。 確かにジャック・ニコルソンの演技はアカデミー賞を取る価値のある作品。狂気じみた役以外にも幅広い演技ができる人だ。ヘレン・ハントは毎回ナチュラルな演技を見せてくれる、素晴らしい女優さんだね。 7点(2004-01-05 04:23:37) |
154. ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!
《ネタバレ》 少々お下劣な部分もあり、重い映画を見た後にちょいと見るにはいいかも。スクール内外でのビミョーな人間関係の連鎖が描かれていて面白い。結末もそれぞれ戻るべき鞘に収まった感じで、まあこんなもんかというところ。個人的にはタミーが一番幸せに終わったのかなと思う。正直者がバカを見ることはない、と。あと、リースの衣装にはちょっとダサすぎて幻滅。あんなダブダブのズボンはやめてくれー! 5点(2004-01-05 04:19:13) |
155. 猿の惑星
《ネタバレ》 初めて見たけど、斬新すぎて全く古さを感じない。むしろ新しいものとして見ることができた。 文明社会を支配する猿と、動物のように扱われる人間、いきなりこのシーンが出てきた時は結構衝撃的だったね。 自分さがしの過程で猿たちとのいろんなトラブルがあるわけだけど、 人間が滅びた理由が、なんか戦争とかで人類同士が争うことなどの現代社会の汚点を暗に警告しているメッセージ性の強いものである気がする。 猿の特殊メイクや、その歩き方など、視覚的にも時代のパイオニアとなった作品ではないでしょうか。 7点(2004-01-04 23:33:42) |
156. ショコラ(2000)
《ネタバレ》 ラッセ・ハルストレム監督というのは、美しい情景とともに、微妙な人間関係の中から人間の本質というものを描き出すのがうまいと思うんだよな。新しい人間との出会いによって、古い因習から解放される、堅物のままじゃ人生楽しくないよ、と。これもおとぎ話みたいなんだけど、そういうところをつぶさに描き出されているので思うより深い映画だなと思う。しかしチリペッパー入りのホットチョコっておいしいんでしょうか。全般チョコ、チョコ、チョコ、だったので少し胸やけがしそうです。 あとジュリエット・ビノシュという女優さんを初めて見たけど、なんだかほんわかしてていいですね。他の作品も見てみよっと。 6点(2004-01-02 21:18:11) |
157. ジーア/悲劇のスーパーモデル<TVM>
《ネタバレ》 テーマはひっじょーに重いっすね。アンジェリーナ・ジョリーの熱のこもった、かつ自然体の演技が、ジアの苦しみ、悲しみ、心の葛藤を本当に息が詰まるくらい深く伝えている。 彼女はモデルで見せる表現力とともに、男性的な魅力もあるね。リンダとのシーンでは夫役の想定だったし、包容力も感じさせた。幅広い魅力のある女優さんと改めて知った。 ジアは淋しがりやというより、彼女は一人じゃ何もできない痛烈な孤独感・疎外感を感じていた。それでも彼女は家族とか人に恵まれてたんじゃないかな。最後ビデオカメラで若者にメッセージを伝えようとしてて、止められたわけだけど、なぜ彼女の望むままにさせてあげなかったんだろう。あれほど痛烈なメッセージはないと思うのだが。家族が彼女のマイナスの思い出だけを背負ってこれから生きたくなかったからかなぁ。 7点(2004-01-02 02:22:48) |
158. コヨーテ・アグリー
《ネタバレ》 まず酒場で流れるロックの雰囲気がいい!ヴァイオレットは歌唱力はイマイチだけど、曲作りでのポップのセンスはGoodだったね。 コヨーテのシーンでは、酒を浴び、客の髪を切り、カウンターでタップダンスを始める…めちゃくちゃだけど、一線は超えない。 客はバカだけど、店員は機転がよくきくというか、客がトラブっても煙に巻いちゃう、そんな雰囲気が良かった。(ロシアの小悪魔かわいい) オドネルをオークションして、損失補填するシーンは予想できちゃったけど、面白かった。 ヴァイオレットも空き巣に入られてあんな物騒なところでよく平気で作曲してられるな~とか思ったし、 バーであれだけはじけられるんだったら、なぜステージ恐怖症なのか… ラストをかっこよく決めたいのも分かるけど、それまでの彼女からしてあそこで一変するには決め手に欠けただけに、こじつけがましい感じに思えてしまった。 ラストもいきなり登場したのにバックバンドと息合いすぎ!と思ったしね。 世渡り上手でもないんだけど、やっぱ夢を持ってあきらめず行動に移した彼女の姿勢にはとりあえず拍手。 5点(2004-01-02 02:20:47)(良:1票) |
159. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 うーん、そこまで入り込めなかった。恐くもないし、核心が分かりづらい。1度見ただけじゃ理解できないのかも。キューブリック監督が時代を経てもまっったく色あせることのない映像を残してくれていることはすごいと感じたが…。 閉塞感と館に眠る呪いが彼の人格を切り刻んでしまったんだろうけど、バーのシーンとか、グレティのおっさんとダンスパーティーで逢うシーンとか、幻覚なのか現実なのかよく分からなかった。彼との出会いが結局さらに破滅させていくことになるのだが。彼は望んでそうしたのだろうか、自由が欲しかったのかな。ストーリーのキーとなる部分は大体分かったけど、もう少しジャックの心の動きの変化を細かく追って欲しかったなぁ。映像美とキャストの演技は納得できるものでした。特にジャック・ニコルソンは狼キャラがピッタリです。 5点(2004-01-01 00:42:34) |
160. デッドマン・ウォーキング
《ネタバレ》 死刑問題について考えさせられる作品。彼女がシスターであるからこそ、死刑について新しいアプローチの仕方が生まれたんだとも思う。「彼はモンスターだ。」と死刑執行を切に願う遺族たち、それに真摯に耳を傾けて涙を流す姿。また白人至上主義を謳う死刑囚にやさしく愛というものを思い出させ、家族と再び一緒につなげていく。さらに周りの目が冷たくなっているのを感じながらも、一人の人間に対して真実の告白をやんわりと促し、「これで人間の誇りをもって死ねる、あなたは神の子だ。」と最後にきちっと彼に人間的な姿を再生させる彼女の何ともいえない魅力に引き込まれた(彼女自身の葛藤も見逃せないが)。 これらの演技をスーザン・サランドン、ショーン・ペンと実力派の俳優が演じていたことで、脚本の素晴らしさをそのままフィルムに残すことができたと思う。あと印象に残るセリフが多かった。「死ぬ時になって初めて愛を知った。愛をありがとう。」なんて… 最後にひとつ、どうして彼は彼女に救いの手紙を送ってきたのか、そのきっかけだけ知りたかった。 8点(2003-12-30 22:23:07) |