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飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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141.  新・猿の惑星 《ネタバレ》 
シリーズ2作目が酷かったが、この3作目で持ち直した。一躍人気者になったコーネリアスとジーラだが、猿が人間を支配する未来が明るみになり、人類の敵として命を狙われることに。知らない間にこの二人に肩入れし、ジーラが愛おしく思えてくる。ラストの悲劇と救いに、強い余韻が残る。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-02 02:05:08)
142.  ギルバート・グレイプ 《ネタバレ》 
知的障碍者の弟に、父の自殺で過食症の超肥満体となった母。姉や妹とも小さないざこざを起こしながら父親代わりとして一家を支えるギルバート。その肩にかかるずっしりとした重みが、こちらにも伝わってくる。 小さな田舎町の家に縛られた閉塞感に、家を捨てた長兄を恨む気持ちもあったはず。店の常連客の奥さんと不倫でもしなければ息が詰まったのだろうか。ずっと我慢していたギルバートが思わず弟に手を上げてしまったところにはどっぷり感情移入。誰だって理性の糸が切れてもおかしくない状況だ。 母を死んでからも皆の笑いものにしたくない一心で下した苦渋の決断。古い家ごと母の遺体を焼いた四人の子供たちは、どういう思いで炎に包まれた家を見つめていたのか。そこに慟哭するような悲壮感はなく、これで良かったのだという少しの安堵と解放感のようなものも混じっていたような。自分たちを縛りつけてきた家に別れを告げ、再生の時を感じとっていたのかも。ギルバートとは対極にある旅する女性が救いとなって、ラストは自由を得た明るさが感じられる。 主演のジョニー・デップも良かったが、障碍者の少年役のデカプリオは見事な演技で感心されられた。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-25 00:38:38)
143.  リトルファイター 少女たちの光と影 《ネタバレ》 
年端のいかない少女が、賭博の対象となるムエタイのリングに上がって戦う。まるで闘犬を見せられる思いだけど、これが土佐犬ではなく、マルチーズのようなので始末が悪い。よくこんなことを見世物や賭け事にする気が起こるものだと、その悪趣味にちょっと引いてしまう。少女たちはあくまでも健気であどけなく、それが逆に異常さを浮き彫りにする。 親の生活を少しでも助けたいと、一家を背負って懸命に殴りあう。22キロ級という信じられないような軽い階級で、骨折や怪我もザラにあるという。娘の稼ぎで生活し、家も建てる親に対して嫌悪感。日本でも娘をジュニアアイドルとして際どい水着を着せる親がいるが、その姿とも重なる。 インタビューに対し、「結局は娘のしたいようにさせる」と語る親にまた腹が立つ。けっして強要しているわけではないことをアピールしているが、こんな小さな子供が自分の意思で殴り合いを好んでするはずがない。子供は強要されているとは思っていない。親の思いを知っているから、なんとかそれに応えよう、生活を助けようとしているだけ。そうせざるをえないように親が仕向けているとも言えるわけで、巧妙に強要しているのと変わりはない。  クラムとペットの二人の少女に焦点が当てられるが、ペットのほうは心臓病を抱えて二年前には手術もしている。格闘技のような激しい運動はご法度のはずだが、ムエタイで強く健康になって心臓病を克服するという都合のいい論理を語る親にも呆れる。 クラムとペットのチャンピオン戦は、明暗くっきりで残酷なほど。チャンピオンになったクラムは、そのお金で家が完成。一方、負けたペットは、ドサ回りのような酒場のショームエタイのリングにも上がるように。体調不良で臨んだその試合後に、泣きじゃくるペットが印象的。殴られて泣いたのでも負けて泣いたのでもない。親に「置いて帰るよ」と言われて堰を切ったように泣きじゃくったのだ。親は冗談なのにと笑ってごまかしていたが、見捨てられまいと必死の子供に対して、大人のあまりの無神経さに怒りが込み上げる。  ただ、決して豊かではないタイの実情を考えた場合、日本と同列で語るのもどうなのか。児童買春が横行し、多くの日本人がタイの少女を買い行った、そんなニュースが頭をよぎる。まだ売春をさせないだけ、親としてマシなのかもしれない。 タイを舞台に描かれた『闇の子供たち』をたまたまその数日後に観たが、貧困層の親に売られた子供の末路を見てもそう思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-06 00:26:40)
144.  あなたを抱きしめる日まで 《ネタバレ》 
フィロミナ婆さんがすばらしい。田舎者丸出しで、相手にうざがられているのも気づかず長話。部屋で寝ているところを礼を言うために訪れて起こしてしまう。もう少し空気を読めよと思うけれど、悪気はこれっぽっちもない。マーティンも最初はうんざりしていたけれど、次第にその人柄に魅了されていく。 その純朴な善良さは、偏狭で醜悪なシスター・ヒルデガードとは好対照。死に瀕した息子と母の最後の対面も妨げたのも、神の名のもとに正当化して非を認めない。宗教は薬にもなれば毒にもなるものだけど、このシスターはマイナス要素の権化のような存在。 それを許したフィロミナの深い慈悲と、許さないマーティンの侠気に心を動かされる。何十年も生き別れになってお互い捜し求めていた母子が、再会を果たせなかったのはやるせない。ただ、フィロミナとマーティンに擬似親子のような情愛が生まれたのがせめてもの救い。  原作がノンフィクションというのも衝撃的。古今東西、宗教にたずさわりながら信じられないことをしでかす輩が絶えない。キリスト教の牧師が少年や少女を性的虐待したり、イスラム原理主義者がテロで残虐な殺戮を繰り広げたり。神を崇めながら、どうしてそんなことができるのかと不思議で仕方ない。アイルランドで起こったこの悲劇も、シスターに何の罪の意識もなかったことが怖ろしい。
[DVD(吹替)] 7点(2015-04-25 00:32:59)
145.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 
9.11、あの時の衝撃が蘇る。 煙を上げる貿易センタービルに、もう一機が突っ込む信じがたい光景。 航空管制センター、軍などの混乱ぶりがリアルに伝わってくる。 ハイジャックの機内を描くのは、ユナイテッド93便のみ。 乗客がハイジャックに立ち向かったといわれる機だが、どこまでが真実でどこまでが脚色かはわからない。 が、ドキュメンタリー風で迫真性はあった。 なにより、現実に起こったテロの重みが釘付けにさせる。
[DVD(吹替)] 7点(2015-04-12 00:40:15)
146.  しあわせの隠れ場所 《ネタバレ》 
強い保護本能がアメフトのプレイに生かされるのがおもしろい。 気が強くてテキパキした主人公は、サンドラ・ブロックにぴったり。 シンプルな成功物語で出来すぎた感はあるけれど、実話ベースなので興味深く見ることができる。 でも、よっぽど余裕のある富裕層でないと、こういう篤志家にはなれない気がする。 アメリカのセレブは慈善事業には本当に積極的で、社会的な責務とも考えているようだ。 貧しいながらも下から支えるというのではなく、ひねた見方をすれば上から施すような感じがなくはないけど、それでも少しは感動できた。
[地上波(吹替)] 7点(2015-03-09 01:38:05)
147.  大いなる西部 《ネタバレ》 
西部の男にとって「嘘つき」「腰抜け」と侮蔑されることが何よりも耐えがたい屈辱。 そうした侮蔑には死をも覚悟して「勇敢さ」を証明しなければならない。 婚約者のパットも未来のパートナーに勇敢さを求める。 が、主人公は人に見せる勇敢さを嫌い、どんな屈辱も甘んじて受けることを良しとする。 「男らしい」の概念の違う二人がうまくいくはずもない。 男のダンディズムはカッコいいが、家族に黙って二日も家を空けて心配をかけたのは責められても仕方ない気はするけど。  監督がウィリアム・ワイラーだけに、一味違った西部劇。 ガンに頼らず、西部劇的な強さを求めない主人公というのがおもしろい。 ヘネシー側とテリル大佐側の確執を、ドンパチもあまり使わず人間ドラマとして見せてくれる。 パーティに乱入するなど、ただの粗暴オヤジかに見えたヘネシーが、終盤では大佐とイメージが逆転。 卑怯な手を使った息子を許さない筋の通った男気はカッコいい。 一方、相手を叩き潰すことに執着する大佐は、傲慢さが鼻につくように。 大佐についていけなくなったスティーブらと、それでも一人で敵地に向かう大佐。 スティーブも放っておけばよかったのに、見捨てておけなかった西部魂が紛争をややこしくした。 結局、最後は老雄二人で決着をつけようとするが、相撃ちの共倒れで戦いの虚しさを際立たせる結果に。 主人公の尽力もむなしく、根の深い争いを止められなかった。 理性が感情を制し切れなかった悲劇。 世の中の紛争や対立は、きっとこんなものなんだろうなと思わせる。  タイプの異なる二人の女性が絡んだラブストーリーもあって楽しめる。 ただ、主人公がスーパーマン的な活躍で紛争を解決するわけでもなく、従来の西部劇に求めるようなカタルシスはない。 そういった点での物足りなさは感じるかもしれないが、ある意味現代的なドラマといえる。
[DVD(字幕)] 7点(2015-01-28 23:54:59)
148.  バラキ 《ネタバレ》 
裏切り者とボスに誤解されて消されそうになったバラキが、マフィアのオルメタ(沈黙の掟)を破ることで復讐し、FBIとの取引で家族や自身の身を守ろうとする。 髭のないブロンソンに慣れてくるにつれて、ストーリーにのめり込んでいく。 組織の幹部が初めてマフィアの実態を証言した実話ベースで、マフィアの実在の人物が実名で描かれているのが興味深い。 バラキとジェノヴェーゼが獄中で死んでからようやく制作にGOサインが出たようだが、完成までにマフィアからの脅迫など紆余曲折があったというのもうなずける。 実話ベースの作品にありがちな淡々とした流れで、珠玉の名作『ゴッドファーザー』に比べるとドラマ性は低いが、ドキュメンタリー的な生々しさはある。 実話ものといっても2時間の映画にまとめる上で割愛されているエピソードも結構あるようだが、マフィアの大まかな実態は掴めるし、マフィアものが好きなら見て損はない。
[DVD(吹替)] 7点(2015-01-06 23:25:56)
149.  真実の行方 《ネタバレ》 
法廷で対決した女検事は、弁護士の元同僚で元恋人。殺された大司教には裏の顔があって、セックステープを作っていた。それが犯行動機と推定されるが、アーロンに多重人格障害の症状が表れて――。 白熱した法廷での攻防。ラストはどんでん返しが読めてしまったので驚きはなかったが、最後まで目が離せない。 多重人格者を装う詐病が真相となるサスペンスものは、この作品以降他にも見かけたが、本作が一番面白かったような気がする。役者も良くて、特にエドワード・ノートンは見事。  ただ、少し冷静に考えると現実味のないストーリーで大きな穴がある。最初からアーロンという人格が存在しないのならば、過去の言動を調べたらすぐにロイの人格としてのものが出てきたはず。何年も周囲に隠しきれるものではなく、少なくとも警察はアーロンの身元調査で把握できる。映画ではアーロンがどういう人物なのか聞き込み等でまともに調べるシーンがないが、調べてないというのは本来ありえないこと。ラストでどんでん返しをしたいがために、説明しがたい無理が生じている。  法廷戦術の巧拙によって、有罪無罪が左右される。そこに真実や良心は関係ない。あくまでビジネス。法廷というゲームで勝つことだけを考えている。そんな辣腕弁護士に嫌悪感しか沸かない。 二重人格や精神病を装った詐病は、無罪になるために現実にも使われている手段。サイコパスは息を吐くように嘘をつき無罪を手に入れる。弁護士はその共犯者となる。弁護士は信念をもって良かれと思ってやったこととはいえ結果的に悪魔を野に放ってしまった罪は重い。新たな被害者が出ればどうやって責任を取るつもりなのか。いや、たとえそうなっても責任を問われないことが釈然としない。間違った善意と信念の人というのが最もタチが悪い。 現実社会での裁判で、どうしようもない悪人を助ける弁護士の主張には、首をかしげるような例も多い。弁護するのが仕事とはいえ、どうにも割り切れない不満が蘇ってきて、愕然とする主人公の姿にもだから言わんこっちゃないという冷めた気持ちも。
[DVD(吹替)] 7点(2014-11-21 22:40:51)(良:1票)
150.  パラサイト 《ネタバレ》 
ハイスクールを舞台にしたB級クリーチャー・ホラー。 誰がエイリアンに寄生されているのか疑心暗鬼になる様子など、『遊星からの物体X』を思わせるが、それよりは作りが粗い。もっと簡単に人間を殺せる場面でも、攻撃が甘くて泳がせているような状態。怪物化すればドアでも破れるし、皆殺しにもできるのに、そうしないのは話が終わってしまうからという事情が見えてしまう。 事件解決後に何組かカップルが誕生したようだけど、なんとも不思議な組み合わせ。その他にも突っ込みどころは満載だけど、ジャンクフードのようなクセになる魅力がある。 ボスさえやっつければ寄生された人間も元に戻るという極めて都合の良い設定なので、ボスを見つけ出すまでの攻防がポイント。 鍵を握る転校生のローラ・ハリスは、どこかで見た顔だと思っていたら『24』に出てたテロリストだった。
[DVD(吹替)] 7点(2014-11-21 01:03:30)(良:1票)
151.  縞模様のパジャマの少年 《ネタバレ》 
ラストが衝撃的という情報だけは知っていたが、少年がパジャマで収容所に潜入する計画を立てたところでイヤ~な予感。 でも、子供を使ってまさかそんなあざとい最悪の終わり方はしないだろうと思ったら、そのまんまで終わってしまったので唖然。  主人公の少年、父、母、姉、祖父、祖母の対ユダヤ政策に関する立場や考え方の違いがしっかり描き出されている。 脇役であるコトラー中尉、お手伝いの女性、使用人のユダヤの老人も、物語にうまく絡んでいる。 もちろん、物語の軸となる二人の少年の演技にも引き込まれる。  なので、あえてあの賛否が分かれそうな後味最悪のラストにしなくても良かった気がしないでもない。 あのラストにしたいがために、ストーリーの中でかなり無理が生じている。 収容所の警備が子供が簡単に入り込めるほどザルで、大人のユダヤ人収容者たちが子供が紛れているのに放置状態。 しかも、処刑場まで大人の陰に隠れてドイツ兵が誰一人子供に気が付かないということだから。 ベルトコンベヤーに無理やりのせて衝撃的なラストに持っていくような強引さを感じる。
[DVD(吹替)] 7点(2014-11-19 20:54:57)
152.  ファイト・クラブ 《ネタバレ》 
自己改善より自己破壊。 「俺たちは歌って踊るだけのこの世のクズだ」 世の中にはびこるクソのような価値観の破壊。 創造のための破壊とも言えるが、主演の二人にあんなネタバラシがあったとは。 振り返ってみると、不眠症や上司の前での一人殴られ芝居など、別人格の前フリはあったわけだ。 暴走を始める自分自身との葛藤が見応えあり。 フィンチャー監督のメッセージ性の強い作品で、現代社会を批判するメタファーに満ちている。 メタファーはあまり好みではないのだが、それほど難解ではないのでエンターテイメント性も感じる。 閉塞感をぶち破りたい、今の社会や自分自身をぶち壊したい気分のときにはオススメか。
[DVD(吹替)] 7点(2014-10-28 00:47:27)(良:1票)
153.  フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 
前半は海兵隊養成所、後半は戦地のベトナムが舞台になるが、前半の出来栄えが見事。 微笑みデブの人格が破壊される過程がとてもリアル。 殺戮者を育てるための海兵隊での洗脳教育。 人間性を捨てなければ、立派な殺戮者にはなれない。 教官の下品で卑猥な罵倒にさらされ、イジメを誘発するような環境の中、穏やかだったデブの顔つきがすっかり変わってしまう。 連帯責任を強いる教官のせいで仲間からも嫌われ、どこにも逃げ場がなければ、銃と話をするようになっても仕方がない。 訓練の目的通りに完全なる殺戮者になりきっていれば結末は違っていただろうが、そこまで自分を捨て切れなかったことが哀れを誘う。 何が起こるかわからない緊迫感に、思わず見入ってしまった。  教官は憎まれ役だが、実は理不尽な人間ではなく職務に忠実なだけで、認めるべきところはちゃんと認めていた。 卒業してから実は優秀な教官だったと教え子たちの思い出話になったかもしれない。 でも、歯車が狂えばこういう惨事も起こりえる。 孔子が弟子の性格によって教え方を変えたように、人に応じた教え方があったはずで、一律の古い軍隊教育が生んだ悲劇。 もっとも、職務自体が人間性の破壊という狂気をはらんだものだから、個人の責任とはいえないけれど。  前半はパーフェクトだったが、後半のベトナム戦地編では明らかに失速。 どこかで見たことのあるような戦場風景で、前半のようなインパクトがなかったのが残念。 後半にも戦争の狂気がハッとする切り口で描かれていたら、不滅の大傑作になったかもしれない。 瀕死の重傷を負った女狙撃手にトドメを刺すくらいでは、狂気漂う前半と均衡がとれず、ドラマとして弱い。
[DVD(字幕)] 7点(2014-10-26 22:49:05)
154.  ファンダンゴ 《ネタバレ》 
ロケット花火の戦争ごっこに、学生時代の夏休みの思い出が蘇る。 ところが一転、戦死した若者の墓に愕然とした二人に、花火がベトナムでの戦火に重なってくる。 当時のアメリカの若者が置かれていた状況がはっきりと伝わってくる。 バカ騒ぎの裏に垣間見えるシリアスな現実。  故障した車を列車に引かせようとしたシーンや、スカイダイビングの件は傑作だった。 洗濯物と人で必死に作った文字が「GO ON」になってしまったのは笑えたし、あのファンキーでパンクな飛行機野郎も最高。  5人の個性が際立っていて、中でも寡黙な巨漢が地味におもしろい。 ある意味、主人公よりも人間的に魅力を感じた。 他に、メンバーの一人がずっと酔いつぶれていてほとんど出番がなかったのもユニーク。  友情を感じる爽やかな青春映画に仕上がっているが、ひとつ引っかかったのは息を吐くように嘘をつく主人公の手馴れたやり口。 口八丁で騙しているのが人の良い老人や田舎者というのがちょっと…。 詐欺師の才能があるようで少し引いてしまう。 5人の消息を紹介するようなエピローグはなかったが、主人公が悪徳商法に手を出して検挙される絵がふと浮かんできた。 もしそれを描いていたら、コメディとしてはアリだけど、青春映画としては台無しかな。 当時30歳のケヴィン・コスナーは、貫禄がありすぎてとても学生には見えなかったのが残念。  再鑑賞。 グループ結成を祝ったドン(ペリ)に会いに行くのはちょっと動機が弱い気もするけれど、別れと旅立ちの卒業旅行の切なさが出ててやっぱり良かった。
[DVD(字幕)] 7点(2014-10-18 21:49:51)(良:1票)
155.  わが心のボルチモア 《ネタバレ》 
出たばかりの白黒テレビを大家族で見る――日本でいうなら1960年頃の風景だろうか。 1914年に渡米した移民一世、その息子、孫世代が集まる家族会が壮観。 孫は楽しいだろうけど、大人はいろいろ面倒臭そう。 アメリカ移住の先駆けとなった爺さんが、七面鳥を切るのを待ってくれなかったと自分の遅刻は棚に上げていつまでも根に持っているのが笑える。 そんなつまらないことがきっかけで兄弟絶縁にまで発展してしまうのが馬鹿馬鹿しいが、珍しくはない類の話でもある。 くだらないことで争い憎み合っている兄弟など五万といるのだから。 夢と希望に満ちて渡米した男が、寝小便をするほどに老いた姿に世の無常を感じてしまう。 子供の火遊びで出火させたマイケルが、大人になって自分の息子を連れて、施設に入った祖父の見舞いに訪れるシーンは感慨深い。 世代が移り変わっていくことへの一抹の寂しさとともに余韻となって残る。 三代記なのに味気ないダイジェスト的にもならず、この時間でうまくまとめたものだ。
[DVD(字幕)] 7点(2014-09-30 23:32:32)(良:1票)
156.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
時を超えた父と子のファンタジーな会話が、これほどサスペンス色の強いものになっていくとは思わなかった。 過去に干渉する度に現代が塗り替えられてしまうタイムスリップもの。 周りは塗り替えられる前の記憶は持っていないが、主人公だけ両方持っているというのはいかにも都合の良い設定。 それを好意的に受け入れれば、この物語もシンプルに楽しめる。
[DVD(吹替)] 7点(2014-09-22 19:29:13)(良:1票)
157.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 
「あの時違う選択をしていたらどうなっただろう?」「もう一度あの時をやり直せたら…」 そんな誰にでも覚えのある思いが、この映画への共感にもなっている。 親しい人たちの不幸を回避しようと何度も過去のやり直しをするがうまくいかず、その要領の悪さに呆れてイライラ。 ちょっと考えれば回避できる方法はあるように見えるが、話がテンポ良く進むので入り込んでしまう。タイムトリップのやり方が独特でおもしろく、ストーリーもサスペンス性があってよく練られていた。 ラスト前でタイムトリップが主人公の妄想と診断する医師に、ミスリードされる。結局、父と同じ特殊な能力は主人公に本当に存在した。 なんとか彼女を救おうと選んだことが、彼女と最初から関わらない人生。ラストですれ違う二人が、なかなか切ない。  ケイリー役のキャスティングには魅力の面で物足りなさが残る。  その後、数年ですっかり内容を忘れての再鑑賞。 父と主人公がマスターした過去に戻る方法は、日記だけでなくビデオでも当時に戻れるものだった。 ちょっと都合の良い気もするけれど、やっぱり引き込まれてしまった。 ちょっとした分岐点で人生も大きく変わってしまうことが面白い。
[DVD(吹替)] 7点(2014-08-03 20:15:12)(良:1票)
158.  インサイダー 《ネタバレ》 
不正を隠蔽しようとする大企業に挑む社会派のドラマ。 内部告発者の信頼を裏切らずにプロの仕事に徹するアル・パチーノが渋い。 時間が長いのでもっとコンパクトにまとめたほうがいい。  ところが、再鑑賞だと前より面白く感じた。 実話を基にした映画は盛り上がりに欠けるものも多いのだが、これは迫真性がある。 結末は大体わかっていても、巨大なタバコ業界との闘いに引き込まれるものがあった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-04-20 20:29:01)
159.  ビッグ
シンプルで深みはないものの、理屈抜きで楽しめるファンタジー。 スーザンが大人のアプローチをしようとするのに、子どもっぽくあれこれ車内をいじくり回すジョッシュ。 スーザンの戸惑う姿がクスリと笑える。
[ビデオ(吹替)] 7点(2014-03-13 00:43:13)
160.  キャスト・アウェイ 《ネタバレ》 
バレーボールを友人(ウィルソン)にしないと正気を保てない孤独の中で生き延びた主人公。 命がけで奇跡の帰還を果たしてみれば、愛する人は人の妻。 あまりに切ない結末だけど、これが現実。 それでも受け入れて進んでいけばいい。 二人が元鞘に戻るという能天気なハッピーエンドじゃなくて良かった。 島からの脱出は『パピヨン』を彷彿させる。
[ビデオ(吹替)] 7点(2014-03-13 00:41:07)
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