1. シャイロックの子供たち
《ネタバレ》 池井戸潤原作の社会派ドラマ。この銀行はウラがある曲者揃い。人の道を外したら、その罪は罰となって自分に返ってくる。その痛みを知る人ばかり。原作は未読、ドラマも知らないけど物語には入り込めて充分楽しめた。期待を裏切らない池井戸銀行物語。傑作。 [映画館(邦画)] 8点(2023-03-05 01:07:53) |
2. 少年H
《ネタバレ》 約8ヶ月ぶり2度目観賞。妹尾河童の実体験に基づいた戦争ドラマ。冷静にこの戦争を見つめる洋服仕立屋の父。その大きな背中を見て真っ直ぐに生きる少年H。神戸大空襲によって焼かれる我が地元、長田。そして漂う無力感。心に染みるのは、脱力する父へ茶碗をぶん投げたHに妹が一喝、「お兄ちゃんなんか死んでしまえぃ!」。戦争の生む虚しさがストレートに伝わってきました。日本人なら誰もが感じ入る傑作。 [映画館(邦画)] 8点(2013-09-08 00:49:26) |
3. 白い巨塔
《ネタバレ》 伝説的二枚目ドクター・田宮財前のモノクロ医療法廷ドラマ。互いの派閥の命運を懸けた方々手回しによる次期教授選出票争奪戦、医療誤診裁判の法廷で語られる一言一句に一喜一憂する原告被告両軍の表情。その切羽詰まった緊迫感がよく表現され引き込まれました。裁判には勝ったが改めるべきはその高慢な気性。「フンモンガン」、「ソーカイシン」など医療専門的用語続出。山崎豊子原作の本格社会ドラマの金字塔、不朽の名作。 [DVD(邦画)] 8点(2013-03-31 00:45:26) |
4. 11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち
《ネタバレ》 鬼才、魂の賛歌。井浦新、怪演。命を賭けた行動、狂人と表せばそれまでですが只ならぬ愛国心を感じました。「その瞬間」は痛々しく直視に耐えがたいものでした。 [映画館(邦画)] 8点(2012-06-22 00:33:28) |
5. 七人の侍
《ネタバレ》 「世界のクロサワ」による日本を代表する名作、この作品を観ずして邦画は語れません。魅力的なエピソードを経て集められた屈強な侍たちはそれぞれ個性が光っています。重厚な人柄で戦況を冷静に見つめるリーダー格を志村が好演、坊主頭を触るクセや笑顔が意外とチャーミング。豪胆で破天荒な侍を三船敏郎が怪演。他にもリーダーに弟子入りした多感な若侍、忠義心厚い武骨な侍など個性的な面々。七人の侍で生き残ったのはわずか三名。用心棒探しから農村での戦闘準備・百姓たちとの交流、白熱の合戦シーンまで207分間余すことなく楽しめました。モノクロ映像と早口なセリフで分かりにくい場面もあったがそれを充分補うストーリー完成度、傑作。 [地上波(邦画)] 8点(2010-12-11 01:34:24) |
6. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 古さを感じるが日本を代表する名作。前半が喜劇だからこそ健さんが黄色いアーチをくぐった時の感動が大きいんですね。終始落ち着いた雰囲気を押し出した高倉健渋すぎ! [ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-27 20:37:28) |
7. Shall we ダンス?(1995)
笑いも多く、観てて退屈しなかった。役所広司は若い頃からシブいね。草刈民代も光ってました。竹中直人面白すぎ。 [地上波(邦画)] 8点(2007-01-12 23:37:54) |
8. 死刑にいたる病
《ネタバレ》 社会に上手く溶け込みながら、連続殺人をカマす。そんなサイコヤローのサスペンス。面会室の敷居のガラス越しに、オイラの姿に被りながら映り込んで迫ってくるアイツ。不気味すぎる怪演のサダヲくん。その残虐性もオイラに移り込んでくる。ちょっと説明不足なストーリーだけど、恐怖感は充分に伝わってきた。良作。 [DVD(邦画)] 7点(2023-11-28 03:20:48) |
9. 修羅雪姫(1973)
《ネタバレ》 時代劇バイオレンスアクション、シリーズ第1弾。ほとばしる殺気、凍てつく眼光。復讐の申し子、怨念のこもった刃の切先が4人の仇を次々と追いつめて激しい血しぶきをあげる。臥薪嘗胆、本懐を遂げるも復讐が呼ぶのはまた復讐。悔し涙にくれ、雪の夜に倒れるアタシ。最後に主題歌も歌っちゃう。シンプルにまとまった物語で、燃えたぎるオンナの執念が直に伝わってきた。待望の観賞。良作。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-05-03 05:11:16) |
10. 十三人の刺客(2010)
《ネタバレ》 斬って斬って斬りまくる、頭カラッポにして楽しむエンターテインメント時代劇。前半はあっさりとした仲間集め。見せ場はラスト50分からのカラクリを凝らしたセットを背景にした市街地大乱闘戦。降り注ぐは斬撃と血しぶきの雨あられ。敵をなぎ倒していく様はゲーム「三国武双」のようで痛快。SMAP・稲垣が明石藩の暴君を意外な怪演、これこそがグロい本性か。 [映画館(邦画)] 7点(2010-10-31 22:17:36) |
11. 沈まぬ太陽
《ネタバレ》 近年の邦画では稀に見る上映時間200分を超える長編大作。決して譲ることのできない矜持(誇り)、かけがえのない家族愛・友情、容赦ない権力闘争。多くの人の関わり合いによって動かされる会社模様を写実的に映し出した社会ドラマですね。 [映画館(邦画)] 7点(2009-11-09 13:39:45) |
12. 下妻物語
《ネタバレ》 価値観の全く異なる二人の娘の青春友情物語が、中島監督独特のコメディタッチで描かれていました。悲しい場面がより引き立っていました。笑いアリ涙アリの爽快な作品。 [DVD(邦画)] 7点(2009-01-02 17:26:58) |
13. シン・仮面ライダー
《ネタバレ》 「へ~んしん、トウ」…オトナ向けの新生仮面ライダーと思って観賞したけど昭和の仮面ライダーを匂わせる演出が際立った。1号と2号が次々とショッカーみたいなんと激闘。お目当ての浜辺美波はクールビューティを熱演していたけど今作も死に役。ストーリー性は仮面ライダーらしくほとんど無い。エンディングテーマは懐古の情があった。全体的に物足りない印象。 [映画館(邦画)] 6点(2023-04-02 01:58:38) |
14. シン・ウルトラマン
《ネタバレ》 約10ヶ月ぶり2度目観賞。「シン・仮面ライダー」公開に向けての復習。令和のウルトラマン映画。シン・ゴジラと同様に、クソマジメな雰囲気で巨大生物に相対するスタッフたち。巨大まさみちゃん出現、だけど有難くねえな。ゼットンもなんか違うよね。随所に散りばめられた昭和の特撮映像とオンガク。ストーリー性はないけどメガトンバトルは大迫力。コトバにこだわる山本耕史、何だかダニエル・クレイグに見えてきたぞ。 [映画館(邦画)] 6点(2022-05-15 05:48:32) |
15. 修羅雪姫 怨み恋歌
《ネタバレ》 時代劇バイオレンスアクション、シリーズ第2弾。凍てつく眼光にほとばしる殺気。舞う切先に飛び散る血飛沫。今作もキレッキレなアタシだけど、物語は支離滅裂やな。若き和子ちゃんが体を張ったおのろけシーン、なかなかやるじゃん。 [DVD(邦画)] 6点(2021-05-04 19:27:17) |
16. シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
《ネタバレ》 約9か月ぶり2度目観賞。シリーズ第4弾、最終章。結局、シンジと一緒になったのはあのメガネっ娘かよ。テーマソングの宇多田ヒカル、エモーショナル。映像もきれい。だけど理屈っぽさ、クセの強さ、何と戦ってるのか分からねえ…相変わらずやな。場面が次々と切り替わって、「???」な結末…。最後まで観衆を置き去りにしてんじゃねえよ。駄作は免れたけど、高評価はできねえな。 [映画館(邦画)] 6点(2021-03-14 00:44:37) |
17. 新聞記者
《ネタバレ》 「政治とカネ」の闇に若手女性記者が切り込む熱血社会派ドラマ。日本アカデミー最優秀作品賞受賞作。シム・ウンギョンが若手女性記者を感情むき出しの熱演。松坂桃李は官僚を陰のある好演。日本アカデミー主演男優賞・主演女優賞をダブルで受賞。とにかくこの二人が光ってました。 [DVD(邦画)] 6点(2020-03-15 19:51:45) |
18. 女囚さそり 701号怨み節
《ネタバレ》 苦痛と快楽に萌えるオンナの恨み節、シリーズ第4弾。梶芽衣子演じる女囚さそり、最終章。今作もほとんど何も言えへんけど、眼光が鋭く存在感は圧倒的。若え頃の田村正和共演。アタシを売ったアンタにゃ死んで貰います。黒衣を纏ったアタシ、死神みてえだ。ストーリーはあまり印象に残らない。 [DVD(邦画)] 6点(2020-03-01 08:27:53) |
19. 女囚さそり けもの部屋
《ネタバレ》 苦痛と快楽に萌えるオンナの怨み節、シリーズ第3弾。追い詰められた女さそりが、追いかけてくる男刑事の腕を切り落とす。女さそりは男刑事の腕をぶら下げてフケる。衝撃の冒頭だけど、段々と失速。前2作と比べて見劣りするのは否めねえ。 [DVD(邦画)] 6点(2020-02-29 22:44:45) |
20. 女囚さそり 第41雑居房
《ネタバレ》 オンナの恨み節、シリーズ第2弾は決死の逃避行。大々的にフケる。エグさとグロさがパワーアップ。加代子ちゃん怪演。その背後で、何も言わず冷めた目で見つめるさそりちゃん。ドスが効いてて、言葉は要らねえアタシ。 [DVD(邦画)] 6点(2020-02-24 03:15:08) |