1. 男はつらいよ
《ネタバレ》 記念すべき第1作。人情映画の極みここにありという感じですね。 いや〜、鑑賞していて思いましたが、寅さんて人は本当にどうしようもないロクデナシですよね(笑)。 でも、ロクデナシなんだけど根がすごくいい人。こう言う人は人間的に好かれる。 自分の親族にこんな人がいたらすごく嫌だろうなと思うけど、映画で見る分には「あ、寅さんだ」とまた会いたくなる不思議。 この寅さんという強烈なキャラクターがまずあって、そこから全てのエピソードが派生していく。 こういう構造だからこそ、何十本も続編が作れるまでになったんだね。 [地上波(邦画)] 8点(2016-08-19 20:10:28) |
2. 思い出のマーニー
《ネタバレ》 「借りぐらしのアリエッティ」が実に薄い映画だったもんで、本作もまた雰囲気だけのアニメなんだろうな~なんて思っていたのですが、これがどっこい、実に素晴らしい作品になってましたね~。夏休みの間だけ、療養目的で田舎に居候。その湿地先には誰も住んでいない洋館が。そこに金髪の少女が、、、という入り方はいかにもオカルト的で自分好みであります。こういう展開だから、幽霊か、妄想オチのどっちかかな。まぁなんにせよ友情話に終始するのだろう、と思っていたら、いい意味で裏切られたんだな。実は、三代にわたる家族のお話だったんだ。自分が嫌いだ、と、自分にも育ての親のおばちゃんにも嫌悪していた少女が、自らの境遇と人々の思いを知り、すっかり心晴れ晴れとなって成長する物語。ストーリーに無理がなく、見終わって穏やかな感動が心に染み渡りました。難しい年頃の子は、なにかと心に問題を抱えるもの。そんな少女たちに向けて、とてもいい作品を作ってくれた。感謝。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-04-01 22:00:39) |
3. ALWAYS 三丁目の夕日‘64
《ネタバレ》 いいですね~。とても良かったと思います。淳之介が、「おじちゃんの気持ち全部解ってるから!ありがとうございました」みたいに言うところで不覚にも泣いてしまいました。相変わらず、シナリオがよく出来ている。これで3作目だけど、シリーズ通して秀逸なシナリオレベルを保っているということがほんとに凄い。そしてヴィジュアルの面でも、シリーズで一番の出来だったと思います。最初の、おもちゃの飛行機から街並み、そして東京タワーへと続いていくフルCGは、作った人たちを誉め称えたいと思う。1964年ということで、今回は東京オリンピックが舞台なのだが、予想していたのと違い、オリンピックというファクターは前面には出てこない。それはオリンピックを見るためにテレビが我が家にやってきた状況であったり、妻の出産シーンの時のバレーアタックのように、あくまでも家族を描くための構成要素にすぎない。それがまたいい。このシリーズの感心するところは、これ見よがしにVFXや小道具が出てくるのではなく、あくまでも物語を進めたりユーモアを加えたりする為の構成要素にとどめている点。そしてメインはストーリー。群像劇で、それぞれの登場人物にドラマがあるわけだが、そのエピソードが全て秀逸。六子と鈴木家の絆、孝太郎の医師としてのバックストーリー、茶川の父親とのエピソード、淳之介との関係、それらのエピソード一つ一つが感動的。本当に見事な完成度だが、逆に難点と言えば、六子と孝太郎の結婚への展開が早すぎるのと、小道具が全体的に綺麗過ぎて生活感に欠けるところか。それ以外は文句無しです。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2012-07-27 19:35:50)(良:1票) |
4. おまえうまそうだな
《ネタバレ》 これ凄く良かったですね~。子供用のアニメなんだけど、大人が見てもけっこう感動しちゃいます。個人的には、ハートが危険を省みず母を捜しにいって久々に再会したところでジ~ン。そしてラストでの母との抱き合って別れる所でまたジ~ン。お母さんが、もの凄く優しいもんだから、その母性の深さを描かれると弱い自分がいたりします( ;∀;)食うか食われるかの肉食の世界について、意外と率直な描き方をしてるところも好感が持てます。「仏作って魂入れず」なジャパニメーションが巷に溢れる中で、これは久々の良作なアニメだと感じました。住む世界の違いや種の棲み分けを最後には超えてみせた親子の絆。母の愛は偉大だね。 [DVD(邦画)] 8点(2011-05-30 19:06:56) |
5. ALWAYS 続・三丁目の夕日
《ネタバレ》 素晴らしいですよ。もともとは続編を作る予定はなかったそうですけど、前作が大ヒット&好評だったもので、この続編が制作されることになったという。それにしちゃほとんど同一あるいはそれ以上のクオリティを保ってます。相変わらずシナリオが本当によく出来てる。別れ際、女の子に新品の色鉛筆をプレゼントするシーンで思わずほろっときてしまった。絞り脱水機?やら飛行機やら日本橋やら、小ネタも満載でビジュアル的にも楽しめる。ただ不満もないわけではないです。茶川が芥川賞に落選する展開があまりに見え見えだし、ラストの淳之介の「三人でいるから~」のクサい台詞にある様な、全体的に一言多いな思うシーンが時々ある。つまりは良い話にしよう、泣かせよう、という山崎氏の気持ちが少々先んじちゃってる様な気がする。しかしそれでも、よく考えられた構成とセット&VFXがそのクサさを補って余りある。ここまできたら、どうせならさらに続編を作って(次はオリンピックかな?)、見事な3部作にして完結してほしい。 [DVD(邦画)] 8点(2008-07-10 21:15:13)(良:1票) |
6. ALWAYS 三丁目の夕日
これは素晴らしい、、、、。日本アカデミー賞受賞も納得の出来ですね。さすがはVFX出身の監督だけあってCGがすごくよく出来てる。昭和三十年代を最新のCGで見事に再現し、それでいて漫画風なテイストをうまいこと表現してる。だいたい画ばかり凝った作品はストーリーがなってないのが多いけど、これは脚本もよく出来てる。中身も見てくれも両方満足出来る作品なんぞそうそうないですぜ。笑えて、じんわり感動出来て、心温まる。万人に受ける傑作ここにあり、といったところでしょうか。 [DVD(邦画)] 8点(2006-09-24 22:11:50) |
7. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
いいね。初めて小津安二郎の映画をみたけど、ほんとすごいね。情緒ある笑い。すごいね。お父さんとの葛藤。すごいね。偉い人。すごいね。 8点(2002-04-15 17:37:40) |
8. 男はつらいよ 寅次郎物語
《ネタバレ》 面白かったですね〜。結構笑えました。特に男の子が熱を出して、みんなで看病してるシーンなんか極上漫才でほんと面白かった。 [地上波(邦画)] 7点(2016-09-29 21:59:25) |
9. 俺物語!!
《ネタバレ》 なかなか面白かったですね〜。もう忘れかけていた、青春時代の甘酸っぱい恋愛心というものが蘇る思いでした。 猛男くん、いくらなんでも鈍すぎるだろうというのが正直な感想ですが(笑)、まぁこれまでの境遇や彼の優しさ故なのかなと大目に見ましょう。 そんな猛男を演じた鈴木亮平さんは、日本のカメレオン俳優と呼ぶにふさわしいくらい素晴らしい役者さんになりましたね。 本作でも見事なまでのはまり役を見せてくれました。凛子ちゃん役の永野芽郁さんもすごく良かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2016-06-24 00:01:54) |
10. 黄金を抱いて翔べ
《ネタバレ》 なかなか面白かったと思います。やっていることは金塊強奪ですから完全な犯罪なんですけど、でも彼らはみんな根っから悪い奴じゃなく、それどころか見ているとどんどん肩入れしてきて、いつのまにか彼らの計画が上手くいくようにと思っている自分がいるわけです。だから、後半からの計画実行の流れは目が離せず、ドキドキしながら見てました。よく考えると、銀行内で計画内容をべらべら解説してたり銃を公衆の面前で出しまくってたりと、とてもリアリティあるとは思えないアピールっぷりなんですけど、そういうシーンには必ず関西人的ユーモアが加味されていて、そのへんが井筒さんらしいなと感じました。北川は妻子がいるのになんでそんな無謀な計画をやろうと思ったのかとか、野田もなんで裏の人たちと組んでこの計画をやろうと思ったのかとか、考えだしたらきりがないんですけど、そういうのは一切省いて代わりに左翼だとかスパイとかゴロツキ集団なんかが出てきて話を持たせています。個人的には、田口トモロヲはちょっとうさんくさすぎるキャラだったかなと思うのですが、まぁよしとしましょう。一番のピークは、やはり神父さんの正体を知る幸田のシーンでしょうか。ぐっとくる良いシーンでした。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-05-21 01:06:57) |
11. おおかみこどもの雨と雪
《ネタバレ》 個人的には、サマーウォーズや時をかける少女よりも本作のほうが入り込めました。狼人間という要素こそファンタジーではあるけれども、お父さん狼が死んでしまったり、子ども達が他の子とは違う自分の要素をひた隠しにしたり、それによって男の子に怪我を負わしちゃったりっていう展開は現実の比喩としてすんなりと入り込める。だからとても共感が持てました。一つの家族のお話を丁寧に優しいタッチで描く。そういう現実の比喩でありながらも、アニメだからこその台詞や描写もやはりあって、例えば「泣いてないもん。雫なんだから」とかいう台詞は現実に口ずさんだからあまりにクサすぎるのですが、アニメだとそれがすんなり受け入れられる。そういうアニメだからこその良さみたいなものもきちんと出ていて、とても良作だなと感じました。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-03-20 00:38:05)(良:1票) |
12. おくりびと
《ネタバレ》 笑いの要素と、情感的な要素のバランスがいいですよね。もしこれ以上笑いを増やすと、死者を冒涜してばかりの不謹慎な映画になっちゃうし、逆に笑いを減らして情感の部分だけにすると、真面目くさったつまんない映画になっちゃう。その配分が凄く成功してるな~って思った。ある意味では過剰にも見えるもっくんの演技が、外国の人からしたらわかりやすくてよかったんじゃないかしら。久石譲の音楽も相変わらずぴったりでよろしい。ただ一点だけ、チキンの馬鹿食いをどアップで長々と見せるシーンは少々くどいかな~、と個人的には思ってしまった。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-22 22:43:39) |
13. オテサーネク 妄想の子供
うへぇー、これまたすごい悪趣味!(笑)。まさにナイトメアだぁ。子供の頃にこんなもの観なくてよかったとつくづく思う。もし観てたら確実にトラウマになってたでしょう。大人の為の童話。そんな感じ。 7点(2004-09-09 02:42:16) |
14. 男はつらいよ お帰り 寅さん
《ネタバレ》 これはもう紛れもない、同窓会映画というやつです。 久しぶりにお会いして、お互い年取ったねぇ、あんなことやこんなことあったねぇ、て言い合う作品。 でもなんだか観ていて本当に感慨深いものがあります。 演者の方達の、若かりし頃と今が交互に出てきて、そういうシーンを見てると、 人の一生というものについて自然と思いを馳せる自分がいます。 そういう考えを巡らせてくれるのも、このシリーズが50年続いたから、 本当に一つの家族の長い時の流れとしてこうやって構成が作れるからですよね。 寅さんが人生論をちょっと語るようなシーンありましたけど、 こうやって見せられるとなかなか深みがあるなと感じます。 ただ余談ですが、ゴクミは演じること自体が久しぶりすぎるからか、あまりにも大根だと感じました。 逆に満男の娘さん役の子はいわゆる昔の邦画に出てくるお嬢さんキャラそのまんまで実に上手かったなと思います。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2020-08-03 19:14:27) |
15. 溺れるナイフ
《ネタバレ》 鑑賞してみて、あぁこれは賛否あるだろうな、と思いました。 多分、半数以上はハマらない、ピンと来ない、合わないだろうな、と。 でも、ハマる人にはものすごくハマるだろうなと、そういう作品でしたね。 原作が少女コミックだそうで、そちらは読んだことありませんが、多分この映画の方は 良くも悪くも原作から一歩踏み込んで作家性を出してきてるんじゃないかなと想像します。 コウちゃんて一体なんなの?と観ていてずっと思ってましたが、特に後半は 夢なんだか妄想なんだか、なんとも言えない世界観になってくる。 妄想少女的な作風で、彼女のキャラに見る人が一体化できるかどうかで評価が変わる。 海中シーンや天狗踊りシーンなどは映像的に綺麗でした。 大友君と眉毛で盛り上がるシーンが微笑ましかった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-08-27 17:58:13) |
16. 男はつらいよ フーテンの寅
《ネタバレ》 嫁や子供がいる設定でテレビのインタビュー受けてる寅さんが切ねぇ、、、 [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-04-25 22:57:40) |
17. 男はつらいよ ぼくの伯父さん
《ネタバレ》 吉岡秀隆や後藤久美子がまだ少年少女。実に初々しい。 BSで寅さんシリーズが放送されてるのでずっと観てますが、当初の頃と比べると 家や町並みが現代的で雰囲気がガラッと変わりましたねぇ。 作風自体もやはり変化してるようで、笹野高史さんが満男を襲おうとするシーンは思わず吹き出しました。 佐賀まで追いかけるとは実に一途だけど、あのゴクミの可愛らしさをみたら無理もないか。 [地上波(邦画)] 6点(2016-10-18 21:03:03) |
18. 男はつらいよ 噂の寅次郎
《ネタバレ》 若かりし頃のピン子を見ると、時代を感じる。こんな時もあったのね。 そして大原麗子。美人ですなぁ。寅さんはストレートな面食いよね。 [地上波(邦画)] 6点(2016-09-19 20:55:02) |
19. おろしや国酔夢譚
《ネタバレ》 時期的にお金はあったんだろうけど、それと同時に当時の邦画の限界も感じる作品でした。 実際の宮殿でロケしてるんでしょうし衣装もたくさん揃えてるんだけど、なんかカツラが胡散臭いという、ね。 にしても、女王様の前で浄瑠璃をはじめるシーンは、シュールというか見てられんというか、、、(笑) [地上波(邦画)] 6点(2015-09-08 17:51:08) |
20. 小野寺の弟・小野寺の姉
《ネタバレ》 向井理も片桐はいりも、うまいこと演技してましたね。特に、片桐はいりはまさにドンピシャの役柄。アホみたいなやりとりして日常を楽しむ二人の姿が見ていて微笑ましい。恋に不器用になっている姉と弟。なんとか成就してほしいな~と思う自分がいる。なので、終盤の失恋して一人落ち込んでる時のはいりさんの表情は、あまりにリアルすぎて見ていて胸がはりさけそうだった(笑)。 [DVD(邦画)] 6点(2015-03-29 23:49:53) |