1. ブラックアダム
《ネタバレ》 こーゆーヒーローごった煮映画ってマーベルで懲りたはずなのに、監督がわりかし好きなジャウマ・コレット=セラだったので今回鑑賞。やっぱりヒーローがごった煮で、なんか牛肉と豚肉と鶏肉しか入ってない水炊きを延々食べさせられた気分。白菜やえのきやマロニーみたいな心温まるエピソードやハラハラドキドキするサスペンスフルな展開も入れてほしいよー!まぁ映像はけっこうスタイリッシュで見応えあったんですけどねー。 [DVD(字幕)] 5点(2024-04-20 10:11:38) |
2. ハウス・バウンド
《ネタバレ》 ATM強盗中にへまを犯し、警察に捕まった不良少女カイリー。未成年ということもあり、更生のために実家で数か月の保護観察処分という判決を受けた彼女は、保護観察官と一緒に久しぶりに実家へと帰ってくる。義父とともに静かな余生を送っていた母親は、渋々ながらそんな娘を受け入れることに。いろいろ衝突しながらも久しぶりに家族水入らずの生活を送る親子。だが、しばらくすると不可解な現象が家の中で多発するようになる。家のものがいつの間にか動いていたり、使った覚えがないのに電気代が高騰していたり、地下室から不審な物音が聞こえてきたり……。そしてとうとうカイリーは、地下室で霊と思しき存在を目にしてしまう。そう、ここは過去に凄惨な殺人事件があったいわくつきの家だったのだ――。果たしてこれは全て幽霊の仕業なのか。足首につけられたGPSのせいで家から離れられないカイリーは、怪奇現象オタクだった保護観察官ともに真相を究明しようと動き出す……。かんなり低予算で撮られただろうそんな本作、魅力的な登場人物たちがつむぐテンポの良いストーリーは観やすくてなかなか面白かった。かなりはねっかえり娘だけどどこか憎めない主人公やぐちぐち言いながらも結局娘に引きずられちゃう母親、オカルト大好きないかつい保護観察官。彼らのコミカルなやり取りはベタではあるけれど終始微笑ましくて大変グッド。ただ、ストーリー自体は率直に言ってありがち。序盤ゴリゴリのオカルト押しではじめといて中盤で実は……という展開は途中で読めてしまうし、けっこう突っ込みどころも多い。特に途中で主人公が義父をハサミで刺しちゃう展開は重すぎるし、その後も実家で暮らし続けるとかどんなけ甘々な警察やねん(笑)。そこら辺はもう少し考えてほしかった。ただ、中盤で真相はこういうことだったのかと思わせといてでも実は違いましたという、さらなるどんでん返しを見せる終盤はちょっと新しかったですね。「そうくるか~」って感じで。全てが明らかとなった最後の最後、それでもこの共同生活続けてんのかい!と思わず突っ込んじゃうオチはさすがに笑っちゃったわ。と、そこいらへんのユーモア感覚やところどころのホラー描写にけっこうセンスを感じたのでボチボチ面白かったかな。監督はこの後、ハリウッドでスマッシュヒットを飛ばしたホラー『M3GAN ミーガン』を撮ることになるジェラルド・ジョンストン。自分はそちらは未見なので、本作からどれだけ成長したのか今度期待して観てみようと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2024-04-03 09:31:35) |
3. パワー・オブ・ザ・ドッグ
《ネタバレ》 1920年代のアメリカ南部を舞台に、牧場主の兄弟とこの家に嫁ぐことになったとある未亡人、そして彼女の息子のそれぞれ複雑に絡み合う思惑を濃密に描いた心理サスペンス。主演を務めるのは、人気俳優ベネディクト・カンバーバッチとベテラン女優キルスティン・ダンスト。監督は、カンヌでパルムドールを受賞した名匠ジェーン・カンピオン。というわけで、観ながら思い出されるのはやはり同監督の名作『ピアノ・レッスン』でしょう。許されぬ愛に身を焦がす男女をこってり濃厚に演じたホリー・ハンター&ハーベイ・カイテルに負けず劣らずの熱演を見せてくれます。特に、ほとんど風呂にも入らず悪臭を放つ荒くれ者でありながら実は繊細な心の持ち主である牧場主を演じたB・ガンバ―バッチは見事でした。愛のない結婚生活から次第に酒に溺れてゆくK・ダンストの切なげな表情もなかなか良かったです。そして、最初は頼りない若者に過ぎなかった彼女の息子が次第に何考えているのか分からない得体のしれない存在へと変貌してゆくのも不気味でいい。ただ、『ピアノ・レッスン』と比べるとどうしても地味な印象を持ってしまったのも事実。何が足りないのかと考えてみると、それはやはり音楽なんじゃないでしょうか。あちらでは世界的なピアノ奏者マイケル・ナイマンの繊細で美しい旋律を持ったピアノ曲が全編に流れていて、非常に気品溢れる芸術作品へと昇華されておりました。対して本作、最後までほとんど音楽が使われず、終盤まで何とも地味な展開で気持ちが離れてしまうこともしばしば。最後に各々の思惑が明らかにされ、人間の底知れぬ怖さが浮き彫りになるというのは良かったのですが、いかんせんそこまでが長すぎます。いろいろと興味深い部分も多かったのですが、それと同じくらい欠点も目につく作品でありました。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-12-14 02:42:12) |
4. ターボキッド
《ネタバレ》 核戦争後の荒廃した近未来を舞台に、チャリンコで荒野を駆ける世紀末ヒーロー〝ターボキッド〟の活躍をやり過ぎゴア描写満載で送る低予算B級SFムービー。まあ一言で表すとチャリンコ版『マッドマックス』なんですが、さすがにいくら何でもチープすぎちゃいまっか、これ。セットや衣装や小道具なんか全て近所のリサイクルショップで揃えたんちゃうのってレベル。撮影場所も完全に近所の裏山と潰れた工場だし、主人公のコスチュームもガムテープで継ぎ接ぎしたような感じでデパートでよくやってるヒーローショーより劣ってます(笑)。ターボキッドの腕から出る必殺技のビームなんて、一昔前のテレビのバラエティレベルのCGで思わず失笑しちゃいました。その割には、グロ描写には過剰に力を入れております。まあノリと勢いだけで最後まで観れちゃいましたけど、チープ&馬鹿々々し過ぎてさすがに面白かったとは言えないかな~。ただ、ヒロインとなるロボットのアップルちゃんはけっこう可愛かったので、おまけの6点!! [DVD(字幕)] 6点(2020-03-19 22:00:23) |
5. ブラッド・インフェルノ
《ネタバレ》 『悪魔のいけにえ』の劣悪なイミテーション、というかもろパクリ映画。演出も映像も演技も何もかもが素人レベル。観るだけ時間の無駄のクソ映画!! [DVD(字幕)] 2点(2019-04-29 22:53:34) |
6. 光をくれた人
《ネタバレ》 第一次大戦で心に深い傷を負った元兵士トム。退役後、何もかもを捨て去るようにして静かな港町へと辿り着いた彼は、小さな孤島に聳え立つ灯台の灯台守という職を得る。以来彼は、深い孤独の中でただひたすら海を照らす光を守り続けていた。ある日、そんな孤独なトムの人生に新たな光が差すことに。港町に住む純朴な女性イザベルと恋に落ちたトムは、情熱的な交際期間を経て、彼女を妻として灯台のある島へと迎え入れることになるのだった。誰にも邪魔されず、平穏ながらもただただ幸せな日々を過ごすトムとイザベル。だが、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。子供を強く望んだ二人だったが、最初に身ごもった子供は流産し、二人目も死産してしまう。心身ともに疲れ果て息詰まるような生活を続けていた二人。だがある日、そんなトムとイザベルのもとに信じられないようなことが起こる。一艘の小さなボートが島へと流れ着き、その中に若い男の遺体と生まれたばかりの小さな女の子が横たわっていたのだ。すぐに当局へと報告するというトムを説得し、イザベルはその女の子にルーシーという名をつけ、自らの子供として育てていくことを決意するのだった――。物語はその後、罪を隠しただ幸せそうな夫婦を演じていた二人が数年後、教会で衝撃的な事実を知ることで急展開することになる。そう、彼らがルーシーを授かったのと同じころ、生まれたばかりの女の子が父親の乗ったボートで行方不明となる事件が起こっていたのだ。残された母親はただひたすら子供の行方を追い続けていた。「もう隠しておけない。真実を話すべきだ」というトムに、イザベルは「私が母親よ。何も言わないで」と訴える。親の性とは言え、見ていてなんとも心苦しい展開が続く。誰も悪くはない。ただ心が少し弱かっただけ。そんな人々の悲劇など我関せずとばかりに海は今日も波打ち続ける……。デビュー以来、美しい映像でもって人生の光と闇を見つめ続けるデレク・シアンフランス監督の美質が今回も冴え渡っている。本当の家族としか思えない役者たちの演技も素晴らしい(主役を演じた二人はこの後、本当の家族になったらしいが)。最後、年老いた主人公の元に成長した娘が訪ねてくるシーンなど、年月の重みを感じさせ涙なくしては観れなかった。ときに暗い海へと沈み込みそうになる人生というものに、微かな道しるべともなる明るい光を投げかけるような味わい深い一篇だ。 [DVD(字幕)] 8点(2018-12-04 22:21:49) |
7. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 SFホラーの金字塔『エイリアン』の前日譚をリドリー・スコット自らが描いたシリーズ第二弾。前作の内容をほぼ覚えていないまま今回鑑賞してみたのですが、まあだからと言って改めて観返すほどでもないかなぁというのが正直な感想。って言うか、スコット監督ってやっぱり根っからの映像作家なんだなって改めて思いました。粘着力のある映像美は他の追随を許さないほど素晴らしいのですが、その脚本によって作品の質は毎回大いに変わります。今回は正直微妙かな。その映像美に6点で。 [DVD(字幕)] 6点(2018-09-16 23:10:45) |
8. ホビット/決戦のゆくえ
《ネタバレ》 ロードオブサリングの感動再び!と勢い込んで観たものの、原作のボリュームを考えるとこちらも同じような枠組みで3部作にするのは無理があったんじゃ…、と思わせ続けた本シリーズもとうとう完結。という訳でけっこうハードルを下げて観始めたせいか、僕的にはけっこう面白く観ることが出来たっす。まあ、いろいろと突っ込みどころは多々あれ(あれだけ引っ張ってきたドラゴンが冒頭10分であっさり死んじゃうトコとかけっこう失笑しちゃいました~☆)ど、戦闘シーンの迫力なんかは抜群の安定感で素直にハラハラドキドキ。当初の予定通りシンプルに2部作として製作していたらきっと完成度の高いシリーズになっていただろうに、そこらへんはやっぱ色々と大人の事情があったんでしょうね~。クライマックスが終わった後の大団円の超あっさり終わってしまうトコとかなかなか投げ遣りな感じがして、P・ジャクソンの「俺は普通に2部作で撮りたかったんだよ!」という嘆きがそこに滲み出ているような気がしたのは僕だけかしら?フロドもゴラムも出てこないし…。と、前シリーズに比べるとやっぱり見劣りしちゃうけど、普通に独立したファンタジーとして観ればけっこう面白かったかな~。ジャクソン監督はこれで肩の荷が下りただろうし、次はどんな凄い作品を撮ってくれるのか期待を込めて7点! [DVD(字幕)] 7点(2015-08-03 21:30:21)(良:1票) |
9. ホビット/竜に奪われた王国
《ネタバレ》 ロードオブサリングの感動再び!と勢い込んで観たものの、確かに映画としてはある一定の水準に達してはいるのだけど、さすがに原作のボリュームを考えるとこちらも同じような枠組みで三部作にするにはやっぱり無理があったんじゃ…、と思わせた前作。――今回、続編である本作を鑑賞してみて、そんな僕の懸念は残念ながら確信へと変わっちゃいました。壮大な世界観、世界の存亡を懸けた血湧き肉踊る躍動的なストーリー、個性豊かな魅力に満ち溢れたキャラクターたち…。前シリーズに横溢していたそんな魅力があらゆる面でスケールダウンしちゃってますって、これ。やっぱりスピンオフという位置づけで一作だけですっぱり終わらせちゃうか、それとも90分位の尺で三部作としちゃうか、どちらかにしたほうが良かったと思います。もう、今作の中盤からクライマックスに掛けての半端じゃない「頑張って引き伸ばした感」は観ていて痛々しくさえありました。そして、主人公ビルボをはじめとする髭もじゃドワーフたちにほとんど魅力が感じられないせいでいまいちストーリーにのめり込めないってトコがもう致命的ですね。冒頭から襲い掛かってくる巨大毒蜘蛛の群れだとか樽を活用したドワーフたちの脱出シーンだとか、細部の映像のクオリティの高さは相変わらず良かっただけに残念っす!!最終作が公開されればもちろん観るけれど、うーん、今からちょっと期待薄な予感が…(笑)。でも、一縷の望みにかけて次作を待ちたいと思います。頑張れ、ピーター・ジャクソン!! [DVD(字幕)] 5点(2014-10-31 19:40:13)(良:1票) |
10. さまよう魂たち
《ネタバレ》 交通事故がきっかけで死んだ人の霊が見えるという特殊能力を身につけてしまったフランク。以来彼は、仲間の幽霊たちとともに怪しげな事件を自作自演し、詐欺まがいの心霊調査員としてなんとか生計を立てていた。そんなある日、フランクはある現場で黒いマントを羽織った恐ろしい死神と出会う。その日を境に村人たちが次々と謎の死を遂げる中、フランクは同じく死神に夫を殺された若く美しい女性ルーシーと共に調査に乗り出すのだった。だが、そこには残虐な殺人鬼が過去に起こした大量殺人事件とフランク自身の悲しい過去が密接に繋がっていて……。「ロード・オブ・ザ・リング」でブレイクを果たす前のピーター・ジャクソンが撮った、コメディタッチのゴーストストーリー。うん、さすがはピーター・ジャクソン監督ですね~。ともすれば、いろいろ詰め込みすぎて荒唐無稽になりかねないご都合主義全開なストーリーと変てこな設定なのに、破綻ぎりぎりのところで見事に成立させたところは凄いと言うしかない。怪しげな洋館を舞台に様々な姿で現れる幽霊から必死に逃げ惑う謎の女性というワクワクするような冒頭部分、相棒のぶっ飛んだ幽霊たちとフランクとのコミカルなやり取り、敵役となる怪しさ爆発なFBI捜査官や脳味噌筋肉のバカ幽霊というバラエティに富んだ登場人物たち、適度にグロく適度に笑えて、そして否が応にもテンションあがっちゃうクライマックス!まあ、許容できない人も中には居るだろうけど、唯一無二のこの摩訶不思議な世界観、僕は最後まで面白く観ることが出来ました。それになんと、あの“ハートマン軍曹”がまさかのゲスト出演!!いやー、「フルメタルジャケット」以外の映画で、彼の雄姿がまさか拝めるとは夢にも思いませんでした。非業の死を遂げたあと、彼はやっぱりあの世でもこうやって幽霊たちをしごきたおしていたのですね(笑)。うん、ジャクソン監督の隠れた(?)良品、お薦めです。 [DVD(字幕)] 8点(2014-07-09 20:37:51) |
11. ABC・オブ・デス
《ネタバレ》 世界各国から集められた26人の俊英監督が、与えられたアルファベット一文字から始まる言葉を選び、自らの才能を自由に駆使して“死”の物語を創り上げた。これはその集大成である――。と、いう訳で2時間強という枠の中に5分前後のお話が26個も収められたホラーオムニバス作品。さすがに物語性のある内容を5分という短さに纏めるのって無理があったんじゃないかな。とにかくみんな、短い持ち時間の中に自分の個性を残そうとするあまり、どれもこれも奇を衒っただけのエログロへと走っていてとにかく下品極まりない作品の連続でありました。血液、ゲロ、唾液、おしっこ、うんこ、おなら、精液、肉片……。ばっちい物が延々と飛び散る映像がひたすら続いてもううんざり!こんなのABC・オブ・エログロじゃん!辛うじて人に見せるレベルに達していたのは、屈強な男と小汚い犬とのボクシングをスローモーションを多用した乾いた映像とそれに見事にマッチしたカッコいい音楽で描いたDの「ドッグファイト」のみ。後はもう映画学校の生徒が卒業制作で創ったような酷い駄作のオンパレードでした。特に日本人監督が製作したいかにもサブカル的悪乗り作品なんて撮ってる現場は楽しかったかも知れんが(レズっ子女子高生が大好きな女教師のおならを嗅いでるうちに肛門へと入っちゃったんだよ、どう?面白いっしょ、あはは~てアホか!)、観ているこっちは不愉快千万!でもまあ、こういう挑戦的な試みをちゃんと映画として成立させたところだけは評価出来るかなぁと4点付けようと思っていたのだけど、最後にどこの馬の骨の日本人が撮ったか知らんが、サブカル風味のくだらない映像で311や原発事故を茶化したような作品が出てきて、もう怒り狂いそうになっちゃいました!理不尽な津波に一瞬にして呑み込まれ怒りや哀しみの声を発することなく海の藻屑と消えざるをえなかった全ての人々や、原発事故で愛する故郷から離れざるをえなくなった人たちを愚弄しているとしか思えず、不快感の塊になって映画を観終えました。最後のZ作品だけでさらに-1点じゃ!! [DVD(字幕)] 3点(2014-07-03 21:29:24) |
12. ホビット/思いがけない冒険
《ネタバレ》 ロードオブザリングの興奮再び!と期待しながら鑑賞したのだけど、さすがに原作のボリュームを考えればこれも同じように三部作にするには無理があったのでは。確かに映像的にも素晴らしいし、ストーリーもRPG世代にはワクワクするものだけど、いかんせん前三部作に比べたら、登場人物の多彩さ、物語のスケールの大きさ、悪役たちのゾクゾクするような恐ろしさなど、どうしてもやっぱりこちらは小粒感が否めないかなー。番外編ということで一作に纏めたほうがすっきりとして良かったんじゃ…、との思いが否めないけど、それでもエンタメ映画としては相変わらずの安定感。三時間近くあるのに、普通に面白いしね(特にゴブリンの洞窟のあのごちゃごちゃ感が良かった!)。次作に期待を込めてということで6点! [DVD(字幕)] 6点(2013-08-12 15:34:00) |
13. 紀元前1万年
《ネタバレ》 何の疑問もなく、紀元前一万年前の人たちがみんな流暢な英語を喋ることにまずはトホホな映画。「こいつらはみんな駅前留学してんのか!」って、そんな色んなお馬鹿なところに突っ込みを入れながら、ポテチ片手にポリポリ楽しむ映画なのだろうけど、さすがにちょっとこれはあまりにもお馬鹿過ぎて笑えないやー。最後まで観ると確実にIQが2くらいは下がります。 [DVD(字幕)] 4点(2013-05-09 12:19:59) |
14. ブレインデッド
《ネタバレ》 もう、馬鹿馬鹿しい!やりたい放題!ゾンビを徹底的に血みどろグチャグチャにするだけのグログロコメディ映画。はっきり言ってこの作品に意味なんてないよ。ただ、画面に横溢しているのは溢れんばかりの映画への愛情。どんな作品でも情熱を持って徹底的に無意味を極めたら、ここまで楽しい作品が作れるんだという監督の情熱をビシバシ感じます。この暑苦しいばかりの監督の情熱が、後の『ロード・オブ・ザ・リング』へと繋がるんですねー。そう思うと、画面狭しと飛び散りまくる血みどろの肉片も愛おしく感じることが出来ます。そんなわけないか(笑)。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 23:31:05) |
15. ロード・オブ・ザ・リング
《ネタバレ》 三部作、一作目ということでやっぱり全体的にプロローグ感が否めないかな。登場人物や背景設定、それに世界観やら舞台説明、前半はやっぱりそんな紹介を一息に済ませようとしているのかちょっと冗長。でも、いまの時代の粋を極めたCG画像の美しさは圧巻ですね。後半での地下迷宮でのワクワクするような冒険の数々は、久し振りにRPGがしたくなります。個人的に、ストイックなアラゴルンが一番好きだなー。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 23:18:58) |
16. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
《ネタバレ》 三部作のなかでは、個人的にこれが一番好きだなー。単純にこの作品が一番うまく脚本がまとまっていると思う。蛇の舌(このキャラのいやーな雰囲気も良く出てた)にたぶらかされたセオデン王によって荒廃する王国に辿り着いたアラゴルンたち。一方、フロドやピピンたちは各地で指輪を捨てるための苦難の旅を続けていた。そしてセオデン王の王国に迫るグロテスクな闇の軍勢と、ガンダルフによってようやく覚醒した国王の下に集う騎士たちとの一大決戦へと雪崩込む後半の怒涛のストーリー展開は何度観ても圧巻!各々の思惑を抱きながら、そんな戦へと巻き込まれてゆく木の髭やサルマンといったサブキャラクターたちも巧く活かしながら、そして最後に「も、もう駄目だー!」ってところで朝日とともに現れるガンダルフ!!ベタですけど、やっぱりテンション上がりますって、これ。 [DVD(字幕)] 8点(2013-04-24 23:09:36) |
17. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
《ネタバレ》 見事なまでの大団円!色んな意味で一時代を作った映画の三部作の完結編ということで、やっぱり否応なくテンションがあがります。さすがにちょっとマンネリな部分もなくはないけれど、今の時代にこんなにお金をかけてここまで古典的オーソドックスなファンタジーを作りあげたスタッフの情熱に拍手!!特に、『ブレインデット』という低予算のB級ゾンビ映画から出発してここまで昇りつめたピーター・ジャクソンの立身出世振りが見事デス。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 23:01:02) |
18. キング・コング(2005)
《ネタバレ》 観る前は、三時間もひたすらでっかい猿が暴れる映画なんて、いくらピーター・ジャクソンの作品とはいえ耐えられるのかなぁと半信半疑で鑑賞したのだけど、これが観てみたらちゃんと緩急良く出来たモンスターパニック映画の秀作でした。特に、前半の古代の島での凶暴な恐竜たちと超気持ち悪い虫たちとの追跡劇はぞくぞくするくらい秀逸の出来!後半の、キングコングの市街地での大暴れはさすがに既視感満載なんだけど前半とのメリハリが効いてて全体としては充分に面白かったなー。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 22:49:33)(良:1票) |
19. ラブリーボーン
《ネタバレ》 愛すべき失敗作。14歳で殺された少女が死後の世界で、遺された家族を思いやり、そして好きだった少年のことを気にかけ、そして自分を殺した犯人が早く捕まり自分のような犠牲者を二度と出さないように心から願う少女がとってもキュート。確かにストーリーとしてはちょっと破綻しているのだけど、それでもこの少女の妄想世界って個人的に大好きです。それに犯人の変態野郎の身の毛がよだつくらい不気味なところもよく描けている。それだけに、最後はもっと盛り上がってくれたら傑作になれたと思うのに残念。でも、やはり主人公の「自分の死体が発見されるより、好きな人との一瞬のキスを選んだ方が幸せ」というラストのためにはこれで良かったのかなー。それでもこの映画、個人的に好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 22:39:49) |
20. ピアノ・レッスン
《ネタバレ》 もう、もろ17世紀のヨーロッパの小説だとか絵画だとか音楽だとかの持つ雰囲気を奇跡なまでに二時間の映画に纏め上げた秀作。それでいて画面には一向に古さが感じられない。それが監督のセンスなんだろう。特に、指を切られたあと、一人森に佇む主人公の姿は印象派の絵画のように素晴らしい。あと、マイケル・ナイマンの繊細で美しいサントラも忘れられない。 [DVD(字幕)] 8点(2013-03-27 13:41:56) |