1. パディントン
序盤のブラウン家におけるパディントンやらかし模様に、こういう感じのベタなファミリー映画かなと見ていたら、いやいや、しっかりした脚本で最後まで画面に釘付けでありました。笑いどころ満載の中にハラハラするところもあり、フィンランド製のような色彩鮮やかな装飾にも目を奪われました。作品を引き締めたニコール・キッドマンの怪演にも拍手。 コリン・ファースがパディントンの声を降板したそうで、残念ですが、彼だと品が良過ぎて降板正解だったかなと。 理屈抜きで大いに楽しませて貰った秀作です。 [インターネット(字幕)] 9点(2023-05-22 15:49:31) |
2. パディントン2
《ネタバレ》 パディントン理髪店でのやらかし模様に大爆笑。以外で1を超えるところはありませんでした。 特筆すべきはヒュー・グラント。ドッグフードのCMが痛々しい落ち目の役者で小悪党。監督の毒気を感じる役柄をしなやかに演ずる役者魂に拍手。監獄ミュージカルシーンは出演のご褒美に思えました。1に引き続いての快作です。 3が今夏撮影開始だとか。悪役は誰なのでしょうか?ユアン・マクレガー、ベネディクト・カンバーバッチ・・・・コリン・ファースだったら劇場に駆けつけるのですが・・・ [インターネット(字幕)] 8点(2023-05-23 03:35:18) |
3. パーフェクト・プラン 完全なる犯罪計画
いやぁ、面白かった!! 松本清張「わるいやつら」が思い浮かぶ、見事な脚本、テンポ良くハラハラさせられる展開、いけ好かないミッキー演ずるグレッグ・ギニアの名演ぶり。お薦めの快作です。 [DVD(字幕)] 8点(2023-02-12 01:44:03) |
4. 母の身終い
《ネタバレ》 邦題が示す通り「究極の終活」が描かれています。 折り目正しい毎日を送る母と刑務所帰りのアラフィフ息子との確執の末の「愛してるよ」「僕もだよママ」はいけません。涙腺決壊。 身辺整理がなされていない散らかった家で独り死んでいる自分の姿を思い浮かべると彼女の身終いは見事だと感じるところです。 淡々として静かな展開ながら切れの良い場面の切り替わりと、人物の心情が滲み出る演出に魅入りました。 「愛されるために、ここにいる」のステファヌ・ブリゼ監督・脚本というのに「なるほど!」納得の秀作です。 [DVD(字幕)] 8点(2021-09-24 10:07:05) |
5. ハドソン川の奇跡
《ネタバレ》 国家運輸安全委員会による厳しい追及があった事を初めて知った見応え十分の作品。誠実なプロの仕事師を演じさせたら右に出る者はいないトム・ハンクスは今作も貫録を魅せる。常に冷静沈着な彼が「生存者は155名」の報に感無量な姿にもらい泣きしてしまった。「奇跡」は皆が自分の職責を果たし一致協力した賜物で、公聴会のボイスレコーダーに客室乗務員の「頭を下げて、姿勢を低く」の連呼が聞こえた時にまた涙が出た。主人公が目を覆いたくなるぐらいに追い詰められるイーストウッドテイストはまろやかで拍子抜けするやらホッとするやら。副操縦士の〆の台詞が後味の良さを際立たせる。 [DVD(字幕)] 8点(2017-01-29 14:56:57) |
6. バッド・ジーニアス 危険な天才たち
学業優秀な頭脳で悪知恵にも長けている。グレース救済までは見れたけど、以降の極貧でも無いのに金儲けに走る姿に嫌悪感。のっぺりしたお顔を見ているだけで神経逆撫でされる(ゴメン) 主犯の裏切り行為での結末に胸糞悪さでいっぱいに。 あれだけ手広く客を募れば必ず秘密は漏れるハズなのに・・というのはイチャモンの類いでしょうね・・ 格差はあってしかるべきと考えますが、本作はやるせない、とりわけ彼女の父親の姿に。 飽きずに完走できた良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-05-06 16:04:30) |
7. HARAJUKU CINEMA
20分程観て寝ようと考えていたのですが最後まで目が離せませんでした。アラ還で若い頃からメイクやファッションに興味を持たない身なので、彼女たちをチャラい、脳天気そう、と思うはずなのに、文子に拒絶反応が出なかったというか、一語一語絞り出しているようなポツポツとした喋りに懸命に生きているのを感じ惹き込まれたのは我ながら不思議です。彼女だからこそ弱っている者たちも癒えていったのだろうと思います。掘り出し物の一品。 [DVD(邦画)] 7点(2021-06-16 02:20:43)(良:1票) |
8. ハンナ・アーレント
ナチスもの作品に見る、ごく普通の人間が戦争時にはどんな残虐な事でも淡々とやってのける恐ろしさ。実際のアイヒマンの証言模様はそこらへんの無責任社員の物言いでやはり恐ろしい。物事を自分なりに考える自分の目で確かめる感情気分だけで判断しない、小はそこらへんのオバハンの寄ってたかっての1人への悪口ヒソヒソ話、大は本作のハンナ・アーレント。彼女の知性はもとより揺るぎない態度は真似の出来ない凄みがありました。 [DVD(字幕)] 7点(2021-05-07 13:20:44) |
9. パターソン
《ネタバレ》 ♩ 何でもないような事が幸せだったと思う ♩ を地でゆく展開。笑いどころも含めてひたすらに物静かながら、かったるさを感じる事のない不思議な味わいある作品。「この人は永瀬正敏なのか?」思わずリプレイ確認タイム「違うような気もするけど永瀬正敏やね」(正解でした)唐突過ぎると言うか嬉しいと言うか加齢が寂しいと言うか唯一の仰天シーンに+1点。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-17 01:42:23)(良:1票) |
10. ハッピー・デス・デイ
瑞々しさ溢れるジェシカ・ロースが奇想天外なストーリーに映える快作。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-21 21:38:48) |
11. ハンターキラー 潜航せよ
《ネタバレ》 ロシア≠悪という展開が目新しく、ロシア艦長生存を筆頭にご都合主義に白けながらもアクションに徹した演出に楽しめる事が出来た作品。お目当てゲイリー・オールドマンの誰が演じてもいいようなステレオタイプな人物像が残念。もう一人のお目当てリンダ・カーデリーニは小野文恵アナが思い浮かぶ姿でこれまた物足りなく残念。そんな中で大統領SPの「ご無事で」(リプレイタイム)が胸熱シーンでした。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-19 16:56:09) |
12. バリー・シール/アメリカをはめた男
《ネタバレ》 CIAとメデジンカルテルの二股をかける人が実在したというのに仰天。ノンポリで金に執着無くスリルを求めるキャラなので手に汗握る事無く歯を食いしばる事無く気楽に眺められます。加えてトム・クルーズの持ち味でカラリとした味わいが。なので、ご都合主義の正義で「アメリカに捨てられた男」の結末の後味悪さが一層際立ちました。良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-12-30 21:56:46) |
13. バッド・バディ!私とカレの暗殺デート
《ネタバレ》 チャラい邦題が示す通りの肩の凝らない楽しめたアクションラブコメ。お目当てティム・ロスは加齢に淋しさを感じたものの振り撒く極悪臭は流石の存在感。満足しているところに華のある身のこなしのサム・ロックウェルとの雨中の決戦。互角に渉り合う健在ぶりがとっても嬉しい鑑賞した甲斐のある作品。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-16 00:09:49) |
14. はなしかわって
《ネタバレ》 ラストの「生きるさ」に胸がしめつけられる。 アキ・カウリスマキ作品から肩の力が抜けたような作風でありながら、主人公の静かな強靭さは共通していました。 貧すれど鈍しない ジョセフの飄々として利他精神に富んだ人柄が一陣の涼風の様な良作。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-18 18:37:36) |
15. ハイヒールを履いた女
《ネタバレ》 寂しさを埋める為のパーティ参加はまだしもその後のジョージとの行為は共感出来ない。犯人であることは容易に解りますが、精神が何処か病んでいる様子に不気味さを感じていた中での誰も乗っていないブランコを押す姿に寒気が。そんな彼女に惚れてしまった警部さん。久々のガブリエル・バーンに期待は大きかったのですが、よく解らない人となりのキャラクターで残念。ラストで警部にしがみついて号泣するアンナに二人の行く末を想像させられる。アンナを演じられるのはシャーロット・ランプリング以外は考えられない。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-08-15 17:54:16) |
16. 蜂蜜
その場に立ち、風を感じたくなる「透明感」溢れる映像に、淡々とした日々の営みの中からにじみ出る家族の絆に、「この家は僕が守る」幼きユスフの心意気に。全編を覆う静謐さに心洗われ、姿勢が正される作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-22 12:34:36) |
17. パブリック 図書館の奇跡
《ネタバレ》 私的に、図書館=本を借りる場所、本を読む場所。なので、ホームレス面々の歯磨き等の姿にドン引き。 鑑賞後に知った、公共図書館のホームレスが利用する事に対しての消極的な立場と、積極的なサービスを提供するという二つの立場に別れているというのは初耳でした。 エミリオ・エステヴェス、アレック・ボールドウィン・クリスチャン・スレーター・ジェフリー・ライトの手堅い演技は派手さはないものの魅せてくれます。しかしながら、作中から大寒波襲来が感じられず一晩泊めてくれという騒動に逼迫したものが無く今一つ惹き込まれなかったのが残念。全裸になる必要を考えてみても分かりません。 施しを与えるだけでなく、「食うために働く」その意志を後押しする環境を整えるのが立法司法行政のおしごとに思えます。 [DVD(字幕)] 6点(2021-08-04 02:06:33) |
18. パパが遺した物語
25年後のケイティとジェイクの接点が無いのがずっと引っかかっており、喉のつかえがとれて納得できましたが、彼女が荒んでゆく過程が抜け落ちている脚本と、時間の行き来の演出は物足りません。名場面に流れる Close to You はカレンの声で聴きたかったですね。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-11-04 01:57:06)(良:1票) |
19. 運び屋
《ネタバレ》 御大らしいこなれた感じでテンポ良く進む展開は観やすいものの、御大らしからぬ葛藤のない見応えがない作品。 ガムシャラに働いてきた仕事を失い、財も失い、初めて家族を一切顧みなかった事を悔いて、麻薬運搬で得た金の力で埋め合わせしようとする爺さん。結末模様に、多くの人を泣かせる犯罪を12回も行った悪銭を貰って怒らない娘・孫娘・他に「あんたらは馬鹿なのか」と言いたいです。妻の「会ってくれたらお金なんて要らないのよ」に+3点。 [DVD(字幕)] 6点(2019-12-23 16:20:30) |
20. パリ3区の遺産相続人
ヴィアジェの件は添え物で不倫話がメインなお話。「仕方がなかったのよ、どうすれば良かったの?」開き直って正当化するのは、おフランスならではか、胸糞の極み。甘々な結末もおフランスならではか、白けてしまう。名優三人は貫禄たっぷり、流石。 [DVD(字幕)] 5点(2022-09-16 09:48:22) |