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ルクレツィアの娘さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 349
性別 女性
自己紹介 基本的には、お金を掛けた映画と歴史時代物が好き。

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1.  ピアノ・レッスン
映像が美しく、音楽も良い。あまり語りすぎていない(少々説明が足りない部分もある)が故に、ハンターの演じるエイダの内面を、ピアノの音にシンクロしながら自分勝手に想像して観た。ピアノが彼女の言葉の代わりであり、意志と感情である。それを捨てさせて自分の保護下に入れようとしたダンナの行動もわかるような気がするが、やはり、女性としては主人公母娘に共感する。ピアノを与えた原住民の男は、彼女の存在そのものに興味を抱いたのである。彼女の内面を解き放ち、直接捕らえようとしてくる男に、エイダは答えたのだ。「娘にとって、ああいう母親は道徳的に問題がある」という意見もあるが、閉じこめられた母親の悲しみに、娘が気づかぬはずない。
10点(2003-05-26 13:57:31)(良:1票)
2.  レナードの朝
今、私たちが毎日生活していて、何かに興味を持つこと、学び・体験することが、とても大切な一瞬なのだということを教えてくれる映画だ。デ・ニーロの名演には、本当に驚いた。レナードは途中で止まってしまっていた人生を、駆け抜けるように体験していく。ほんのわずかな期間のうちに少年から老人までの人生を、体験するのだ。その変化を演じきった俳優に敬意を表したい。再び人生が閉じていくことを自覚しながらも、動かせるありったけの部分を使って懸命に生きる男の壮絶な姿は、怖いような迫力があった。ロビン・ウィリアムズも良かったんだけどね・・・・・・彼は何をやっててもロビン・ウィリアムズだから。実話なのだと聞くと、ちょっと心が凍る思いがするが。
9点(2003-11-25 22:10:47)
3.  さらば、わが愛/覇王別姫 《ネタバレ》 
公開当時は、レスリー・チャンの素晴らしい演技と、価値観の崩壊する世界に生きる人々を描きあげた映画のすさまじさに、震えるような感動を覚えた。蝶衣の変節せずに凛として生きる姿と、死に至る姿が壮絶な美しさである。京劇の大袈裟なメイクや、衣装・立ち回りの、あざやかさとグロテスクさが、ストーリーをより印象深くしていると思う。しかし今回、レスリー・チャンに哀悼を捧げるべく観たのに、コン・リーの演技に圧倒された。この映画に描き出された時代の過酷さは、むしろ彼女がすべて表現していたんだなぁと。
9点(2003-07-08 22:14:19)
4.  フィラデルフィア
問題提起がハッキリしていて、考えさせられて、しかもテキスト的にならずにいるので良い作品。トム・ハンクスもさすがだったけれど、デンゼル・ワシントンの演技も秀逸。あの弁護士のキャラクターが何よりとても良かったのだと思う。実際に、まったく偏見を持たずにいられるわけがないのだ。だが、偏見はあっても差別をしないということは、とても大変だと思うので、あの弁護士はとても素晴らしい。当時は新人のアントニオ・バンデラスが、なんていうか、たしかにさりげなくそこにいて、存在感がある。
9点(2003-06-17 19:35:11)
5.  機動警察パトレイバー2 the Movie
パトレイバーを全く知らないで、日比谷の映画館で暇つぶしに観て以来、何度かレンタルしてきて観ている。漫画は少し読んでみたし、テレビアニメも何本か観たが全くレベルの違う別物だったので途中で投げた。この映画だけが特別に良くできているのだ。リアルな東京の下町の映像。日本でしかあり得ない風景を、ここまで描いているアニメーションも珍しいのではないだろうか。そして日本の防衛の危うさについては、9・11以降なので背筋が凍るような思いがする。思いがするだけで、何もしない自分。それが日本という国・・・・・・そんなふうに思った。本当に日本に有事が起きたとき、この映画を観たことがある人は、たぶん後藤隊長の叫び声を思い出すだろう。
9点(2003-06-03 22:11:45)(良:2票)
6.  理想の結婚
コメディなのだが、古き良きイギリスの上流社会の、日常生活をのぞき見ることができて、上質な映画。どぎついセリフや過激な場面も無くて、非常にゆったりと上品で、それなのに退屈しないで観た。俳優陣のクオリティもあるだろうけれども、脚本も良いのだと思う。原作は戯曲だそうだけれども、場面展開のテンポが良かった。上品なドタバタに、くすりと笑わせられた。やはり、ケイト・ブランシェットのクラシカルな優雅さが、素晴らしい。上品で清楚で優雅な淑女そのものだ。彼女は「美女」ではないが、生半可な美貌なんか太刀打ちできない存在感を持っている。めがねを掛けても、キスをしても、上品。それにしても、最後にキスをしながら足をばたばたさせているところが、かわいらしかった。ハーレクインの表紙を飾れそうなルパート・エベレットも、眼福だった。いつもは硬質な感じのジュリアン・ムーアが、意外なほど貫禄ある悪女っぷりで、素敵。
8点(2004-05-12 20:22:43)
7.  ミザリー
眠れなくなった。スティーブン・キング作品で、原作より映画のほうが怖かったのは、はじめてだ。 キャシー・ベイツの、あんまり美しくない容姿がまた、すごくこういうことをやりそうな雰囲気で、ホント上手い。 
8点(2003-11-20 13:36:19)
8.  ダンス・ウィズ・ウルブズ
このように淡々と、厳しい現実を見つめながら、優しく美しい映画、生きる人々に敬意を込めた作品を、ハリウッドでも作ることがあるのだということに、感動した。当初、この映画の脚本はヴィゴ・モーテンセンをイメージして書き下ろされたそうだが、私財を投じてこの映画を作り上げたケヴィン・コスナーに敬意を表したい。
8点(2003-11-17 15:58:22)
9.  ロング・ウォーク・ホーム
ウーピー・ゴールドバーグは、こういう静かな力を演じられる女優なのだと、改めて感嘆した。非常に淡々と、差別の実態を描き出している。ミリアムは熱心な差別反対者ではない。ただ、おかしいと思ったから、ただ、ついでに車に乗せてあげたほうが都合がいいと思ったから、という、本当に単純な善意なのだ。その善意は育ちの良さ・裕福さに起因することが、さりげなく冒頭で示される。黒人女性に理解を示すことを、夫をはじめとする白人社会から非難され、攻撃されたときに、はじめてミリアムは差別に気付く。そして積極的に運動に加担するが、夫には内緒にする。一方で、バス・ボイコットをして長い距離を歩くことを決心し、そのことが大きな力になって白人社会を揺さぶるのだと知っているオデッサは、ひたすら歩く。決して声高に主張するわけでも過激に運動するわけでもない。そして自分たちの側に踏み出してきた、善意あふれる奥様が、攻撃を受けることを心配する。そして、最初バス・ボイコットなんかしても何も変わらないと思い、母親が家事をできなくなったためにとばっちりを受けていると不満だった高校生の少女が、自身の危機と弟の無抵抗の抵抗の中から、ようやく抵抗運動の意味を学ぶ。黒人の中にも温度差があり、白人の中にもおかしいと思いながら行動できない人々がいる。いじめや差別の、いつもある構図ではあるが、それをきちんと直視しながら、3人の女性が、丁寧に愛情を持って描かれている。
8点(2003-10-24 21:28:34)(良:1票)
10.  マイ・フレンド・フォーエバー
「僕の血は毒だ」とかざすシーンが強烈だった。スニーカーを流すラストは本当に切ない。友人を失った少年もそうだが、何より、息子を失った母親の心情を思って泣いてしまう。エリックを責めもせずに、有り難うということの出来る彼女は、本当に強い。母と子は、心ない仕打ちをいっぱい受けてきたはずである。そうした場合に、まっすぐに強い心を持てる人間というのは少ない。悲しみが多いほど人に対して攻撃的になるものなのだ。エリックの、少年らしい潔癖感・正義感・無謀さ、そして時々爆発する攻撃性と残酷性。彼の無謀な行動で少年の死期を早めたのだとしか思えないが、その純粋な無謀さが美しいのである。ブラッド・レンフロがたぐいまれな容貌で、そのすべてをいかにも自然に演じている。
8点(2003-10-22 21:11:18)
11.  インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア 《ネタバレ》 
トム・クルーズとキルスティン・ダンストの美貌に圧倒されっぱなし。衣装やセットの豪華さに負けない二人の眩さが耽美的で素晴らしい。二人の傲慢・不遜で強烈な気迫に満ちている横で、白塗りが似合っていないブラット・ピットのうじうじとした存在がまた面白い。ルイが主人公であるようで、実はルイを透過してレスタトの孤独が見えてくる、という話の作りはなかなか良い。とにかく耽美的なヴァンパイアの世界にドップリ浸れる素敵な映画。クリスチャン・スレーターはちょっと出てくるだけだけど、現代アメリカっぽさを象徴するような存在になっていて良いかも。
8点(2003-07-24 21:22:38)(良:1票)
12.  タイタニック(1997)
この映画があまりにも有名になり、たくさん解説されたために忘れがちであるが、今まであまり描かれなかったタイタニック号の真実がたくさん盛り込まれている。一等船室の乗客は男性も含めてほとんど助かっているのに、三等船室の人々が閉じこめられて見捨てられたこと。ただでさえ少ないボートに定員いっぱい乗せることもしなかったこと。船主はさっさと逃げてしまったこと。海に投げ出されたたくさんの人々が、冷たい海で凍死していった事実。タイタニックのエピソードは数多いが、この映画のおかげで知ったことも多いのではないか。そして当時ヨーロッパからアメリカへ渡る人々はどんな人々だったのか、敢えて説明はしなくても、ちょっとした人物たちの会話や動きから分かるようになっている。当初、ローズとジャックのばかばかしいような恋愛話にうんざりしたが、彼女が後にローズ・ドーソンと名乗って女優になり乗馬をし冒険をして自分の人生を切り開いた(並べられた写真はそれを示す)ことに気づいたら、素直に感心できた。ケイト・ウィンスレットの令嬢ぶりは素敵だったが、キャスティング的には、誰がやってもそれなりの映画になったはず。
8点(2003-06-30 12:57:08)(良:1票)
13.  クリムゾン・タイド 《ネタバレ》 
実は良い人なのでは、何か裏があるのでは、と思わせてくれて何もなかったジーン・ハックマン演じる艦長。大きく間違っているわけではないが、自分がもはや正常な判断力がないことに気づけない老人の姿、と見ることもできる。ジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンの対称的なキャラが、迫力を生み、リアリティはないのに、緊張感が続く映画で面白い。潜水艦の中での黒人と白人の待遇の差や、それぞれのポストでの意識の違いなど、描き込みが丁寧だ。すべての鍵を握る存在である管制室のウェップス(この名前自体が「武器を持つ者」 の意味)が、上司と親友の間に立たされ、「軍人として正しいことがしたい」と苦悩し逡巡し続ける様子は、秀逸だった。1人の潜水艦乗りとして艦長のやり方を理解しようとしてきたウェップスと部下に、言葉でなく銃を突きつけた瞬間、艦長は艦長としての資格を失ったのである。副艦長が正しかったことを知ったときウェップスの小さなガッツポーズも、印象に残った。その親友に甘えるわけでもなく、自分の理論を貫き通す副艦長は、考えようによってはかなり冷徹で危険であるが、デンゼル・ワシントンは、その存在感だけで彼を正義としてしまいたくなるようなところがあって、素晴らしい。 ちょっと理屈っぽいけど、良い映画だと思う。ただ、不満を言うなら、鍵を握ったウェップスが、私にはどうしてもドイツ人に見えてしまって、非常に違和感があった。
8点(2003-06-26 22:23:27)(良:1票)
14.  太陽と月に背いて
アルチュール・ランボーが好きだったので、観た映画だったのだが、ランボーを演じる役者があまりにもイメージぴったりで驚いた。傲慢で繊細で華やかで・・・・・・下品。ランボーの様々な伝説からイメージされる天才少年の姿そのものだった。このイメージがつきすぎて、この俳優は今後まともな役が回ってこないのではないかと、心配してしまったほどだ。まさか数年後に、超話題作の主人公としてお目にかかれるとは思わなかった。しかし、今、ビデオで見返しても、このときのデュカプリオの演技は素晴らしい。作品もフランスの退廃的な雰囲気を見事にえがいて、美しくもグロテスクな映画である。そして世界中の詩人が何故だっ?!と叫んだ、ランボーの砂漠商人としての後半人生。映画の上でも、ランボーが何故突然生き方を変えたのかという謎が、解明されたとは言えずにすっきりしなかったが、残されたヴェルレーヌの惨めさと、太陽の下に敢然と生きるランボーの美しさが、映像としても印象的で面白かった。台詞が英語なのが玉に瑕。
8点(2003-06-23 11:25:53)
15.  エリザベス
ケイト・ブランシェットが素晴らしかった。最初に出てきたときの素朴な幸せそうな令嬢が、だんだん冷徹で気迫のある女王になっていく様子が、怖いくらいだった。ストーリーが少々複雑で、ある程度は歴史を知らないと、何故この人物がこういう動きをするのかがよく分からないと感じる部分があった。えっと、これは誰だっけ?と3度目に見てもまだ、人物関係が分からなくなったりしていた。皆さんが書いているとおり画面が暗いし。台詞が案外少ないというか、足りないと言うか・・・・・・。映像は美しいし、衣装はゴージャスで、そういうところも楽しめた。ラストの白塗りは、予告で知っていたけども結構ビックリしてしまった。あと、ヴァンサン・カセルが面白かった。いつもながら歴史物がよく似合うが、女装も含めて変なフランス人ぶりがスゴイ。ただ、いくらなんでも姉メアリ女王はあれじゃ可愛そうだ。
8点(2003-06-16 22:54:21)
16.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 
ひたすらアンディの無実が晴れますようにと祈りながら観ていたため、無実の証人になりうる人物が殺されたときにはショックを受け、ああどうするんだー!と本気で心配した。まさか主人公の無実が晴れるのではなく、脱獄成功のオチになるとは思わなかった。しかし、専門知識や才能や、技術・努力・・・・・・さまざまな自分の持てる力を振り絞って、アンディはよりよい方向を模索する。コツコツとひそかに長い時間をかけて、アンディが一つの選択肢のために努力していたことを最後に知ったとき、非常にすがすがしい感動を覚えた。それはレッドにとっても同じだったはずで。悪いこと・社会の裏側を覚えて生まれ変わった主人公の未来って、ホントに明るいのだろうか・・・・・・と疑問もあるが、希望を持つだけでなく、着実に実行することの大切さを感じた。
8点(2003-06-05 20:31:45)
17.  インディアン・ランナー 《ネタバレ》 
痛い。観ていて、ひたすら痛い映画。あまり内容が整理されていなくて、役者の演技で持ちこたえているようなところがある作品だが、兄弟の葛藤物語として良くできている。この兄弟の容姿も性格も立場も極端に違う姿は、あまりにも神話的で寓意的である。喜びも悲しみも内包して、一見無表情で、ひっそりと物静かに幸せを探すかのような兄。じゃれたり甘えたりはしゃいだりしながら、どこか斜に構えて冷笑し、ふいにゾッとするような禍々しさを見せる抑制力の無い弟。この二人の対照的な存在が、あまりにもあざやかで、印象深い。ベトナムから帰ってきて、兄の家までは来たけれども「ママとパパはいい」と会わずに帰るフランク。何度か鑑賞していると、その時点で悲しくなってくる。実の親にたった一目でも会うのがイヤだと言ってしまうほどの絶望。そこにあるフランクのナイーブさ。そういうフランクが妻の出産に立ち会うことが出来ずに逃げ出したくなるのは、分かるような気がする。分かるような気もするが、私は女なので、フランクの自己世界に入れてもらえないドロシーとも気分が同調するので、痛い。イタイ。ラストなどは、ほとんどせりふがないのに、二人の苦しみと絶望が伝わってくる。この辺の演出にはただただ感嘆するのみだ。映像も、禍々しさと不条理に満ちながら、それでもいつも兄のほうへ視点を持っていくので、心にストンとおさまる。締めくくる兄の言葉には、現実を受け止めて生きる男の、万金に値する重さがある。人生はすばらしい。
8点(2003-05-20 21:40:42)(良:2票)
18.  ギルバート・グレイプ 《ネタバレ》 
印象に強く残るのは、ギルバートの不倫相手の存在。「あなたがこの街を出て行かない唯一の男だから相手に選んだ」というセリフがなかなかうなずけるものだったし、夫の死後には、「夫を殺したと疑われているの」とギルバートに未練を見せるようなそぶりをしてはいるのだが、すでに表情は生き生きとして明るく、新天地にギルバートを連れて行こうなんて全然思っていないことが分かる。女は強い。あと、この作品は、ギルバートを女性に直すと、案外身近にある風景になってくる。つまり「要介護の老人と、幼児をかかえ、夫もリストラにあいそうな、パートの主婦」の閉塞感や逃げ場の無さと、非常によく似ているのだ。放浪するヒロインに惹かれる気持ちはよく分かるし、どことなく無表情な主人公に、親近感を抱いてしまう。最後に家を焼くという大胆な行動も、ラストとして良かった。家を焼いて弟を抱えたまま、放浪の人生へ踏み出したギルバート、おそらく前途多難だろうなぁと思いつつ、さわやかな気分になれるラストだった。そして、デュカプリオの演技は本当に立派です。
7点(2004-01-09 14:26:54)(良:1票)
19.  八月のクリスマス(1998) 《ネタバレ》 
ストーリーそのものは古典的で、何も目新しいところはないが、静かで上質な作品。セリフも最低限まで少なくしているし、説明もほとんどない。それでいて主人公の苦しみが伝わってくるので胸が痛い。ハン・ソッキュの演技がただただ素晴らしい。最後のセルフポートレートのシーンでの表情が、実に強烈に印象に残る。遺影写真を撮るために化粧をして華やかなチョゴリを着てやって来る老婆のエピソードも良かった。ヒロインの状況説明がほとんど無いので、ヒロインが果たして主人公のことをどのくらい想っているのかもわからないし、彼の死を知ることができるのかも分からない。寂しいくらいのラブストーリーではあるが、今の日本映画では、このようにシンプルで上品なラブストーリーは作らないだろうなぁ、と思う。
7点(2004-01-04 20:59:36)(良:1票)
20.  ゴッドファーザー PART Ⅲ 《ネタバレ》 
マイケルがこれまで苦心してきたファミリーの運営も、結局、崩壊へ向かうというのが悲しい。前2作に比べれば、迫力が足りない部分は否めないが、小者ばかりで誰もヒーローのいないコルレオーネ・ファミリーの姿と重なる。アンディ・ガルシアがまぁまぁイイ味を出しているが、ノリの軽い現代っ子にはもうちょっと違う俳優をあてたらもっと「世代の隔絶」が、際だったのかもしれない。法王庁の腐敗を指しての「ボルジア家のようだ」というセリフが印象的だった。ボルジア家というのは、いまだに悪の象徴なのだなぁ。それにしても、法王が殺されるようなストーリーを作っちゃって良いのだろうか?
7点(2003-11-27 08:15:39)
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