521. PLANET OF THE APES/猿の惑星
《ネタバレ》 2015年、カナダの映画サイトが選ぶ「最悪なオチの映画ランキング」で見事1位、つまり史上最悪のラストの映画と評された本映画ですが、実際その通りだと思います。 オリジナルのリメイクかと思いきや、いやこれリメイクじゃないよねと気づく映画中盤、そうなると当然この猿は宇宙船に乗ってた猿が進化した奴だな…とちょとカンのいい人なら気づくわけです。 そこに気づきさえすれば割と予想通りにストーリーは進んでいくのですが(しかしそうだとしても、猿に下克上されて殺されたであろう人間がなぜあんなに沢山あの星にいるのか根本的にナゾだったりツッコミどころは満載なんですが)、そんなちょっと「わかっちゃった感」の観客を驚かせる衝撃のラスト。 少なくとも映画見てるときにあのラストの意味が分かる人っていないと思うんですよね。 謎の磁気雲を経由すると先にあの惑星に向かった人間ほど後に着くという時間逆行があるわけですが、反対方向にもそれが効いてて、主人公より後にあの星を出た猿将軍がはるか過去の地球に到着。で人間を駆逐した…って意味なんでしょうけど、映画中にもっとそのあたりを説明してくんないと映画を観た客はポカーンですわ。 まぁツッコミどころ満載のファンタジーってことで。 [地上波(吹替)] 4点(2017-10-14 00:24:21) |
522. マイ・インターン
《ネタバレ》 例えばホリディとか古くはファミリーゲームとかがそうなんですが、とにかくナンシーマイヤーズの映画は内容の深掘りだとか何かそういう肝心なとこが足りない映画が多いのです。 基本的にハッピーエンドが多いのですが、そこまでの展開が浅いので、そのハッピーもなんか安直で底の浅いものにとどまってしまうのです。 とにもかくにも事件は解決してハッピーエンドで終わる事で鑑賞後の後味自体は悪くないのですが、しかしそれだけ、と言った印象。 コメディにジャンルされる映画が多いわりに、コメディ映画の基本も抑えてない(笑いをとりにいくべきところで取らない)演出も多く、そっち方面でも中途半端。 まぁそんな監督が撮ってる以上大きな期待もし辛いわけですが、しかしこの映画に関してはコメディシーンのポイントはそれほど悪くなく、また人物に関する描き方も今までの映画よりは深く描かれていて、そういう意味では以前の映画よりは評価できるものになっていたと思います。 とはいえ、この監督ならではの都合のいい(人に厳しくない)ストーリー展開は相変わらずで、たとえば話の最後に浮気してた旦那が「自分が悪かった」と戻ってくるとこなんか、いや現実でそんな風にはまずなりません。 もしあぁいう事が実際にあるとすれば、たぶん、旦那が浮気してたママ友と体の相性が悪い事に気づいたとか、なんかそういう旦那側から見ての(都合のいい)計算した理由があるはずなんです。それが現実です。でもそういう事は残念ながらこの映画では描かれません。 いくらハッピーエンド大好きな僕でも、自分の実際の過去恋愛経験を鑑みて「こりゃファンタジーのレベルだろ」と思うような展開はさすがにちょっと覚めちゃうんですよね。 つか、そこまでハッピーエンドにしたいならそもそも不倫させる流れではない、もっと自然な別の事件を仕込めばいいと思うんです。 生きてく上ででイベントなんてたくさんあるわけですから無理して不倫をぶっこむ必要はないし、そもそも不倫は夫婦危機の題材として一番安直だから逃げにすら映ります。 と、まぁナンシーマイヤーズらしい底の浅さは映画中にいろいろ垣間見えたわけですが、しかし今回主演のアンハサウエイとデニーロの相性はなかなかに悪くなく全体としては感じのいい映画ではありました。 あと、デニーロが運転する車で女社長の指示に従わず「こっちの通りを行った方が早い」というシーン。 2016年までは問題ない普通のシーンだったんでしょうが、2017年の夏以降に見た日本人は、例の豊田議員の「ちがうだろーーーー!!!」の声が絶対に頭の中で響いてしまう事でしょう。悲しい話です。 つか運転と言えば注意された運転手が途中から急に行方不明になるんですが、あれはなんでしょうか、社長に取り入るために裏でこっそりデニーロが始末してた?とか思ったんですが、違うんでしょうか? そうでもなければ急に姿を消す理由がわかんないし、デニーロが演じるキャラならそれくらいやりかねません。そして最後は会社を乗っ取るのです。やるなデニーロ。 [映画館(字幕)] 7点(2017-10-10 17:52:18) |
523. デルタ・フォース(1985)
《ネタバレ》 古き良き時代のナンセンス娯楽映画。 デルタフォースというと実在するアメリカ陸軍の部隊を思い出すし、映画中でもどうもその部隊を扱ってるようなんだけど明らかにチープで失笑しか出ない。 隊長がミサイル満載のバイクで走り回って敵を粉砕するとか、もはやお笑いでしかないでしょ。 馬鹿映画だからダメかっていうと、そういう事ではなく「中途半端に馬鹿映画」だからダメ。 設定とか一部のストーリーとかは社会情勢を踏まえた真剣な物だからこそ「ばんばんミサイル発射できる秘密兵器バイクで爆走」なんか出されてもアレルギーしか出ないわけですよ。 こういうストーリーの映画は「ガチ」か「ところん馬鹿」のどっちかでないとダメで、この映画はそのへんがほんと中途半端でダメダメです。 [地上波(吹替)] 3点(2017-10-04 13:12:17) |
524. 7つの贈り物
《ネタバレ》 あまりにも予想通りのラストに向けてまっすぐに物語が進んでいきます。 一応ラストでいろいろ種明かしされるわけですが、そもそも途中の伏線その他で「多分そんな事なんだろうな」というのは見ている人には誰でもわかるわけで、つまりお話にはなんのサプライズもないわけです。 そうなると極端に言えば「途中から先は見ても見なくても同じ」という状況になるわけで、この偽善的予定調和の映画に素直に感動することがやや難しくなってくるわけです。 そうですよね、自殺しますよね、としか。 ウディハレルソンとかロザリオドーソンとか個人的な好きな役者も多いですし、決して悪い映画ではないと思うんですが、感動系映画のくせにあまりにもそのまんますぎるストーリーが感動する事を難しくしてくれている残念な映画です。 [地上波(吹替)] 5点(2017-09-29 15:49:26) |
525. 亜人
《ネタバレ》 さて、この「亜人」 そもそも私オリジナルの亜人自体をさして面白いと思ってない人なので、原作フアンがこの映画を観た場合とはやや印象が異なるかもしれない事を先にお断わりしておきます。 先週のドリームに引き続いて一橋ホールでの試写会で鑑賞。 試写会に行く前、偶然この映画についての佐藤健のインタビューを読んだのですが、「アニメ版で主人公役の宮野真守(今回の映画ではナレーションとIBMの声役)の芝居を参考にして演じた」的な事を言ってたのです。 「なるほどアニメ版に寄せたわけね」と思って映画を観てみると、実際は佐藤健よりもはるかに綾野剛の方がアニメの佐藤さん役大塚芳忠に寄せてました。 おかげで中途半端なコスプレ物まね演義みたいになってる…と思ったのは僕だけでしょうか? まあ先行してアニメ版が存在する以上、芝居がそれに影響を受けるの避けられないところなんでしょう。 さて今回の映画版、109分という短い時間にまとめるために、設定変更&登場人物もエピソードも整理して高層ビルの攻防(原作でのフォージ安全戦)にクライマックスをもっていくようにストーリーを再構築しています。 登場人物のバックボーンだのなんだのが大きく整理されているため、例えば主人公の永井圭の性格付けはオリジナルとはだいぶ違うものになっています。 というか彼がどんな人間なのかが映画を観ていてもよくわからないため、冒頭でいきなり佐藤さんと敵対するシーンもぶっちゃけその動機付けがよくわかりません。 登場人物のバックボーン的なものが描かれないのはこの映画全体の特徴で、主役級で言えば厚労省の戸崎&下村あたりに至ってはいったいどういう人間なのかが最後まで観ても全くわかりません。 しかしこれは、109分という短い映画の尺をアクション娯楽映画として徹底しようと割り切ったから…と考えると、個人的にはありじゃないかと思います。 映画の尺的にとてもじゃないけどそんなとこを描く暇がないからです。 ちょっと気になったのは、近年作られている多くの映画からネタをぱくってきたと思しきシーンが散見される事で、たとえばラストシーンは、明らかにアメリカのダークヒーロー物の1作目あたりを非常に意識しているのが明らかです。 そういうシーンが多くみられる事で、映画全体から安っぽい既視感を感じてしまうのはちょっといかがなものでしょうか。 さて映画用に整理再構成されたストーリーについて。 全体としてやや説明不足な点がある反面、冗長に思える原作エピソードがぶつ切で投入されていたりもして、やや整理しきれていない印象を受けるのですが、クライマックスに向けて映画オリジナルのいくつかのアイデアも投入されていてアクション娯楽映画として割り切ったシナリオとしてみると決して悪くないと思います。 伏線の処理も非常にわかりやすく誰が見ても困らない娯楽映画を目指したんだろうな、というのが伝わります。 (とはいえ、腕切断→復活は伏線と呼ぶには露骨かつわかりやすすぎてさすがにちょっとシラケるレベルですが) IBMの雰囲気は日本映画にしてはよく描かれていて、これもアニメ版を参考にしたのかな…と思ってクレジットを観ると、そもそもIBM部分の製作はテレビアニメを制作したポリゴンピクチャの担当でした。 同じとこが作ったんならそりゃアニメ版によく似てるのは当たり前ですね。 全体としてはぼちぼちの出来のアクション娯楽映画。 ただ原作フアンは怒るかもしれません。 もう一つ、映画中には女性向けのサービスシーンがいくつか存在し、試写会終了後の周りの女性客から漏れ聞こえる会話からしてそのサービスシーンはおおむね好評のようでした。ですから女性が観ると加点されるタイプの映画かもしれません。 あと、些細な事ですが、鈴村健一がテレビのキャスター役で役者として登場しているのはうれしいシーンでした。 鈴村健一は、仮面ライダー電王でリュウタロス(声)を演じていた人で、佐藤健とは電王以来10年ぶりの競演ですからね。 他にエンドクレジットには(顔出しの枠と思えるところに)森功至の名前などもあってびっくりしたのですが、一体どこに登場してたんでしょうか… [試写会(邦画)] 6点(2017-09-26 23:29:12) |
526. クイック&デッド
《ネタバレ》 まだサミライミがサムライミだったころに撮ったB級娯楽西部劇 出演陣の豪華さからは想像もつかないB級感だけど、これがなかなか悪くない 敵と戦うためにトーナメントで勝ち上がって…という基本設定は、格闘技系の映画なんかではめずらしくないんですが、西部劇ではオンリーワンじゃないかしら。 なにしろ西部劇で早撃ち勝負となると参加者が死んじゃうからね 参加者が優勝者以外ほとんど死んじゃうんじゃ、次回開催もあやういわけでそんな大会行われるわけがない。 しかしそれが行われるのがこの映画。なんてこったい。 みんな気軽に参加しすぎだろ! そしてそのゲスなストーリーにはサムライミの大仰で漫画チックな演出がぴったり。 サムライミはやっぱこうじゃないと!って感じでなかなか楽しめる娯楽映画です、はい。 [地上波(吹替)] 7点(2017-09-22 23:51:04) |
527. ドリーム
《ネタバレ》 ケビンコスナー演じる気概溢れる上司、ハートがイケメンな宇宙飛行士、自覚なき差別を振りかざすキルスティンダンスト、そしてキャサリン直上のステレオタイプでわかりやすい嫌なリーダー…と何しろそれぞれの役どころがわかりやすすぎるのがまずこの映画を成功させている一因。 「この人はどんな人なんだろう?」なんて悩む必要ナッシング! 劇中には良い奴と嫌な奴しか存在せず、そして嫌な奴は最後は折れるという安心の展開に観客は喝采を送るわけです。 キャストがわかりやすければ演出もわかりやすく、例えばそれまでずっとキャサリンが走り回されていた「白人棟」と「黒人棟」の間を、いざキャサリンが求められたときについにそこを逆に白人男性が走るっていう。 いやぁなんてわかりやすい演出なんでしょうか。 そして、そういうわかりやすい演出、わかりやすいキャラクターで描かれる物語だからこそ、この物語は誰でもが理解できて誰もが喝采を送れる素晴らしいものになっているんだと思います。 またこの映画のようなテーマを扱う場合、とかくシリアスで重苦しい話になりがちですが、私のようにその手の映画を「つまらない」と嫌う人間もいるわけで、そういう人でも広く楽しめるように作ったことはすばらしいと思います。 私は試写会で観たのですが、上映後、客から自然に拍手が起きていました。 試写会のあと拍手が起きる事はごく稀にあるのですが、しかしとてもめずらしく(20本に1本程度?)、本当にいい映画でしかそんな事は起きません。 その事実だけを見ても、この映画が多くの人に受け入れられる本当にいい映画だという事がわかると思います。 このような素敵な映画が沢山作られ、それを多くの人が観てくれることを切に願います。 [試写会(字幕)] 9点(2017-09-20 14:26:01)(良:1票) |
528. そして父になる
《ネタバレ》 「そして父になる」というタイトル通りの映画で、主人公が人として成長する物語 主人公がステレオタイプのイヤな感じの優秀仕事人間で、最近では暴言の豊田議員(ちょっと前だとワタミの会長)あたりを連想させる人間なのですが、その主人公が自分より下に見ていた人たち(というかこの人はすべての人を下に見てるわけですが)からいろいろ教えられて人間らしさを知っていく話なわけです。 ある意味テレビ版エヴァのような「僕はここにいてもいいんだ」「おめでとう」的な話ですね。 しかし「三つ子の魂百まで」ということわざにもある通り、人間の本質はそうそう変わるものではなく40年積み上げてきた人間性が今更大きく変わるわけもないわけで(私も50年以上生きてるのでそれくらいの想像はつきます)、おそらくこの数年後には再度問題噴出、離婚(しかも嫁から突き付けられる)にいたる…というのが透けて見えるわけで、そのあたりなかなか微妙な映画であります。 映画のストーリーは、正直言って正解がどこにもない非常に難しいものですから、どこに着地したとしても「まぁそれもあるよね」としか言いようがないものになってしまうわけで、そういう意味ではストーリーはどうでもよくて、結局ただひたすら主人公の成長を見守るだけという、映画を観る前に想像していた内容(取り違えた子供をどうするかの葛藤がメイン)とは全然違うテーマの映画だったのでそこはちょっと驚きましたが、しかし先に書いた通りタイトルではきちんと映画のテーマを説明してくれているので、これは僕が悪かったといえます。 [地上波(邦画)] 6点(2017-09-18 21:15:40) |
529. 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語
絶賛されたテレビシリーズについては放送中リアルタイムで見ていたのですが、なぜこのありがちな厨二病設定が絶賛されるのか全然理解できず、たぶんこれを喜べるのはなんでも感動できる若さって事なんだろうな、と思いながら観ていたわけです。 さて、この劇場版についてはBSで放送されていたのを録画はしたもののずっと放置していました。 そりゃそうですよね、テレビ版をさして面白いと思わなかったわけですから、その総集編である劇場版を面白いと思うとはとても思えません。 しかし、そうは言ってもまとめて視聴することで改めて何か発見があるのかな、と思って数年の時を経て観てみたのですが…結果的には何もなし。 雰囲気だけはそれっぽくしてわざとらしく鬱っぽい展開にした厨二アニメという印象をさらに強くしただけ。 それ以上でもそれ以下でもないっていう。 で、ここのレビューをいくつか読んでいたのですが、あにやんさんのレビューが自分の感覚をよく代弁してくれていたので、あとはあにやんさんのレビューを読んでいただければ個人的には十分です、はい。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-16 12:47:43) |
530. ウォーターワールド
90年台を代表する大ゴケ映画として有名な作品ですが、この映画の悲劇はどっちつかずの基本スタンスにあると思うんですよね。 「マッドマックス」に代表される世紀末物の設定を地球温暖化に変更しただけの陳腐な設定の元に描かれる娯楽アクション巨編なわけですが、同種の北斗の拳の例を見るまでもなく、この世界観であれば「バイオレンス」がその基調となるのが普通なわけです。 実際、キャラ設定やデザインは世紀末バイオレンス感満載なのです。観ている側だってバイオレンスを意識します。 しかし、その反面ユニバーサルリゾートでアトラクション化される事を明らかに踏まえた舞台設計等でわかる通り、この映画の対象はファミリー&子供むけなのです。 前半の襲撃シーンを観ても、その映像はアトラクションにしか見えません。映画の映像そのままアトラクションにできそうなくらいにアトラクション的なのです。 なぜそんな映画をバイオレンス風にしてしまったのか… 一見バイオレンス風でありながら、実際はただの家族向けアトラクション映画。 たとえば、しょーもない敵ボスが最後に死ぬシーン、あれ明らかにファミリー向けアトラクション映画ならではのシーンです。 バイオレンス物だとあんな死に方はないですよね。 一事が万事この流れで、とにかくバイオレンス風に見えてファミリー映画という根本的な矛盾がこの映画全体のスタンスをわけのわからないものにしていて、結果として突っ込み放題、文句つける気になればいくらでも文句つけられるような映画にしてしまっているのです。そしてその結果が世間のこの低評価。 まぁ細かいめくじらをたてずあまり大きな期待もしないのであれば、ごく普通のB級娯楽映画として6点くらいの出来だと思うのですが…そう割り切るには大作すぎるんですよね、この映画。大作映画には大作映画としての評価がありますから、それもあって一般的にこの映画の評価は厳しいものが多いんだと思います。 それから、初めて午後のロードショウで日本語吹き替え版を見たのですが、なんとヒロインであるヘレンの声が「松本梨香」で彼女が連れているエノーラの声が「大谷育江」 そんな組み合わせダメです! こういうあまりに有名な組み合わせは、どうしてもその色が強すぎるため映画と関係ない余計な事が頭に浮かんでしまい映画に集中できません。 「いけエノーラ!10万ボルトだ!」「エノチュー!」なんて余計な事を考えていると映画のストーリーが頭に入ってこないのです(当たり前)。 吹き替えのキャスティングにはもう少し気を配っていただけないものでしょうか。 映画自体の公開はポケモンのアニメより前ですが、この吹き替えはポケモンのアニメ放映から7年がすぎた2002年に録音されたもの。しかもテレ東で。 もはや確信犯ですよね、これ… [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-08-25 00:23:40) |
531. ハルク
ハルク好き、あるいはマーベル好きの人には申し訳ないのですが、「全身緑でムキムキのパンツ一丁の男が暴れまわる」というハルクのコンセプトは21世紀にはもうオワコン。コンテンツとして無理があるのではないでしょうか。 特にこの2003年版ハルクは、後のイン(略)ハルクと比較してもハルクの造形が極めて漫画チックであり、個人的には失笑の対象にしかなりません。 だって全裸で緑でパンツ一丁でしかもムキムキなんだよ…失笑以外の感情を持つのは僕には不可能です。 で、失笑レベルの主人公を起用した時点で、そこにどんな物語を紡がれても全く頭に入ってきません。 映画の途中、ときどき入ってくる画面マルチ分割などを利用したおしゃれ映像は、おそらくコミック的な演出を狙ったものだと思いますが、そういう意味では成功していると思います…が、何しろ主人公のコンセプトがあれすぎて、そういう事のすべてがどうでもいい事にしか思えないのです。 多分世間が「フランケンシュタイン対地底怪獣」のころのメンタリティならこのハルクはめちゃくちゃ面白く観る事ができたと思うのですが、残念ながらそこから50年もたっていますし僕ももう大人(つか老人)です。 (つか「フランケンシュタイン対地底怪獣」のころ僕はまだ1歳なので映画を観るもなんもないんですが) 21世紀にハルクは無理、それが僕の結論です。 [地上波(吹替)] 4点(2017-08-16 15:24:32) |
532. ペイルライダー
もうベタベタに西部劇のお約束を積み上げたザ西部劇映画。 これだけ定番の展開であれば、大外れなどあるわけもなく最後まで面白く観ることができます。 が、しかし、残念ながらこの映画ならではの新しいものが何もないんですよね。 過去大量に存在する西部劇の名作群、特に「シェーン髪バーック」的な映画ですでに描かれた内容がわりとそのまんまであり、新作のオリジナル映画でありながらまるで架空の西部劇映画をリメイクしたかのような映画になっています。 1985年にはすでに西部劇は過去の映画になっていたわけで、わざわざ新作で映画を作るなら、何かその時代的な新しい要素を加えた方が意味があったんではないでしょうか。 たとえばリメイクであっても「3時10分、決断のとき」なんかは単純なリメイクではなく「今の時代の西部劇」として新しい要素を魅せてくれて傑作となっていたわけで、この映画にはそういう要素がないのは残念です。 とはいえ、「古き良き西部劇」をそのまんま新しく作るという行為にも、それなりに意味はありますから、それが必ずしもこの映画の弱点というわけでもありません。 「あえて言えばそういう要素がほしかった」というだけの話であって、この映画自体、十分面白いと思います。 ただ、新しいものが何もない、というだけの話です。 [地上波(吹替)] 7点(2017-08-15 21:16:45) |
533. ぼくたちと駐在さんの700日戦争
この映画、最初から始まるとことん漫画っぽい、極端に記号化されたある意味安っぽいシーンの連続に、受け付けない人はとことん受け付けない映画だと思います。 僕も普段であればわりとダメなタイプの映画なのですが、なぜかこの映画のはいけるんですよね(理由は不明です) さてさて、この映画の舞台は1979年、リアル中3だった自分からすれば、映画の彼らはほとんど同い年なのです。 79年と言えば3年B組金八先生が放送され(自分自身が実際にそのとき3年B組だったというちょっとした奇跡があります)、劇場で銀河鉄道999にテンションをあげ何よりテレビの機動戦士ガンダムに夢中になったという自分の人生の中でかなり重要だった年にあたります。 その年を舞台にしてるというだけで、もう評価は大甘になってしまうのはしょうがないところでしょう。 実際、このサイトのレビュワーには僕と同世代前後のなかなか高年齢な方が多いですから、そういう方であればこの映画を観ていろいろと思うところがあるのではないでしょうか。 ところでこの映画の中ではあこがれの美人女性役を演じている麻生久美子、いまやコミックレンタのCMの印象が強く「これ原作とラスト違うよね」「原作だとさぁ」「ふふふふ」という、実家でジャージ姿で酒飲んでゴロゴロしてる姉役が一番印象に残る昨今ですから、こういう「素で美人役」というのは(2017年の今見ると)なかなか趣深いものがあります。 が、本来はこっち系(どっちだよ)の女優さんなんであって、レンタのCMの方が異質なんですけどね。 [地上波(邦画)] 7点(2017-08-15 21:05:24) |
534. ブラッド・ワーク
《ネタバレ》 小説を映画化する場合、そしてそれがミステリー系である場合、結構難しい問題が発生します。 一つは映画の尺に合わせて登場人物やエピソードを整理する必要があること、そして登場人物に実際に役者をキャスティングしなくてはいけない事です。 それが文字だけで書かれた小説であれば、真犯人を多くの人物の中に埋没させる事はそれほど難しくありません。 しかし、映画となると登場人物やエピソードが整理される事によりどうしても真犯人が目立ちやすくなりますし、しかも真犯人にはそこそこ知名度のある役者がアサインされるのが普通です。 この映画であれば、スピードで主人公のバディ(途中は後方支援で、映画後半で死ぬ)役をやっていた彼です。奇しくもこの映画でも「バディ」だと主張する彼です。映画全体でみればかなり有名な方です。 さてこの映画を観ている途中「真犯人は誰かいな?」と普通に考えてみると、配役とキャストから考えて、一人しか犯人候補がいないという悲劇的状況に気が付いてしまうのです。しかもかなり早い時点で。 ミステリにおいて真犯人がだれか早々に気づいてしまう…これはミステリとして相当な悲劇つか致命傷です。 そして残念ながらこの映画では映画を半分も観れば真犯人が誰かについては(相当なおバカでない限り)ちょっと考えれば誰でもわかってしまいます。 この時点で映画の面白みは半減です。犯人が誰かがわかってしまえばそこから逆算して動機などを考える事ができますしね。 小説だったらもうちょっと彼を目立たない存在にできるわけで、うまくワンノブゼムにすることができると思うのですが、残念ながら映画ですからどうしても彼がある程度目立ってしまいます。 これはもう、これが映画である以上しょうがないのかもしれません。 というわけで原作未読ながら映画の構造だけで早々に犯人がネタ割れしてしまう本映画。 まぁそれなりに最後まで面白く観る事はできますが、しかしどうしても高得点はつけづらいのです。 [地上波(吹替)] 6点(2017-08-10 00:13:25) |
535. ザ・マミー/呪われた砂漠の王女
《ネタバレ》 トムクルーズ史上最高のオープニング成績という宣伝の割には日本で客が入ってないようですが、細かいツッコミポイントをスルーできるのであれば、この手のハリウッド娯楽映画としてはごく普通の出来の映画だと思います。 ツッコミポイントについては…まぁいろいろあるんですが たとえば映画の序盤でいきなり旧エジプト王女の物語を語り始めてしまうんですが…映画撮るのへたくそか?!と。 大事な序盤にいきなりそれを延々と語っちゃう? そういうのって普通は棺桶が見つかってから徐々に明らかにされちゃうとこでしょ。 なんの脈絡もなくエジプト王女の顛末を序盤でいきなり全部語られちゃってもねぇ… ラッセウクロウがこの映画に出ている事を失念していたので、出たときには「お、ラッセルクロウじゃん」と思ったわけですが、これがジキル&ハイドという謎設定。 てか、この設定いる?話の筋にあんま関係ないじゃん。 いや今後シリーズ化するときに必要なんだろうけどさ…この映画単体を観る限りジキル&ハイドとしての存在意義がよくわかりません。 そもそもマミーつまりミイラ男…いやミイラ女の能力的設定がちゃんと整理されているように見えないんですよ。 「彼女がどういう状態のときにどこまでの事ができるのか」という事が観ててもよくわかんないんです。 そもそもあれだけいろいろできるならトムクルーズはもうちょっとうまく操れたでしょ? ほとんど野放し状態じゃん!ほかの人間にはかなりのやりたい放題なのになぜかトムクルーズはほとんど野放しっていう。 どう考えても飛行機落とすよりトムクルーズ操るほうが絶対簡単だから! 映画の途中で撃ち殺した友達がちょくちょく現れるのは「狼男アメリカン」あたりを彷彿とさせて嫌いじゃないですし、最後に生き返らせて素行悪いコンビ再結成という終わらせ方も個人的には悪くなかったんですが、まあ続編はレンタルで十分かな…と思わせてくれる映画ではありました。 [映画館(字幕)] 6点(2017-08-08 20:22:04)(良:1票) |
536. ザ・ドア 交差する世界
《ネタバレ》 ちょうちょが出てきて過去へ通じるトンネルへ…とくると、バタフライ効果的な過去改変ものかな…と思わせるわけですが、実は全然そうじゃないというのがこの映画のキモ。 何度も映画化されているフイニィの「盗まれた町」やウルトラセブン47話「あなたはだぁれ」のような「いつの間にか周囲の人がよく似た別の人に入れ替わっている」という「ジワジワくる侵略物」なのです。 侵略者が未来の地球人という意味では「宇宙戦士バルディオス」あたりと同じだと言えなくもありません。 で、それだけであれば先に書いたタイトル以外にもすでに多数の作品があるわけで今更めずらしいテーマでもないのですが、この映画が変わっているのは、それを侵略者側から描いている事。 といっても侵略者側にそんな意識はあんまりないわけですけどね。 そしてこれタイムトリップもののように見えますが、構造的には「5年時間のずれたパラレルワールドがトンネルでつながっている」ようなものだと思います。 時間のずれたパラレルワールドがつながる…というと最近の「僕は明日昨日の君とデートする」なんかと近い構造ですね。 実際、邦題も「交差する世界」ですし。 で、この映画の中では5年進んだ別の世界から来た人達が、自分の過去をやり直すべく5年前の自分を殺して入れ替わっていくわけなんですが…ちょっとツッコミどころが多すぎる気がします。 そもそも日本人的な感覚で、いくらなんでも5年前の自分をさくっと殺して入れかわるなんて選択そうそうしないように思います。 しかしこの街の人は違う。ほとんどの人がバリバリ過去の自分を殺して入れ替わっていきます。ドイツ人のメンタリティってそうなの?怖いんだけど! もう一つ、5年と言えばかなりの時間。 35歳の自分が30歳の自分と入れ替わるわけです。 5年ですよ? とても親しい人に対してごまかせるとは思えません。 5年はそうそうごまかしのきく年齢差じゃないよ、と思うんですが…しかし、この映画ではほとんどバレずにバリバリ入れ替わっていくわけで、え、ドイツ人は年齢差とかわからないものなの? 根本的な疑問として、あのトンネル、車で壊れるくらい物理的なものみたいだけど、どういう構造でつながってんのよ?とかね。 まあ設定だけ見ればいろいろ突っ込み放題のこの映画ですが、結局のところSFなどではなくただのファンタジーなわけです。 設定はあくまでもドラマを構成するための材料にすぎず、先にタイトルを書いた「僕は(略)デートする」などと同様「話を面白くするために都合よく構築された設定」にすぎないわけです。 ですから、この映画を観るときそこに気をとられたら負けなのです。そこは話を作るためのご都合主義で作られた設定にすぎないわけですから。 この映画の見どころは、人間のいろいろな感情、こういう状況に追い込まれたときの人の心の動き、そのとき自分はどうするのか…という人の心に焦点をあてたヒューマンドラマにあります。 そういう観点で映画を観ると、そこはシリアスによく描かれている映画だと思います。シリアスすぎて遊びが少なく観ていて少々疲れるのが難ですが。 そして、それを象徴するのがラストシーンの「自分の判断が正しいかどうか全然わかんなくて座り込んだあとそっと手を触る微妙な関係の元夫婦」というエンディングだと思います。 結局、人間が生きるという事は毎日何か選択を続けていくという事なのです。 そして何を選んでもそれが正解かどうかは誰にもわからないわけで、5年前に都合よく戻っても結局何が正解かは人間である以上やっぱりわからないのです。 そのむなしさを象徴するのが先の意味深なラストシーンなわけですね。 地味ですが真面目に作られていてよくできた映画だと思います。 [地上波(吹替)] 7点(2017-08-05 17:21:18)(良:1票) |
537. ジョーズ'87/復讐篇
《ネタバレ》 この映画のわりと序盤、息子が母親に訴えるシーンがあります。 「サメが特定の人間をおっかけてくるなんてありえないから!」と。 まさかの映画内自己ツッコミ。 なんでしょうかこのセリフ、製作スタッフの誰かがどうしても伝えたかった事なんでしょうか。 しかし悲しい事に、この映画ではサメが人間をおっかけて南の島までやってくるのです。 なんという哀しみ。バイバイ哀愁デイトです。 サメ映画の金字塔である名作JAWSには、続編として2~4が存在し、それがすべて駄作ぞろいというなかなか香しい作品群なのですが、幸いな事に映画自体の影が薄すぎてJAWSに続編がある事自体があまり知られていませんし、実際に観た人も少ないと思います。 有名映画の続編としてはそれ自体めずらしい事なのですが、しかしこの内容ですからそれはむしろ幸せな事だ思えます。 ただこの映画、JAWSという金看板をはずして色眼鏡無しでみれば、パニック物のサメ映画としてわりと普通のレベル…というか世の中にこれよりひどいサメ映画は沢山あると思います。JAWSという看板がついているため必要以上に点数が低くなってるわけですが、それもしょうがありません。 JAWSという看板はそれくらい重いのです。 [地上波(吹替)] 4点(2017-08-04 01:49:08)(笑:1票) (良:1票) |
538. 心が叫びたがってるんだ。(2015)
《ネタバレ》 この作品については個人的に食わず嫌いしていました。 柳の下に…的大人の事情で製作される作品にろくな物はないですし、アニメフアンに「もっとも脚本を書いてほしくない作家」アンケートを取れば1位を獲得すること確実の岡田脚本となれば、劇場に足を運びたくはならないしレンタルをする気も起きない…となるのはしょうがないところ。 そんな本作ですが今回実写版の公開に合わせてテレビ放送されたため鑑賞する事が出来ました・ で、結果としてはいい意味で裏切られたというのが率直な感想。 いろいろな作品でやらかした感のある岡田脚本ですが、本作のような本来の自分のテリトリーである秩父舞台のトラウマ物でシナリオを書けばちゃんとした物かけるんじゃん、と。まぁそう思ったわけです。(すんごい上から目線ですねw) この作品の基本プロットは、よくある若者の葛藤群像劇であり成長物語であり、個人的にこの手の青春群像物映画はハナにつくものばかりで苦手なのですが、この作品については登場人物が基本的に善人として描かれている上に映画全体が前向きなためか観ていていやな気分になりませんでした。 これは僕的にはとても珍しい事です。 もちろん現実の人間を見れば登場人物はいくらなんでも善人すぎるとも思うんですが、しかし現実で嫌な奴についてはさんざん見慣れている私達ですから、何も映画の中でまでそんな腐った人間や嫌な人間をわざわざ見なくてもいいんじゃない?とも思うわけです。 そういう意味ではちょっと善人すぎるくらいの登場人物が揃うこの映画のスタンスは個人的には嫌いではありません。 最後も、あまりはっきりとした決着をつけず主要人物が未来に向かって歩き出す形で終わっている点も好感が持てます。 途中で「これ絶対に大樹と順がくっつくだろう」と思っていただけに、そこも完全に想定通りでしたし。 この映画で惜しいのは終盤のクライマックスシーン。 ミュージカルシーンとたくみが順を探して説得するシーンが平行して進む構成で、アイデアとしてはいいと思うんですが、残念ながらわざわざ平行させている意味がほとんどありません。 こういう構成をとるならなんらかの形でこの2つのシーンを呼応させるような工夫を持たせて盛り上がるべきところだと思うんですが、そういう工夫が全く無く相互にぶつ切り状態。 本当にただ平行して描かれているだけ。これは本当にもったいないです。 しかも、高校生のミュージカルなんてせいぜい20分か長くても30分程度ですよね。 どう考えても探す方のシーンとの時間が合っていません。 あのラブホが学校のすぐ裏にでもあった等でなければ絶対ミュージカルが終わってますよね…とつい突っ込みをいれたくなります。 さらに惜しいのが順を説得するシーンで、「え、それで解決しちゃうの?」って感じで正直拍子抜け。 彼女のここまでのトラウマや現場放棄した罪悪感その他もろもろを考えると、もうちょっと解消するための何かがないと無理があり、よくわかんない言葉遊びを少ししただけで手打ちというのはあまりに安直ではないでしょうか? まぁそんな感じでクライマックスがやや残念という、コース料理で言えば「メインがイマイチ」という残念さがあるのですが、先に書いた通り映画全体のテイストが前向きで好感が持てるものであったため「メインは残念だったけど、コース全体としてはよかったよ」という感じの映画になっています。 クライマックスをもっとうまく組み上げてくれれば、かなりの名画になれた…と思うんですが、それは高望みというものでしょうか。 「あの花」にしても終盤の花火のくだりは微妙でしたからこのあたり製作陣の限界かもしれません。 とまぁ映画のベーシックな感想はここまでで、個人的に思った細かい事を2つ。 一つはメインの女性キャラの声優に水瀬いのりと雨宮天という20歳前後の若手女性声優の中でも特にルックス重視の選択が行われていた点。 おそらく映画が成功したときのイベントなどを考慮して「若くて可愛い子を」というビジネス的な配慮があっての起用だろうなと邪推してしまいます。 とはいえそこはプロの声優。演技に問題は全くなく、特に難しそうな順役を水瀬は好演していて(実際それで賞ももらってますし)、最近の劇場大作にありがちな「知名度の高い俳優女優を声優に使って違和感バリバリ」という悲惨な事故を起こしてないだけでもこの作品は評価できると思います。 もう一つは、たくみの父親の部屋にある大型スピーカー、あれはダイヤトーンのDS-3000ですね。 1984年発売ペア52万円。特に歴史に残る銘機等ではないのに一発でわかった自分はちょっとすごいな、と思いましたw [地上波(邦画)] 8点(2017-07-30 18:49:16)(良:1票) |
539. ゴーストライダー2
この手の映画としては見事なまでに過不足がない映画です。 「だいたいこれくらいのレベルの娯楽映画なんだろうな」と予想して鑑賞すると、まさにその期待を裏切らない見事なまでにその程度の映画。 しかし、逆に言えばきちんと期待値の結果は出しているわけです。 3日もすれば細部を忘れるような映画で、わざわざ映画館に足を運ぶ気にはならないし、あれこれ論評したり脚本や演出について語るような映画ではないですが、しかし大衆娯楽映画というのはある意味これでいいんじゃないでしょうか(いや映画館に足を運ぶ気にならないんじゃさすがにダメか) [地上波(吹替)] 5点(2017-07-27 00:07:16) |
540. カーズ2
《ネタバレ》 導入部の謎のスパイアクションシーン これは劇中劇で主人公達が観ている映画みたいなものなんだろうなと思ってみていると…なんと映画の本筋じゃないですか! カーズ2、どうしてこうなった??? 前作からずいぶんと方向転換してしまった本作、娯楽映画として決してつまらないわけじゃないんですが、「カーズ2」としてこれは違うんじゃない?という思いが観ている間にどうしても抜けません。 それに(事実上主役を張る)メーターのうざさが正直かなりきついです。 ピクサーにはありがちな定番キャラでこういうキャラを使って話を転がすのはピクサーの定番ではあるけど、それでもこれはちょっとやりすぎ。 ウザすぎて観ていてちょっとつらいところが厳しいですね。 [地上波(吹替)] 6点(2017-07-25 22:42:21) |