601. ダブル・ジョパディー
フツーのサスペンス映画でしたね。時間つぶすにはいいかもしれないけど、貴重な時間を削って見ると腹がたつかも。アシュレイ・ジャッドの地味さ加減は、こういう作品向きだなあ。 5点(2004-03-29 22:41:31) |
602. ヒマラヤ杉に降る雪
原作がアメリカではベストセラーだったからとはいえ、ほとんど歴史的背景の説明がないのは辛い。イーサン・ホーク、存在感なかったなあ。主役だよねえ。工藤夕貴も、いまいち魅力が伝わらなかったような・・鈴木杏の子ども時代のエピソードはよかったんだけどね。単調で、ラブストーリーなのか法廷劇かどっちつかずでした。これでは、アメリカで単身がんばってきた工藤夕貴の苦労も報われない・・・。結局、制作サイドは、「英語が流ちょうな日本人俳優」だったら誰でもよかったのか? 4点(2004-03-29 22:31:44) |
603. ALI アリ
ウィル・スミスもジョン・ボイトもマリオ・ヴァン・ピープルズ(マルコムX)もいい演技してると思うんだけどなあ。特に、マルコムXは、デンゼル・ワシントン版よりもこっちのほうが好き。ドラマチックなはずのモハメド・アリの半生が、抑揚のない、ダレダレな展開になってしまったのは、やはり脚本と演出の問題か・・。 5点(2004-03-29 22:16:49) |
604. シティ・オブ・ゴッド
すごい映画を見たなあというのが正直な感想。街を仲間とぶらついたり、ディスコで踊ったり、女の子とデートしたりという「フツー」の若者の青春と、当たり前のように同居する銃と暴力と麻薬。こんなテーマなのに、「ブラジルのスラムはこんなに悲惨なんです!」という啓蒙調ではなく、スタイリッシュかつユーモアまで絡めて描いた監督の力量に感服。エンターテインメントとして十分に楽しんだあと、胃の奥にどっしりと重いものを沈殿させる作品。新しいスタイルの「社会派」映画といえるかも。 10点(2004-03-28 10:50:08) |
605. 破線のマリス
ラストは驚いたけど・・・驚かせばいいってもんではないでしょう。盗撮も、撮影者と撮影対象が逆のパターンだったら納得はできますが・・いくらなんでもあれは無理でしょ。サスペンス仕立てなのに、結局犯人がわからないのもバツ。独善的な黒木瞳には感情移入できないし、陣内さんの演技はちょい芝居がかりすぎ。で、メディア批判も犯人捜しも置き去りにして、結局何を描きたいのか、よくわかんない映画になっちゃった。 3点(2004-03-20 22:59:48)(良:1票) |
606. DISTANCE/ディスタンス
うーん。新興宗教とか加害者家族とか、けっこう社会派ど真ん中なテーマを是枝監督がどんなふうに扱うのか楽しみに見ましたが、正直期待外れだったかな。いつもの技法(自然光、アドリブなど)が、いまいち重めのテーマ性と絡んでなくて、ちぐはぐな印象がありました。あんまりそういうテーマ性みたいなのを念頭におかずに「是枝映画」としてみれば、それなりに世界観が存在していて満足できました。 7点(2004-03-20 03:55:23) |
607. ゴーストバスターズ(1984)
劇場で見た最初の洋画作品。当時小学生でしたが、クラスでは「グレムリン」のほうが流行ってて、へそ曲がりな私は、なぜかちょいと大人な空気の漂う(どこが!?)「ゴーストバスターズ」を見に行きました。しかも、前の上映回のラスト20分に劇場に入って、クレジットまでちゃんと見たあとに次の回の席取りをするという掟破りな鑑賞スタイルでした。いまとなっては、よい子供時代の思い出。映画もホントに楽しかった。レイ・パーカーJrの主題歌も大好き。 9点(2004-03-20 03:26:45)(笑:1票) |
608. ロッキー4/炎の友情
いま見たら、暑苦しい友情ストーリーを、ミュージック&フィットネス・ビデオ風味にして東西冷戦で仕上げた大味な映画。しかし、当時12歳だった私は、これをきっかけに映画にハマってしまった! その後、たくさんの人から「映画を好きになったきっかけは?」って聞かれたとき、どうしても「ロッキー4みたから」なんていえず、曖昧に答えてたなあ・・。邦題サブタイトル「炎の友情」もオープニングのグローブぐるぐるもカッコワルイし・・・。でも、こんな私を映画の世界に導いてくれた記念すべき作品。 8点(2004-03-20 03:19:12) |
609. 羊たちの沈黙
公開当時に見ました。クラリス対レクター博士の対決が、真犯人そっちのけで展開するのが新鮮。この作品がもってる気品のようなものは、結局のところ凡百のフォロワーとは明らかに違ってた。僕も、一番好きなシーンは、クラリスとレクターの指が一瞬だけ触れあうところ。ものすごくドキドキした。この手の映画なのに、アカデミー主要部門独占したことにも驚いた。いろんな意味でエポックメーキングな作品。ちなみに、サイコスリラーだけど、どんでん返しはありません。同時期のサイコスリラーものは、みんな犯人は最初からわかってるものが多いです。そういう期待の仕方をしないで見る事をおすすめします。 10点(2004-03-19 12:07:57) |
610. 地獄の黙示録 特別完全版
このまとまりのなさは映画としては失敗してる気はするんですが、一つ一つのシーンにあるドラマには強烈に惹かれてしまいます・・・というよりは、ベトナム戦争における人間という大テーマについて、製作者も手に負えなくなっちゃったんで、ええーいという感じで、3時間以上の大枠にドラマを放り込んだといったほうがいい印象。難解といわれたオリジナルに対して、特別版ということでカットされたシーンを増やしたら余計、その「ごった煮」っていう印象が強くなったのが、なんとも皮肉ですが・・・でも、そんなところもふくめて、好きな映画なんですよね。 8点(2004-03-18 13:23:18) |
611. NARC ナーク
M:I-3の監督に抜擢されたなど、噂を先に聞いて期待しすぎてしまったようです。脚本はすばらしいと思いましたが、追跡シーンの手持ちカメラ、ブルーがかった色調、フラッシュバックの多用など、少ししつこく感じてしまいました。物語そのものに緊迫感があるんで、そこまで映像表現で煽る必要もなかったような。でも、なんの事前情報なくこの映画をみてれば、印象も違ったかも。「掘り出し物発見!」と思ったトム・クルーズの気持ちも理解できます。 6点(2004-03-18 02:15:59) |
612. イン・ザ・ベッドルーム
公開時、アメリカのテレビCMでは、シシー・スペイセクが、「Everything!」と叫んで大皿割るシーンがやたら流れてて、熟年夫婦の危機!みたいな映画かと思ったら・・・思わぬ展開でびびりました。でも、ラストがなあ~。そっちにいってほしくなかったなあ。なんだか、安易な方向にいっちゃったみたいで、もう一歩、ドラマとして踏ん張ってほしかったなあ。それ以外は、緊迫感のあるムードや、シシー、トム・ウィルキンソン、マリサ・トメイ、2代目ジョン・コナーという地味なキャストの演技もみんなよかっただけに残念。 6点(2004-03-15 21:54:06) |
613. ギャング・オブ・ニューヨーク
見所は・・・ほぼ完璧に再現された19世紀ニューヨークの都市風俗でしょうか。ネイティブ対アイリッシュの対立やら、選挙の票を集めるために黒人を無理矢理投票所に行かせたり、中国人の見せ物小屋だったり・・・世界中の人々がごった煮のように生きる都市のパワー。エンディングのU2の流れるところを見ると、これは、「ギャング」映画ではなくて「ニューヨーク」の映画だったのかなって思えてくる。でも、結局、風俗部分の再現に時間と手間をかけた割にはドラマはしょぼかった。ディカプリオは、太ってもひげ生やしても迫力不足・・・。スコセッシ監督の気合いも空回りぎみか。 6点(2004-03-15 21:22:23) |
614. 10日間で男を上手にフル方法
デートムービーの王道をひた走る展開。ヒネリがないのも、そういうタイプの映画なんだから、結局は正解だったと思います。結末がわかってるぶん、安心してケイト・ハドソンの魅力を堪能できました。実はマッチョなマシュー・マコノヒーは、こういう役やらせるとはまりますね。 8点(2004-03-14 11:06:35) |
615. ロード・トゥ・パーディション
「スプラッシュ」→「ビッグ」→「めぐりあえたら」→「フォレストガンプ」のトム・ハンクスのイメージが強いせいか、やはりギャングには見えなかった。あと、ジュード・ロウの演技はやりすぎ。サム・メンデスには『アメリカン・ビューティー』的なひねくれたダークさを期待したのに、意外と正統派だった。これだけの違和感を抱えても、ちゃんと映画として楽しめたのだから、それなりに良くできた作品なんでしょう。 6点(2004-03-14 00:49:19) |
616. 悪い奴ほどよく眠る
社会派サスペンスのお手本のようなスリリングな展開。40年以上前の作品とは思えないリアリティのある脚本、そしてあっけない最後が残す余韻。面白かったと素直にいえる作品でした。ただ、三船敏郎って、この手のホワイトカラー・サスペンスをやらせるには、ガタイがよすぎた気が・・・。スーツが窮屈そうでした。 8点(2004-03-13 23:57:18) |
617. グリーン・デスティニー
アン・リーは好きな監督ですけど・・。話が中途半端だし、特別新しさを感じませんでした。彼の器用さが裏目にでた作品だと思います。チャン・ツィイーだけが印象に残りましたね。ネイティブの英会話の先生に絶賛されて見たんですが、この映画を見て以来、西洋人の「東洋趣味」をアテにしないことにしました。 5点(2004-03-13 23:50:43) |
618. 月光の囁き
なんというか、「良識」とか「モラル」めいたものを吹き飛ばすパワーを感じました。ほとんど予備知識なしに見たんですが、最後、スピッツの「運命の人」で、完全にやられてしまい、泣きそうになりました。ま、他人に薦められるかどうかは別問題ですが。 7点(2004-03-12 18:47:46) |
619. マトリックス
元ネタはいろいろあるんでしょうが、それが一つの世界となってるところは魅力。でも、最初、映画館で見たときには寝てしまい、あまり印象に残らなかった。あのころ、「いま現実だと思ってる世界が実は・・」的なネタはちょっと食傷気味だったんで、アクション描写以外には魅力を感じませんでした。ただ、2回目見てみたら(それもアメリカ滞在中、英語で)作り込まれた世界に引き込まれたから不思議。ただし、キアヌのカンフーはいただけない・・・。 7点(2004-03-12 18:36:48) |
620. マトリックス リローデッド
前半のザイオンのシーンで「なんだこれは??」状態に陥り絶望しかけたところを、カーチェイスとアーキテクトの登場で救われました。『マトリックス』でも薄々感じていたことですが、ウォシャウスキーBrosは、人間ドラマめいた部分を撮らせると鑑賞に堪えられないほどベタベタになってしまって、1作だけならスタイリッシュなアクションってことで気にならなかったけれど、3部作化したことで、それが致命傷になってしまったようです。でもこのシリーズの謎解きめいた部分は好きです。 5点(2004-03-12 18:31:21) |