61. SING/シング
《ネタバレ》 感動こそしなかったものの、イルミネーション作品に共通するユーモアはしっかりあった愉快作でした。多数の動物が登場するにもかかわらず、それぞれの個性が埋没しないようキャラ付けされていて、歌唱コンテストに出ようとする動機も面白い。 キャラに魅力を感じたものの、どうもストーリーが平坦で勢いがない。観た後に特に何も残らない、という意味では『怪盗グルー』や『ペット』と比べると失速感があります。 [インターネット(字幕)] 5点(2017-10-30 21:03:38) |
62. ゲット・アウト
《ネタバレ》 自分好みの良作ミステリー映画でした。正式にはホラー映画なんでしょうけど、過剰な演出でビビらせてくる感じではなく、じわりじわりと精神をすり減らすような(真実の闇へ近づくような)手に汗握る展開。 鑑賞中に自分が抱いていた嫌な予感が全て的中する気持ちよさも相まって、十分楽しめました。ストーリーも、「恋愛」と「レイシズム」の融合、というこれもまた斬新なアイデア。 ところどころ音楽が合ってなかったのと、終盤がB級映画寄りの安っぽい演出が続いたので、それらだけマイナス点。 [映画館(字幕)] 7点(2017-10-28 14:07:24) |
63. マリアンヌ
《ネタバレ》 上映2時間中、片時も目を離すことのできない傑作でした。音楽から脚本から映像まで、すべてが素晴らしく、良い緊張感が持続しました。 ロマンスとスパイという2つの要素が、1940年代の戦下の状況で融合。美しくもあり、切なくもあるサスペンスフルな展開が続いて、最後はやるせなさに涙する終焉を迎えました。 主演女優の演技が身震いするほどだったので調べたら、過去にアカデミー主演女優賞を受賞されているマリオン・コティヤールというお方でした。感服致しました。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-10-28 13:55:54) |
64. ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
《ネタバレ》 ティム・バートン作品を見るのは4つ目ですが、今までの中では一番低い評価になりました。 「孤島にある屋敷」という設定は個人的にたまらなくゾクゾクしますし、肝心の奇妙な子どもたちもキャラが立っていて面白い。 タイムループ&謎解きミステリを同時に楽しめ、この映画はどんな着地をするんだろうと期待していたのも束の間、後半からのアクションバトルシーンが急に幼稚になって耐えれなくて・・・。主役とヒロインの恋愛も大して盛り上がりもせず、取ってつけたような薄さで不完全燃焼でした。 [インターネット(吹替)] 5点(2017-10-24 19:19:05) |
65. ワンダーウーマン
《ネタバレ》 女性部族アマゾネスをテーマにしているのは新鮮で、映画冒頭で描かれるアマゾネス国家や武術は本当に胸躍るものでした。スロー&クイックモーションを多用した戦闘シーンも、魅せる場面は魅せるという感じで見応えあり。 総じてパッケージ通りのアメコミ作品だったのですが、逆に言えばすぐ先の展開や黒幕が予測できるシナリオで意外性はない。中盤以降は現実色が強くなったため、冒頭で築かれたアマゾネス観が失われたうえ、薄味のドラマ要素も加わったりなんかで残念でした。 [インターネット(字幕)] 4点(2017-10-22 15:52:52) |
66. ドリーム
《ネタバレ》 素晴らしい完成度の映画でした。1960年代の世界に、このような事実があったことを知れて素直に嬉しいです。 宇宙船計画の舞台裏で、努力と奮闘を重ねる黒人女性3人の姿が勇敢であり美しく、幾度も感涙しました。 人種差別が根強く残る州での肩身の狭さは納得させられましたし、そのような逆境下でも屈せず、仕事面や家庭面で幸せを掴んでいく彼女たちの誇らしく感じられ、勇気づけられました。 [映画館(字幕)] 8点(2017-10-15 15:45:11) |
67. ピノキオ(1940)
《ネタバレ》 テーマが人形というだけあってか、どんより暗雲が垂れ込むような雰囲気が作品中に流れており、ムードが陰鬱で苦手でした。 肝心の主役であるピノキオの身勝手さが目立ち、キャラクターに魅力を感じにくかったのがいちばん痛かったかなと思います。唯一、コオロギのジミニーは話を軌道修正してくれる貴重な存在で好感が持てました。 映画のストーリーとしては、いまいち盛り上がりを味わうことができず、ディズニー作品の中では下部に位置する印象を持ちました。 [インターネット(字幕)] 4点(2017-10-13 08:29:58) |
68. 塔の上のラプンツェル
《ネタバレ》 憎すぎるほどの幸せなハッピーエンド、最高のカタルシスを感じながら鑑賞終了しました。 塔の上だけで18年近くを過ごした主人公が、ユージーンとの出会いをきっかけに夢を掴んでいく過程に心が震え、涙腺が緩みました。PIXAR特有の小動物キャラ(今回はカメレオンと馬)も相変わらず魅力的で、しっかりと笑いどころもありました。 特に、ラプンツェルが18年ぶりに帰郷するKingdom Danceの曲が流れるシーンや、ランタンが王国から一斉に放たれるシーンは、鳥肌が立つレベルに印象的で良かったです。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-10-06 19:30:30)(良:1票) |
69. 白雪姫
《ネタバレ》 初鑑賞でしたが、完成度の高さに驚きました。 BGMとアニメーションのシンクロ率が非常に高く、終始愉快で楽しい気分になりました。中でも、かわいい森の動物たちと小屋を掃除するシーンが印象に残ります。7人のドワーフも個性的で、白雪姫との相互愛が十分伝わり、物語に温かさが生まれていた気がします。 エンディングはややあっさりでしたが、変に間延びしないという意味では、逆に余韻が残る形になりました。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-10-04 19:11:58) |
70. UDON
《ネタバレ》 おフザケ映画だと思ってたら、心がじんわり温かくなるヒューマンドラマで良かったです。 香川の製麺所の雰囲気が渋くて郷愁的で素敵だったし、うどんが作られる舞台裏は馴染みがないので斬新で面白い。個人的には、遭難した主人公たちが食べる朝イチの「釜玉うどん」がものすごく美味しそうに見え、ツカミとしては完璧でした。 時折、現実味に欠ける描写があって惜しいのですが、作風がユルいので目をつぶれる範囲内でした。 [インターネット(邦画)] 6点(2017-10-03 14:25:45) |
71. ナイト ミュージアム2
《ネタバレ》 終盤が良かったです。今まで昼しか空いていなく、本来の姿を隠していた博物館が夜間オープンになってありのままをさらけ出すエンディングは覚悟を感じられて、「愉快にやろう」という潔さが伝わってきました。 だからこそ、最後の最後で名曲”Let's Groove“をもってくるのは、せこすぎます。 カポネやリンカーン像など、背景を知っている歴史的要素が出てくると、のめり込み度が上がりました。世界史にもっと精通していれば、細かな部分でもっとユーモアを感じることができ、のめり込めたでしょう。 [DVD(吹替)] 5点(2017-09-28 19:32:47) |
72. この世界の片隅に(2016)
《ネタバレ》 一番心に残ったのは、この映画は良い意味で庶民的だなあということです。 というのも、テーマが戦争ながらも武力衝突のようなゴリゴリの描写ではなく、「広島の呉市に嫁いだ一人の子」の生活にスポットライトを当てているので、日々の暮らしぶりを描いたリアリズムが強く感じられました。 現実味のあるシーンが続くからこそ、平穏な日々を壊す空襲や、身近な人の突然の死など、70年前の日本ながら別の世界を覗き込んでいるような感覚に陥りました。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-09-25 10:25:36)(良:1票) |
73. 僕のワンダフル・ライフ
《ネタバレ》 ストーリーが好き、映像も好き。犬の演出が魂が宿ったようでエモーショナル。結論、大好きな映画になった。 犬目線で見た人間界は、面白いと同時に現実味や感動に溢れていた。涙が頬を伝うことが複数回あり、最近味わえていなかった映画の力を強く感じ、心が温まった。 ショートショートのような作品構成は特殊だが、エンディングにうまく結びつけてあるので、散漫にならずに良い。 [映画館(字幕)] 9点(2017-09-24 21:42:17)(良:1票) |
74. ナイト ミュージアム
《ネタバレ》 こんな博物館あってもいいな、と思わせてくれるような「ほがらかストーリー」で、肩の力を抜いて見れる映画でした。 作中に流れる「父と子の再生物語」の雰囲気ですが、ヒューマンで落とすには及第点に至らず弱いため、純粋なエンターテインメント目線で夜の博物館を楽しむべきだと、自分の中では認識しました。 館長のスパルタキャラ、憎めない同僚3人、「ガムガム」のモアイ像など、登場キャラが楽しいため、ゆるい雰囲気が流れる平和な映画でした。 [インターネット(字幕)] 5点(2017-09-22 18:48:22) |
75. キング・アーサー(2017)
《ネタバレ》 ものすごくつまらなかった。緊張感がないアクション映画はぬるくてつらい。ストーリーもあってないようなものなので、のめりこむ要素が映像くらいしかなかった。 数々の登場人物が出てくるものの、深く取り上げられることがないので、魅力を感じることはできない。取り残されている感が半端ないままエンディングを迎えた。 [インターネット(字幕)] 3点(2017-09-05 21:10:23) |
76. Mr.インクレディブル
《ネタバレ》 スーパーヒーローを辞め会社員に戻ったインクレディブルが、内心戻りたくてウズウズしているさまが伝わってきて、心情としては共感しやすい。 彼の妻や子にもスキルがあり、インクレディブルを救うために結束するのは王道の展開ながら見応えあり。特に、息子のダッシュが攻撃の手から逃れながら森を駆け抜けるシーンは爽快で笑みがこぼれてくる。 難を言うと、敵の親玉であるシンドロームがインクレディブルに向ける憎悪の動機がやや薄く、正直「そこまでするか?」と思ってしまった。 [DVD(字幕)] 6点(2017-08-29 18:40:09) |
77. 東京喰種 トーキョーグール
《ネタバレ》 アニメーション原作を観た後での鑑賞だったが、原作に忠実で良かった。 主演の窪田正孝はじめキャストの役のはまり具合も良く違和感ないし、迫真に迫るリアルで重厚な雰囲気が作品から伝わって、すごく丁寧に作り込まれている印象を受けた。登場人物全員は出ておらず、続編はあるような構成で、敢えて話を広げすぎずにとどまった点は評価したい。 [映画館(邦画)] 6点(2017-08-26 20:49:16) |
78. ビフォア・アイ・フォール
《ネタバレ》 大好物のタイムリープもので、しかも青をトーンとした好みの澄み切った落ち着いた雰囲気。 主人公が死ぬ前までリープするというのは数々の映画で既出であり、設定的にはありきたりな部類かもしれない。しかし、物語としては年頃の高校生たちの抱く微細な感情やライフスタイルがスパイスになり、魅力的で飽きない。 ラストはモヤモヤが残るが、これ以外の展開は有り得ないと考えると腑に落ちた。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-08-26 16:07:31) |
79. 第9地区
《ネタバレ》 ここまで真剣に作り込む気鋭には拍手。病に冒されてエイリアン化する主人公の熱演は、狂気を感じて迫真的でとても良かった。 でも率直に言うと、ツッコミどころ満載で、映像も古臭くて、エイリアンものは好みに合わないことを再認識。アパルトヘイトの人種分離政策をモチーフとしているみたいだが、ストーリーに厚みがないので、この映画を見ただけではそこまでのメッセージ性を感じとることは難しい。エイリアンと殺し合ったり、変な友情が芽生えかけたりと忙しかった。 [インターネット(字幕)] 3点(2017-08-23 19:05:21) |
80. 映画 聲の形
《ネタバレ》 聴覚にハンディキャップがあるヒロインの純真さが光る作品。 逆境に居るにもかかわらず、周りを穿った見方をしないのが素敵で心打たれた。 ひっかかった点として、肝心の主人公の石田将也がナヨナヨ系男子で駄目だった。 ストーリーが連結悪くて一貫性を感じられなかったのも残念。 [DVD(邦画)] 3点(2017-08-23 19:05:02) |