881. イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
《ネタバレ》 天才は凡人に理解されないとは言いますが、アラン・チューリグさんはまさにその典型のような方だったのですね。 まぁ確かに、人に対するある種冷徹な態度は周囲から嫌われること必至でありますが、それは彼が心のない人間だったわけではなく、 一つのことにガーッと突っ走る性格がそうさせてしまうという。あるいはまたかつてのボーイフレンドの悲劇が彼の性格に影響したのかも。 そういうわけで人間的に理解されない面が描かれるわけですが、それ以上に、この時代にデジタル式計算機なんてものを凡人たちに理解できるわけがないよね。 周囲からすればチンプンカンプンでしょう。天才はやはり孤独だなと。しかもセクシャルマイノリティ。二重に孤独なのだわ。 当時は同性愛は犯罪で病気だったというのも個人的に驚きでした。刑務所に入るか投薬治療のどちらか選べって、そりゃないですわ。 二人の何気ない会話からアランが閃き、ダッシュで戻って解読成功するくだりはなかなかのカタルシス。 ただ、全体としては良くも悪くも淡白な作りだなと思いました。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-12-05 21:44:13) |
882. 花とアリス殺人事件
《ネタバレ》 鑑賞しながら、なんだか実車を見ているような不思議なアニメだなぁと思っていたんですけど、 実車で撮影した映像をアニメーション化するという手法で作られていたんですね。なるほど。 製作的には2倍の手間がかかるようにも思いますが、それが功を奏してる。 一味違った、生き生きとしたアニメになっていましたね。 岩井映画らしい、ふんわりした淡い世界みたいなのが、ちゃんとアニメでも表現されてた。 これがアニメ初挑戦とのことだけど、是非またやってほしいですね。 新しい可能性が感じられる作品でした。 [DVD(邦画)] 7点(2015-12-04 22:28:50) |
883. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 過去に行ったり未来に行ったり、あいつがこうでこいつがあれで、と、もうやたらとこねくり回しすぎだなと思いました。 しかもジョン・コナーを悪役にするとか、これはやっていいドンデンなのか?と感じてしまった。 アクションにしても、過去作の焼きまして目新しさがない。唯一おっと思ったのは、序盤のオールドシュワちゃんVSヤングシュワちゃんの戦い。 映像技術の進化の賜物だなと感じました。ぎこちない笑顔とかユーモアもいいが、にしても、ターミネーターも人間同様見た目が老けるとは、、、。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-11-30 21:55:15) |
884. ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス
《ネタバレ》 このシリーズ私には合わないですね。てんで駄目。 本作にしたって、せめて目で楽しませてくれるアクションがあるかと思いきやほとんどないものね。 最終章を前後半に分けてるもんだから、本当の見せ場は後半に持ち越しってか。 んでやってることは、何やらプロモ映像作ってるだけという。これ単体では低い点数つけざるをえません。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-11-29 00:24:33) |
885. 映画 暗殺教室
《ネタバレ》 う〜ん、私にはちょっとついていけなかったです。 やっぱり原作をある程度知っていて、免疫がついてないと駄目ですね。 設定がぶっ飛びすぎてて、最後まで入り込めず。 たこ先生の面白キャラで2か所だけクスッと笑えたけど、それ以外は傍観するのみ。 [DVD(邦画)] 5点(2015-11-29 00:17:43) |
886. リピーテッド
《ネタバレ》 可もなく不可もなくという感じでしょうか。 ニコール・キッドマンとコリン・ファースの演技はさすがという感じで、二人とも自前の表情演技と役柄がぴったりマッチしているので 見応えがあるのですが、その肝心のお話が月並というか、予想通りの展開なわけです。 この旦那、絶対怪しいやん、ていうのは最初から感じてはいたのですが、中盤で涙を流しながらベンに感謝する下りを見て 「あ、ここからそういうドンデンに入るのね」と思ったらその通りに進むわけです。 自分が記憶障害で1日しかメモリー持ちませんという設定からこの月並みな展開はどうなのだろう。 まぁ、やたらとこねくり回してよくわからんようになってる作品に比べれば素直ですが、率直に凡作かなと。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-11-23 22:46:22) |
887. 愛を積むひと
《ネタバレ》 そんなに大した話ではないのだけど、亡くなった妻が残した手紙で 「盗んだ子を責めないでください」の下りがすごくジーンときました。 博愛というか、立ち直れるように必要なことをしてあげてという考えが大人だなぁと。 [DVD(邦画)] 6点(2015-11-19 21:46:08) |
888. アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
《ネタバレ》 敵は人工知能?今風な設定ですが、このメンツと対峙できる悪役となるとこう言う設定しかないのかな。 にしても分かり難て悪キャラでありました。つかみどころのない奴。 アクションはさすがで、全編にわたってスピーディーな戦いが繰り広げられますが、 早すぎてアクションが逆に印象に残らなかったり。 残ったシーンは、空中に浮く待ちとか、前半の、トニーがハルクを捕まえようと街中で格闘するシーンかな。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-11-15 22:00:11) |
889. レフト・ビハインド
《ネタバレ》 なんの予備知識もなしに、ニコラス・ケイジが出ているのでとりあえず見てみたのですが、 これがびっくりな内容。要はキリスト教布教目的の作品でありました。 神様が、多くの人類を突如消失させてしまう。彼らは天国に行かされたそうですが、 それによって残された人々がなぜか「悔い改める」という展開。 これを鑑賞した無神論者の人たちが、果たして入信しようと思うか疑問。 どちらかといえば、信者のための作品でしょう。 なんにせよ、神様とやらは本当に勝手な奴だなと思った次第です。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-11-14 21:00:06) |
890. ワイルド・スピード/SKY MISSION
《ネタバレ》 シリーズ7作目ってことですけど、なんかもうスパイ映画みたいなことになってましたね。 そんでね、「んなアホな」の連続。みんな超人すぎるんだもん。その超人っぷりを笑いながら楽しむというのが正しい見方でしょうか。 車にパラシュートつけて着地させるところから、今にも落ちそうなバスから脱出し間一髪車で救出シーン、 それから何と言っても、「野獣」でビルからビルへと移動するシーン。 おいおいマジかーー!!って叫んじゃいました。目に楽しい、ぶっ飛びアクション。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-11-07 22:22:29) |
891. 龍三と七人の子分たち
《ネタバレ》 誰しもが楽しめる娯楽作品に仕上がってると思います。 奇をてらったところもなく、とても素直な作り。ちょっとテンポがスローかなと思うけど、 おそらくは年齢的に高めであろう客層にちょうどいいのかなという気もする。 女の部屋で寛いでたらそこに兄ちゃんが入ってきて、自分は女物の服着て外に出てったという展開の部分は、 テレビ番組で自分が昔経験した話として語ってましたね。本当か嘘かはわからないけど。 そういう一つ一つの小話みたいなものの積み重ねで本作はできている。 どのエピソードも、たけしらしいウィットとユーモアに富んでて面白いです。 元ヤクザでも、みんな根はいい人なのがいい。ちょっとグレーなことやってても許せちゃう。 [DVD(邦画)] 7点(2015-11-06 23:27:46) |
892. セッション
《ネタバレ》 おそらく、ジャズに詳しい音楽家の人たちにとっては、色々言いたいことある作品なんじゃないかな? ただただ、嫌いだという人もいるはず。個人的には、娯楽作品としてすごく面白かった。 「音楽的」なことはこの際全て置いといて、エンターテイメントとしてものすごく楽しめる内容だと思います。 感じとしては、昔の「ガチンコ」とかのバラエティー番組見てるみたいな、そういう感覚よね。 今時、ああいう先生ってほとんど絶滅危惧種なわけじゃないですか。 だから、たいていの人にとってはぬるま湯の人付き合いや生活を送っている中で、 こういうバトルみたいなのを娯楽として「消化」したいっていう欲求はあると思うんですよね。 本作はそういう欲求に、ドンピシャに直球を投げてくる。 ラストのコンサートでのやり取りだって、「倍返しだ」のカタルシスに通じるものがあるよね。 鬱憤とカタルシスを見事に作り出してくる。あぁ面白い。スッキリ。 DVDには本作が作られるきっかけになった短編が収録してありましたが、ほとんど同じでしたね。 しかも先生役は本作の先生ご本人だし。娯楽のアイデアが、最初から完成していたのですね。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-11-05 23:56:55) |
893. バニー・レークは行方不明
《ネタバレ》 モノクロならではの良さを存分に発揮したミステリー作品でしたね。 人形病院とか、本性表した時の兄の顔のどアップとか、ラストの公園のシーンとか、モノクロだからこそ出せる不気味さがありました。 バニーは本当にいるのか、それとも妄想なのか。狂言なのか。はたまた周りの怪しい人たちのうちの誰かの仕業なのか。 いろんな可能性も含みつつ物語が進行し、見る者を惹きつけます。 個人的にはあのオチは、う〜んどうなんだろう?という感じであります。 要は彼女は、頭のおかしいお兄ちゃんのためにずっとああいうフリをしていたということなのでしょうが、 さすがに「うちの兄の仕業では、、、」と思うはずだし、警察にも相談すると思うんだけどな、、。 まぁ、なんにせよ面白かったことは事実なので、6点を献上したいと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2015-10-31 22:37:44) |
894. カリフォルニア・ドールス
《ネタバレ》 ピーター・フォークが物凄く活き活きと演技されているというか、 今までピーター・フォークと言ったら刑事コロンボのおっさんというイメージだったけど、 この作品見たら女子プロのマネージャーのイメージとして脳裏に焼きついたなと。ドンピシャなはまり役だなと。 お金はなく、その場しのぎの生活だけど、この人たちすごく楽しそうやん。人生楽しんでるやん、て思いました。 このマネージャーとレスラーはある意味夫婦のようなもんですね。なんとも言えない絶妙な関係。 ラストのバトルも実に熱い。強さと美しさの融合。女子プロレスリングの魅力を今更ながら発見した次第です。 [DVD(字幕)] 7点(2015-10-29 23:53:37) |
895. 裸のジャングル
《ネタバレ》 いや〜、狩猟隊の面々がとっ捕まえられ、次々と皆殺しにされていく序盤のシーンはなかなかエグかったですね。 目には目を。野蛮には野蛮をという感じなのでしょうか。子供の時に見たらトラウマになってたかも、、、。 原住民の人たちが、めっちゃ楽しそうにワイワイとやってるもんだからなおさら怖い。 あれを見せられてからの主人公の逃亡シーンですから、そりゃもうハラハラドキドキ。 捕まったら一巻の終わりだから、なんとしてでも逃げてくれ〜!って思いで見入っちゃう。 自然の厳しさ、弱肉強食の野生生物たちのシーンが度々挿入されながら、人間たちも必死に狩りをする、 人と自然の並列さが表現されておりますね。 こんな世界にいたら、気がおかしくなりそう、、、、蛇もいっぱい出てくるし、 同じ人間同士殺しあってる、、、そんな中であの少年との出会いは一時の清涼剤でした。 あぁ、これこそが人と人の関係よね、どんなに厳しくとも世に中捨てたもんじゃないのよね、と、少年のとびきりの笑顔を見ると感じます。 ただひたすらの逃避行、そのシンプルな展開で、見る人をグイグイと引き込む。 最後の最後までハラハラドキドキ。勝負がついた時の、追う者と追われる者のあの挨拶のようなやり取りは、 不思議な魅力がありました。互いに精一杯やった二人にしかわからない、敬意めいたものを感じました。 [DVD(字幕)] 7点(2015-10-29 21:39:24) |
896. 女ガンマン・皆殺しのメロディ
《ネタバレ》 本当にわかりやすいお話でしたね。西部劇といえば男臭い物語で、女は脇役というのが通常ですが、 本作は夫を殺され強姦された女性が復讐を果たそうとする、ちょっと珍しい西部劇。 たまにはこういうのもいいですね、と思いながら見てたのですが、パッケージなど見てお色気期待してただけに その要素が少ないのが残念。時代的にあんまり過激なのはできなかったのかな? 銃の打ち方などを教えてくれていた賞金稼ぎのおっちゃんが死んでしまったのも残念だったなぁ。 あの後一緒になって幸せになって欲しかった気もする。 [DVD(字幕)] 5点(2015-10-28 21:18:00) |
897. メイズ・ランナー
《ネタバレ》 結構面白かったですね〜。 こういう、わけのわからない状況から始まって周りの謎を少しずつ解明していくみたいなシチュエーション映画は自分の好みです。 あの壁の向こうには何があるのか、、、、あの蜘蛛の化け物に勝つにはどうすれば、、、 誰が何のためにこんな施設を、、、、といういろんな謎に惹きつけられるし、仲間たちのいざこざや葛藤も見応えある。 あの可愛らしい子デブちゃんが主人公を守って絶命するシーンなんか、うるっときちゃったもんね。 ティーン映画だというのに、しっかりと泣かせてくれるやん。 内容的には「CUBE」とか「蝿の王」とかの要素が入ってることは事実だけど、 このシチュエーションとヴィジュアルはなかなか新鮮に感じました。 何より、監督がこれが初監督だというのが驚きで、すごく才能ある人だと思います。続編も含めて、これから期待させられる新鋭ですね。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-10-27 23:53:53) |
898. Zアイランド
《ネタバレ》 有名どころの芸人と役者がこれでもかと出てくるオールスターキャスト。 吉本バックアップのなせる技でしょうか。 実にしょうもない話だし、親子の物語もベタすぎるし、 何よりアクションシーンのクイックアンドスローの編集が ワンパターンすぎて、いかにも「こうすると格好良いでしょ〜」と 品川が言っているように見える。でも多用すると格好良いどころか ダサく見えてしまうので要注意。 良かった点、というか見てて楽しかったのは、宮川大輔とか 綺麗どころのシシド・カフカとかがゾンビ化して人を襲うシーンでしょうか。 後はどう見ても警官に見えない警官役の窪塚くんがツボでした。 [DVD(邦画)] 5点(2015-10-26 22:44:37) |
899. マッドマックス 怒りのデス・ロード
《ネタバレ》 いや〜とても完成度の高い作品に仕上がってましたね。 70になってもこれだけエネルギッシュな作品を作り上げるジョージ・ミラー監督に脱帽です。 前半は逃走劇、後半は闘争劇という感じでほぼ全編にわたってスタイリッシュなアクションを繰り広げるのですが、 もうね、映像に抜かりが一切ないんですよ。よく作ったなぁと感心。 なんかアクションシーンがどれも早送りみたいな感じになってるので、最初は「あれ?リモコンの倍速ボタ押しちゃったのかな、、」て勘違いしたぐらい(笑)。 それが作品全体のハイテンションさを生み出しているのでしょうね。この手法は一つの映画的発明かもしれません。 主人公のトム・ハーディも良かったけど。やっぱりシャーリーズ・セロンですよ、ええ。本当に素晴らしい女優さん。 彼女はやっぱり眼が印象的なのよね。だから丸坊主でもすぐに「あ、あの女優さんだ」ってわかった。 色々と褒め上げるときりがないけど、やはり敵側のキャラクターが実に面白い。 イモータン・ジョーとその取り巻きたちの濃い面々とか、ハリネズミとか、ギタリストとか、棒飛び隊とか。 シルク・ドゥ・ソレイユとかのマッドバージョンみたいな、なんかのショーを見てるみたいですよね。 変にべたついた愛に行かず、あっさりと終わらすラストがまた格好良い。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-10-25 22:12:15) |
900. ANNIE/アニー(2014)
《ネタバレ》 観ていてとても気持ちの良い作品でしたね。 他の方も言われるように、確かにスタックスさんが、改心してアニーにゾッコンしていくまでの気持ちの変化描写が少ないのは事実だと思います。 私の印象では、心が変わっていくというより、もともといい奴だったんだろうなと。目標に一直線で仕事のことしか頭になかったから、 もともと持ってた彼のいいとこが隠れていただけなのだろうな、なんて。 オリジナルの奴も見たことはありますが、本作は良くも悪くも「フラット」な感じで現代風に仕上がっております。 挿入されてるミュージカルの曲はどれもすごく良かったです。耳に残る曲ばかりでした。 意外といい演技をしていたのはキャメロン・ディアスで、今回は割と汚れ役をやっているわけです。 可愛かったキャメロンも、こんな意地悪おばばみたいに劣化しちゃったのよ、みたいな、自分のキャラを逆手に取ってるみたいな役柄がすごく良かった。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-10-18 23:45:20) |