881. 半落ち
《ネタバレ》 終盤入口くらいまでは、ちょいちょい出てくる説明台詞やありえない台詞に目をつぶれば、(原作に大きく助けられてはいるものの)何とか見られるレベルなのですが・・・ラスト30分の裁判シークエンスが、とにかくグチャグチャ。そもそもこの話の肝は、(警察官や検察官や弁護人や裁判官やマスコミといった)誰がどう頑張っても、本当の真相なんてものは誰の目にもふれることなく深く潜っていき、そのまま公になることはない、という点にあったはずなのに、あんな改変をしてしまっては、それまでの90分が前フリ以下にしかならないでしょう。結果、すべての登場人物は、存在の意味を失ってしまいました。あと、それとは別に、すでに指摘されていますが、すべてのシーンにおいて、照明のセンスが最悪です。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-11-16 01:25:27) |
882. 母べえ
《ネタバレ》 ステレオタイプな底の浅い人物造形と、筋を追うだけの機能しかない説明台詞(ナレーション含む)を最初から最後まで並べただけの作品。脚本で奥行きを感じたのは、鶴瓶の「その後」をそっけない一言で済ませていた箇所のみ。役者陣で唯一光っていたのは、父の後妻役の左時枝。わずかな出番ながら、違和感なく場面にすっとはまり込んでいる。さすが。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-09-04 11:11:29) |
883. ダレン・シャン
冒険感もなければ危機感もなく、チマチマと同じようなところで同じようなことをしているだけ。そうすると、一気に作り物感が押し寄せてきて、視覚効果面で何を頑張っても、やればやるほど逆効果になるのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-31 01:45:53) |
884. ハンコック
《ネタバレ》 みんなから嫌われているヒーローという設定なのであれば、もっとチープでダサダサなスタートになっていなくてはならないはずなのに、最初からそこそこ格好良くて成果も上げたりしているので、前提がすでに破綻しています。ヒーローもののくせに、性能や動きの細部が詰められておらず、映像面が適当感満載なのも問題です。まあ、ウィル・スミスとかシャーリーズ・セロンとかの重すぎるキャストを持ってきた時点で失敗でしたね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-08-01 02:00:53) |
885. 舞妓Haaaan!!!
《ネタバレ》 主人公があまりにも鬱陶しくて、最初の15分で冷めてしまいました。騒がしいのとハイテンションは違います。中盤以降は少し見られるようになったかと思いましたが、ラスト15分がすべてぐしゃぐしゃ、最悪。作中で唯一光っていたのは、ミュージカルシーン。あの発想で最後まで押し通したらよかったのに、何でそうしなかったんだろう。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-04-21 00:42:30) |
886. スター・トレック(2009)
頑張って盛り上げようとしている努力は分かるんだけど、何でつまらないのかと思ったら、危険の設定とか煽り方とかが、ことごとくどこかで見たシーンばかりなのですね。つまり、この味方とこの敵の衝突によって起こる何かというものがないので、ドラマが存在しないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-04-10 01:22:47)(良:1票) |
887. 犯人に告ぐ
《ネタバレ》 導入の6年前の事件のところで、登場人物全員の造型のステレオタイプぶりと説明台詞固めに呆れてしまったのですが、まさか場面変わって本題に突入してから、そして最後までそのまま行ってしまうとは思いませんでした。とりあえず、主人公の「武器」は何なのか。番組内であのコメントを思いつくに至る、発想力や推理力はあったのか。あるいは、逆に何もなくて、ただ執念や何かの原動力だけが頼りだったのか。その辺の基本すら整理されていないので、主人公が何をやっても、筋書を追っているだけであって人物描写にはなっていないのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-03-08 01:39:18) |
888. 単騎、千里を走る。
肝心の親子関係の描写(義親子関係含む)があまりにも凡庸で浅薄なので、いくら主人公が中国の奥地に行って頑張っても、「脚本にそう書かれているから行っている」だけであって、感動を呼び起こすものになっていません。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-03-01 13:16:58) |
889. 風にそよぐ草
《ネタバレ》 免許証云々は単なる導入エピソードで、そこから二人の間でいろいろ発展するんだろうと思っていたら、男のストーカー描写が延々と続く前半で、「えっ、これってそういう話?というか、このネタ1つでそこまで引っ張る?」と唖然。そこからカオス状態のようにわけの分からない展開に突入する後半に、さらに唖然。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-01-04 02:03:32) |
890. クレアモントホテル
設定からしていかにも安直なんだけど、中身の方もやっぱり安直。登場人物の背景となるべき人生が作り込まれていないので、いくらそれっぽいやりとりをしても、台本をそのまま読んでいるだけにしかなっていない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-12-11 01:17:21) |
891. 劔岳 点の記
《ネタバレ》 山岳映像の数々は撮影の大いなる苦労を想像させるが、肝心の脚本が説明台詞ばかりのグダグダなので、映像としては良くても、映画としてはほとんど機能していない。また、測量や登山をテーマとしていながら、その技術的ディテールや専門知識の部分にまったくふれていないのも問題です。あと、最後にもっともらしく登場する手旗信号ですけど、手旗は1文字1文字の発信に手間がかかるので、文字数を最小限にするのが常識です。本当にやっている人なら、あんな情緒的でダラダラした文面は送りません(そして、本当に送信しているのであれば、あんな高速の読み上げにはなりません)。何でも事実どおりにやるだけが能ではないとは思いますが、肝心のクライマックスのところでこうして露骨に手を抜かれると、さらに醒めてしまうのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-10-14 00:18:05) |
892. 春との旅
仲代達矢にあえて身勝手我儘老人をさせるとか、カメラ固定長回しを多用するとか、ちょっと違ったことをやってみようという意図は見えるんですよ。しかし、キャラクター側の個別の物事に対する反応や変化が平坦でありきたりなので、結局は作為的にしかなっていません。あと、脚本上の説明台詞も、やっぱりあっちこっちから滲み出てしまっているんだよなあ。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-06-20 03:04:27) |
893. サイドカーに犬
《ネタバレ》 肝心のヨーコのキャラクター設定や行動が、いかにも作為的で、「どう?私って、ちょっと違うでしょ?我が道を行ってるって感じでしょ?」と自ら説明しているだけなのです。なので、素質のありそうな子役の芝居も、生かされていません。それと、80'sネタのわざとらしい挿入の仕方にも失笑ですね。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-05-11 02:57:26) |
894. トランスポーター3 アンリミテッド
《ネタバレ》 映画史上最もそそられないラブシーンとして、この作品はランキングに名を残すだろう。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-10 00:32:24)(笑:1票) |
895. モリエール 恋こそ喜劇
せっかく面白そうな設定なのに、ぶっ飛び方や突き抜け感が足りない。最後までテンポが悪く、ダラダラした雰囲気のままに終わってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-03-19 20:15:19) |
896. ぐるりのこと。
《ネタバレ》 何でつまらないのかを考えると、肝心の年月の経過が字幕以外でほとんど表現されていないこと。全体で2年くらいの話ですと言われても通用してしまうのではないか。裁判のシーンが随所に出てくるのも、対象となる事件の選択が恣意的で安直だし(そういう事件もあったね、という中途半端なノスタルジー以外に効果がない)、そもそも法廷画家としての立ち位置や心境にどのような影響があってどう変化したかという点が捉えられていないので、意味がない。あ、妻の方は、導入部の時点でめんどくさいヒス妻にしか見えず、主人公とする意義が分かりませんでした。 [DVD(邦画)] 3点(2014-03-08 02:17:10) |
897. 恋愛睡眠のすすめ
《ネタバレ》 エターナル・サンシャインが何故成功したかということを踏まえずに、そこで特徴的とされた部分だけをデフォルメした結果、設定だけがふくらんでいくつまらない作品になってしまいました。エターナル・サンシャインは、現実の部分の作りがしっかりしていたからこそ、夢と現実が相互に絡み合って唯一無二の世界を作り上げたわけですが、ここではそれはなく、ただ単に妄想だけが作り手の都合の良いように継ぎ接ぎされています。妄想なり夢想をテーマとするからこそ、現実の部分がどうなのかを固めておかないといけないはずなのですが。 [DVD(字幕)] 3点(2014-01-14 00:24:57) |
898. ブラザーズ・ブルーム
《ネタバレ》 エイドリアン・ブロディとマーク・ラファロとレイチェル・ワイズという芝居ができる人たちを投入しておいて、何でこんなにつまんなくなるかね?凝ったつもりでやっている部分が、ことごとく的を外しています。大体、冒頭で兄弟がどうのこうのというのをしつこく言っておいて、中身とほとんど関係ないじゃん。途中からの適当な継ぎ接ぎにくっきり見えてくる息切れぶりも見苦しい。 [DVD(字幕)] 3点(2014-01-05 02:32:18) |
899. 地下鉄(メトロ)に乗って
美術や照明関係の安っぽさだけで、制作者の志の低さが見て取れるのであるが、脚本もものすごく荒っぽい継ぎ接ぎだし、役者の演技も全然ついていない。原作の有名さに、関わった人全員が油断しまくったとしか思えません。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-12-04 02:09:34) |
900. わたしの可愛い人―シェリ
ミシェル・ファイファー様と年下青年の恋愛沙汰なんて、想像しただけで胸キュンもので期待が高まるのに、何ともしょぼい内容。最大の敗因は、その場を乗り切るだけの最低限の会話しかさせていない脚本であり、例えば元高級娼婦(ココット)という設定も、ただ言葉で説明されているだけであって、それを反映する言動が何も設定されていない。したがって、登場人物が全然生きていません。ミシェル様を投入しておきながらこれはもったいない・・・。 [DVD(字幕)] 3点(2013-12-02 02:23:11) |