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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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901.  騙し絵の牙 《ネタバレ》 
悪くない。お話自体のアイデアがそれなりに質が高いし、展開運びもテンポ良く密度も高くダレずに楽しく観てゆける。エンタメとしては十分に合格点以上な出来だと思う。  ただ少し雑・ツッコミ所も孕むというか、特に終盤が凄く慌ただしいのが…そもそも、松岡茉優が主人公の若手編集者の話と、出版社経営層の権力争いの話という明確な二軸があって、ただその二つって結構セパレートで(松岡茉優は権力争いにはほぼ関係ないのよね)、権力争いの方が鮮やかなドンデン返しで(一見)決着した、辺りまでは流れも整ってたよーに思うのだけど、そっから先は色んな人の話をバタバタとテキトーに片付けてく、という感じで前述どおりかなり雑。お話の完成度はイマイチ、という感じかも(原作小説とは大分違う話になってるというコトらしく)。  もう一点、どーしても言っときたいのが、この映画は予告編にリリー・フランキーを使っちゃダメだったんじゃね?というコトですね。あの予告編、去年いちねんずーっと観せ続けられて、どこにリリーさん出てくんのかな?てアレしかないよねってネタバレ同然でしたぜ。
[映画館(邦画)] 6点(2021-04-04 19:32:37)
902.  異邦人 《ネタバレ》 
諸々ひっくるめて原作(の雰囲気)にかなり忠実というか、それはつまりどちらかと言えば(ややもすると)少し工夫を欠く、というコトにも思われる。何故そう思うか、と言えば、そーしちゃったら中々に勝目の無い戦いに陥る、とも思われるからだ、とでも言いますか。  小説も実に淡々としているのは映画とも同様なのだが、あっちはムルソーの一人称で書かれているため、ごく一部の箇所においては彼の心情の極めて重要な部分が直接的に表れてくるのだ。それがこのお話を理解するための非常に重要な取っ掛かりでもある。しかし、実際のそれは彼が心で独り言ちているものであるから、小説に忠実に撮ってしまったこの映画ではそれが抜け落ちてしまっているのも必然なのであって、結局コレ、小説読んでない人には多分「分からない」と思う。件の太陽の描写、ラストの監獄での神父との対話、等々、ソコも確かに重要だとは思うのだけど、でもソコ「だけ」でもない、とも思うのだよね。「太陽のせい」というのは、別にホントに「太陽」の所為であったワケではないのだからさ。  結局のトコロ、オーソドックスに映画化するには向かないタイプの小説、つーことかと思います(そもそも)。マストロヤンニ自体の出来は決して悪くないし、地味にアンナ・カリーナが出ててお得感もあったりするのだケド。
[映画館(字幕)] 5点(2021-04-03 19:19:22)
903.  モンスターハンター 《ネタバレ》 
ゲームはやったことないっす。なので個人的には、話の内容・世界観なんかには何のこだわりもありません。あと今回、大枚はたいてIMAXレーザーの3Dで観ました。それが(大いに)功を奏したのか、意外なホドに結構楽しめましたよ(この世評の低さのワリに)。少なくとも映像単体としては相当に迫力あるものに仕上がっていたかと思いますですね。  ただまあ、話の内容自体は有って無いよーな、というか実は特に無い、とゆーのが率直に正しいですね。あくまでこの映画は、到底普通の人間が相手に出来そうもない巨大なモンスターにあの手この手で肉弾戦を挑む、というそのバトルを純粋に楽しむための作品であり、その意味では単なるバトル映像の寄せ集めだと言ってもよいのでしょう。元々のゲームというのも特にストーリー性が高いとかいうヤツでもないと思うので、然もありなんというトコロだとも思うのですケド(当たり前ですが、別にお話だって面白くつくってくれても何の問題もない、とは言え)。  しかし、特にこだわりはない、と言いつつも、原作ゲームというのはごく「明るく楽しく」という雰囲気だったと(勝手に)思ってます。が、監督が『バイオハザード』のノリで撮ってるとゆーことなのか、なんか妙に結構怖かったり気持ち悪かったりという側面が(特に序盤~中盤まで)かなり強く出ているようにも思います。そこは多分、ゲームとは感じが違うのだろうなあ(=こーいうの気になる人は気になるのだろうなあ)とか思ったりもしますね。何も考えずに楽しめてる私のよーな観客は、決して多数派ではないのだろう、とも。
[3D(字幕)] 7点(2021-04-02 21:58:52)
904.  レザーフェイス―悪魔のいけにえ 《ネタバレ》 
お話の中身にせよ諸々の演出にせよ、整合性とか合理性とかを盛大に無視してかなりやりたい放題やっている、という印象ですね。これはある種、意図的なものかも知れません(開き直ってツッコミ待ち、とでもゆーか)。結果として、展開運びや演出には随所に「意外性」とでも(ギリ)言えるよーなモノが見て取れますし、残虐描写自体にも決して不可でもないレベルのものが幾らかは含まれるコトも加味すれば、今作はただ陳腐だ、というホラーでもないかとは思います(マニア目線かも知れませんが)。あくまで個人的には、これも暇潰しにゃ十二分かと思いました(単なるひとつのホラーとして観るならば、という意味で)。  とは言え、前述どおりお話としてはこのジャンルとしても他に類を見ないというレベルで破綻し切っているのは確実です。特にとにかく、大コンセプトたる「レザーフェイス誕生譚」としての支離滅裂さは、これもある種意図的にやってる(=狙いに狙った挙句大スベリしている)というレベルかと。そーなってくると、もはや今作は『悪魔のいけにえ』関連作品である意味が果たしてあったのか?とすら感じられてくるのですよね。正直、なんか途中からナニを観てるのかよく分からなくなってしまった、というか。その意味では一種の「詐欺」に近い映画なのはこれも確実ですし、個人的には率直に嫌いな(否、許し難い)作品だ、というのが結論的評価です。まあ、あまりオススメは出来んですよね。
[インターネット(字幕)] 4点(2021-04-02 00:07:56)
905.  イップ・マン 完結 《ネタバレ》 
うーん、お話の出来がかなりイマイチだすね。。舞台がアメリカ、で結局「敵」となるのは差別意識溢れる白色アメリカン、迎え撃つのがイップ・マンはじめとする中華人脈、という構図で、我々東洋人から見ると相当にイラっとさせられる様な事件が次から次へと発生する…のだけど、エピソードの繋がりも薄いし、あまりキッチリと事を片付けずにダラダラ進んでいくので、率直にどうも盛り上がりに欠ける、というか。ブルース・リーの使い方とかもド下手だし、正直褒めるトコロがありませぬ。ある種「カンフーではよくあること」とは言え『2』『3』はもう少しシンプルに仕上げてお話の出来自体もややマシだった気がします(『マスターZ』は本作に負けず劣らずパッパラパーだったケド)。  カンフー自体の出来もどーですかね。序盤、ウー・ユエVSイップ・マンなんかはかなり凝った大規模なCGの使い方をしていましたが、ちょっと「どーみてもCG」過ぎて個人的にはこれもイマイチでした。全体として分量は悪くないのですが、目新しいモノもさほど無く、この部分の出来も『マスターZ』の方がやや上回る、のではないかと。実のトコロ(何となくですが)『マスターZ』でやりたいコト・出来るコトをちょっと出し尽くしてしまった、という様にも見えて。  ただ、ラストのスコット・アドキンスVSイップ・マンはそれでもまずまずでしたかね。話はワチャワチャしましたが結局コレが観たかった!のだし、アドキンスは流石の第一人者で中々に凄い動きでした。やっぱりまずは演者の力量をしっかりとベースにしたカンフーの方が私は好みです。  話の内容の不出来さにも絡むコトですが、敵(アドキンス)の台詞で「お前らの劣った文化を海兵隊に持ち込むな」とゆーのもワケ分からんですよね。だってオマエがやってんのは空手だろ?て実際どーいうコトなのでしょうか(中国共産党的な日米同盟の世界観、てコト?)。
[DVD(字幕)] 6点(2021-04-01 00:58:39)
906.  マイ・サマー・オブ・ラブ 《ネタバレ》 
身の上に「ワケ」の在るふたりの女子。彼女らがめぐり逢い求め合うひと夏の恋の物語、と思いきや…かたや本気、かたやは全てがつくりごとのO・A・SO・BI。非常にシンプルな「ガール・ミーツ・ガール」と見せかけて、実は非常にシンプルな「不均衡な恋」のお話、という。コレを彩るはエディット・ピアフの『群衆』。乱痴気騒ぎの挙句の失恋を歌い上げた名曲が添えられれば、思い返せば徒花の如き女同士の情交も昼夜の語らいも、ただ真夏の夜の夢、というコトなのだろう。正直「アレは何だったんやねんなお前!」とゆーのが私の感想の第一位。  とは言え、主演の女優さん2人は中々に爽やかで、かつ中々にエロくて好かったすね。中盤は思ったよりもだいぶんエロかったですし、この監督にしては珍しくハンディカム多用によって臨場感・生々しさの方まで鮮烈で。個人的には前述どおり、根っこのトコロで呆気無さすぎて拍子抜けてまうやろー!なタイプの話ではあれど、暇潰しには十分使えるかとも(尺もサックリですし)。
[DVD(字幕)] 5点(2021-03-31 22:01:14)
907.  ボーダー 二つの世界 《ネタバレ》 
のっけからのかなり風変わり、否、もはや「異様」とも言える雰囲気には、中々に高度な「観たコトないモノ」感があって率直に最初からとても面白かったです。話が進むに連れ、その異様さというのは比較的シンプルな「ヒトならざる存在」に由来するのだ、ということが分かってきますが、その部分の設定・世界観のつくり込みもシンプルながら非常に明解、かつ不自然さというものが全く無くて、製作側の描きたいモノというのが割とスンナリとこちらに伝わって来るというのも非常に巧みでした。お話を無暗に広げ過ぎずに、あくまで主演2人のストーリーに絞った、というのがまずグッドチョイスだったというのと、その2人のキャラクターのつくり込みがこれも非常に秀逸だった、というコトかと思います。演技が実に素晴らしかったですね。見た目は人間?だけど、何とも言えない「リアリティのある異質さ」というのが醸し出されていましたし、その上で「彼ら」というのは比較的表情に乏しい(特に目)にも関わらず、感情表現にも深さと同時にここぞの場面の凄み・迫力も兼ね備えていましたね。(主演は2人とも)とても独創的な仕事だったと思います。  そして、内容・テーマの面も個人的に非常に好みというヤツでした。「ヒトならざる存在」を媒介にして逆に人間性とは何かを問いかける、という一種ありふれた手法でしたが、丹念に描いた2人のキャラクター(と彼らの関係性)を生かしたその描き方・終盤の展開には普通に観入ってしまいましたし、この部分のクオリティも十分にユニークなものとして完成されていたと思います。非常に完成度の高い、とても好きな映画ですね。
[DVD(字幕)] 8点(2021-03-27 00:08:07)
908.  残酷で異常 《ネタバレ》 
ループものですが、スリラーとしては描写にはショッキングさというのはあまり無くて、純粋にストーリー部分のアイデアで勝負している、という感じです。何が起こったのか、に引き続き、それはどうしてそうなってしまったのか、を明らかにしていくシークエンスはコンパクトながら中々巧みな運び方(+トリッキーな映像表現)で、思った以上に面白く観れました。そこからのクライマックスはある種のヒューマニズム万歳!的な終わらせ方で、こちらもまずまず気持ち好く観終われます。大筋の部分とそこのアイデアについては文句無しに合格点以上かと。個人的に欲を言えば、もう少しあちらの「世界」の設定に深みがあればというトコロ、でしょうかね。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-03-25 20:58:48)
909.  裸のチェロ 《ネタバレ》 
「居るんだか居ないんだか分からないヤツ」である主人公が、美しい妻(の裸身)を他人に見せつけることで自己肯定感を得られるコトに気づき、次第にその行為に溺れていく…というお話。最終的には依存症状態に陥り、挙句は精神病院にブチ込まれてジ・エンド。コメディという建付けではあるが、まあまあ(いやかなり)悲惨な話である。個人的には正直あんまし笑えない。  そして、その主人公側の心理(=自己顕示欲の発散)の方はまあ理屈が分からなくもないのだが、じゃあ何故にこんなイカレポンチに妻の方が唯々諾々と従っているのか、という部分については作中で大した説明が無い。普通、最初はイヤイヤだったけど次第にそれが快感に…とかいう(主に性的な方面の)理屈付けがあって然るべきだと思うが、そちらに向かっちゃうとコレが完全にワイセツ作品にもなりかねないというコトを危惧でもしたのか、今作はそっち系のお話には全くなっていない(それは夫の側も同様で、彼の方もこの行為によって「性的に」興奮しているワケでは全然ないのである)。お話としてつくり込みが甘いとも感じられる上に、本質的には本作は「エロい」お話というコトでもないのが実際なのですよ。コメディ・ポルノというよりは、あくまで裸がふんだんに出てくるブラック・コメディという方が実態に合っていると思う。期待していた部分(明るいエロと明るい笑い)に関しては、率直にちょっと期待外れな印象。  とは言え、アントネッリ嬢の美貌(とオッパイ、加えて尻も)は確かに非常に素晴らしい。ちょっと評価の難しい作品、というヤツかも知れない。
[DVD(字幕)] 6点(2021-03-24 22:01:46)
910.  キラーソファ 《ネタバレ》 
うーん、C級!  もはやストーリーとか演技とか、そーいうのはもうイイからさ、少なくともホラーなんだからショック描写、否、一つくらいは「ショック」とゆーものを観る我々にもたらして欲しい、てかさ。私もさんざ「驚かし系はホラーとして安っぽい」とか常々言ってますケド、この際もうそれならそれで全然OKですよ(このレベルのヤツに関しては)。  その意味でゆーと、ホントにもうコレくらいはも少し何とかならんかったの?と言いたいのが、音の使い方ね。なんにしても多少なりとも耳障りな音を使うとか、悲鳴にしてももうチョイ「金切る」よーな、というかさ。わかった、最低の最低限、もう少し音量にメリハリ付けよう!それだけでも多少は、ほんの少しだけはマシになる、と思いますよ。ギリでこの評価。
[DVD(字幕)] 3点(2021-03-23 21:25:59)
911.  CUBE 《ネタバレ》 
世間での評価の高さからすれば、私の個人的な評価は率直にそれほどでもない(それは今回、随分と久しぶりに再見しても不変だった)。やはり「そもそも何故そーなってるのか」の裏のハナシの方がより気になる、というトコロの私の性分なのでしょう。  似た様な作品は昨今でもなお多いけれど、それらはどちらかと言うと、より複雑なギミックの面白さ→謎解きの快感を前面に押し出してゆくか、それともパニックなシチュエーションが引き起こす人的なアクシデント・スリラー展開の方に注力してゆくか、いずれにせよどっちかに「寄って」いく傾向があるようにも思われる。その意味では、今作はシチュエーション自体がこれ以上無いほどにシンプルなので、2つの要素のどちらをも比較的無理なく、かつ豊富に取り込めている、その面のバランスの好さも魅力なのだなあと思いましたね。個人的には今作でも、どっちかちゅーたら人間ドラマの方がより面白かった・よく出来ていた、とも思いますケド。
[インターネット(吹替)] 6点(2021-03-22 22:20:47)
912.  影裏 《ネタバレ》 
起・承・転・結というのがお話の中にあるとして、まずとにかく起・承のパートは(平坦で)長すぎる。そしてその上に転・結の方のインパクトが弱すぎる。なかなか内容・シナリオ自体のみにでも観る価値を見出せる、という作品にはなっていないかと。  原作未読ですが、そっちの方は小説・文章としての表現技法・構成の工夫等でこのお話を「読ませる」のに成功していた、というコトなのでしょーかね。映画でそれを「再現」するなら、雰囲気づくりや演技のつくり込みをこだわってゆくしかない(かなり「生活感」というものの溢れる作品なので、画的な美しさ・芸術性で勝負しよう、という感じでもないと思うのですよね)かと思いますが、その雰囲気や演技というのも全体的に決して悪くはないのですが、前述のお話としての弱々しさを十分にカバーできている、というレベルでもないと思います。それでも演技なんかは、よく見るとキャストがかなり豪華なのもあって随所で相当にレベル高かったとも思いますケドね(國村隼とか特に)。  もう一つ、というか一つだけ褒めておくならば、綾野剛よりは松田龍平ですかね。彼のキャラクターそのもの、でもあるかと思いますが、善人なのか悪人なのか何とも得体の知れない(一種不気味な)感じというのはそれなりに独特で面白かったですし、その部分に関しては作品に求められている(=キャラクターを成立させる)クオリティにまで達していた、と感じています。
[DVD(邦画)] 4点(2021-03-22 20:19:02)
913.  デンジャー・クロース 極限着弾 《ネタバレ》 
ベトナム戦争に参戦したオーストラリア軍の戦歴に残る最も過酷な戦闘「ロングタンの戦い」を描いた戦争アクション。米軍その他の圧倒的な航空戦力・砲兵戦力に対抗するべく北ベトナム軍が採ったのが、至近距離での歩兵戦に持ち込むという捨て身の戦術「ハグ・ザ・ベルト」である(ボクシングでいうトコロのインファイト、或いは極真ルールの空手の試合のよーなもんですかね)。その結果、ロングタンでは大部隊に包囲されたオーストラリア軍小隊が至近爆撃(自部隊の居る座標への砲撃:デンジャー・クロース)を要請するに到ったという。確かに、非常にシビアな状況だと言えますね。  ですがコレ、結局のトコロはベトナム軍の陽動に引っ掛かって豪軍が釣り出された(で伏兵に叩かれた)というコトですかね?んで、現場に請われるがままに至近爆撃を実施するも、その影響で通信が途絶するや小隊全滅と判断して置き去り撤退を命令する、というのも、何とも場当たり的でテキトーな差配に思えます。挙句「そんな命令に従えるかェ!」となってアッチャコッチャで好き勝手やり出す、というのは、ここまで来るとコレ史実なのですか?という感じですね(この手のによくあるポンコツ指揮系統)。イマイチ緊迫感が維持されないままダラっと観終わりましたが、ラスト、結局戦死者は108人中18人だった(え、もっと死んでなかった?)というオチからしても、率直に色々と少し「盛った」映画な気がしてます。別にそんなにつまらなくもないですが、ひたすら這いつくばっての銃撃戦(+砲撃)が続くので、ちょっと食傷もしてきますし。  もう一つ、非常に重要なコトなので最初に言ってもよかったのですが、今作はなんとロケ地がオーストラリア国内なのですよ。つまり、その戦場というのはジャングルではなくて、カラッと乾いた雑木林!だという。こ~れは…中々大胆なコトを………まあ、ハリウッドのA級作品ならいざ知らず、世界の色々な映画を楽しむためには「ソコは言わないお約束」というのも比較的大事だとは思いますケド。
[DVD(字幕)] 5点(2021-03-21 02:35:28)
914.  ステップ 《ネタバレ》 
愛し合う両親のもとで健康に育って、結婚して、子を産み、孫を抱き、そして誰よりも先に死んでいく(絵に描いた様な「普通」の人生)。でも、そんな人生を送るひとって、実際どのくらいいるのだろう。そうじゃなくて「普通」じゃないことの方がむしろ「普通」の人生、なんじゃなかろうかとも思う。  誰の人生だって波瀾万丈、とでも言うか、この映画に描かれる家族にも色々なことが次々と訪れる(善きにせよ悪しきにせよ)。でもそれはどれも実に「ありふれた」ことであり、その意味ではこの上なくシンプルな映画だと思う。だからこそ、誰の心にもどこかしらには引っ掛かる様な感情移入の容易な作品であり、必ずどこかでホッコリと、或いはホロリと出来るという温かい作品になっている、と感じた。親の再婚に対して複雑な感情を抱く娘というのは正に10歳の私でもあったし、妻(娘)を亡くしても義理の親子(家族)の関係が善きものであり続けた主人公一家に対しては、そうではなかった自分と照らしての少しばかりの羨ましさと、そして小さくない後悔を覚えるのだ。  主要キャラの演技については、誰しも殆ど満点と言ってよい高水準であった。國村隼の存在感・温かさには惚れ惚れとしてしまいましたね。だけれども、やはり最後は山田孝之を褒めておこうと思う。多分に悲しさ・辛さを纏いながらも、奥底に十分に強さを抱きそして静かに成長していく様子は、実に味わいのある深い演技の仕事だったと思う。
[DVD(邦画)] 9点(2021-03-20 21:31:39)
915.  風の電話 《ネタバレ》 
故郷へ向かう主人公の旅のうえに、幾つかのエピソードを散りばめてはいるものの、物語にせよ演出にせよ作為的・フィクション的なものをあまり感じないというか、殆どドキュメンタリにも見える、という感じ(率直に「映画」を観た、という感覚がなくて)。その意味では、ある面で「志の高い」作品なのだとも思える。かなり間をゆったりと取った作品だが、ひとつひとつのシーンには結構観入ってしまいました。  ※正直、あの震災というのは、映画の題材としては自分の中でまだ消化しきれない、と感じています。  主演のモトーラ世理奈さんという人は、非常に独特な雰囲気のある方で、本作に関しては間違い無くハマリ役だったと思う。こーいう言い方はやや語弊があるかも知れないが、元気とか活力というものを(この映画の中では「適切」に)己の顔から消し去っていた、という感じで。先に『タイトル、拒絶』を観ていたのですがそっちでもなんか暗い役だったので、次はもっとキャピキャピした彼女の演技を観てみたいですね。
[DVD(邦画)] 6点(2021-03-20 11:30:34)
916.  性の劇薬 《ネタバレ》 
想像どおり、率直に言ってロマンポルノの域をも超えてほぼAV(マニアもの)という様な内容だすね(この監督、存じ上げなかったですが完全にそっちの畑のお方だそうで)。ただ、それでいてお話の内容の方もそれなりに整備されている、という風にも感じます。とは言え、その内容だけにでも深い見応えや観る価値というものを見い出せる、というレベルな訳でもないか、と。つまりは端的に無理繰りorコジツケ感がそこはかとなく感じられる、とでもゆーか。  するとやはり、一番ハッキリとしたポイントというのはシンプルに、そのハードな性愛描写・調教シーンに在る、と言うことになるのかと。そこに関してはこれも率直に、過激さや生々しさ、マニアックな小道具、そして男二人の「振り切った」感も含めて、総合的に相当にレベルの高い仕事だし、観る価値(ユニークさ)のチャンと在る作品だと言ってよいと思います。加えてもう一点、特に前半は責められ役の彼は終始全裸にも関わらず、さほど構図等に不自然さも無くそれでいて男性器を映り込ませない(=ボカシも全く使わない)で済ませている、という面に、監督の専門的な手腕というものをひしひしと感じました。  手腕、という意味では、これも恐らくそれほど予算が潤沢と言える作品でもないと思われるワリに、映画全体としての質感にも安っぽさが無いというか中々ソリッドに仕上げられていて、そっちの面でもなんか腕の有る監督だなあ、と感じてしまいましたね。今後は作品をチェックしてゆこーかと思います。少し甘めのこの点数で。
[DVD(邦画)] 7点(2021-03-19 21:36:13)
917.  イーダ 《ネタバレ》 
BWV639『主よ、われ汝に呼ばわる』という曲は、タルコフスキーの『惑星ソラリス』で使用された曲でもありますが、今作でもラストにこの曲が使われることの意味というものは、かの作品と同一だと感じました。バッハの音楽の本質は「神の光」、即ち神が人にもたらす「救い」そのものであると考えています。取りも直さず、それはまた「原罪」の象徴でもあると考えます。基より罪を背負った人類に救いを与えられるのは、ただ神のみなのだ、という点で、それは同じことを意味しているのだと。  イーダの表情というのは、全編を通して「表向きは」特に変化しません。と言いつつも、その無表情の意味するものは物語と共にドラスティックに変化してゆきます。自分が何者であるかも知らない真に無垢な無の顔付きが、いつしか自らの運命を理解したことの絶望を湛えた冷たい無の表情に変わります。彼女には、自分の親を殺した男に対して怒りを抱くことすら許されていません(何故なら彼女だけが助かった理由もまた、その男の人間性の内にあるからです)。これはあまりに残酷な運命だとは思いませんか。それから、愛を交わした後に先の事を話し出す男に投げかけた表情、そして自らの人生を決した最後の表情、これらもまた、それまでと変わらずに「無」ではあります。が、そこには彼女の心の移り変わりが実に見事に描き出されていました。この部分の演技・演出というものは、率直に極めて高度なクオリティの仕事だったと思っています。  本質はごくシンプルなテーマを擁する作品で、尺も非常にコンパクトでありますが、これほどまでに意味の深い「旅」というものを描いたロード・ムービーというのは他にあるのでしょうか(フェリーニの『道』も思い起こされますが、あれよりも更にエッセンシャルだ、とでも言いますか)。モノクロで絵画的(静物画的)な映像のエレガントさも含めて、眩いばかりに透きとおった風情を全体に纏いながらも、この上無く濃密である、という映画です。傑作かと。
[DVD(字幕)] 9点(2021-03-18 02:10:30)
918.  前田建設ファンタジー営業部 《ネタバレ》 
私もいちおう「ものづくり」が生業な人間ですが(私のつくってるモノというのは、彼らとは違って「目に見える」モノだとも言い切れないのですケド)、今作に描かれる「ものづくり」というのは、つくり手側からすればかなり理想的な状況ですよね。とあるモノをつくりたい!というのも結局つくり手側から出てきているのですし、(技術的制約というのはあれども)自分がつくりたいものをつくりたいようにつくっている、とも言えるかと。現実のものづくりでは、これは全くそーいうワケにはいかないものだと思います。色々と「大人(=発注者側)の事情」というのがあるのであって、つくり手はまず彼らとある部分で「戦う」必要がある、その戦いのストレスに耐えるコト自体が、ものづくりという仕事の少なくない部分を占めている、なんてことも結構ザラだと思います。  だからこの映画を観ると、やはりまず率直に「羨ましい!」と思ったのですね。と同時に、こんな今どきこんなド直球に「ものづくり」というのを実に魅力ある仕事として描いてくれたこの映画には、なにか「感謝」というか、とても嬉しい気持ちというのを覚えました。私が言うのもなんですが、若い人とか就活生とかにそーいった観点で観てもらえたら、と思われる作品です。個人的にはとてもオススメ。
[DVD(邦画)] 7点(2021-03-17 22:18:14)(良:1票)
919.  グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~ 《ネタバレ》 
中々に古風、というかコテコテに古臭い感じのコメディで、登場人物は基本的にゲタゲタと笑い飛ばせる様なレトロ喜劇的キャラクターばかりです。中でも際立っていたのが小池栄子で、大泉洋を差し置いてこれは完全に彼女の映画だと言ってよいでしょう(元ネタの舞台版から彼女だけは引っ張ってきた、ということらしく)。よく見ると(よく見なくても)とても美人ですし、それでいて実にコメディ向きの容貌だしで正にこの主役にピッタリ適任です。大きくて特徴的な目が秀逸なのですよね。もちろん美しく色気も湛えていますケド、ギロッと光らせれば何ともずる賢そうで、この目を駆使したコメディ演技は文句無しに出色でした。大泉洋も彼は彼で流石の百戦錬磨で、随所でクスリと笑えるコメディとしての仕上がりはまずまずだと言ってよいと思います。  ただ、如何せんコメディ以外の全体を通しての話の内容が少し弱すぎます。タイトルである『(女たちとの)グッド・バイ』というトコロのメインの筋も途中でどーでもよくなってしまいますし、そこから大泉洋と栄子ちゃんが結局はくっついちゃう、というのもちと陳腐に過ぎるでしょう。要所要所を切り抜いた舞台劇から、自由度の高い映画に話を拡張したことで、見所・勘所が散漫になった、という風に感じました。  もう一つ、話が若干チープだからかも知れませんが、なんか演出・画面の出来も安っぽいのですよね。ラストの大泉洋と栄子ちゃんが再会するクライマックスなシーン、何故にここを手持ちカメラで撮るのでしょうか。一番肝心なシーンなんだから、もっと丁寧にカット割って勝負してほしかった、と思いますね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-03-16 21:42:32)
920.  ディック・ロングはなぜ死んだのか? 《ネタバレ》 
とは言え、なんかこの話聞いたことあるな、と思ったら、ウィキにも記事がありますね(ワリと最近だった)。その意味では「事実は小説より奇なり」を地でゆく話でもあるのかと。  質感は『ファーゴ』にやや近いですかね。ただ、内容的にはアレよりも遥かにコメディに寄っています。一方で、そのコミカルさの大部分を形成している主人公の破滅的な愚かしさというものは、ちょっとコレが「突き抜けて」いて、もはやある種の哀愁をも醸し出しています。それは前述どおり根本的な部分が実話だ、とは到底思えないくらいにとでも言いますか(まあ、この事後の顛末というのは別に実話じゃないのでしょうし)。  しかしながら、彼にはそれでも大いに同情も出来るのですよね。とにかく発端の部分が論理的・理知的には「納得いく説明」というものからはかけ離れすぎている、なので、その後の諸々を小賢しく取り繕ったトコロで殆ど意味が見い出せない、ということだとも思うのですよ率直に。落ち着いて対処しよう、という状況からはあまりに遠く遠くに追い遣られてしまっている、のだと。  映画全体としては(その驚愕の)真相が明らかになった中盤以降、少しトーンダウンしてしまった、という様にも感じます。ただ、主人公が嫁さんに真相を打ち明けるそのシーンの嫁さんの顔(変顔)が個人的には忘れられないですね。「こんな時、どんな顔したらいいか分からないの」という意味では、この顔にすることを思いついた人(監督なのか女優さんなのかは知りませんが)というのは中々グッド・ジョブだと思いましたですね。ユニークな作品ですし、観ておく価値は十分かと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2021-03-13 19:33:41)(良:2票)
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