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はち-ご=さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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81.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
妻投稿。前作は先の見えない21世紀において「家族のために未来を生きる」という力強いメッセージが込められた作品で、だからこそ多くの人を感動させることができたわけですが、監督が本当にすごいところはこうした大感動作も決して万能ではないと理解し、今作品では前作のメッセージに諸刃を突き付けかねない難題に挑んでいるというところだと思います。というのも前作のメッセージが届くところは自分も家族も殺されたり死んでしまう可能性がほとんどない「未来のある」世界。でも世界には、いいえ日本にだってオトナ帝国に惑わされた大人たちが感じていた絶望とは別の「暴力」「死」という名前の絶望に苦しんでいる人がいて、この映画はその人たちに捧げられたのだと思います。死や暴力が日常的な世界の住人を「生きることに必死で何かを考えたりはしない」と決めつける心理学者も多いみたいですが、彼らだって恋をするし、笑ったり子供に嫌われて焦ったりもします。そして「自分がどうあるべきか」に対してとても真摯です。この作品はラストサムライ的武士道や戦争や平和よりも、人間はどんな状況下でも美しく生きられるのだという事を力強く訴えているのだと思います。
[DVD(邦画)] 10点(2009-03-10 21:21:03)(良:2票)
82.  闇の子供たち 《ネタバレ》 
妻投稿。旦那が通っていた学校の人たちと見て来たらしい。男の子も女の子もショックを受けて感情が高ぶっていることに旦那は驚いていた。でもはっきりいってこの映画は「世界の現実」として受け止めるにはあまりにも無意味、かつ悪趣味である。その1::::日本の病気の子供を助けるかタイの子供を犠牲にするか・・・という葛藤が描かれているが、いったいどこの世界に他人の子供を殺してまで自分の子供を助けようとする親がいるのだろう。私には障害があり障害を持つ友達のお母さんをたくさん知っているが、誰も映画みたいなそんなお母さんはいない。このシーンは病気で苦しんでいるお母さんと子供に対する侮辱だと思う。その2::::さらに臓器売買なんて実際は合法でもない限りお金にならないビジネスだし、そんな事実もないのにさも「タイでそんなことが行われる」なんて描かれるなんて、タイの人が上映に関して怒るわけだ。日本人だって「俺たちはシナや韓国の人間に従軍慰安婦大好き人間で野蛮人だと思われている」と怒っているじゃないか。その3::::性暴力のシーンがあるが、これはタイに限った話ではない。人身売買については私はその実体は知らないが、「日本から世界地図で20センチ」どころかきっと「自宅から●●県都市地図で20センチ」のところにきっと性暴力か監禁(監禁は人身売買や見知らぬ人間が女の子を誘拐して監禁するのだけではない)に苦しんでいる人はいる。女性、子供、障害者、外国人・・・・そういった人たちが性暴力監禁の被害にあう可能性は日本でも意外に高く、その可能性を低くしていく事・・・それができないならせめて被害にあった人たちが回復できるよう手が差し伸べられる社会になることが必要だと思う。なのに日本の若者に対して「君たちは何もできない」「答えはない」なんて絶望させてどうする。異常事態の中で個人の内面の闘いと勝利を描いた「ホテル・ルワンダ」と違い、所詮この映画は「性暴力」を「てめえらの常識は通用しないいかれた」遠い世界の話と描いている。::::::::::宮崎あおいが敵の金玉をけり上げるシーンをこの映画に対する私の憤りに脳内変換出来たので1点あげる。
[DVD(邦画)] 1点(2009-03-07 00:35:15)(良:3票)
83.  コラテラル 《ネタバレ》 
妻投稿です。旦那と会話しながら観ました。■■■■旦那:「トムクルーズどこに出てるの?」私:「黒人じゃないほうよ」■私:「うわー、人が降ってきたよ!」旦那:「上で何があったんだろう」私:「この豚は60億人の中のたった1人だって」旦那:「そんな当たり前の事言われてもわかんねえよ■私:「なんかパソコン壊しちゃったからパシリされてるよ?」旦那:「自分でやればいいのに」私:「そうだよね・・ゴルゴ13だったらさりげなくやるよね」旦那:「ほら案の定大騒ぎになっちゃった」■私:「あれ? ニホンオオカミってまだ生き残っていたっけ?」旦那:「絶滅したよ。でもここはアメリカだから普通のオオカミじゃない?」■旦那:「なんか白髪が黒人にお説教している」私:「そういう奴って多いよね。他人を酷い目にあわせておいて、お前がああだからこんな目にあうんだって言うやつ」■旦那:「おおー事故っちゃった」私:「殺し屋が逃げていくー。実は弱虫なんだね」旦那:「あれ? なんか黒人の女の人を殺そうとしているみたいだよ」■旦那:「うおおおお、白髪がくる、白髪が来る、白髪が来る」■私:「撃った? 撃たれた?」旦那:「白髪が負けたらしい」私:「殺し屋って言っても大したことはないねえ」旦那:「地下鉄に置いていっちゃうんだ。これじゃあ、あの黒人殺人罪で捕まるよ?」私:「黒人の女のひと検事だから大丈夫じゃん!」旦那:「あ、朝になった」私:「考えてみればこの映画、夜の数時間の話なんだね」■私:「この映画と私が小学校で今度読み聞かせる絵本『でてきて おひさま』とどっちが感動した?」旦那:「俺はこの映画かな。この映画、結構教訓になるよ。機会ばかりみて言い訳しないで、信念を持って行動せよって!」私:「私は絵本のほうかな。私は逆に、言いわけばっかで信念を持って行動できない人間に平和で平凡な生活は送れないと思う(つまりタクシーの運ちゃんは殺し屋にとやかく言われる筋合いはない)し、信念よりも『朝太陽の下で生きたい』がためにおひさまのいる山に行く動物さんのほうが立派だと思うよ。『当たり前がわからない人間は当たり前を要求するな』と戦っているんだよ!」旦那:「でも引きこもりのおひさまを空に出すのって、『太陽よ!少し近づいているので離れてくれ』という某サル踊りヒーローより難しいからね」私:「あれ、うちら、何のレビュー書いていたっけ汗」
[地上波(邦画)] 7点(2009-03-05 06:50:03)(笑:1票)
84.  恋人はスナイパー 劇場版
妻投稿。こういうお涙ちょうだい翻弄映画は「最後どうなるか」「最後どういう結論を出すか」だろう。それを曖昧にしてしまうこの映画ははっきりいってクソだ。これが制作陣の「4を出そうかな、でも視聴率や収入次第でやめようかな・・・どっちでもいいようにしないと」という結論でそうなっているのなら、これは映画と観客を馬鹿にしているとしか思えない。もう2度と映画という舞台に出てくるな。
[地上波(邦画)] 0点(2009-02-28 14:52:12)
85.  北の零年 《ネタバレ》 
妻投稿。この映画は40度の熱があるとき、大量の酒を飲まされて死にそうな時、下痢や生理で頭が真っ白になったときに見るのがお勧め。意識が混濁した某財務大臣みたいな状況下だと、吉永小百合さんが雪の中で「あなた・・・あなた・・・」というシーンや変な商人に迫られるシーン、お馬さんがたくさんやってくるシーンに物凄いカオスを感じる。この自分の体が得体のしれない猫じゃらしに蹂躙されるような感覚。このまま魂が抜けていくような快感、げえええええええ。一度試してみてください(責任は持ちません)。
[DVD(邦画)] 5点(2009-02-22 23:35:14)
86.  プロジェクトBB 《ネタバレ》 
ジャッキー・アクションに限りがあるかな。■その1、トランポリンのシーンは、ジャンプの最中に敵を叩き上げて慣性の法則を使ってはるかかなたに吹っ飛ばすアクションが欲しい。■その2:ジェットコースターのシーンはクレヨンしんちゃんの栄光の焼き肉ロードを見習ってほしい。ただ鉄の塊が動くだけではなく、コースターが上がって行って恐怖が大きくなる瞬間とこんな所に追い詰められたピンチ感が、その後高速で動きだすコースターと一緒にハラハラドキドキのアクションに繋がるという「アクションの舞台をアクションに組み合わせた」演出は、ジャッキーは得意なはずなのに、その部分が何か物足りない。■その3、マンションのベランダから落ちそうになるシーンが多すぎる。あれは1回でいい。■いろいろ文句言ったけど、この映画は面白いです。赤ちゃんはかわいいよね。でもデカイ・・・。
[インターネット(字幕)] 7点(2009-02-18 09:52:21)
87.  陰陽師Ⅱ 《ネタバレ》 
裸の深田恭子に4点。
[地上波(邦画)] 4点(2009-02-12 02:39:23)
88.  トンマッコルへようこそ 《ネタバレ》 
テーマは純粋・・・。その主語は村人ではなく兵隊さんたちだろう。私の旦那の行動(あるいはその他の映画レビュー)を見てからこの映画を見ればわかるが、村人さんたちはどう考えても自閉症者なのだ。つまり場の空気が読めない。壊滅的に・・・。私の予想ではたぶん自由主義にとっても社会主義にとっても邪魔な発達障害者が1948年建国直後に両者の秘密合意でここに住まわされ、忘れられた結果この村が誕生したという裏設定があると思う。冒頭で傷病兵を殺すシーンと、「子供のように純粋な」という健常者の確信犯的な偽善すら感じる村の名前が、その伏線に見える。そういう村人に対し、戦争が出来る頭の回転の速さと人間を殺すよりも実は服従させる事に使われることの多い「銃」を持っていながらも、結局何の悪さもしなかった・・・最後に彼らを守ろうとした兵隊さんにこそ「純粋」という代名詞がふさわしいと私は考える。ラストシーン・・・真っ暗な夜空からその虚ろなシルエットを現わすアメリカ軍の飛行機は、日本の内地で人々を追い回した艦載機P40と絨毯爆撃をしかけてきたB29だった。B29の絨毯爆撃のシーンは、爆弾の雨がどんどんこっちに迫ってくる、おそらく昭和20年に多くの日本人が感じたであろう絶望を一瞬だけ表現していた。監督が意図したかどうかは想像の域を出ないが、私はこのシーンと、その後ろに続く村人が「花火」と楽しむシーンにこそ、この映画のメッセージが込められていると思う。南北兵士が戦ったのは結局は愛する人が爆弾が迫ってくる絶望にさらされないためなのだというメッセージだ。つまり彼らは絨毯爆撃を花火に変えたのだ。もう一度言う、ファンタジーなのは村人ではなく兵隊さんなのだ。■■凄いいい映画だと思ったんだけど、知的障害っぽい女の子(ちなみに私も知的障害者です^^)の使い方が間違っていないかな? あそこで死んでしまうのはファンタジーとしてやってはいけないと思う。あとあのラストサムライ・・・必要なの?
[インターネット(字幕)] 7点(2009-02-08 05:42:34)
89.  自殺サークル 《ネタバレ》 
まよったんだけどこの点数にします。うちの旦那は葬儀場以外で2回も死体を見ており、うち1回は自殺死体の第一発見者でした。それ以来部屋にてハンガーに服と帽子が掛けてあるだけで悲鳴をあげています。人間の形をしているのに中に人がいないと魂の抜けた骸を思い出して厭なのだそうです。人間が死ぬって言うのはそういう事でしょう? この映画はその点が浅いです。インパクトだけが強すぎで、死体はタイで作られている「人体型パン」にジャムやトマトソースが塗られているようにしか見えない。正直私手術室の塊を見て「おいしそう」と思ってしまいました。黒幕はジャムおじさんだったらしっくり来るかなと「本気」で思っていたのが、小さな少年だった事にびっくり。そんな彼に「あなたはあなたに求められていますか」なんて言われ「イエス」なんて答えられない人が現実世界において多数だということは、躁鬱病経験からダイコバンを押せるし、「自分に求められる自分になりたい(「でもいろいろあって頑張れない」という人も含む)」と願い努力したい(「でも出来ない」含む)と思うのが普通じゃないだろうか? インパクトはあるしある種ギャグの領域に入っている異質性もぴか一なので、ラストシーンでジャムおじさんが「僕の最高傑作はどうですか」なんて言ったら本気で10点あげようと思ったけど、オスガキにあんなことを言わせた時点で8点減点。あ、手を切るシーンはさすがにキモかった。
[インターネット(字幕)] 2点(2009-02-03 05:16:51)
90.  マトリックス リローデッド 《ネタバレ》 
妻投稿。私は「格闘と映像がすごければだれが殺されたっていいじゃん」というストーリーは好きじゃないし、従ってこの映画も好きではない。駄菓子菓子! この映画のシュールさはもはや芸術的としか言いようがない。グレーがかった映像内を車が回転する姿、100人のスミスが一斉に襲い掛かってくる姿は、建築家黒川紀章さんの「黒を基調にした現代建築」に通じるような美しさと「既存の価値を破壊する」ダダイズムが見事に調和したものになっている。こういう映画に人道や「世界を救う正義」は邪魔なだけなのかもしれない。感動はしないし主人公に感情移入はしないし、トリニティーやザイオンがどうなるかなんて知ったことではない。観客にそんな感動を求める後半は見ていてうだうだした。しかしこの映画は「派手で迫力のあるアクションを見せればいいや」レベルで作られた代物ではない事は確かだ。7点を進呈したい。
[DVD(吹替)] 7点(2009-01-31 01:28:39)
91.  サラエボの花 《ネタバレ》 
母さんの感情移入に勤しんでいたので、あんまり子供の方は見ていなかった・・・というかお母さんの気持ちを主観的に、子供の気持ちを客観的に描いたのは、お母さんの綱渡りのような気持ちと行動を描きたかったんじゃないのかなと・・。観客が子供の信条を詳しく知っていたら、「愛があるんだもの」で片づけられかねない浅い作品になったような気がする。母と子どもに微妙な隔たり、大きくなっていく溝・・・暴力が人間の大切な愛や絆、希望全てをぶち壊すものだという事が、逆に私はお母さん一点を見る事で表現を受け取れたと思う。最後に私は子供の信条を表現した少なくとも秀逸なものに、女の子の綺麗な髪の毛が切り取られた場面を挙げたいと思う。修学旅行の楽しいバスの中で、1人だけ髪の毛のない女の子。この姿がもう一つの民族浄化「アウシュヴィッツ」の姿を思い出した。レイプとはそういうものなのだ。平和な秩序世界に飛び地のように存在する真っ黒なアウシュヴィッツなのだ。
[DVD(字幕)] 7点(2009-01-26 03:09:31)
92.  死ぬまでにしたい10のこと 《ネタバレ》 
24歳な妻投稿。他者の死生観にあれこれ言う権利はないですし、現実にそういう人が周りにいても、私はその人の意志や価値観を尊重するよう努めるでしょう。でも映画は映画の中の主人公と映画を見ている観客という主人公がいて、それがある意味で一心同体になるものだと私は思っています。つまりこれは「私ならそうする」価値観で、その前提で書きたいと思います。■■■人が死ぬという事は「何でもしていい」と言えるほど重たいことではない・・・という事です。「死ぬまでにしたい10のこと」は余命宣告された人間の専売特許ではありません。人間は誰でも明日生きていられる保証はないんです。それなのに「何でもしていい」なんて言ったら社会秩序はなくなるし、倫理や愛や信頼もなくなると思います。この映画は何だかんだで「人間の命は愛や倫理よりも大事」と言っているんじゃないかと・・・。■■■じゃあ、私ならどう生きるべきか・・。知的障害者、AIDS患者、精神病者な私が「死ぬまでにしたい10のこと」を作るとしたら、「これが出来るまで死ねるか」という内容のものにします。だから旦那や友達に堂々と自慢できるような事にしたいです。
[DVD(吹替)] 4点(2009-01-24 19:58:49)(良:1票)
93.  バトル・ロワイアル
映画化すべきじゃなかった・・・。
[DVD(邦画)] 3点(2009-01-24 19:09:20)
94.  猟奇的な彼女
うちの旦那、これを見て「あー、スパイダーパニックの巨大ハエトリグモになって、あのおいしそうなぴちぴちした体にしゃぶりついて、エキスを吸い尽くしてー」とか訳解らないことを言っていました。確かに映画の中のチョンジヒョンは猟奇的なようで美しいシンメトリーを強調したような服をいつも着ていますよね。頭のネジが外れた倒錯趣味の変態野郎のための映画であって、旦那の反応からしてそういう意味では成功した映画だと思うから8点なんだけど、私だって負けていないという嫉妬の意味も込めてマイナス1。
[DVD(吹替)] 7点(2009-01-22 04:35:38)(笑:1票)
95.  ロボッツ 《ネタバレ》 
ムカつく奴はひっぱたいてやれという創作態度が不満だが、自分の子供が箱になって届き、それをオヤジが組み立てていくというシーンから続く一連のストーリーに感動した。あれは子供映画じゃ「人身売買」や「デザイナーベイビー」といった現実世界の問題が邪魔してなかなか出来ない場面だろうが、これを入れた事で「なぜ人間(?)は生まれながらに尊い存在なのか」を人間の出産とは違った形で、なおかつプラモデル好きの僕みたいな自閉少年にストレートで伝わってくる方法で表現してくれたことを高く評価したい。「人間は粗大ゴミじゃない、1人1人が尊い存在なんだ。旧式でも壊れていても」というありきたりなメッセージを、対象を錆びついた粗大ゴミ的ロボットに置き換える事で再度大声で主張している点も、頭のネジが4本ほど抜けた池沼少年である僕にとっては特別だった。しかし「夢」というキーワードや「生存」というキーワードがおとぎ話の域を出ていない点が残念。この点も人間と違った方法で、でも人間にストレートに伝わるようなアイデア展開だと良かったと思う。
[DVD(吹替)] 7点(2009-01-22 04:05:19)(良:1票)
96.  モンスターズ・インク 《ネタバレ》 
妻投稿■ば、爆笑問題の田中とでぶやの石塚がそのまんま出演している錯覚が・・・・(^_^;)■それはともかく、「ドアの向こうに違う世界がある」というコンセプトが描かれたファンタジーはアニメでも絵本でも童話でもたくさんあるけど、そのほとんどが「現実世界の子供」を主人公にしてドアの向こうの異世界を「あちらの世界」というように描いている。しかしこの映画は(ピクサーの描く世界だから当然ともいえるが)、「あちらの世界」が主人公軸で、現実世界の子供の部屋は「異世界」という位置づけである。こういう逆説的なコンセプトのファンタジーは実は非常に少なく、そういう意味ではさり気なく凄い革新的な事をこの映画はやっている。■そういえばピクサーはどの作品でも徹底的に「異世界」を現実的な世界として、「現実世界」を異世界として描く作品が多い。アニメなのにNGシーンがあるのも、遊びの一環というよりも観客に対して「この映画はモンスター世界で作られた映画」というプロットを見せることで徹底的に現実と空想を逆にする試みの一環なのではと思えてくる。そうすることによって見えてくる独特の視点。その視点をどう生かすかについてピクサーは半端ではない追い込みをかけるから、ピクサーシリーズは「CGアニメ」を「CGで作られたアニメ」という意味以上のものに昇華させたのだと思うし、この作品はその象徴だと思う。■旦那も書いていたけど、最後ドアを開けた時、ブーが成長して美人なティーンエイジャーに成長しているというラストが良かったと思う。そういう技をさり気なくできるコンセプトを、この映画はたった2時間で完成させているのだ。
[地上波(吹替)] 9点(2009-01-22 03:29:21)(良:1票)
97.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 
おそらく裏設定で「モーターサイクルダイアリーズの続編として描いた」作品ではないかと思う。映画館に行く前にあの映画をレンタルビデオ屋で借りるとかなり面白くなる映画だと思った(保証は出来ないですよ^^:)。さて、アンチ・アメリカ的新自由主義という概念と聞くと「不思議の国ブータン」しか思い浮かばなかった私にとって、既存の弱い者いじめ社会を本気で変えてしまったチェ・ゲバラを知ったのは衝撃で、映画館に行く前に関連書籍やDVDを見た口です。でも映画を見て思った・・・何で神格化する必要があるの? 髭面のチェ・ゲバラが何か言うのをカメラが待っているのって、髭面のフォレスト・ガンプが何かを言うのを待っている人たちと何が違うんだろうと思いました。どうも「モーターサイクル」で見た、喘息持ちで血気盛んで純粋で暴走しがちな人間ゲバラはどこかに行っちゃったようです。作風が違うと言われれば確かにそれまでなんですが、彼とともに戦った人たちはゲバラを神だと思っていたわけではなく、人間ゲバラを信じたんだと思います。それなのに映画において唯一ゲバラの人間性を見られた所が、自分の信念を汚した部下を懺悔もさせないでぶち殺すシーンだけというのはいささか足りないです。
[映画館(字幕)] 4点(2009-01-18 03:41:33)
98.  誰も知らない(2004) 《ネタバレ》 
現代社会の無関心をえぐりだした社会に対する警鐘作品・・・と言いたいのだろうが、敢えて言う。誰も知らないほど世の中は甘くない。公園の水道で洗濯するシーン、コンビニで余り物をもらうシーン。こういう「普通じゃない行動」をしている人間を社会は見て見ぬふりをしてくれるだろうか・・。答えは否だ。金節約のためにこういう事をしようとした僕自身の経験から見て間違いない。困っている人の無知や防衛術のなさに付け込んで、経済的、精神的、肉体的、そして性的に搾取しようというとする連中が必ず出てくる。そういうハイエナどもは一般人や役所の人間よりも鼻が効くし、知的障害者、老人、当然子供だって容赦はしないだろう。現代はこの作品以上に危険で不寛容な時代であり、登場する子供たちが行方不明になったりしなかったのは現実では母親が月何回は見に来ていたからだろう。そういう意味でこの作品は所詮一種のファンタジーであり、あるいは「普通じゃない行動をする人」に対する変な憐みにしか僕には感じないのである。
[DVD(邦画)] 4点(2009-01-12 00:47:24)(良:1票)
99.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画は確かにアメリカ(軍)のために作られていることは間違いない。でも勘違いされている事が多いけど「アメリカのために作られている」=「アメリカ万歳」ではない。この映画が作られたのは2001年。2009年の今ではイラクやアフガンで当たり前になっている民衆に憎まれ、ゲリラに包囲され、それでも実は敵の方が近代装備のアメリカ軍の10倍死んでいる「不正規戦」だが、2001年より前に誰がこんな戦争を想像しただろうか。多分1999年にタイムスリップしてアメリカ人に戦争は「どんなイメージ?」と聞いたら「ニンテンドー」「諸手を上げて自由主義の到来を歓迎している市民」「ランボー」とか言うだろう。先進国が途上国を搾取する貿易システムからすればあり得ないこうした幻想をこの映画は見事打ち破り、同時多発テロに興奮気味なアメリカ人に警告しているのだと思う。■映画で「なぜ戦うのか」という問いが提示されるが、アメリカ国民は戦争に勝っている時には自国兵士が世界を救うと勘違いし、負けそうになると「兵士たちは戦争中毒である」と勘違いする身勝手さが示唆される。でも実際前線で戦う兵士は勝っていようが負けていようが「仲間の為に」戦うしかないのだ。■■それからこの映画を評価する人もしない人も「ホテル・ルワンダ」を強くお勧めしたい。1993年のソマリアで幻想を打ち砕かれた西側諸国が見せる1994年のルワンダでのヘタレぷりを見れば、皆さんがそれぞれブラックホークダウンで感じた事が深くなると思う。■追記:海賊をやっているソマリアゾンビより山賊をやっているコンゴゾンビの方が私は怖い。
[DVD(吹替)] 9点(2009-01-02 04:13:11)(良:2票)
100.  グエムル/漢江の怪物
旦那に代わって妻投稿。この映画はモンスターパニック映画につきものの、大勢の犠牲者と怪獣の屍の上で感傷に浸る主人公とヒロイン連中に対するアンチテーゼではないかと思う。ガメラ、仮面ライダー何でもいい。夜道を家に帰る端役女性が突然その命を通り魔的に奪われる。次の瞬間には主人公の図々しい日常が描かれ、被害女性の今までの人生や、彼女の帰りを待っていた彼氏が変わり果てた恋人を前に嘆き悲しんだり、家族が蒸発した娘を必死で探すであろう事実はなかったことにされるような展開に、きっと制作者は違和感を感じていたのではないか。それが、この映画における葬式のシーンやラストの唖然とする結末など、頑張って努力した主人公の家族が悲惨な運命を背負う描写へとつながったんだと思う。あの女の子の遺形はモンスターを際立たせるために殺された映画やテレビの中の無名の人々の墓標ではないかと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2009-01-02 03:12:21)(良:1票)
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