1201. ラスト・デイズ・オン・マーズ
《ネタバレ》 イギリスとアイルランドの合作ということで、アメリカ資本は 入ってないそうですが、映像的にはクオリティ高く、安っぽさは 感じさせません。なので、少なくとも見た目においては及第点を つけてもいいと思います。が、しかし問題は中身です。 せっかくヴィジュアルのクオリティは高いのに、 やってることは単なるゾンビ映画なのです。 舞台を火星に移しただけの、ただのゾンビ映画。 これじゃあ、SF特有のワクワク感やロマン、神秘性などといったものは うかがい知れません。変なウイルスに感染したゾンビどもと、 ちまちました肉弾戦を繰り広げているだけなのです。 宇宙もののSFが大好きな自分にとっては、これは残念でありました。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-01-09 22:20:08) |
1202. プリズナーズ
《ネタバレ》 すごく面白かったです~。なんといっても、ヒュー・ジャックマンの熱演!これに尽きますね~。自分の子供が行方不明になってしまう、というようなニュースは度々聞かされますが、ご家族の方々のその辛さ、心情というものを本作を見て凄く痛感した次第です。なるほど、本当にやりきれない、行き場のない怒りを常に抱えることになるんだろうなって。娯楽作品だけど、そういうところがリアリティあるのでとても共感して観ることができますね。見終わって冷静に考えると、確かに疑問も出てくるんですよ。二人目の犯人の行動がね、なんでわざわざ事件を再現する必要があるのって。彼の心情がいまいちわからない。でも見ている最中は面白さでぐいぐい引き込まれてたので、気にはなりませんでした。それだけ、脚本と演出が秀逸なのでしょう。刑事役のジェイク・ギレンホールもさすがの巧さでしたね。サスペンス好きにはオススメの一本。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-01-08 21:44:27) |
1203. カニバル(2013)
《ネタバレ》 出てくる女性たち、そしてその裸体はいずれも美しいので、そういう意味では必見です。ただ、過剰なエロ、あるいはまたグロテスクなシーンはほとんどありません。そういう刺激的な映画ではなく、一人の男性の屈折した心理と感情を静かに描く。カニバリズム自体はさすがに共感できませんが、本作はキリスト教的な観点から主人公の内面を紐解くような内容になっていて、彼が寡黙であるが故に色々と想像して楽しむことが出来る、ちょっとした奥の深い作りになってます。 [DVD(字幕)] 6点(2015-01-06 20:56:10) |
1204. 肉(2013)
《ネタバレ》 いやはや、、、カニバリズム一家ですか。聖書の教えを都合よく解釈してしまった家族。ボーイフレンドとまぐわおうとしてるところを即殺、そしてアバズレと罵るだなんて、父ちゃん酷すぎるぜ。タイトルが「肉」しかもレースカーテンで作った文字なので、なんかブラックコメディ的な映画かと思いきや、とてもシリアスな作り。逃れたくても逃れられない、二人の姉妹の苦悩が伝わってきます。にしても、あのラストは予想外でしたね。二人のタガが外れちゃった?一家の食人DNAを怒りによって目覚めさせちゃった?なんにせよ、その後の3人の子供達には普通の幸せな人生を送ってほしいものです。 [DVD(字幕)] 6点(2015-01-03 12:16:53) |
1205. アンダー・ザ・スキン 種の捕食
《ネタバレ》 お恥ずかしながら、「スカーレット・ヨハンソン初のヌード」というパッケージの文字を見て内容をさほど確認するまでもなく借りて観ました。なので、序盤から「2001年~」ばりの映像に面食らい。こんなにもアバンギャルドな作品とは。本作は説明描写を徹底排除。男とセックスして、その男がなにやら地面に沈み込んでいって、皮だけになる?なんやらよくわからんのですが、ヴィジュアル的にはすごくインパクトがあります。放題に「捕食」ってあるから、そういう意味合いの映像なのかな~と漠然と理解するのみ。中盤から異星人は人間に感情移入していくわけですが、それすらもかなり抑制的な描写なのでわかりにくく、中盤は退屈スレスレの展開でした。でも中から黒いマネキンみたいなやつが出てきて、しまいには火をつけられちゃうラストはこれまたインパクト大。全体的には一種の寓話みたいなストーリーですね。「蜘蛛の糸」みたいなもんで、気づいた時には遅かった~みたいな。インパクトのあるヴィジュアルとは別に、終始曇り空であったこともまた印象的でした。 [DVD(字幕)] 5点(2015-01-03 00:23:45) |
1206. 呪怨 -終わりの始まり-
《ネタバレ》 佐々木希やトリンドル玲奈など、もしかしてホラーに出るのは初めてかな?興味本位で見てみたのですけど、可愛いのは当然なのですが驚く演技なんかはあまり得意ではないのだなというのが正直なところ。やってることは同じなんですけど、やっぱり何度見ても伽椰子やとしおくんの理不尽さに憤慨しちゃいます。あの女子高生はおふざけ感覚で家に入ってたからわかるとしても、のぞみんやその彼氏がなぜ不幸に見舞われないといけないのか、、、。なんてこといってたらこのシリーズ全否定になってしまいますが。画面アップのところでとしおくんをぱっと出して驚かせるとか、それなりに手法は踏んでいるのですがそれほど強くない。なんでだろ。顎はずされるやら首ひねられるやら、それなりにショッキングシーンも入ってるはずなのに。お家の中が明るすぎたのかな? [ブルーレイ(邦画)] 5点(2015-01-02 23:47:54) |
1207. グランド・ブダペスト・ホテル
《ネタバレ》 いや~、ほんとに個性的な作風でしたね~。カメラの動き、フレームワーク、テンポ、色彩、動き、その全てが相まって、ウェス・アンダーソンの世界を作り出しているのですね。ゴンドラから走り降りてスキーで追いかけるシーンなんてほんとコミカルで笑えたけど、この感じどこかで体験したな?確か「ファンタスティック Mr.FOX」ってアニメがこんな感じだったな。と思って調べたらまさにファンタスティック Mr.FOXもこの監督さんでした(笑)。すごいですねぇ。実写だろうがアニメだろうが、この独特な世界観は揺るぎなく構築できるのですね。そしてそんな強烈な世界観を生み出せる監督だからこそ、これだけの面子が揃えられるのでしょう。グスタヴとゼロのコンビ。ほんと良かったな~。笑いの裏にいつもシニカルがある。見る人は選ぶけど、ハマる人にはハマる。そんな作品。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-01-02 00:51:53) |
1208. 青鬼
《ネタバレ》 ゲームだったものを映画化したってことですかね。そのゲームが知らないんでよくわからないんですが、自分みたいになんの予備知識もなく鑑賞したら「なんじゃこりゃ?」と思う内容になってます。各登場人物の行動原理も逐一つっこみを入れたくなるし、青鬼という化け物は一体なんなんのよって感じだし、中盤から「実は自分は死んでいた」という陳腐なパターンを放り込んで突如心霊話になる始末。青鬼のCGはそれほど悪くないし、逃げ回る自分自身をとらえるカメラ映像など、それなりに意欲は感じられるのですが、全体的には駄作だなと思います。 [ブルーレイ(邦画)] 4点(2015-01-01 15:39:23) |
1209. クローズ EXPLODE
《ネタバレ》 監督もキャストも一新ということで、はたしてどうかしらと不安げを鑑賞したのですが、その不安は見事に消え去りました。これはこれでいい。むしろある意味ではシリーズで一番良い出来かもしれません。主役が東出昌大くんということで、あんな優しそうな顔した人がはたして主役をはれるのかしら?と思ってたけど、この役に凄く合ってましたね。柳楽優弥の怪演も見もの。けんかシーンには目新しさはなく、これまでと一緒なのですが、ストーリーが結構きちんとしていて、それぞれのキャラクターもよく考えられている。片桐拳のいい人キャラがなんだかほっとさせられるね。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-12-30 00:46:56) |
1210. パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間
《ネタバレ》 本作はケネディ大統領自身ではなく、その周りの人たちにスポットを当てたものです。そう、人の数だけドラマがあるんですものね。医者、FBI、シークレットサービス、刑事、記者、オズワルドの弟や母。みんな、それぞれの立場からの葛藤がある。でも等しく同じなのは、すべての人が深い喪失感と悲しみ、やりきれない思いや苛立ちを抱えてしまったんだな、と。この事件の大きさが、一人一人の人生という狭いところにクローズアップすることで逆にありありと感じられるという、そんな印象です。FBIにオズワルドが来ていて、手紙まで残してたってのは正直知らなかったですねぇ。しかも、証拠隠滅まで指示されてただなんて。あと、オズワルドの家族に関しても、本作で初めて知った次第です。葬儀の時の、誰からも式場を断られたんだとか、記者の人に棺桶運ぶのを手伝ってもらったりとか、そういう些細なエピソード一つ一つが印象深い。自分もその歴史的な現場に居合わせたような気持ちにもなれ、最後まで目が離せませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-12-28 23:48:32) |
1211. 銀の匙 Silver Spoon
《ネタバレ》 何の目的もなく、惰性で農業高校に入ったということだけど、でも最初からいい奴なんですよね。性格的にひねくれてたわけでもない。だからあんまり成長というものを感じない。両親との描写も少なすぎる。時間的制約があるのはわかるんだけど、、、。酪農の厳しさ。大変さ辛さ。そういうものが端的に描かれていたのは良かったです。特に、家畜に名前つけちゃダメだ、ペットのように思っちゃダメだって最初は建前的に言ってたけど、連れて行かれる馬を見てやはり辛い思いを抱くのは、人間だものね。そのへんの割り切れなさはよくわかる。しかし牛乳にしろ豚肉にしろ、卸値安いんだな~と驚き。経営が苦しいとこばかり描かれるし。本作を見て、ああやっぱり酪農は大変なんだな、志すのはやめようって、若者が思っちゃうんじゃないかってそれだけ心配。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2014-12-28 17:47:20)(良:1票) |
1212. るろうに剣心 京都大火編
《ネタバレ》 とてもよく出来てましたね~。見所はやっぱりなんといっても殺陣シーンですかね。物凄い速さでやり合う。役者たちの熱意を感じます。ワイヤーアクションも、すごく効果的に使われてましたね。目にも留まらぬ速さ、そして見事なカット割り。鳥肌ものです。神木くんの、片足でケンケンして殺陣に入るとか、そういう個性付けも印象深い。それから、当時の町並みや室内、衣装など、全体的にすごく綺麗に撮られているのも印象的でした。時代劇の新たな形として、若い人に、昔の日本に興味を持ってもらう方法としても良い役割を果たす作品だと思います。ラストに福山を出して終わらすってのも巧いね~。こりゃ後編も観ずにはいられませんわ。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-12-27 00:22:05) |
1213. イントゥ・ザ・ストーム
《ネタバレ》 私は「ツイスター」すごく好きだったし、あの作品から大分年月も立ってるんでどれほど映像が進化してるのかな~と思ってみたけど、正直それほどでもなかったですね。序盤からアホなユーチューバーや高校生たちが出てくるもんだから、これ大丈夫かしらと思って見てたけど、まぁストーリーはないに等しいのですよ。スペクタクル映画だから、主人公は竜巻だろ。ストーリーなんていらんねん、て言う意見もわかるけど、映画としてボリュームが全然ないのよね。印象に残ったシーンといえば、マンホールの下にみんなで逃げて、勇敢なおっちゃんが外に出て車でみんなを守ろうとするシーン。そんで空中に舞って一瞬美しい夕日がのぞいて、そんで地獄に真っ逆さまみたいな。あのシーンだけは良かったですね。印象に残ったのはそれぐらい。あとは飛行機が次々飛んでくシーン?いくら竜巻とはいえ、飛行機があんな簡単に飛んでくもんなん? [ブルーレイ(吹替)] 6点(2014-12-26 20:32:33) |
1214. ポリス・ストーリー/レジェンド
《ネタバレ》 「ライジング・ドラゴン」が最後の主演作になると聞いていたので、本作を見かけたときは「あれあれ~!?ジャッキーまたでてるやん!」と軽く驚いたものですが、まぁ、やっぱり引退を口にしながらも、体が疼いちゃうんだろうなって。その気持ちはなんかわかるし、それでこそアクションスターだ!って感じもしますしね。ただ本作は、いつものような派手なアクションはほとんどなく、カット割りでごまかした地味な格闘がちらほらあるだけです。サスペンスとか、ストーリー展開に重きを置いた、シリアスな内容のジャッキー映画。今までのポリスストーリーの雰囲気とはだいぶ違ってます。なので、彼のファンにとってはアクションの少なさやシリアスな内容に不満を持つ人もいるかもしれませんね。ただ、ジャッキーも60歳ですからね。年齢を考えたら、やっぱ素直に凄いなって思います。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-12-24 23:51:01) |
1215. 渇き。(2014)
《ネタバレ》 娘役の子が、映画初出演だそうですが、凄く光ってましたね。なかなか難しい役柄だと思うけど、ご自分の魅力を存分に発揮し見事に演じきってました。そして役所広司。終始怒鳴ってイラついてる役で、こういう役を演じたのは初めてなんじゃないかな?大御所になってきた彼が、ここでまた新しい一面を披露する。すばらしいです。監督さんの力量もさすがですね。妻夫木くんは終始ニヤニヤしてる役でしたけど、娘に引けを劣らず、相当ヤバい奴がじつはあの刑事なんじゃないのって思いました。車で跳ね飛ばされてもニヤついてるのはもはやヤク中かなにかだろと言いたくなりますが(笑)。本作は過激だ過激だと言われてますが、個人的にはそれほどでもなかったです。むしろオープニングのタランティーノ風PVから最後までずっと感じるのは、狂気のようで狂気風、痛いようで痛くない、みたいな、そういう上っ面感みたいなものを感じてました。それは狂気や痛みが描けてないというよりは、若者特有の軽さといいますか、フワフワした感じ、その怖さみたいなものを表現したかったのかなって。だから、オリバーストーンとかね、そのへんにも通じるものがあるなと。前作の「告白」も、やっぱりそういう希薄さ、空虚さを描いてましたからね。その部分が、中島監督が作家としてすごく興味を持っている部分なんだろうなと思います。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2014-12-23 21:42:58) |
1216. アデル、ブルーは熱い色
《ネタバレ》 これ系の映画は、禁断の愛を描きました、みたいな作風が多いけど、本作は凄く等身大の純粋な愛をリアルに描いているという感じで、とても共感が持てますね。哲学や文学のエッセンスなんかを各所に散りばめているところがフランス映画らしいなと思いますけど、本作が描こうとしてるのは、本当にそういう哲学的な領域まで踏み込んでるんじゃないのって思ったりします。人間にとって、愛とはなんなのか、性とはなんなのか。人はなぜ人を好きになり追い求めるのか。性を超越した愛をリアルに描くことで、そういうことを思索する内容になってる。まぁとにかく、特に驚いたのはその熱演。恋人に浮気がばれて、このアバズレ!出て行け!と怒るエマと泣いて許しを請うアデルのシーンが凄い。本当に喧嘩してるカップルを覗き見してるようなリアリティでした。 [DVD(字幕)] 7点(2014-12-23 19:42:01) |
1217. トランスフォーマー/ロストエイジ
《ネタバレ》 シリーズ4作目ってことなんで、キャストを一新させたのは理解できなくもないのですが、娘があんまり可愛くないのよね。まぁ父ちゃんに似てるっちゃ似てるかもですが。人間のために命をかけて戦ってくれるオートボット。にもかかわらず、、、、ひどいもんですなぁ。人間は。父ちゃんが最後に「それでも人間を信じてくれ」みたいに言うてましたけど、もう人間なんて恩知らずは助けなくていいですよマジで(笑)。全編にわたってアクション満載なので目には楽しいですが、正直ちょっと長かったですね。もう30分くらい短くしたほうがよかった。それと、時の流れかな。舞台が中国になってるのが悔しいね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-12-23 19:11:46) |
1218. かしこい狗は、吠えずに笑う
《ネタバレ》 まぁ、女子高生が親友を殺めて解剖しようとする事件がありましたからねぇ。そういう意味では、別に突飛でもなんでもない話だとは思うのですが、いかんせん共感、感情移入が全然できないんですよね。意外性ある展開の持って生き方とか、光るものは感じるんだけども、役者の稚拙な演技もあってか引き込まれるようなことはなかったです。 [DVD(邦画)] 4点(2014-12-20 23:53:06) |
1219. ダイバージェント
《ネタバレ》 全然面白くなかったです(笑)。戦争があって、それを教訓に人類は5つに分類され、分類されなかった人は無派閥になってしまうって、そのシステム自体が争いを招くだろうに、と真っ先に思ったので、そもそもの設定から違和感。異端者だと殺されるってのも何で?って感じですし。彼女、優秀なだけですやん。そういう細かいこと考えないティーン向けの映画なんでしょうけど、肝心の恋愛も全然ロマンチックじゃないんだよな~。終始上滑りしているというか、自分の感性にはまらずに見終わってしまった作品でした。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2014-12-20 09:22:38) |
1220. テルマエ・ロマエⅡ
《ネタバレ》 基本的にやっていることは同じなんですけどね。笑いのネタも、自動化を囚人がやってると思いこんでるのとか、下ネタの数々とか。ゲイネタが新味だったかなぁ。やはり本作も、後半からは割とシリアスになっていってユーモアがなくなる展開なんですけど、唯一新鮮だったのは、山越真実が漫画家になってテルマエロマエを書いて映画を撮影してってセルフパロディ化するラスト。なんだか「ホーリー・マウンテン」を思い出しました。あ、それから草津温泉がとても美しく撮られていましたね。川を間に挟んだあの温泉、本当にあるのかな?行ってみたいです。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2014-12-18 22:13:26) |