1261. 60歳のラブレター
ありがちな設定ではあるけれど、高齢者の傲慢さや勘違い等々も描かれており、全体的には悪くはないんだが、ラストがダメだね。これじゃあ「大人の映画」ではない。因果応報的な末路をしっかり描くべき。ただ仕事人間だったってわけじゃないんだからさ。 いくらなんでもシラケルよ。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-18 13:37:33)(良:1票) |
1262. ハゲタカ
原作未読だが、ストーリーは三流企業小説だし、説明臭い台詞、仰々しい音楽とダメダメなんだが、玉鉄と高良はよかったな。遠藤憲一もダメ人間をやらせたら無敵。が、柴田は相変わらずの大根で、大森も存在感と華がないので主役をやるのはキツイ印象。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-18 11:30:59) |
1263. 虹をつかむ男 南国奮斗篇
山田洋次の迷走を感じる。喜劇で環境破壊等々の説教臭さをストレートに出しちゃイカンよ。これではシリーズ化は無理だろう。役者もオールスターで豪華ではあるんだが、メリハリがない。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-16 23:55:19) |
1264. 松ヶ根乱射事件
《ネタバレ》 雪国の田舎町の閉塞感や荒涼感のようなものは伝わってくるし、そこに生きる人間のしぶとさ、強かさ、愚かさも感じられて、この「あるある感」的雰囲気は中々よいのだが、金塊の話がちょっとリアリティーに欠けるかな。これがアクセントになりコメディーにはなってるのだが、もっと「事実は小説より奇なり」的にリアリティーを徹底追求してもよかったような。狂い始めた警官が銃乱射して鬱憤晴らしする事を「事件」としてしまうセンスには唸らされる。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-14 13:11:10) |
1265. キサラギ
これは映画と言えるのか?芝居をそのまま複数のカメラで撮影し映画化しただけという印象。「実は~、実は~」と登場人物が己の真相を話し出すだけなので謎解きにもなってない。舞台芝居にありがちなご都合主義的展開。こういうのはスクリーンではなく生の芝居で見てこそ楽しめる作品なのかと。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-14 11:04:15) |
1266. 友よ、静かに瞑れ
題名通りの作品なんだが、あまりにも静か過ぎてテンポが悪く、ちょっと退屈。話としては悪くないし、同じ死ぬなら熱く死ねという事なんだろうが、心理描写がちょっと弱いかな。沖縄(舞台はキャンプ・シュワブで、立ち退きで揉めているというのはその後を暗示しているようでもある)の乾いた空気感みたいのは悪くないのだが、映像が暗くてよくわからない所がおおいのと、ホテルの内部は芝居のセットのようで、昔の角川作品だなあという印象。原作は未読だが、ハードボイルド作品の映像化の難しさを感じた。 子役の六浦誠くんは昔よく出てましたね。懐かしいです。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-13 12:49:45) |
1267. バーバー吉野
設定は「フットルース」のパクリですけど、伊豆松崎の風景もよかったですし、少年たちの演技も小学生らしい葛藤を感じさせるものがありよかった。でも髪型(ファッション)が題材ではやはりリズム・テンポの点で音楽には負けるので、「フットルース」比べてしまうと疾走感に欠けるかな。爽快感はあるけど。最後は学校男子全員が髪型変えて踊りだすのかと思ったけど、流石にそこまではやらなかったか。あの抑えの効いた静かな終わり方は邦画らしくてよかった。 [DVD(邦画)] 8点(2014-02-13 10:57:16) |
1268. ニッポン無責任野郎
世渡り上手な組織に守られた自由人が滅茶苦茶をする。相方の女性もかなり現代的で、スーパーカップルという感じなのだが、義理も人情もなくゲームのように人事を突き進んでいくので、オイオイちょっと待てよと言いたくなる部分も。これは結構「悪」が入ってますね。 喜劇というと、「男はつらいよ」と比べてしまうのだけれど。渥美清に比べると、植木等自身はあまり面白いとは思えないし、様式美も感じられないし、存在感もない。この空虚さが本シリーズの魅力なのかもしれないが。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-12 13:30:54) |
1269. 8月のクリスマス(2005)
《ネタバレ》 小学校の先生が他人を「オジサン!」って呼びつけるのに違和感。で、教師が学校近くの店に石投げ込むか?そもそもヒロインがあんまり魅力的でもないし、惹かれていく過程もなんだかよくわからなかった。山崎まさよしの演技もイマイチで、死を運命付けられた悲しみ・苦悩のようなものがあまり感じられなかったし、こちらもヒロインに惹かれていく過程もなんだかよくわからなかった。 そもそも狭い町の商店主の動向ぐらいは近所の人がわかってるハズで、すれ違いの設定にも無理がある。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-12 13:06:22) |
1270. 憎いあンちくしょう
《ネタバレ》 ルリ子が熱演過ぎて、裕次郎が霞んでしまうという珍しい作品。 2組のカップルを通して愛とは何か?を問いかけつつ、純愛を演出するマスコミ批判をするという恋愛映画でもあり、社会派映画でもあるという、ちょっと面白い作品ではある。 撮影方法も独特で、当時としては新しさがあったのではないだろうか? 貧乏カップルとセレブカップルが、ラストではTVの演出によりヘリで登場し小奇麗化される貧乏カップルと人知れず試練を乗り越えた汗と泥まみれになるセレブカップルという逆転現象が起きる。企画モノが純愛化し、純愛が企画モノ化するという中々凝ったラストだなあとは思うが、裕次郎・ルリ子の心情変化が今ひとつよくわからないので、モヤモヤ感は残る。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-11 12:21:25) |
1271. 虹をつかむ男(1996)
《ネタバレ》 これは「映画とは何か?」に対する、山田洋次のひとつの答えとなる作品ですね。ストーリー的にはイマイチで、台詞回し等は渥美清を意識していると思われる部分は多々あるものの、やはり西田敏行では代役は務まらないという事を証明してしまっただけで、逆に渥美清の偉大さがわかるという結果になってしまったような。追悼作品としてはそれでよいのかもしれないけど。西田敏行では美しさや華がないので、振られるシーンなんかはただの悲劇になってしまってるし。 喜劇ってのはホント難しいものだなと思い知らされた。 ラストはこみ上げてくるものはある。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-09 16:08:58)(良:1票) |
1272. イキガミ
国の命令で死ぬという意味では イキガミ≒赤紙 なのであり、70年前にわが国で行われていた事である。それが現代に蘇ったらどうなるか?国のために死ぬというよりは、残される家族のために死ぬというのは案外変わらないのかもしれない。 現代は自由で平和だが、自殺も多い。一人当たりGDPと自殺率は相関関係があるらしいが。作中では国家繁栄維持法により自殺が減ってGDPが増えたという説明があったが、これはキリスト教的論理というか倫理であり、「(神を信じて)一生懸命働いて生きてればイキガミは届かない」的な価値観が蔓延しているのかもしれない。 死があるからこそ生きようとする側面はたしかにあるだろうし、逆に病苦で家族に迷惑かけたくないから自死というケースもある。それらの心理を国家が利用しだしたら、中々怖いものはあるね。 [DVD(邦画)] 8点(2014-02-07 13:10:47) |
1273. 化身(1986)
常識的に考えれば阿木燿子の方がいい女なんだが、若い女に走っちゃうのが中年男の悲しい性なんですかねえ。最終的には若さに負ける中年男女の悲哀みたいなものは伝わってきました。捨てられた中年女に明日はわが身と同情する若い女という屁理屈も理解できない事はないが、本当のところはどうなんでしょう? 若い女に翻弄される藤達也の壊れっぷりは中々よかったんですが、黒木瞳の体当たりの演技やその変貌ぶりには目を見張るものの、まだ色気もなくどうも女としての魅力がイマイチなのが難点。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-07 12:35:58) |
1274. 風立ちぬ(1976)
時代の暗さ・重さが伝わってくる、悲しく切ない愛の物語。戦争&闘病のダブルパンチで王道過ぎるんだけど、やはり心動かされるものはある。死を前提としつつ、死ぬかもしれないから生きぬこうとする人生の悲哀と矛盾を感じさせられた。 やはり友和はこういう優男が似合う。マツケンも中々よかった。百恵が病人に見えないってのは、当時のアイドルとしては減量役作りまで出来なかった事情もあって仕方ないのかと。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-06 13:04:28) |
1275. 一枚のハガキ
戦争のバカバカしさを伝えたいという意図は感じるのだが、ちょっと演出が過剰というか、キャストも演技にも疑問が残る。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-05 12:01:02) |
1276. 僕の彼女はサイボーグ
《ネタバレ》 綾瀬はるかの魅力だけで引っ張っているようにも思えるが、内容的にもよくできてる。女ターミネーターとして過去の事件・事故を解決するという古典的な題材ではあるが楽しめた。犯罪・災害被害者の心情みたいなものがもうちょっと膨らむのかな?と思ったが、ちょっと展開が違った。「記憶」に関しても上手く扱えば面白くなりそうではあったが料理しきれなかった感じで惜しい。 こういう大災害モノは311後に見ると、いろいろと考えさせられる。神戸を東京扱いしてるが、大地震のシーンはちょっと胸が痛い。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-05 10:15:37)(良:1票) |
1277. 私は貝になりたい(2008)
なんか役者達が皆小奇麗だし、演技も軽いので、テーマの重たさがあまり伝わってこない。逆にCG技術が良くも悪くも目立つ。21世紀に戦争をテーマにした作品を製作する難しさを感じた。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-04 12:47:51) |
1278. クライマーズ・ハイ(2008)
役者陣は頑張っていたし、騒然とした臨場感や地方新聞のコンプレックス・組織の権力闘争のようなモノは伝わってくるのだが、原作未読だとストーリーがよくわからない。脚本・監督がよくないのでしょう。私はまだネットもない20世紀に某社の報道局でバイトしてた事がありますが、体質的にはこれに近い雰囲気はありましたので、スクープ合戦の熾烈さのようなものは結構理解はできますけど。 ネットもない昭和の古きよき時代のマスコミモノであり、現代においては違う部分も多々あるのだろうが、マスコミの勘違いはあまやかしちゃイカンし、その非常識さはチェックしていく必要はあるのだろうと思う。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-04 10:27:50) |
1279. 神童
原作未読なので何がテーマなのかよくわからなかった。成海ちゃんはカワイイけどちょっと元気がよすぎて神童の苦悩みたいなものもあまり伝わってこなかったし。マツケンはエキセントリックな役はいいんだけど、こういう普通の役はダメだね。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-03 13:00:44) |
1280. 犯人に告ぐ
トヨエツの大根は相変わらずだが、ありきたりとは言え、警察内部の抗争等々は見応えはあった。警察不祥事はいろいろありますが、実際どうなんでしょうねえ。組織だし人間だし似たような事はあるのかな?とは思いますが。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-03 11:00:14) |