141. クロスロード(2015)
青年海外協力隊50周年記念事業として製作され、シナリオを公募入賞作を基にしたという本作。地味ながらも手堅い作りに好感が持てます。見返りを求めない心の難しさを感じさせられた良作。 [DVD(邦画)] 7点(2019-09-19 01:57:45) |
142. ペレ 伝説の誕生
ペレ誕生のドラマは見応え満点。両親、幼馴染、スラム街の面々、ブラジル国民、それぞれの熱い思いにこちらも熱くなります。また、初めて知ったブラジルサッカーとジンガの関係も印象深い。直線的に怒涛の攻めを見せるドイツサッカーが好みの私にも充分楽しめた一品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-19 01:46:28) |
143. 人生はシネマティック!
戦時下でのプロパガンダ映画製作と脚本担当カトリンの生き様が描かれています。私的に映画は脚本命なので、プロパガンダ作であるのを割り引いても、ご都合主義的にコロコロ変わってゆくのに萎えます。劇中劇と共に作品全体が「パンチに欠ける」もので物足りません。その中にあってビル・ナイの主役と見紛うばかりの存在感が光ります。喪失感に押し潰されそうなカトリンを諭すシーンでの超男前な姿はリプレイタイム。彼に点数の全てを捧げます。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-04 08:47:50) |
144. エアポート2018
ロサンゼルス発ニューヨーク行きUS57便内で繰り広げられる幽霊による復讐劇。西川きよし師匠以上の大きな目玉を見開くだけの、幽霊及び霊に乗り移られた乗客に笑ってしまって怖さを感じないのがいけませんが、起承転結はしっかりしており、恨みを買っている人物の意外さに100へぇです。客室乗務員、機長、副操縦士、連邦航空保安局員、軍人のパニック時での言動に感心しきり。最後まで飽きる事無く楽しめた嬉しい誤算の一品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-08-29 14:10:54) |
145. アラジン(2019)
アニメ版未見。「バグダッドの盗賊」(1940年・イギリス)に多大な影響を受けていると思われる本作。ストーリーは及ばず、映像美は79年間の技術進化で流石の迫力だけど、あの時のように心底見惚れるというものではなかった。ウィル・スミスの安定感ぶりとジャスミンの心折れない歌力に+1点ずつ。 [映画館(字幕)] 7点(2019-07-17 22:01:06)(良:1票) |
146. ウェディング・バトル アウトな男たち
《ネタバレ》 客寄目的が客離れを招いているかのような邦題のお粗末さに失笑。 愛娘がよりにもよってこんな奴と付き合ってる父親の狼狽ぶりをブライアン・クランストンが好演。こんな奴を演ずるジェームズ・フランコの憎めないキャラに好感。弟役のグリフィン・グラックがなかなかの美少年でなかなかの芸達者で印象的。イーロン・マスク登場にビックリ。長くてダレたけれどそこそこ楽しませてもらった物語メデタシメデタシで終るのだろうと思った矢先に登場したポール・スタンレー&ジーン・シモンズに、ご本人なのだろうか! いつぞやの『オールスター爆笑ものまね紅白歌合戦!!』でのシンディ・ローパー登場シーンと同じく大興奮。+2点 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-09 01:27:25)(良:1票) |
147. アブノーマル・ウォッチャー
《ネタバレ》 大家のオッチャン。変態だけど見た目は上品・善良・普通の人間、ではなく、見た目そのものがこれ以上ない程気色悪い変態。やる事もこれまた気色悪さマックスの変態。ハズレ作品かと思ったけれど、変態が暴走するだけ、ではなく、出産間近の若夫婦の不倫ドラマが上手く絡まり合ってなかなかの見応え。旦那の浮気現場(そもそも自宅に引っ張り込むのはアカンでしょ)を覗き見するオッチャンの表情が何とも言えない気色悪さ。怒っているのかそそられているのか。迷宮入りしてしまうっぽい展開に無理筋を感じた矢先のラストショット。オッチャンの満面の笑みに驚愕。この結末も無理筋そのものだけど記憶に留まりそう。 [DVD(字幕)] 7点(2019-05-15 20:35:04) |
148. ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
《ネタバレ》 13歳で初めて食べたチーズバーガーに大感激「この世にこんな美味しいものがあるのか」現在に至るまでマクドで食べるのはチーズバーガー。レイ・クロックのお蔭なのでしょうが出会った数々の恩人に対する仕打ちにおける人間性に幻滅。糟糠の妻を捨て、ビジネスパートナーの妻を略奪し、兄弟から企業を乗っ取り、会計士と袂を分かつ。紳士協定の件で「この男は口だけだろうなぁ」と思った通りだったのがやりきれない。「それすら守れんのか!」 現在、関税のかけあい合戦に精を出す大統領同様に、人間性と行動力は別物なのを思わされる。 [DVD(字幕)] 7点(2019-05-15 20:07:13) |
149. スターリンの葬送狂騒曲
演奏会のエピソードでの開いた口が塞がらない無茶苦茶さも当事者にとってはまさに命懸けであるところにスターリンの人柄が表れている。死後の権力闘争が描かれていて、語られる一言一言のきっつい皮肉に苦笑させられるも、コメディ要素は感じられなかった。踏み潰される害虫の如く奪われる人の命、自国の黒歴史をロシアは直視できなかったのか上映禁止と相成ったようで。フルシチョフ役は似ていると思ったブシェミその人で健在ぶりがちょっぴり嬉しかった。存在感があったオルガ・キュリレンコも印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2019-03-31 20:35:50) |
150. グリーンブック
《ネタバレ》 3日前に鑑賞した「マンディンゴ」の滅茶苦茶な黒人奴隷牧場の記憶が残る中での本作。121年が経っても隔離は差別ではないという理屈で合法とされたジム・クロウ法によって黒人分離政策がとられている実態を描いている。ピアノ演奏に対して温かい拍手を送ってくれても、自分には黒人区別の扱いを受ける。一方、車の故障時に白人が修理し黒人が車中で待つ姿を眺める黒人農民の冷たい目線を受ける。心許せる者がいないドン・シャーリーを演ずるマハーシャラ・アリはオスカー受賞も納得の好演。役作りに10㎏以上増量したヴィゴ・モーテンセンとの会話に滲むユーモアが上がった血圧を下げてくれた。洒落たラストが心地良い。良作。 [映画館(字幕)] 7点(2019-03-07 03:35:16) |
151. バリー・シール/アメリカをはめた男
《ネタバレ》 CIAとメデジンカルテルの二股をかける人が実在したというのに仰天。ノンポリで金に執着無くスリルを求めるキャラなので手に汗握る事無く歯を食いしばる事無く気楽に眺められます。加えてトム・クルーズの持ち味でカラリとした味わいが。なので、ご都合主義の正義で「アメリカに捨てられた男」の結末の後味悪さが一層際立ちました。良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-12-30 21:56:46) |
152. チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~
白い巨塔の一節、父から「里見脩二に嫁ぐ限りお前の生涯の仕事は家事と雑事だ・・・・・・それが学者の妻の務めだ」と教えられて参りましたわ。が浮かびました。この二人は強い絆で結ばれていましたが、本作の二人が傷つけあう姿は目を背けたく、耳をふさぎたくなるものでした。悲恋を引きずり続けた男の遣る瀬無い生涯を表現したマチュー・アマルリックに拍手喝采。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-24 13:02:07) |
153. あなたの旅立ち、綴ります
御年83歳シャーリー・マクレーンの画面に映える美しさは驚異的。この所お馴染みのクセが凄いキャラクターも貫録で演じています。仕事一筋、友達はお金だけ人間がふと味わう寂しさが滲み出ていた良作。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-23 23:54:00)(良:1票) |
154. バッド・バディ!私とカレの暗殺デート
《ネタバレ》 チャラい邦題が示す通りの肩の凝らない楽しめたアクションラブコメ。お目当てティム・ロスは加齢に淋しさを感じたものの振り撒く極悪臭は流石の存在感。満足しているところに華のある身のこなしのサム・ロックウェルとの雨中の決戦。互角に渉り合う健在ぶりがとっても嬉しい鑑賞した甲斐のある作品。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-16 00:09:49) |
155. われらが背きし者
原作未読。緊張感が途切れる事のない物語は解り易かったものの、要所要所で次の展開が思い浮かんだその通りに進んでいったのが物足りない。ペリー、ディマの行動原理も然り。只一人なかなか胸中が掴めなかったヘクターに本作の主役は彼なのだと思わされる。原作はどうなのだろうか。国家のご都合主義の正義ここに極まれりの考えが示されたシーンでの「興奮しないで」に唯一感情を表したヘクター。罵詈雑言で興奮しまくった私はその単細胞ぶりを思い知る。三者を過不足なく表現した男優三人の好演が印象深いジョン・ル・カレ作品ファンの方にはお薦めの秀作。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-12-05 14:29:23) |
156. はなしかわって
《ネタバレ》 ラストの「生きるさ」に胸がしめつけられる。 アキ・カウリスマキ作品から肩の力が抜けたような作風でありながら、主人公の静かな強靭さは共通していました。 貧すれど鈍しない ジョセフの飄々として利他精神に富んだ人柄が一陣の涼風の様な良作。 [DVD(字幕)] 7点(2018-11-18 18:37:36) |
157. ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲
シリアスなストーリー及びキレのあるアクションと笑いの塩梅が絶妙な2作目>爆笑に次ぐ爆笑の1作目>深みの足りないストーリーとクスクス笑い止まりの本作。かなり豪華な俳優陣だっただけにちょっぴり残念。それを差し引いても、63歳ローワン・アトキンソンはハイテク機器に翻弄されて市井の人々に狼藉の限りを尽くす本領発揮のシーンを始めとして衰えを感じさせず、寄席の様に笑い声で包まれる楽しい鑑賞が心地良かった。 [映画館(字幕)] 7点(2018-11-11 01:00:24) |
158. 危険なプロット
《ネタバレ》 ジェルマンの個人授業は、文章力について流石国語教師と思ったのが、妄想を膨らませクロードをけしかける異様さが段々と満ちてくる。教師の風上にも置けない暴走の果ての報いが何とも憐れでファブリス・ルキーニの好演が印象的。エステルもジャンヌもいくら美男子でも16歳の子供相手に情けない。 「しっかりせんかい」 ハラハラして見守った一家の行く末に救われる。なかなか見応えのある良作。 余談ながら画廊の悪趣味極まる作品に唖然「モザイクかけんでエエんかいな」 [DVD(字幕)] 7点(2018-10-14 00:42:55) |
159. ビリー・リンの永遠の一日
全米批評家協会賞受賞作の映画化。劇場公開されなかったというのも頷ける、独善的な米国への冷ややかな視線・ハリウッド映画界への皮肉な眼差しが向けられている作品。女性監督によるリアリティ溢れる反戦映画の秀作。 アン・トッド、アン・バクスター、アン・バンクロフト、アン・マーグレット、アン・ハサウェイ、アン・リー。てっきり女性だと思ったのですが男性でしたか。いや、お恥かしい。 [DVD(字幕)] 7点(2018-10-04 01:50:44) |
160. 僕のワンダフル・ライフ
小学生時分の2度の別れ(病死)に、あれほどの辛い思いは金輪際したくないと、子供達の飼いたい願いを申し訳ないと思いつつ聞けずに今に至ります。イーサンの半世紀に亘る生き様に愛犬とのかかわりを絡めた物語が沁み入り、犬ならではの嗅覚でヒトの思いを感じ取る演出に魅入りました。孫と一緒に観たい作品と言いたいものの、彼が飼いたいと言えば私は反対出来ず・・・・複雑です。 [DVD(字幕)] 7点(2018-09-05 16:24:27) |