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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  風立ちぬ(2013)
完全肯定!  カリオストロから34年、ナウシカから29年、当初の大人も子供もという重圧から開放されてきた近年、創りたいもの自分の好きなものに特化してきた「紅の豚」以降の作品は、宮崎駿の作家性が客を選ぶようになった、特に死にまつわる描写が。  それでもジブリ、客は入るのでいろんな批判的意見も目に付くが、同じく年齢を重ねた自分には常にビタビタはまる。もしかして俺に見せるために創っているのか?などと勘違いしてしまうほど。  煙草をバカスカ吸い、震災の重厚な演出、軍人をアホのように描写、詳細な飛行機設計製作過程の表現、避暑地のドイツ人に忍び寄るもの、特高なんていうバカの扱いと物作り企業のプライド、帰ってこなかった戦闘機と戦争は町の炎上シーンで一瞬、レンズ越の目は歪み、信じられないサナトリウムでの治療から菜穂子が戻った訳、などなど・・・どれも素晴らしい、監督の言いたいことがリアルに伝わり涙が溢れる。  まだまだ良い作品を見せてくれる事を願ってやみません。  ※映画館入場時に渡された、鑑賞後に見てくれと言うかさばる紙切れ、高ぶって開いてみるとau宣伝の上に文章の不可解さ、あれは興ざめ鈴木P、監督の才能を再認識した上で己の仕事に専念してください。
[映画館(邦画)] 9点(2013-07-30 11:04:12)(良:2票)
2.  告白(2010)
凄い映画だ。 下妻からパコまで、どれも大変気に入っていたが、全てを「どっか~ん」とぶっ飛ばすほど、この作品はいい! いままでが予行練習だったかのような、色、動き、話、演技。1シーンに入ってる情報量が多くて、途中、時計を見て1時間経ってないのにびっくり、これはつまらなくて長く感じたのではなく、これだけの時間でこれだけ表現してるのかという事に驚愕した。 教室で蠢く悪魔のようなガキ共、バカ熱血教師、子供を制御できないアホ親、そして教師森口。当然私の立ち位置は森口講師側に居る訳だし現代の子供達の現実をメディアでしか知らない私は少なからずこのような生き物であろうと思ってもいる。 R-15などと言わずに子供達に見てほしい、こんな風に思われていることを。実際高校生風の2,3人が数組観ていたが、皆、押し黙って映画館を後にしていた。 100分ちょっとでこの満足感、すばらしい!
[映画館(邦画)] 9点(2010-06-09 11:53:48)
3.  ガールズ&パンツァー 最終章 第2話
待ちに待った、1+2話4DX鑑賞! いやー本当に面白い、これが体感映画の醍醐味。  このアニメ、敷居の高い人も多かろうとは思うが ぜひ4DXで(MX4Dじゃないよ) 騙されたと思って1回観て欲しい。  感想はストーリーに言及しません 所謂、スポ根、弱小チームがのし上がる系の話を 荒唐無稽な形に仕上げたものだが、こだわりが深くて飽きない  満足度としては(鑑賞順) TVシリーズ:60点、劇場版:70点、劇場版4DX:99点 総集編4DX:80点、最終章1+2、4DX:96点  4DXを得て、この作品は異質の物になったし 4DXありきで、まだ進化しているとさえ思える このシリーズ以外で4DXにハマった作品を観たことがない  「女の子が戦車?ハァ?なんじゃそりゃ、くだらねぇ。」と思わず 先入観を捨てて体験してほしい、新しい映画の形だ。
[映画館(邦画)] 8点(2019-10-18 15:23:55)
4.  ブレードランナー 2049
「メッセージ」が残念な出来だったので心配したが この作品はとても良かった  意外とシンプルなストーリーながら、長さは感じず 世界観に浸れる上手い演出が盛り沢山  大筋の話には疑問も残るが、それを軸とした 人間とは何か、何処へ向かうのか という問題をひしひしと考えさせられる作品 久しぶりに唸るような良作に出会えた  攻殻機動隊を知った今からだと 人間と見分けの付かないものを造るよりロボットで良いし 人間本体を強固にするには義体化で良いと思うが ブレードランナーの世界観では違う方向性 記憶の扱いなどは双方の作品に深みを与えている  これから鑑賞する方にアドバイス HPにある短編3作を先に観ておくことを、強くお勧めする 本来なら作品に含まれて然るべき内容だ(3時間越えへの考慮か) 本編で詳しく語られない背景が映像化されており、出来も素晴らしい  映画を観た!という余韻が残る、満足な一本
[映画館(字幕)] 8点(2017-11-06 11:41:33)
5.  沈黙 ーサイレンスー(2016)
3時間弱、最近観ていない、このテの映画だし、気が重いなぁ 米映画観るたびハズレばっかりなんだよなぁ などと消極的に入手した前売りチケットで足取り重く映画館へ 大きめのスクリーンながら客は4人(平日の20時’17/2/2) これは、苦痛の時間になるのかと覚悟したが。  素晴らしい映画だった 3時間あっという間、息を呑むカメラワーク、メリハリの効いたカット割 演者の気迫、本気度が伝わる演出、OPのサイレンスとEDの自然音 これは凄い映画だ、スコセッシ監督に感謝 私は宗教いう物を信頼していない(漠然と神頼みはします) 祈れば許されるなどと言う考えが、争いを正当化する詭弁ぐらいに思っている  あの状況、心の中で懺悔しながらレリーフを踏む事を神が否定すると思うのか そんなに神という者は心が狭いのか、理解し難いが、事実として認識はしている  一番の悪役である浅野忠信演じる通訳でさえ、役人の仕事をしたまでであり どの人物にも意外と感情移入できる非常に凝った演出が秀逸  ちょっと地味な印象が強いが、多くの人に観てもらいたい秀作です
[映画館(字幕)] 8点(2017-02-03 11:28:42)(良:1票)
6.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 
この世界の片隅に・・・鑑賞後この言葉が心に染み入る。  事前に情報を仕入れすぎたので、いろいろ知っていたことが残念、 それでも、音や間、音楽は実感に勝るもの無し、とても響いた。  のんは素か演技か不明だが、この作品にはピタリとはまった、 女優を続けると大竹しのぶクラスにはなるんじゃなかろうか。  市井の人々が被る、戦争。 呉という場所であり、敵が誰か、状況を理解しながらも日々の生活は続く 苦しくとも、野草を楽しげに料理する描写などが まだまだ序章であることが、後に痛烈に描写されていく後半は衝撃 焼け野原に泣いている子供を置く演出が反戦映画ではない 本当の反戦映画とはこの作品だと思った。  無音で表現された、原爆投下 壮大な社会実験だといわれたこの行為は、多くの犠牲と共に証明された 事実、この後、テロ+アルファ以上の戦争は世界から消えた  本当に、いろんな事を考えてしまう素晴らしい作品だ 鑑賞中は気兼ねなく泣けたが、劇場から駐車場までの途中や 夜、カレー屋での食事中など突然、胸が熱くなる思いに苛まれた かなり、後を引く。2016年1位かも。
[映画館(邦画)] 8点(2016-12-09 10:28:40)(良:1票)
7.  ガールズ&パンツァー 劇場版
見た事の無いものが見れる、自分の知識が足らなければ、自分なりに補いながら見る。 スクリーンに映るものは現実ではないが、その世界観を咀嚼して、没頭するために足を運び、お金を払い暗い小屋に佇む。 それが映画だと思うし、ずっと思っていたはずだが忘れていたのかもしれない。近年アニメを見るようになるまで。  話は王道だし、人物は初見誰も同じに見えるだろうが、立ち位置と個性を与えキャラが立ってくる。(TVシリーズありきだが) でも製作側がいちばん見せたいものは、重量物のリアルな動きなのだろう。  それでもその世界でのストーリー展開を見ているうちに、グイグイ引き込まれる、カメラは動き回り、カットも多い、 実際に聞いたことも無いが音もリアルだと思えてくる、メリハリの効いた演出に大満足となるエンディング。 主人公たちが友情を得て苦難に打ち勝つという、手垢の付きまくった大筋ながら、それをこんなに面白く仕上げられる事に感動さえ覚える。  モノクロ調で暗く、スローモーションを多用する実写映画は大いに参考にすべきだ。  追記’16/6/3 なにかと評判なので見逃していた4DXに挑んできた。初の4DXだったが、体験する価値あり! 4DX用の演出は製作サイドが行ったのだろうか?シンクロ率が高くて臨場感がハンパ無い 次第に慣れても来るし、ストーリーは熟知だが、それでもカチューシャ雨のシーンや 大きく戦車が傾くシーンなど身構えるほどの感覚、これはかなりのもの。  4DXに特化した作品なら+¥1,000も高くない、劇場に行く楽しみが増えました。
[映画館(邦画)] 8点(2015-12-07 10:29:49)(良:1票)
8.  劇場版 蒼き鋼のアルペジオ アルス・ノヴァ Cadenza
これは、とても面白い。  原作は未読で(連載は続いているようだが)TVシリーズ、劇場版DC後半と、 テンションの上がる展開を見せられて、期待度MAXでの観賞となったCadenza。  結果、大満足の内容だった。 原作がどうなっているかは知らないが、終わっちゃったよこの話。  今までの伏線を、回収するストーリーの中に、ラストへ向けての盛り上がり 引き込まれる展開とキャラの立て方のうまさ、 こんなにラストが決まった映画を最近観てない気がする  上江州氏の脚本能力を岸監督が全面的に信頼しての成せる業か 完全停滞中の日本映画、映像表現のみで脚本の弱い米映画 ハリウッドはこの話を買い取って実写化すべきだ。 それほど日本のアニメクリエイターの中には逸材が多いと思う  この歳までいろんな映画を観てきたがホント最近アニメの比率が多くなった 冷静に判断しての結果だから仕方ないか。
[映画館(邦画)] 8点(2015-10-26 10:46:56)
9.  マッドマックス 怒りのデス・ロード
最高にテンション上がった。  あまり考えなくて良いだろうと思い、体感するために農道を走り成田IMAXへ・・・ これが大正解!!  久々にスゴいものを見せてもらった これだけの映像ならストーリーなんて、目的さえあれば、あれこれ言わない 面白くなるならなんでもブチ込む、それがこの映画なのだ  AKIRAだったり北斗だったりするものを実写で観れるのだから 洋画のパワーは流石だ、3Dも上手く使われてる  日本にはアニメでいい素材がいっぱいある ハリウッドはこれを買い付けアレンジして実写化するのが役割だと思うけどな~
[映画館(字幕)] 8点(2015-07-01 17:29:32)
10.  劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語
ほとほと感心する。  TV版ありきの作品だが50歳のオッサンには辛い前半の緩み具合からの、大展開。  意図してかどうかは不明だが、TV版に仕込んであった深読み設定を解消するとても鋭いストーリー、中盤以降はグイグイ引き込まれる。  TV版でのOPや、反逆の前半などパッと見、敬遠されるレベル、しかし、これが終盤、鬼のように効いてくる、お見事!  他のレビューでも書いたが、実写映画の脚本は大いに参考にすべきだ、アニメに負けてるぞ。
[DVD(邦画)] 8点(2015-02-19 08:21:50)
11.  地獄でなぜ悪い
園子温・・どれだけ映画に熱いんだ。もう、面白くて堪りません。 役者が良い、それこそ名前も知らないFボンバーズのメンバーや後ろにいる組員までみんな映画が大好きなんじゃない?「この映画絶対面白くなるよ」と思って演じてるのが観ているこっちに伝わるぐらい良い。 この話、映画監督として一生に1度しか撮れない内容だと解っているからか、全てをブチ込んでやるぞ!の意気込みが凄い、そして実際ブチ込まれていた、後に何も残らないほどに。 無名時代の園子温が主役も無名のキャストで撮っていたら、とてもダサくて臭い映画だったろうが、これだけの役者を揃えてこの企画を実現できる大監督になったのだろう事が、とても素晴らしいと思える。 もしかしたら意図があるのかもしれないが、返り血のないCG血しぶきがとても不自然だったのがちょっと不満。それ以外は2013年度上位ランク堂々入賞の傑作でした。
[映画館(邦画)] 8点(2013-10-09 13:45:14)(良:1票)
12.  横道世之介
とても良い映画。 沖田修一監督まだ若いのにハズレ無し!なおかつどんどん上手くなっている。80年代の新宿などあれはCGなのか? 予備知識でダラダラの青春映画だったら嫌だなぁ~と思っていたが、15年後との時間を挟みながらのどかに、ほほえましく進む話に、”なるほどそういう感じで行くのね、それじゃあ普通だな”と思わせておいてから、後半入口での衝撃事実!これには参った。壮大な布石、世之介に関わった全ての人物のエピソードが涙腺を刺激する。 過去は青春の1コマで15年経ちそれぞれの道を歩んでいるが、ふと思い出した時の世之介の愛おしさは笑い、そして泣ける。 スイカを2つに分けるシーンの素っぷり(あれは演技か?)雪のシーンの印象と共に忘れられない映画になりました。160分は長くない。
[映画館(邦画)] 8点(2013-02-27 10:13:57)
13.  桐島、部活やめるってよ
映画を観てから数日経った。思い出したりネットで予告編を観直す度に、この映画って相当面白いと感じる。 予告編にある日本映画史に残る圧巻のグランドフィナーレではなかったが、とてもよく出来ている。 大人の社会より厳しいとも思える彼らの世界は、狭い蜘蛛の巣のようなロープの上でバランスを常にとっている、通常はやや弛みがありショックを吸収できるが、些細な、桐島が部活をやめた如きの事で、一部のロープがピンと張られ、振動が全体に伝わってしまう、緊張を緩めるものはおらず、皆が張り詰めた上に立つことになるが・・・ 神木君の演技は安定したものだが、野球部の先輩などこっちがピリッとする演出、一人自分を見つめ直す帰宅部の彼をラストに見せたのもうまい。 大作ではないが記憶に残る映画っぽい良い作品。
[映画館(邦画)] 8点(2012-08-20 10:36:32)
14.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 
凄い、もうビックリ! 単品の作品としては、ジョーカー>ライジング>ビギンズの順だが3部作総合としてこの作品の点数を最上とします。 他の多くの米アクション映画とは一線を画す出来栄え、前2作による十分なフリを最高に生かす伝説の終結。165分がまったく長く感じられない、これはもう映画史に残る。 予告編を観ていても全然大丈夫、はるかに上回る本編、ベインのヤツが無茶苦茶しやがるので街はニューヨーク1997状態、さすがに心配になった。 なぜあんなに仲間がいるのか?、一気に破産って?、彼を殺さず長期放置?、氷の上平気なの?、などの事にはあえてツッコミません、楽しめたから。 ラスト、バットマンにナイフを突き立てた人物も意外だったし、後日談もモヤッとするがこれ以上の続編が無い事を祈ります。 この監督、結構脚本に穴が多いけど、これだけ見せる映像に仕上がると帳消しに出来る力強さがある、次回作も期待。
[映画館(字幕)] 8点(2012-07-31 11:01:54)
15.  おおかみこどもの雨と雪
心に染み入る。 まるで実写を画に起こしたような繊細画像、自然が映る背景など画面全体のどこも微妙に揺れ動いている、凄い。何か特殊な手法でもあるのか?例によってカットバックの雲もモクモク動いている。登場する人物以外は通行人でさえリアルに描く、話に関わる者だけが感情の多いアニメチックになりよく引き立っている。 以前ポニョを観た時もそうだったが前半部、特に感動するシーンでもないのに涙が溢れてくる、何故だか自分でも解らない。 シングルマザーの子育て記と言ってしまえばそれまでだが、気持ちが入ってしまっているこちらは、はしゃいだり、困ったり、悩んだり季節が移り変わる風景と共に気持ちが昂る、そして雪と雨の成長による変化を感じ「あぁこれは別れが来てしまうんじゃないか、もっと観ていたいのに~」と思い結論を待たず、すでに目頭が熱い。 観終わって思うが、悪い人が出てこない上に、花、雪、雨、の他に村人にも感情移入している自分がいて、それぞれの立場で苦悩や楽しみ、応援までしている。 完全にやられちゃった感満載の良い映画でした。エンディング曲にサマーウォーズぐらいの余韻があれば完璧だったのになぁ。
[映画館(邦画)] 8点(2012-07-25 11:08:01)
16.  キツツキと雨
スケールは大きくないが、しっかりした映画、とても好感が持てる。 年齢を重ねた者は若者に触発され、若者は年配者により大きく成長する。時に笑いを交え、時に絶妙な間で物語に引き込んで行く丁寧な演出が効く。 若者とは監督と倅だが、年配者はそれ以外の全員だ、皆演技が上手く、観ていて堪らなくなるほど楽しい2時間。 じんわり余韻が残るし、思い出してほくそ笑むシーンも多い(風呂場で演出の案を練る2人の腰に巻いたタオルの前がポッコリしてるのなんて、とても映画的)やっぱり映画っていいねェ~と思わせてくれる良作でした。
[映画館(邦画)] 8点(2012-02-22 16:51:36)(良:1票)
17.  八日目の蝉
泣けるレベルじゃない、中盤以降から嗚咽が止まらない。DVDで良かった、映画館で醜態を晒したかと思うとチトこっ恥ずかしい。 実親の元に戻った後、気まずくなり関西弁で「お母さんごめんなさい!」と連呼する少女に、この物語の多くは集約されている。 そして小池栄子!なにもそこまでと思うような込み入った役作り、振る舞いだけでなく途中でその訳も解るのだが、それを納得させるに十分な演技力、素晴らしい。肝心なときには主役に画面を譲って小さくフレームから消えてゆく演出にも泣ける。 いろんなシーンが記憶に残るとても良い映画。2011年で1番かも。
[DVD(邦画)] 8点(2011-11-21 10:26:07)(良:1票)
18.  一命
「切腹」を未見なので、この映画の素直な感想ですが、非常に良かった。 一見ミスマッチかと思われた、海老蔵の演技も時代劇中ではピタリとハマリ、満島ひかりのパッチリした目も静かな演技で違和感無し、竹中は抑えた演技で見事に脇を支え、役所は堂々たるもの、青木、新井、浪岡も一瞬見せる表情が命の役を上手く演じた、瑛太は一番役に合っている感じ、皆上手い大満足。 緊迫した静かな演出でドップリ引きこまれ最後まで釘付けだった。 津雲(海老蔵)の言い分も解るが、斉藤(役所)の言っている事の方が正論ではある、しかしそれでも捨てられなかった武士の魂に対する自分への怒りが、命に代えてまで主張をし剣の腕のみを存分に見せつけることで侍の最期とした、結果若者3人は十分追い込まれた訳だが、太平の世に戦闘が本来の仕事である武士という職業、そこにある不条理を目の当りにさせられる、お見事。 上映スケジュール的に2Dでの観賞、引きの町並みなど3D向きのアングルが多々あったがそれほど気にならず楽しめた。
[映画館(邦画)] 8点(2011-10-21 11:10:01)
19.  マイ・バック・ページ
良い映画。 あの時代を実体験しているわけではないが、はっきりと時代が感じられる。 敗戦しそれでも10数年で高度成長期、オリンピックが開催され、新しい文化がはびこる、若者はパワーをぶつける場所を求め体制や権力などという明確でないものに無駄な力を行使する、それをやり過ごした者たちが大人となり今の日本の形を作った、バブルが来て崩壊し、そしてその大人達は今、多くを語らない。 戦後の日本にとって完全にひとつの時代を作った世代、善し悪しはともかく大事な通過儀礼だったのではないか、その後の日本は緩やかに衰退するばかりだ。 今と違い選ばれたものが大学へ行ける時代、その優秀な人たちが起こした顛末には国の成長という意味で重要であり深く感銘を受ける。 妻夫木、松山の演技もさることながら、周りの役者の自然さにも唸るばかり、特に妻夫木の先輩の人、とてもいい感じ。 時代を乗り越えたとして、最後に妻夫木が流した涙の意味は深い。
[映画館(邦画)] 8点(2011-06-02 10:13:27)
20.  ヒーローショー
私はジャルジャルの芸も顔も知らなかったし、その他の役者もほとんど知らない、選挙運動をしてるのが「ガキ帝国」のあしたのジョーだなーぐらい。 だが、この映画にとって役者の知名度は全く意味が無い、意味があってはならないのだ。 かなり好みの「ガキ帝国」だったが、あのころ井筒も若かった。私も若かった。映画へぶつける思いが観ているこちらにビシビシ伝わって、かなり体温を上げて原宿のシネマプラセットを出た思い出がよみがえる、しかし井筒がその後に撮った映画は体温の上らないものばかり、つまらなくは無いが・・・程度。 そしてパワーを取り戻すべく「ヒーローショー」に挑んだのだろうか。監督としての腕は上り、演出は秀逸。しかし昔と違うのが重ねた年齢なのか、うまいのだ。「ガキ帝国」で楽しげだった殴り合いが「ヒーローショー」では痛い。「バカだけどしょうがねーなー」だったガキ共が「バカでどうしようもねーなー」となり。「そんな事、本当にあるのか?」だったシーンが「あるよな、今時こういうの」になり。「ちょっと笑えるシーン入れとくか」の間合いが「このまま押しで十分」などなど。それなのに昔以上に体温を上げて映画館を送り出してくれた。いろんな意味で本当に心に残る映画だ。 復讐劇の顛末などちゃんと回収ない所は、予定通りの演出だろうし気にならない。 今後活躍するだろう全ての役者に、そして「S・O・S」と警報を発して幕を引いた凄腕監督に敬意を表します。 ただ問題は集客力、私の行きつけのシネコンでは公開1週目の木曜18時で私含め5人、2週目には1日1回上映に変更と、この作品が多くの人の目に触れず消え去るのかと思うと残念でならない。
[映画館(邦画)] 8点(2010-06-07 13:31:30)
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