1. レオン/完全版
「凶暴な純愛」というと、つい「ポンヌフの恋人」までのレオス・カラックスを思い出す。とはいえ、確かにナタリー・ポートマンは危ういほどに美しいけれど、そこに(監督の)偏執的な愛までは感じられず、なんつーかあまりにフツーすぎ健全すぎておもしろくないんだな。御伽噺を計算ずくの演出で見せ切る手腕は上手いとは思うけれど、なんだかフランス版ブラッカイマー作品を見てるような印象。 5点(2004-11-14 22:10:34) |
2. セブン・イヤーズ・イン・チベット
真面目に作られていることは伝わってくるのですが、いかんせん映画としては地味、というか深みがない。ただ、チベットロケが中国に許可されなかったという事実も含め、政治に対する様々な思いを呼び起こす作品ではあります。 [DVD(字幕)] 7点(2004-10-19 23:32:23) |
3. ショーシャンクの空に
な、なんか後味が良すぎて後味悪い。と夫に言ったところ、「これはその爽やかさがいいんだよ!」と強く主張されました。ついどこかにどんでん返しがあるんじゃないかとか、実はこのお話はベッドで眠っているレッドの夢だったってオチがあるんじゃないかとか、最後の最後にお墓から手が出てくるんじゃないかとか、そんな風に身構えてしまう私は汚れているのかもしれません。いやでもおもしろい映画でしたよ。うん。 7点(2004-10-19 23:09:47)(笑:1票) (良:1票) |
4. 蝿の王
狩猟隊の少年たちが、互いの顔に豚の血を塗りつけるシーンがなんともエロティック。これはもしかしてやおい系映画ですか?それともイギリス映画のお家芸ですか?全体的には、圧倒的な文体の力で読ませる原作に対して(まぁノーベル文学賞作家だしな…)、ただストーリーを表面的に映像化しただけの印象。また、サイモンと蝿の王との対話のエピソードが省かれているために、サイモン=唯一の無垢なる魂という面が際立たず、その死によって少年たちが蝿の王=悪魔に絡み取られていくという因果律が見えなくなっている。ま、でもジャックの美少年っぷりを堪能できたからいいか。 4点(2004-07-10 14:33:43)(良:2票) |
5. ザ・ワイルド
うわ、このグリズリー本物だよ。あとホプキンスがおいしすぎです。ボールドウィンがかすんじゃってるし。二人の役達者による心理ドラマもきちんと描かれていて、気楽に見る娯楽作品としては悪くない出来。 6点(2004-06-26 08:55:01) |
6. 誘う女(1995・米)
ニコールはこういう頭のゆるい悪役がよく似合う。メイクのビミョーさ加減やAV女優が無理してストーリー部分を演じているような芝居臭さも、役柄にマッチしていると言えば言える。もっとおもしろく作れたはずなのに、そんなニコールばかりが目に付いてしまうというある意味カワイソウな映画。 3点(2004-06-26 07:43:33) |
7. ブレイブハート
これ、イザベラとの絡みやヨーク攻略はフィクションなんですよね?その時点でそれはどーよ、と言いたい。てゆかメル・ギブソン俺様すぎ。むしろ徹底的にブルース伯爵視点から描いた方がおもしろかった気がする。(「アマデウス」の成功は、モーツァルトをサリエリ視点から語る、という設定にあった。)題材的に面白い作品になったはずなだけに、残念。 4点(2004-06-16 09:48:19) |
8. シコふんじゃった。
映画として相撲を撮るのは、セックス描写を撮るのに近い。その点、この作品は小津を模したピンク映画を撮った周防監督ならではの才気を堪能できる。という小難しいことを抜きにしても、素直に面白い映画です。 9点(2004-06-09 07:28:06) |
9. 羊たちの沈黙
素晴らしい出来。原作からの期待を裏切られなかった、数少ない作品のひとつ。猟奇的殺人を扱っている内容にもかかわらず、知的かつ気品ある印象なのは、ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスの力も大きいか。傑作です。 10点(2004-06-08 14:11:26) |
10. フェノミナン
《ネタバレ》 トラボルタ!こんな役もできたのね!意外にはまってるような。ただ、ストーリーが中途半端。コミカル&ファンタジックな前半と、主人公の死を見つめつつ淡々と展開する後半とが、うまくかみあっていない印象。念動力まで出しておいて、落としどころが脳腫瘍と死ってのはどーかと。田舎の生活ぶりや、主人公が友人のためにこっそりキューピットになるエピソードなど、魅力的な部分も多い作品なんだけどね。 5点(2004-06-08 13:02:05) |
11. 12人の怒れる男/評決の行方(1997)<TVM>
名作オリジナルの良質なリメイク。有罪証拠への疑問を取り上げていく際、下手な再現シーンなんかが挿入されちゃったらどうしよう、なんて見る前に心配していたんですが、その点もオリジナルを忠実に踏襲していてよかったよかった。舞台と人物が超限定された非映画的設定、という作品の醍醐味がちゃんと楽しめます。まぁ、オリジナルに忠実すぎて、リメイクの必要があったのか?という話もないではありませんが…。 8点(2004-06-08 12:42:16) |
12. スピード(1994)
展開のスピードもいい、キアヌもサンドラもいい。かなりおもしろいんだけど、ただ、ところどころで「ありえねぇ!」っぷりが気になってしまう。「そんだけぶつけたらスピード落ちるだろう?」とか「ジャンプの角度変わってない?」とか「なんで脱線したのに地下鉄の電気ついてんだ?」とか。私的には微妙な評価です。 7点(2004-06-01 06:11:04) |
13. マトリックス
ストーリー自体には全く接点はないのに、「これはまさにニューロマンサーだ!」と思わせる。その1点だけでも、充分に傑作としての価値がある。 10点(2004-04-02 17:59:01) |
14. 救命士
「タクシードライバー」の再来を期待していたのに、ただ冗長なだけだった。絵の雰囲気もカメラワークもニコラス・ケイジのキレ具合も悪くないんだけどなぁ。内面に張り詰めたサスペンスがない、とでも言うのか。残念。 4点(2004-03-24 10:04:56) |
15. ブレア・ウィッチ・プロジェクト
「1カメ映画」という制作上の制約を、簡単に緩くしてしまっているという印象。カメラを持つ人物がコロコロ変わるのは安易では?それが気になるせいか、ラストも緊張感が薄れてしまった。ホラーとしての内容自体もありがち。よって1点。あと、宣伝のアイデアにプラス1点。 2点(2004-03-24 09:36:20) |