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今や日本のヤクザ映画はこの人しか撮れないのかと思えるほどの話題作の続編ではあるが、前作ほどのテンションは維持できなかった印象。前作では山王会の中での「狐と狸の化かし合い」が、今作では「関西花菱会」を巻き込んでの「化かし合い」になったわけだが、今作は舞台回しとして刑事の片岡が小賢しく動き回り、最後は自業自得で報いを受けました…という話といってしまえば端折りすぎか。なぜなら片岡が動かなかったら、恐らく何の事件も起こらなかっただろうから。山王会若頭にのし上がった石原の異常なキレ具合も不自然だし、もうちょっとヤクザも賢いと思わせないとリアリティに欠けるだろう。とはいえ、何の躊躇もなく暗殺しまくるシーンは相変わらずだし、一見ヤクザっぽくない俳優がヤクザ役で起用されているミスマッチ感は逆に本作のユニークなところだ。また、このヤワな時代に命をかけて筋を通そうとする「ヤクザ」という生き方の虚しさ、そして弱い者には強く出て強いものにはへつらう滑稽さは十分に描かれている。次作もありそうな終わり方だったが、今度は韓国マフィアを巻き込んでのアジア編でも作ったら面白いかも…。
【田吾作】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-08-12 15:56:58)
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