1. 塔の上のラプンツェル
「アナと雪の女王」を観た後にこちらを再見したのですが、あらためてこの映画のすごさを思い知りました。 会話のセンスや気の利いたユーモア、何より目を離せない完璧なストーリー展開は「アナと雪の女王」では足元にも及びません。特にストーリーは…アナは穴だらけすぎて…って駄洒落言ってる場合じゃないっす。 アナが上回るのは、楽曲と吹替え声優の質くらいしか思いつかないです。 欠点らしい欠点がなくほとんど非の打ち所のない完璧な出来の本映画は現代のアニメーション映画の金字塔と言って過言ではないと思います。いえ、断言します。現代アニメーション映画の金字塔です。断言しました。やりました。僕だってやるときはやります。 そもそも映画とは人に夢と希望を与えるべきものだ、と僕は思っているのですが、その映画としての魅力が目一杯に詰め込まれすぎた宝石箱のような素敵な映画です。 本当に大好きです、この映画。 (というレビューを書いてるのが50歳の男性だという怖さったらもう!) [CS・衛星(字幕)] 10点(2013-10-17 21:38:41)(良:1票) |
2. ドリーム
《ネタバレ》 ケビンコスナー演じる気概溢れる上司、ハートがイケメンな宇宙飛行士、自覚なき差別を振りかざすキルスティンダンスト、そしてキャサリン直上のステレオタイプでわかりやすい嫌なリーダー…と何しろそれぞれの役どころがわかりやすすぎるのがまずこの映画を成功させている一因。 「この人はどんな人なんだろう?」なんて悩む必要ナッシング! 劇中には良い奴と嫌な奴しか存在せず、そして嫌な奴は最後は折れるという安心の展開に観客は喝采を送るわけです。 キャストがわかりやすければ演出もわかりやすく、例えばそれまでずっとキャサリンが走り回されていた「白人棟」と「黒人棟」の間を、いざキャサリンが求められたときについにそこを逆に白人男性が走るっていう。 いやぁなんてわかりやすい演出なんでしょうか。 そして、そういうわかりやすい演出、わかりやすいキャラクターで描かれる物語だからこそ、この物語は誰でもが理解できて誰もが喝采を送れる素晴らしいものになっているんだと思います。 またこの映画のようなテーマを扱う場合、とかくシリアスで重苦しい話になりがちですが、私のようにその手の映画を「つまらない」と嫌う人間もいるわけで、そういう人でも広く楽しめるように作ったことはすばらしいと思います。 私は試写会で観たのですが、上映後、客から自然に拍手が起きていました。 試写会のあと拍手が起きる事はごく稀にあるのですが、しかしとてもめずらしく(20本に1本程度?)、本当にいい映画でしかそんな事は起きません。 その事実だけを見ても、この映画が多くの人に受け入れられる本当にいい映画だという事がわかると思います。 このような素敵な映画が沢山作られ、それを多くの人が観てくれることを切に願います。 [試写会(字幕)] 9点(2017-09-20 14:26:01)(良:1票) |
3. トレマーズ4
《ネタバレ》 トレマーズは傑作の1と比べると続編のパワーダウンはいかんともしがたく、どんどんダメ映画になっていくわけですが、しかし期待せずに観た4はびっくり驚きの良作でした。 世界観をガラリと変えて100年以上前にバックトウザ過去、登場人物も変えた事で映画自体も全くの別物になっていて、オーソドックスな西部化物映画としては屈指の出来ではないでしょうか。 例えば、これよりよほど大作の「カウボーイ&エイリアン」なんかの100倍くらいは面白い映画になっています。 この映画のどこがいいかというと、何より基本に忠実なベタベタなストーリーをきっちりやり切っているところにつきます。 基本は大事って事ですね。 細かいギャグのキレもいいですし(「中国では家の中で銃なんか誰も撃たない!」「誰も銃もってないからね」とか)、未来にグラボイズの記録が残ってない事も理由付けがされていますし、1の呪縛を解き放って新しく作り直したこちらは(映画の毛色こそ違いますが)1にも負けないほどの傑作だと思います。 主役の彼は、先祖という設定なわけですが(地下室作るとか言ってますしね)ちょっと芝居(と衣装)を変えると同じ人でもこんなに雰囲気変わるんだな、と思わせてくれます。 BTTF3でたとえばビフあたりがほとんど同じ人なのとは好対照。 シリーズで順位をつけるなら、1>4>>>2>3 というところでしょうか。 1,4は間違いなく他人におすすめできる傑作で、2,3は別に見なくてもいい、というわかりやすい差になっていると思います。 ここの評価を見ると低評価なのですが、内訳をみるとなぜか設定を理解してない人が結構いてその方が低評価をつけているようなので、それを切り離せば平均点はかなり上になる計算ですし。 [地上波(吹替)] 8点(2016-12-17 10:47:55) |
4. ドーン・オブ・ザ・デッド
アマプラで配信されていたので久しぶりに再見したのですが、当時無料で公開されていた冒頭10分部分、今観てもとんでもなく面白いんですよね。 娯楽映画の鑑。 結局のところザックスナイダーの最高傑作ってこれのような気がします。最初にして最高、ですね。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-02 16:11:53) |
5. トイ・ストーリー4
トイストーリーシリーズは、個人的にはあまり刺さらないシリーズで、PIXERのアニメの中では「中の中」くらいの出来のシリーズという評価です。 当然、シリーズに思い入れもないので、一部で話題になった「4はトラウマ」みたいな話は(理由はネットで読みましたが)理解できません。 個人的には3も4も(1も2も)面白さとしてはだいたい同じくらいでざっくり7点前後の作品群です。 またウッディが仲間の元に戻っても「いつまで同じ事やってるの?」という話にしかならないし、製作サイドがここらで路線変更するのはまぁ当然かな…と個人的には思いました。 大人になると子供の頃と言ってる事が変わるのは良くある話だし。 以前「結婚するまで処女でいる」と宣言していた純愛指向の知人女性がいたのですが、彼氏にいろいろ教えられてからは人前でエロのよさを熱く語る人に変わり果ててました。主義主張なんてそんなもんですよ。 [地上波(吹替)] 7点(2022-06-26 19:00:09)(良:1票) |
6. ドン・ジョン
映画の冒頭部、初体験リッジモンドハイのフィービーケイツがプールから上がるシーンが出てきて「おお!おっぱう出すのか」と思いきやそれっきり。 ひどいよ!! 初体験リッジモンドハイはあそこからおっぱいだすじゃん!!!おあずけかよ!! ところで初体験リッジモンドハイのフイービイケイツの吹き替えって堀江美津子(アニソン歌手)がやってたって知ってました? ってドンジョン関係ないよ! [インターネット(字幕)] 7点(2019-08-06 17:30:13) |
7. ドラゴン・タトゥーの女
《ネタバレ》 原作未読、オリジナル未見です。 見た後で知ったんですが、これリズベットが主人公のシリーズ物なんですね。 さてさて、映画を観ていれば殺されたと言われている娘が生きているのは割と序盤で気づきますし、そうなると親類と一切連絡をとらないロンドンの彼女がその正体なんだろうなぁ、という事も想像できますから、それが解き明かされるところまでは「まぁそんな感じだよね」という予想の範疇の展開でした。 予想外だったのは、事件が解決した…と思われてからで、映画中では短い時間ながらリズペット大活躍であれよあれよと20憶ユーロを手にいれちゃうわけです。 (ちなみにそのために投資だと称して5万クローネを借りますが、これ日本円で60万円くらいですね。投資効率いいな!) リズペット、いわゆる「天才サヴァン」キャラで、ドラマや小説にちょくちょく出てくるステレオタイプなキャラなんですが、それにしてもスーパーマンすぎます。 すげーな、リズペット…と思って見ているとラストでまさかの展開。 なるほど(軽めにいって)情緒不安定なお嬢さんですから、ちょっと気に入らないとあぁなっちゃうわけですね。 それにリズペット主役であれば、彼との関係もあそこで終わらないと次に続きません。 一見ダニエルクレイグの映画かと思わせといて(だってポスターというかパッケージ写真もそうですよね)、実は終始リズペットが主役だという、そこが個人的には一番びっくりした、そんな映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-01 14:50:43) |
8. トゥー・ウィークス・ノーティス
《ネタバレ》 2017年の今、この映画を観て一番びっくりすることは、ナチュラルにトランプ(本人)が出演してる事でしょう。 何しろ突然登場するので「うわ、トランプだよ!」とびっくりするわけです。 さて、この手の恋愛コメディというのは作る上で意外と難しい作品群だと思います。 何しろ性格や環境が真逆に近い男女が序盤に登場した時点で、途中反発したりしながら最後にはこの2人がくっつくんだな、と誰でもわかりますし(というかくっつかないと客は許しません)、1行で要点をまとめようとすると、ほとんどの恋愛コメディ映画はみんな同じストーリーになっちゃうわけです。 そんな「基本的には同じストーリーの」映画群の中で、その映画ならではの独自の色を出していかないといけないわけで、これはなかなか大変だと思うわけです。 そして本映画なんですが、そんな映画群の中では中の上、「ラブコメとして十分に面白いけどそれ以上ではない」というなかなか微妙なラインに収まっていてこのジャンルの映画のむつかしさを痛感させてくれるわけです。 個人的に面白いと思ったことはちょいちょい話に出てくる過激平和主義団体のグリンピース、この映画での描かれっぷりを見る限りアメリカでも一般観客的視点では「あいつらはちょっとなぁ」と思われてるんでしょうね。 なんとなく日本人は嫌ってても西洋では好意的に受け止められているんだろうなぁ、と思っていただけにちょっと面白い発見でした。 映画の内容に全く触れないのもあれですから、ちょっとだけ書くと、ときどき出てくるヒロインの両親、これって主人公達に自覚はないようですが、実は劇中の主人公とヒロインに極めて似てるんですよね。 「結局、好みのタイプって自分の親に影響受けるんだよね」というのはよく言われる事ですが、まさにそう描かれていて、主人公達も多分こんな感じの夫婦になるんだろうな、と想像させてくれるようになっています。 この映画で残念な点は、ラスト近辺ですね。 あまりに盛り上がりにかけます。 恋愛映画のクライマックスは、基本的にお約束のストーリーの中で観客が期待する一番大事なシーンなわけですから、もうちょっとドラマチックな演出でいけたと思うんですが…この映画は地味すぎるんですよね。そこが本当に残念です。 さて点数ですが、きわめて個人的な事ですが、私は「目を隠せばヒューグラントに似てる」と何人かに言われてた事があります。 なので彼が出ている映画を悪く言う事は基本的にはないわけです。 という事でこの映画に対する私の点は少し甘いかもしれません。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-12-31 13:22:59) |
9. 特攻野郎Aチーム THE MOVIE
娯楽映画として非常によくできた作品。 オリジナルの特攻野郎Aチームのキャラ立てがうまかったという事になるわけですが、とにかく主役4人のキャラがすばらしいし、アクションシーンも単なるアクションではなくユーモア満載で一ひねり二ひねりが効いていてとにかく面白い。 映画の最後まで飽きずに魅せてくれる本作はアクション娯楽映画としてはほとんど非の打ちどころがない出来の映画だと思いま…あ、お色気シーンが皆無でした。 これはいけません。ほんといけませんよ。 せっかくのジェシカビール出演なんですから、もうちょっとエロい恰好を…って、あれ?なんかこれステルスのレビューにも同じ事を書いた気がします。 たのむよハリウッド、ジェシカビールにはエロい恰好させてくれよ!マジたのむ!! とりあえずエロ要素皆無というのは娯楽的にはとてもまずい(←個人的な見解)ので減点は避けられません。残念! さて、本映画がこれだけユーモアタップリで明るく楽しいアクション映画だったわですから、同じ監督&主演で作られた次回作「THE GREY 凍える太陽」にもなんか期待しちゃうわけですが…いやまさかあんなに地味で重苦しくて暗い映画になろうとは。 当然エロいサービスシーンもない…どころかあちらは女性が出演すらしてないんだよ!もうだめだよ! [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-22 23:37:32)(笑:1票) |
10. 隣のヒットマン
《ネタバレ》 これどなたかも書いてますけど、日本的なボケツッコミの感覚のコメディなんですよね。 あちらのコメディでは意外とめずらしいパターンですが、日本人にはなじみやすいんじゃないでしょうか。 観る前は「隣に越してきた善良そうな男が実は実は凄腕の殺し屋だった」という水戸黄門的な話なのかと思っていたのですが、実際には開始早々から「こいつ殺し屋だ!」と主人公が慌てふためく想定外の展開。 そしてさすが殺し屋。驚くほど簡単に人を殺します。 これで主人公が殺されなかったのは本当に紙一重の運と人徳だったんだろうな、と。 映画を観た後の後味も良くて気軽に観られるコメディ映画の意外な佳作だと思います。 [地上波(吹替)] 7点(2017-01-11 00:13:45) |
11. トイ・ストーリー3
《ネタバレ》 僕にとっては「普通におもしろいピクサーアニメ」でそれ以上ではありません。 しかしこの映画の感想などを読むと「号泣した」とか言うのが多いんですよね。 あのラストの決断(別れ)で号泣とか。 でもあのラストシーン、私は、まぁやっぱそうなるよね、としか思わなかったんですよね。 こう書くと、僕が普段映画とかで泣かない人間なのか…と思うかもしれませんが、しかし僕は映画ではわりと簡単に泣いてしまうタイプです。驚くほどすぐ泣きますw ピクサーでも例えばモンスターズインクのラスト数分を見せられると(もう何回観たかわかりませんが)いまだに涙がにじんでしまいますし、つい最近では恥ずかしながら「君の名は。」でも泣いてしまいました。映画館で泣くのはいろいろ困るから嫌いなんですが… そんな僕がこの映画では泣かなかったのは、たぶんこの映画が僕の泣きポイントとずれていたのでしょう。 人が映画を観て泣く場合、そこには強烈な感情移入があるからなのですが、このトイストーリーシリーズは僕にとってあくまでもよくできた娯楽映画であって、感情移入して心が震えてしまうような映画ではないという事でしょう。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2016-11-06 22:55:26) |
12. トゥルーライズ
「漫画のよう」という表現がぴったりくるコメディタッチな豪華絢爛アクション巨編。 そういえば一昔前はこういう無駄に豪華で陽気なエンターテイメント映画って結構沢山あった気がするのですが、最近はあまり見かけなくなりましたね。たまにあったと思ったら無駄なカーチェイスシーンでおなじみの某製作者のものばかり。 その最大の理由は例の9.11にあるわけで、今やテロリストを題材にしてこんな能天気な映画を作ることは不可能ですから、今となっては貴重な映画でもあるわけです。素直に肩の力を抜いて楽しむのが吉。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-09 10:20:39) |
13. 鳥(1963)
元祖動物パニック物といいますか、相手がたわいない鳥だけに結構怖いといいますか。 鳥って、一見かわいいように見えて、目を見ると無感情で怖いんですよね。 (猫やら犬やらには表情(感情)が見えますが、鳥は目に表情がないので) その鳥の無機質なこわさが、映画全体に流れる無機質で淡々としたトーンとうまくマッチしていたかと思います。 なんの解決もしてないのも一貫して淡々無機質な感じにマッチしてグー。 7点(2003-12-22 10:20:28) |
14. トレマーズ
これぞB級SF。単純に面白いっす。素直にバカになって見ればよし。 7点(2003-11-18 00:37:35) |
15. 21ブリッジ
《ネタバレ》 これ原題も21ブリッジなんですが、21ブリッジほとんど関係ありません。 このストーリーでも撮り方とかを工夫すればもっと面白くなったと思うんですけど、なんか微妙にダメです。 今どきのクライムムービーらしく90分程度のコンパクトな尺の映画なんですが、随所に冗長なシーンがあるんですよ。 それは劇中のただ歩くシーンとか逃走のシーンとかなんですが「え、そこそんなに尺いる?」ってシーンがちょいちょい冗長なんです。 そのおかげで特に後半、非常にテンポが悪くなっています。尺が短いんだから、もっと有効な時間の使い方しろや、と。 例えばこの手の警察腐敗ものに定番の「誰が味方で信用できるのか」とかそういう要素が劇中で皆無なわけで、この設定でその要素を無くすのは面白さという意味で致命的なんじゃないですかね?と思ったり。 あと意味深に出るくせにまったく意味がない自己満演出もちょいちょいあって、例えば劇中でタイムスタンプが表示されますけど、これもタイトルの21ブリッジ同様まったく意味がないんですよね。ただ雰囲気だけ。 全体にそんな感じの「惜しい」ポイントが散見されて、なんだろうなぁ…監督の自己満足感が高い映画かな、と思いました。 多分もっと職人気質の監督が撮ればもうちょっと面白い映画になったんじゃないかな、とそう思わせる映画です。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-11-23 18:06:39)(良:1票) |
16. トゥモロー・ウォー
《ネタバレ》 2020年クリスマス公開予定にも関わらずコロナのせいで上映予定がたたず結局amazonに売却され…という今のコロナ状況ならではの理由でアマプラ独占配信となったSF大作映画。 未来を救うために過去から兵士を徴兵して…という設定は、普通のパターンと逆で非常に斬新。 その独自の設定からどんな面白い映画が出来るんだろう…と特に序盤は期待させてくれました。 しかし実際に未来に行きエイリアンと戦い始めたら、もうよくあるアメリカのその手の映画と何も変わらない、雑な戦闘シーンが続くだけの映画に成り下がってしまって早々にがっかり。 あまり効かない小火器で無理やり戦うのって、どう考えても作劇上の都合にしか見えないですし「うわー雑…」と思って一気にシラけちゃうわけです。 しかも「未来に行ったら指令が自分の娘で」って、それラノベあたりによくある「謎の組織の指令が妹でした」なんてのと何も変わらないイタイ設定じゃないですか。 ま、確執のある娘以外にも確執のある父親なんかが都合よく登場する当たり「家族愛」をテーマにしているようですが、しかし結局親子3代で問題を全部を解決するという展開は、いわゆる厨二的な「セカイ系」そのものです。 冷静にシナリオをみれば、やっすい厨二病ラノベと同レベルなんですから、映画全体のレベルもしれてしまいます。 最初の設定が面白いだけに、その設定を有効に生かせずただのアメリカ的ドンパチエイリアン映画になってしまっているのが非常に残念。それにつきます。 っていうか、あのエイリアンって物理的攻撃で普通に死ぬわけですから、謎の毒薬とか開発しなくてもメスも普通に殺せたのでは??という根本的設定矛盾が気になってしょうがありません。 そこはあの毒じゃないと絶対死なない…くらいにしてくれないとさぁ… 「毒でオスは全滅したけどメスは生きてた」って、だったら「オスをまず毒で全滅させて残った少数のメス殺しにいけばいいですね」って普通なるでしょ?そしたら未来で人類の勝利ですよね。 なのになぜか「メス用の毒を開発しなくちゃ!」ってなるから(しかも都合よく出来ちゃったりするから)観ててシラケちゃうわけですよ。 まぁ金はかかってるし、頭からっぽにして時間つぶしに楽しむ娯楽映画としては十分な出来だとは思いますが、それ以上の映画ではないです。 [インターネット(吹替)] 6点(2021-08-18 03:29:24) |
17. ドライヴ(2011)
《ネタバレ》 多くの方が書かれているように、冒頭の逃亡シーンはものすごく面白いです。 単純なカーチェイスではないいままでの映画にないパターンで引き込まれます。 なるほど、これは評判通りおもしろそうだ…と思わせるわけですが、そこから強盗までの交流シーンがまずダラダラしてて長い。 で、強盗シーンになるわけですが、そこからは「スタッフが総交代したの?」とばかりの怒涛の残虐シーンでほとんどホラー映画。 (人間のかぶりものして無言で追い詰めていくとか怖すぎるでしょ) そして最後も、結局やった事といえばあのヒロインと子供の生活を守っただけで彼は去っていく…と、そこで僕は気づきました。 …あ、これ「シェーン」じゃん! 実はこの映画、ほとんど「シェーン」です。 違うのは主人公がサイコでいかれてて何を考えてるかわかんなくて不気味な事くらい… って、え、それ面白いの…?? とりまヒロインのちょうどいい可愛さはグッド。可愛すぎないのがいい。 あと欧州監督特有の「これおしゃれだろ」的な雰囲気は(音楽含め)、個人的には微妙でした。 冒頭の逃亡シーンの延長で本編が描かれていればものすごく面白かったんだろうな、とちょっと残念な映画です。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-06-01 18:01:05) |
18. トータル・リコール(2012)
ちょっとでも映画を観る人であれば、トータルリコールと聞けば、すごい形相をしたおばさんが輪切り状になりその中からすごい形相のシュワちゃんが出てくる、有名なあのシーンが頭に浮かぶと思います。 シュワちゃん×バンホーベンという濃×濃で生まれたあの映画は映画としての出来不出来はともかく、記憶に残るという意味では相当なレべルの映画だったことは間違いないわけで。 で、それだけ印象深い映画をあえてリメイクしようっていう勇者、それはワイズマン×コリンファレル!! …いやそれ無理ゲーなのでは… 悪趣味全開で映画史に残るレベルで印象深いあのトータルリコールを薄×薄でリメイク! いやそれどうすんだよ…と誰しも思うわけですが、やはりというかそれしかないというか、すっきりスタイリッシュ系の普通の映画となりました。 リメイク映画の難しいところはオリジナルと比較される事だけではなく、観客の多くがそもそもプロットをあらあら知ってるというところにもあります。 ストーリーにどんでん返し等あっても最初からネタ割れしてるわけで、もうそれなんて無理ゲーなの? だがしかしそれがリメイク映画というものなのです。宿命なのです。 そして、前作と比較される上ネタばれもしてるという非常に厳しいという条件だったことを考えれば、このリメイク版はまぁまぁ成功してるんじゃないでしょうか。 しかし強烈な個性を失って普通に見られるようになった結果、見た事すらすぐ忘れるような凡庸な映画になってしまっているのも事実。いやつらいですね。 結局のところ2019年の今トータルリコールと聞いて思い浮かべるシーンは、100人が100人、やっぱりあの「おばさんが輪切り(略)シュワちゃん(略)」のシーンなわけで、まぁそれこそがこの映画の評価を端的に表してるではないでしょうか。 そういう意味ではとても可哀そうな映画だと思います、はい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-20 22:57:46) |
19. トレイン・ミッション
《ネタバレ》 個々人の些細な行動をすべて監視し例えば電車から降りた一見無関係の老人を路上ですぐ殺せるような力がある組織ならそもそもこんな手の込んだ不確実性の高い事する必要がないだろう…という事に気づかなければなかなか面白い映画。 つっこみどころ満載で突っ込みが忙しすぎて落ち着いてみてらんないところはフライトゲームと同じで、このスタッフの知能に限界があるんじゃないかという疑問が生じるレベル。 直接の犯人(怪しい奴)はわりと早く割れます。 何しろあんな状況なのに親友だけはなんか普通に電話して捜査できてるんだから、怪しすぎて逆に怪しくないんじゃね?と思っちゃうくらいなわけで。 つかあの役にたたないパッセンジャーの彼、このシナリオだと最後のどっかで思わぬ大活躍…というのがセオリーだと思うんですがそれがない。 ただダメな人なだけ…ってのはどうなんでしょうか…セオリー無視かよ! まぁでも(フライトゲームと同じで)設定の根本的なとこや細かいアナに目をつぶって何も考えずに流して観ている分には面白い、暇つぶしにちょうどいい映画だと思います。 真剣に観ると(フライトゲームと同じで)いろいろ気になってしまってまるでダメなんですが… [インターネット(字幕)] 6点(2019-11-19 15:34:16)(良:1票) |
20. トランス・ワールド
《ネタバレ》 こういうのはネタバレするまでの期待感がすべてで、謎が解けてくると「あぁそういうオチね」とわりとがっかりする事がほとんどです。 本映画も謎が謎のままの途中まではなかなか興味深く観る事ができるんですが、しかし真相がわかってくると「なんだー」という肩透かし感がぬぐえません。 なんというありがち感。 まぁ途中までは面白かったのは確かなんですけどね。(だからこそありがちなオチに余計がっかりするわけですが…マッチとか服とか伏線わかりやすすぎだろ!) 細かいところもそれなりに考えられていて、たとえば途中で「エイリアンに誘拐されたんだ」的な話題で盛り上がるとこがありますが、アメリカでエイリアン誘拐が最初に話題になったのは1961年なんです。だから1962年の彼女にとっても旬な話題だったりするわけで、そういう細かい時代考証はなかなかなんですけどね。 こういう映画なのでツッコミどころだらけなのは当然なんですが、一番気になったのはあんな何もない森を爆撃する必然性。 燃料も爆弾も無駄ですし、ターゲットが何もないところを爆撃するってのは本当に難しいんです(何しろターゲットがない=どこ爆撃していいかわからないからね!) あの空爆の意味は本当にわからないしあんなとこに防空壕があるのも意味不明です。 あと、化粧が変わると女は別人だな…と。 もう一つ、些細な事ですが、最後の(別の強盗の)女のケツはなかなかです。うん。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-06-19 15:12:52) |