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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2534
性別
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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21.  エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 《ネタバレ》 
 もう、アカデミー作品賞を獲る前にレビュー書いとかなくちゃだわ。公開日に見たのにダラダラと過ごしてしまったわ。   映画を見ていてその設定から連想したのは『ザ・ワン』と『マトリックス』だったのね。でも見終わった後に思い出したのは『アバウト・タイム ~愛おしい時間について』。それは家族についての可能性の物語。  宇宙規模というか全次元規模で描かれる、最近流行りのマルチバースに前世紀末に流行ったセカイ系を足したような世界で描かれるのは、でもたった1つの家族の物語。  人生には様々な可能性があって選択があって、その小さな分岐が大きな結果の差になってゆく、その数多の可能性と結果の中でそれでも大切にすべきモノ、守るべきモノって?ってそれを面白おかしく綴ってゆくわ。ただし、大量に盛り込んだ要素によって映画は激流の如し。落ち着かず猥雑で莫迦げていて狂騒的。振り落とされないようについてゆくのが大変。  そしてそこを楽しめるか否かがポイントな気がするのだけれど、意外と弾まないというかハンパなパロディが散りばめてある感じでオリジナリティで楽しませる、って感覚には欠けてるように思うわ。『バビロン』にしてもそうなんだけど『2001年宇宙の旅』出してくるのってなんていうか、王道っていうかベタ過ぎちゃってて、もうやめない?って思っちゃうのね。カンフーやアニメもそりゃ東洋的なるモノって考えるとどうしたって出てきちゃうのでしょうけど、それはこの映画自体の持つ魅力とは違う、別のところからやってきてるモノだからねぇ。   演じてる人たちはみんな魅力的ね。ミシェル姐さんは様々な、本当に沢山の姿を演じ分けて魅せてくれるし、あの懐かしの(ショーティ、データ)キー・ホイ・クァンさんもすっかり大人になりつつ、でも表情とか声の感じとかあの頃のまんまじゃない?って懐かしく。  それにしてもジェイミー・リー・カーティスさんは凄かったわね。っていうか気付かなかったの。映画を見終わってもどこに出てたの?ってあんなにタップリ出てたのに。自分の中で彼女は『ハロウィン』『プロムナイト』『大逆転』のイメージのままで、この映画の彼女に結びつかなかったのよね。アタシもアップデートしなくちゃだわ。   引いちゃうような下品なネタもあって面白いには面白いけれどアタシ的には特別ってカンジはしない、アカデミー賞独占!って言われても俳優部門は納得できるけれど、みたいなくらいかしらね。アカデミー賞も近年ポリティカル・コレクトネスの波が押し寄せているので、そこら辺も勘定に入れつつの受賞作ですよ、って見るのが良いかしら。
[映画館(字幕)] 6点(2023-03-14 15:26:57)
22.  フェイブルマンズ 《ネタバレ》 
 正直なところ、ちょっと肩すかし感があったのね。もっと「スピルバーグ!」ってカンジのモノを見たかったのだけれど、奥ゆかしいというか節度を弁えてますというか。絶えず映画との距離を測りながら語っているような感覚で、あくまでひとつの映画としてのカタチを第一にしているようで。   最近見た、同じように映画についての映画を送り出した『エンドロールのつづき』のパン・ナリン監督や『バビロン』のデイミアン・チャゼル監督は迸る映画愛をどうだ!とばかりにグイグイご披露してくれちゃってたけれど、スピルバーグ監督はそんなコトはせず、自分の世界から独立させた物語としてカタチを整えて酸いも甘いも織り込んで映画というものの虚実を垣間見せてくれるわ。それは老成した彼ならではの語り口なのかもしれないし、ならばラストに登場するあの人は今のスピルバーグを映してるとも思えるのね(それだけの存在にまで到達しているという自惚れは無いかもしれないけれど)。   冒頭の『史上最大のショウ』の件はよく判る、とっても共感できたところね。彼が再現したがったあの感覚、アタシの場合、最初に大きく影響を受けた映画は『大地震』だったのでよくコタツの上で大災害・大崩壊を起こさせていたわ。  そこから続く物語はだけどスピルバーグ監督の、ではなくて主人公サミーの世界。監督の分身ではあっても本人ではない、映画を映画として成立させるために創造された存在。物語であるがゆえに決してこちら側にハミ出してくることのない、スクリーンの向こう側の存在として完結しているの。  前記の2作品は最後である意味第四の壁を越えちゃってるような状態だったのだけれど、それは映画からハミ出して送り手個人のナマな感覚を押し付けてくるようなモノで映画をあくまで映画としてきっちり線引きしてるスピルバーグは違うわねって思ったわ。そこが物足りなくもあり、でもそれこそが正しいカタチのようでもあって。それは送り手と観客との間で保たれるべき距離でもあるわけだしね。   ともすれば難点にもなりかねないジョン・ウィリアムズ、マイケル・カーン、そしてヤヌス・カミンスキーといったスピルバーグ組常連のスタッフのお仕事っぷりが今回はそれなりに繊細で綺麗にまとまっていて、それがまた物足りなさを生んでたりもするのかもしれないけれど、サミーのようにこれから始まる人たちに向けての映画であるならば、そこに過剰な色は要らないのかしらね。何しろこの映画の頃はまだ『激突!』も『ジョーズ』も生まれてないのだから。
[映画館(字幕)] 7点(2023-03-08 14:39:39)
23.  バビロン(2022) 《ネタバレ》 
 この監督の映画は毎度「そうじゃないでしょ」って思っちゃうのだけど、コレもまた同様。どうにも合わないわね。   とりあえず品が無いわ。露悪的。悪趣味。そして異様なテンション。そこからそれでも溢れる映画への愛を語るってことなのでしょうけど、こんなカタチ、こんな色、こんなリスペクトで描かれちゃった先人達にとってはたまったモンじゃないでしょうねぇ。もっと純粋な愛だって動機だってハートだってあったでしょうに、この監督にとってはハリウッドや映画はこういうモノなんでしょうねぇ。アタシが思う「そうじゃないでしょ」な部分ね。   時代に取り残されてゆく悲哀を見せるブラピは良かったわね。でも『マイ・フェア・レディ』と『ジェーン・エア』を思いっきり汚くしたような役柄のマーゴットは下品さを求められ過ぎててキツかったわ。全くあの時代の女優さんにも見えなかったし。   映像の狂騒っぷり、暴走っぷりに比べると物語の方はありがち。元ネタがハッキリしてるし、そのパターンはウディ・アレンの映画にあったけどあっちの方が描き方はずっとスマートだったわよ、みたいな。   その上で延々と元ネタをモロに映す不粋なラストは蛇足感タップリだし(アタシなら行く末なんか描かずにもう2人のキスの映像のところでさっさと終わらせちゃうわね)、その後の映画の断片の羅列に至ってはとっても個人的な映画のシュミの披露になってて3時間かけて辿り着いたのはこの監督のごくごく私的な世界。まるで早口でまくしたてるオタクみたいな映画だわね。   ただ、映画ってこんなにいっぱいの人が同じ映像と音、同じ時間を共有できるモノなのにそれを見る行為、それを咀嚼して語る行為、そしてそれが持つ価値はごくごく個人的なことなのよね、って改めて感じさせてくれる映画でもあったわ。  大勢の人、沢山の予算、多くの労力の末に出来上がったモノも結局は各々に消費、消化されてゆき共有体験があったとしてもその作品限り、次はそれぞれまた全く別の世界へと移ろいゆく、その儚さの中に生きる人々の物語としては見処もあったわ。あくまで全く好みじゃないケド。
[映画館(字幕)] 6点(2023-02-25 15:57:18)(良:1票)
24.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
 IMAX・HFR・3Dって色々盛ってるバージョンで見たので映像的にはそれなりに見どころはあったわ。  青い人たちはみ~んなCGなワケだけれども、彼ら彼女らが裸で人工の硬そうなデコボコしたメカの上を駆け巡ってる状態を見ていて「いてて、いててて」ってこっちがムズムズしちゃったわよ。それだけナマの肉体感覚を表現できてた、ってコトね。  3Dの海中を泳ぐ架空の生物たちもフワフワと癒されたしね、一方でバキバキと壊されまくるメカたちのデザインもワクワクしたわ。   んで、褒められるところはその程度かしらねぇ・・・  前作のレビューでは新しいのではなくて到達点でしかないって評したのだけど、今回は映画としてはむしろ後退したと言っていいかしら。話はありがちでまるで新鮮味がなくて。っていうか古臭い考えに立っちゃってるのよね。家族こそ大切、家父長制ガチガチ状態。そこからの脱却のハナシかと思ったらそうじゃないし。  シリーズ重ねて家系、血統の物語になってゆくの、『スター・ウォーズ』とか『ハリー・ポッター』みたいであんまり楽しくないわ。  反捕鯨団体のPRビデオみたいな展開になって以降は視点がボヤけた、ブレた感じになっていって、あらまあ、その程度でクライマックス突入?くらいにはアガらないまま流れちゃったカンジしたわ。  大体、おとーちゃんの言うこと聞かないでマズいコトになっちゃいました、ってパターンを一体何回繰り返すのよ? あんたたち、学習能力ゼロ?みたいな状態よね。ただでさえシンドい3時間12分をそんなコトで埋めないでよ。トムクルのお馴染みムチャ映像がセットになってたので3時間35分もあったわよ。   最終的に広げた大風呂敷をちっとも畳まないで一家族の物語に収束させちゃったあたり、ローランド・エメリッヒ臭がしたわ。尻すぼみもいいところ。もちろん、続編あります、って前提に立ってるワケだけども萎えるわね。   ジェームズ・キャメロンもエメリッヒ、マイケル・ベイあたりと並んですっかりトンデモ超大作の人に仲間入りね。
[映画館(字幕)] 5点(2022-12-20 14:10:05)
25.  ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー 《ネタバレ》 
 『すずめの戸締り』がハコいっぱい占拠しちゃってるものだから『ワカンダ』はアタシの生活時間に合うIMAX上映が全く無くてドルビーシネマで見たけどサイズ感不足だわ。   ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンさんが亡くなられたのでこの映画はチャドウィックさん追悼のカタチになっているのね。他の人が演じるのではなく、映画の中でも亡くなった設定になって現実と創作とをリンクさせる感じで。  その哀惜の念は見事に表現されていたと思うわ。ただ、もうチャドウィックさんを見送る会みたいな、厳かな鑑賞姿勢を観客に求めているような映画でヒーロー映画としての面白味はスポイルされまくり、どっかで見たような要素ばかりで組み立てられていて、そんな状態をチャドウィックさんは望んだかしらねぇ?って思っちゃった。   本筋は海の中からやってくる相手との戦いの物語なのだけど当然『アクアマン』感が出ちゃってるのよね。で、『バトルシップ』感も少々、その上『グレートウォール』と『G.I.ジョー/バック2リベンジ』なんかも匂って、だけどそれらお莫迦映画のノリを出していいハナシじゃないのでどうにも楽しくないの。「楽しんじゃったら不謹慎」くらいな空気なの。笑える要素皆無ってワケではないけれど。王女とオコエと手作りアイアンマン少女のやりとりなんかね。だけどどうにも重さが冴えなさへと置換されてっちゃってる感じがしちゃうのよね。  それに『ベイマックス』みたいな王女の復讐心に対する葛藤と選択、勿論あれは正しいのでしょうけれどこれからのマーベル映画の姿勢そのものに縛りを与えちゃわないかしらねぇ。娯楽と政治的配慮(ポリティカル・コレクトネスね)との間でどんどんつまらないモノになってしまったら、それはそれで困っちゃうわね。   マーベルファンにとってこれはとても大切な作品だと思うのだけど、アタシみたいにマーベル追い切れません、ってハンパに浅い人も多いと思うのよね(映画は押さえてるけどドラマの方はせっかくディズニー+加入したけどどれもあまり楽しめなくて途中でリタイアする作品続出)。あまり観客層を狭めてしまうような映画作りは避けた方がいいんじゃないかしらねぇ。
[映画館(字幕)] 6点(2022-11-16 14:22:55)
26.  バッドガイズ(2022) 《ネタバレ》 
 ドリームワークスアニメーション、このところパッとしないイメージ。小さなお子様向けに特化してる感じで映画よりも配信用のシリーズ作品に注力している?みたいな。ディスニー&ピクサーは元より、イルミネーションにも置いてゆかれ気味って印象なのよね。  この映画も見る前はあまりピンと来なくて。擬人化された動物モノって海外アニメーションにはありがち過ぎるほどにありがちだものね。  でも実際に見てみると痛快な娯楽と普遍的なテーマとを両立してしっかりと見応えのある作品だったわ。   簡単に説明しちゃえば窃盗団が警察に捕まって改心するまでのお話、なのだけれどもそこに幾つものひと筋縄ではいかない要素があって。始まってそう経たないうちからワリと簡単に改心しちゃうライン?と思ったら正義と悪とが曖昧になっていったり二面性があったり、裏切りの裏切りのまた裏切りみたいな二転三転する波乱に富んだ展開があったりで全く油断できない、飽きさせない作り。  一方でテーマの中にある元からのイメージによって世間が決めつけてしまう、差別的な扱いを受ける、っていうのは『ズートピア』とカブってるのね。キツネの持つイメージの部分はそのまんまってカンジ。そこはもう少し違いを見せられなかったのかな?と思ったのだけど、他者からの影響による変化じゃなくて自身の内側からの変化という点には違いがあるのかも。  コントロールされたモルモットが集団で暴走するっていう『DCがんばれ!スーパーペット』とのモロネタカブリは同時期公開ってコトで(本国ではこちらの方が三か月早いわ)仕方ないわね。   これからのアニメーションは『スパイダーマン:スパイダーバース』前と後とに分類されるって思っているのだけれど(国産も含めて)、これは確実に『スパイダーバース』後を感じさせる作品ね。ガチガチなリアル志向から離れ引き算で描かれたCGや、スタイリッシュな画面構成、大人が見ても楽しめる要素(冒頭はアレ、『パルプ・フィクション』のトラボルタとサミュエルよね)、より自在になった時代のCGアニメーション映画って感じ。  個人的には知事がステキで好き。知事のままだったらつまんないキャラだったけど、ね。   『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』の次のドリームワークスアニメーション映画ってことでお子様向けみたいなイメージがあるけれど、オトナも楽しい映画よ。
[映画館(字幕)] 8点(2022-10-12 15:43:51)
27.  ガンパウダー・ミルクシェイク 《ネタバレ》 
 カレン・ギランさま好き。『GOTG』や『アベンジャーズ』での真っ青でいつもキレ気味な彼女はちょっとあんまり・・・だけど『ジュマンジ』シリーズのルビーは本当にステキだわ。  そんな彼女が主役の映画なのでワクワクして見に行ったのだけれど、ちょっと微妙だったわね。悪くはないのだけれど、でも、みたいな。   凄腕の殺し屋のお嬢さんが依頼に反するコトをしたために組織に追われるコトになる、って最近邦画でもそんなの見たけどこちらの方が公開は先ね。こちらの方がシリアスなのだけれど、でもシリアスとコミカルとのバランスはそんなに好みじゃないのね。もっと弾けちゃってる方が好きだわ。  彼女を殺そうとやってくる二人組なんか明らかにお莫迦なお笑い系なのにワリとシリアスに殺されちゃうし出番も意外に短いわ。ここではむしろ両腕が麻痺して使えなくなっちゃったヒロインが少女を守り、かつ利用しながらいかに難局を乗り越えるかにウエイトが置かれていて、それはそれでハラハラする見せ場として成立してるのだけど、ならばあの二人組はコミカルである必要はないのよね。シリアスな方がサスペンスは引き立つんじゃない? その前にボウリング場のダサいスカジャンに着替えるのもネタとしてわざとハズしてるんでしょうけど、それも必要だったかしら?   カーチェイスもあるけどとても限定的な舞台で、最初から最後までそんなには舞台に広がりがある感じじゃなくて、狭い世界で殺し合ってる印象。  お母さんが彼女を置いて去ってしまったことに何か大きな秘密があるのかと思えば予想の範囲内だしお母さんと図書館のおねえさま方との不和なんかはテンポを悪くしてる感じがあるし、おねえさま方がカッコ良く敵を圧倒するかと思えばかなりの苦戦状態だし、なんていうか全体的に『ジョン・ウィック』的な、爽快とはいかない闇の世界のシンドさみたいなので支配されてる感じね。でもクライマックスの独り死地に赴くヒロイン、からの盛り上がりは良かったわ。  ヒロインと少女とおねえさま方の物語、出てくる男はみんなお莫迦、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』の類似作でもあるかしら。どちらも『グロリア』の亜種だけど。キレはあまりよくないわ。   オシャレな画作りは良かったのでもっとクサいくらいにカッコつけた映画の方が良かったわね。でもこの映画の場合、ひたすらアタシの好みのモンダイってカンジ。
[映画館(字幕)] 6点(2022-09-16 20:58:48)
28.  ミニオンズ フィーバー 《ネタバレ》 
 グルーって1963年か64年生まれ、今(2022年夏時点で)58歳ね。映画内で具体的に11歳って年齢が出てきて『ジョーズ』公開中なのでこの物語が1975年の夏のことだっていうのが判るから。   さて『ミニオンズ』、前作に比べるとグルーが物語の核になることでぐっと『怪盗グルー』シリーズに寄ったカンジになったわ。前作はミニオンたちが仕えるボスを探してゆく物語なのに対して(大半がスカーレット・オーバーキルとのゴタゴタだけど)、今回はミニオンズは最初からグルーを頼り、更にグルーは悪党集団に加わることを望んでいて。  もちろんミニオンズが巻き起こすドタバタがメインではあるけど、グルーとネファリオ博士との邂逅、後のシリーズに登場する悪党銀行(ベクター!)や反悪党同盟(ラムズボトム!)が描かれ、これまでシリーズを見てきていればお楽しみどころいっぱい、70年代をリアルに生きてたら70年代ネタで更にお楽しみ!って感じ。そしてその分、ちょっと散漫というかネタを散りばめた状態で物語の芯が弱かった気がするの。  悪党の内部分裂で物語は多面化、複雑化していて、個々のキャラやエピソードは薄めな印象になってるのね。悪党の人数が多いのでひとりひとりの個性はそんなには立ってなくて。ヴァンダム、ラングレン、トレホとせっかくの豪華声優陣だけれどその起用がもったいないわね。デザインを当人に寄せたりもしてないし。グルーを誘拐しつつ最終的にはグルーにいいトコ見せるワイルド・ナックルズ(アラン・アーキン!)も元が悪党なのでカタルシスは弱いわ。そもそも『怪盗グルー』も『ミニオンズ』も元々悪党のハナシではあるのだけど。   だけどまあこの映画のキモはミニオン楽し~かわいい~ってところでしょうから、これでいいのでしょうね。前作に続いてケビン、スチュアート、ボブはドタバタと活躍してくれるし、見た目イマイチねぇ、って感じがした新ミニオンなオットーも健気に頑張ってるし。  あとは新型コロナのせいで公開がかなり延びてミニオンズのコンテンツとしてのチカラが弱まってしまってない?っていうのが心配ね。グルーとミニオンズのシリーズ、ただでさえ元から新作リリースのペースが遅めだし。現時点では次回作も見えてないのが不安だわ。
[映画館(字幕)] 7点(2022-09-16 18:56:04)(良:2票)
29.  DC がんばれ!スーパーペット 《ネタバレ》 
 これタイトルやポスターじゃ全然判らないのだけれど中身は『ジャスティス・リーグ』準拠なのね。メインになるのは動物たちなのだけどジャスティス・リーグの面々が全員登場するわ。   主人公スーパードッグはスーパーマンの飼い犬でクリプトン星が爆発する際に赤ん坊のカル=エルと共に脱出して、って。映像や音楽がリチャード・ドナー版『スーパーマン』リスペクトでうるうるしちゃった。ちなみにバットマンもティム・バートン版『バットマン』リスペクトでうるうるよ。ただしバットマンの性格というかキャラは『レゴバットマン ザ・ムービー』に近いわね。陽気なスーパーマンに対してバットマンは陰気っぷりがトレードマークみたいねぇ・・・(スナイダーが描くとスーパーマンも陰気になるけど)   スーパードッグとスーパーパワーを手にいれた保護施設の動物たちが悪に立ち向かってゆく、までのシチュエーションがちょっと長いかしら。基本はドタバタなカートゥーンの世界、でもスーパードッグがクラークとロイスの仲に嫉妬したりレックス・ルーサーのペットだったモルモットが陰謀を巡らせたりスーパーマンが誘拐されたりスーパードッグもスーパーパワーを失ってしまったりスーパーパワーを手に入れた側の動物たちとの確執があったり動物たちがその力を使いこなせるようになるまでに時間がかかったりとドラマも多いのでテンポが悪くなる箇所があるのよね。もう少しタイトな作りでも良かったかな。   一方でジャスティス・リーグはそんなには活躍シーンが多くないのでそこを期待されちゃうと困るからこそのジャスティス・リーグ隠しかしら。スーパーマンとバットマン、極端な性格付けの2人に比べたら他はみんなマトモね。ワンダーウーマンはひたすらカッコよく描かれてるし。みんな捕まっちゃうのだけど。  あとグリーンランタンが登場するけど以前ライアン・レイノルズが演じたグリーンランタンとは違うグリーンランタンね(この映画では女の子だし)。調べたらジェシカ・クルーズ、8代目グリーンランタンですって。彼女の物語が見たいわ。   海外アニメーション映画では動物がメインになってる作品がいっぱいあるけど(人間よりも多いかしら?)DCコミックという既存の有名キャラがいっぱいな世界を題材にしてる分、親しみやすい、とっつきやすいカンジだったわね。  続編があるのならば動物たちがジャスティス・リーグと一緒に活躍する物語がいいわ。それぞれに収まり処を得たワケだし。
[映画館(吹替)] 7点(2022-09-15 15:17:05)
30.  ブレット・トレイン 《ネタバレ》 
 この映画の世界ってきっとマルチバース的には『キル・ビル』『DOA/デッド・オア・アライブ』『ウルヴァリン:SAMURAI』『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』あたりと同じユニバースに存在してるわね。多分ワザとヘンなニッポンを描いているので「バーカバーカ!」ってツッコミ入れながら(映画館で騒いだらダメだけど)楽しむ映画ね。   そのカーブをそのスピードで曲がったらどう考えても脱線するでしょ!とかATC(自動列車制御装置)や新幹線総合指令所はどうした?とかなんで富士山が岐阜羽島あたりにある?つーか名古屋から京都までやたら距離あるな!とかあれじゃ車内販売の商品や荷物置き場の荷物盗まれ放題でしょ!とかそんな大事なものをあんな場所に置くなよ!とかビュッフェの担当者が最初から最後まで居ないのなんで?とかトイレ利用者少な過ぎ!とか京都駅からずーっと延びて京都市内で行き止まりになる支線って一体どこになんのために?とか途中まで普通にいた乗客が消えて全席貸切になっちゃえるモノ?とか米原に早朝に到達するって東京出る頃は真夜中?それにしちゃ道中どこも随分賑わってるな!とかそもそも真夜中に新幹線走るものなの?とか、そういうのツッコんで欲しくてたまんない、ってカンジで作ってるでしょ?   出てくる殺し屋のみなさん揃いも揃ってお莫迦さんで列車の中でひたすらドタバタを繰り広げるのでシリアスなアクションを期待しちゃうと全然なのだけど(なので真田広之さんのシリアスっぷりが異質なカンジになっちゃってるという)運命と因果に翻弄される人々の切ないお話として見られないコトもない・・・かしらねぇ?    コレきっと世界で日本人が最も楽しめる映画ね。他の国の人たちはその明らかなヘンさを曖昧にしか理解できないもの。それと同時に外国の人が日本に対して抱いてるイメージを感じ取るコトができる映画でもあるわね。新幹線、富士山、ハイテク、日本刀、舞妓さん、おじぎ、ゆるキャラetc...   全体的にガチャガチャしていて落ち着きがなくて見終ってなーんにも残らないかもしれないくらいな映画だけど楽しかったので良し、ね。  こんなお莫迦映画に出てるブラピも楽しそうで何よりね。   あ、ちょっと最後にこれは大事なツッコミ。字幕で『機関車トーマス』って「機関車」を強調してるカンジだったけど、だったら正解はひらがなで「きかんしゃ」よ。『きかんしゃトーマス』。
[映画館(字幕)] 8点(2022-09-14 16:51:38)(笑:1票)
31.  NOPE/ノープ 《ネタバレ》 
 『未知との遭遇』かと思ってたら『ジョーズ』だった、みたいな映画ね。『ゴジラ2000ミレニアム』と『ツイスター』的でもあるわ。  物語が進んでジャンルが確定した時点で映画に対する興味が薄らいじゃってねぇ。もうこれ以降はモンスターパニック映画としてのあり様を消化してゆくだけでしょ、って。そしてその通りだし。1つの新たなモンスターパニック映画としての面白さはあるけれど、それ以上じゃないわよねぇ。   そもそも登場人物に魅力が感じられないのよ。主人公どん臭いし妹お莫迦だし電器屋ボンクラだし冒険野郎冒険莫迦だし。それぞれの行動が愚かさに支配されているのでアンタどうしてそうなるのよ?って点ばかりが気になっちゃってマトモじゃない人たちの映画を見てます、って感じで大味なアメリカンコメディ見てるみたいな状態で。サスペンスやホラーというより脱力系ドタバタって印象ね。比較対象は『トレマーズ』かな?とも思うけれど(田舎を舞台に潜んでるモンスターに人が喰われるっていう)あそこまで突き抜けてはいないわ。   面白かったのは冒険野郎が手回しIMAXフィルムカメラなんていうムチャなシロモノ持ち出したところ。あのフィルム70mm15パーフォレーションよね。そこまで必要か?っていう。  『AKIRA』の金田バイク横滑りショットは数多のパロディでお馴染み過ぎちゃってねぇ。コレは一体何十番目よ?みたいな。   IMAXデジタルGTテクノロジーのフルサイズ部分、途中までちょこちょこっとしかないのだけどクライマックスは大々的に広がるわ。でも特別スペクタクルな映像!ってほどでもないのでむしろ全編フルサイズにしといた方がまだハッタリ効いて良かったんじゃない?って。そこまでは予算ないか。   この映画、視点についてのオハナシよね。被写体を追うカメラがいっぱい登場して、それは過去のチンパンジー話にも連動してて。姿を捉えようとする者は犠牲になりがち。お互いを監視するような社会への警鐘とかかしら? でもそのためにヤツを見ちゃちゃダメ(ギリシャ神話のオルペウスか『レイダース 失われたアーク』か)っていう設定は無理矢理なカンジね。見たら喰われるって理屈が登場人物たちのそこだけお利口な理解力も含めてよく判らないわ。そして予告編を見た時にシャマラン監督?と思ったのだけど見えないor見えちゃうってところはシャマラン監督的よね。   ジョーダン・ピール監督、『ゲット・アウト』から高く評価されてる感があるけれど、アタシはそーんなには、だわねぇ。ホラー好きなのね、とは思うのだけど。コケ脅しパターン多いのは今時どうかしら?
[映画館(字幕)] 6点(2022-09-09 21:21:35)(笑:1票)
32.  ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 《ネタバレ》 
【注:超ネタバレ】   「ドジスンってあのドジスン? もう全然イメージ繋がんないんですけど? アレ、そういうキャラじゃなかったわよね? 単に偶然の一致?・・・ってシェービングクリームの缶、やっぱりあのドジスンなのね!ドジスン、ネドリーと同じ死に方、ここも1作目に繋いだってコトなのね」  って映画の興味が持続したとこそこだけね。あとはもう何やってんのかしら・・・って感じの映画だったわ。ガッカリもいいところよ。   前作ラストでもう地球大変、一大カタストロフ?みたいなカンジだったワケじゃない。それが今回なんやそれ、『怪獣総進撃』の怪獣ランドかいな、みたいな状況でちっちゃくまとめたところから始まって恐竜そっちのけで007の出来損ないみたいな人間同士の追っかけっこ、世界を股にかけて陰謀を追います!ってジャンル変わってるし。前作では恐竜にぐーっとキモチ寄せてたのに今回は恐竜が障害物みたいになっちゃって前作より扱いが退化しちゃったわ。  さらわれたメイジーとブルーちゃんの子を追うオーウェンとクレア、巨大イナゴの出所を追うグラント博士とサトラー博士との二元状態で進行してゆくのだけど、どちらもキャラがどんどん出てきて入り乱れドタバタして散漫もいいところ。ドジスンはボスとしてはあまりにキャラが弱くてありきたりで抜けていて。シリーズ最弱ボスよ。まああのドジスンだからねぇ。  問題は全キャラ薄いのよ。あちこち立てようとして結果的に全員薄くなっちゃってるの。オーウェンはこれまでのシリーズほど活躍しないし、せっかくの再登場のグラント博士、サトラー博士、そしてマルコム博士もドタバタ要員でしかなくて。ちっともこれまで確立したキャラを活かせてないの。  エピソードの数々は見せ場作りのための『ジュラシック・パーク』らしからぬ画が刹那的に連なるばかり。もっと恐竜見せてよ、恐竜を。  ジアッキーノ先生の音楽すらもジョン・ウィリアムズ御大のテーマ曲を盛り上げるでもなく、自身が前2作で提示したテーマを活かすでもなく、なんかハンパに鳴らしちゃったカンジでジアッキーノ先生のファンとしてこちらも肩透かしだわ。  そりゃ『ジュラシック・パーク』から全作初日に見てるくらいにはリアルタイムで触れてきたがゆえの感動ポイントがないワケじゃないわ。だけどそういうファンの気持ちすらも上手に作品創りに利用できてないのよね。何やってるのかしら?   シリーズ完結、今までのシリーズの総括になると期待したのだけど、こんなドタバタが見たかったワケじゃないわ。唯一の萌えポイント、ブルーちゃんも今回出番が少なくて「あーもー!」ってストレス溜まっちゃったわね。
[映画館(字幕)] 4点(2022-07-29 19:39:01)(良:3票)
33.  ソー:ラブ&サンダー 《ネタバレ》 
 なんだか眠たいデキの映画だったわ。   『ソー』って元々MCUの中でも特に絵空事感つよ~いシリーズだったけれど(神様のハナシだしね)、今回はその傾向が相当強くて。この世界とは違うどっか遠くで起きてる出来事って印象で(実際に現実空間を示すような画が殆ど存在してないし)、ソーのキャラがひたすら浮いてる(浮世離れしてる、上滑りしてる)ので鬱陶しさ醸してるし。ほぼ全編そんな彼がメインなので色々山あり谷ありな物語のハズなのだけどどうにも単調に感じてしまって。  冒頭、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々と共闘してる、ハズなのだけれどソーが場を荒らしてるのをただ眺めてる程度の軽い扱いでガッカリな感じだし(マンティスの顔がかなり変わっちゃったのだけど、どうして? 黒目がちな前の方が良かったわ)、せっかくのクリスチャン・ベールの悪役なのに出番少なくて前作のケイト・ブランシェット同様勿体ないとしか言いようのない扱いだし。子供をさらって以降、ソーたちを描くのに忙しくてその間殆ど動いてませんでした、って感じ。冒頭とラストにしかキャラが描かれてないのでナカミがすっぽり抜けてる感じなのよね。  せめてソーとジェーンのラブストーリーに酔わせて貰いたいところだったけれど、そういうキャラじゃなかったわね。ジェーンのマイティ・ソーっぷりは良かったけれど、これにて終了って幕引きしちゃったのが残念。   端役を意外な人たちが演じてたりするのだけど、そういう小ネタというかウケ狙いよりも、もっと本筋を面白くしてくれないかしら?って思ったわ。  良かったのはちょろっとだけどダーシーが出てきたこと。誰?今回ダーシーは出ないとか言ってたの。彼女の麗しい顔が見られて嬉しかったわ。
[映画館(字幕)] 4点(2022-07-08 21:34:00)
34.  バズ・ライトイヤー 《ネタバレ》 
 意外なくらいにSF映画。話のキーになるのがウラシマ効果で、その基本を理解していること前提ってハナシなのでピクサーのお子様向けアニメーションってイメージで見ると結構キツいカンジがあるかもしれないわ。『トップをねらえ!』とか『インターステラー』とかのノリね。って言うか話のベースがどうも『ロスト・イン・スペース』の影響がある気がするのよね。『宇宙家族ロビンソン』じゃなくネトフリのリメイクドラマじゃなくビミョーなデキだった1998年製作の映画版のアレ。なのでこの映画もまたビミョーなカンジがしちゃうのよね・・・   映画は最初から見せ場の連続で、だけどひたすらにドタバタしているので少しは落ち着け、って言いたくなるわ。それに猪突猛進、だけど延々と空回りし続けるバズ・ライトイヤーはそんなに愛着の持てるキャラではないし、途中で仲間となる連中は大変にウザいし(特に役立たずのヒゲ面!)、シンプルな目標に対してどんどんと失敗を繰り返してゆく展開は爽快という訳にはいかないし。ネコ型ロボットのソックスの有能っぷりが救いかしらねぇ。  不時着した惑星についてはもう少し説明が欲しかったかしら。「森と荒地に大きい虫と蔦状の触手、以上。」って状態でそれ以外の情報がまるで無くて。あの星こそが主舞台で、そして歴史を刻んでゆく場所なのに。  バズとアリーシャとのドラマはもっと劇的に盛り上がっていいハズなのにバズの自業自得感のある行動の結果としての時間経過なので落ち着きのない展開も手伝ってどうにも響いてこないのよね。  敵の宇宙船に乗り込むのがクライマックス、っていうのもありがち過ぎるほどにありがちなのだけれど、わざとそういうノリを求めてる感じもするのね。アンディが好きになるB級SF感。でも1995年のアンディ少年がどうしてこの映画を、特にバズを好きになったのか、どこにそういう魅力があったのか、ちょっとピンと来なかったかなぁ。   デザイン関係はSF映画としての意匠が全編に凝らしてあって魅力的だったわ。特にメカニックはカートゥーン的なノリは避けてハードな感じで。でも思い出すのがズゴックだったりVF-19だったりミネルバだったりと日本産アニメの影響が無きにしもあらず。  あと、縦に広いIMAX GTテクノロジーでの鑑賞ではイジーが船外に出るシーンでの宇宙の拡がりが効果的だと思ったわ。   あちこちに『トイ・ストーリー』シリーズに繋がる要素が散りばめてあるのは楽しかったわね。設定的にこちらこそが原点ですっていうカタチなので、この映画のバズやザーグが具体的にどうオモチャのバズやザーグに反映されたのか、みたいなのが描かれていて。   全体的には大味なSF大作ってイメージ。ピクサーは『ソウルフル・ワールド』『私ときどきレッサーパンダ』などここ数作、子供向けの壁を突き抜けてきてるのはいいのだけれど、そうなると今度はライバルいっぱいの世界になるのでその中での勝負となると甘くはないわ。  っていうかバズって「無限の彼方へ!」が決め台詞だけれど実際の映画は全然「無限の彼方へ」って話じゃなかったわねぇ・・・
[映画館(吹替)] 6点(2022-07-03 16:26:57)(良:1票)
35.  ザ・ロストシティ 《ネタバレ》 
 爆発をバックにサンドラを乗せた手押し車をチャニングとブラピが押して爆走するカット、大晦日の『笑ってはいけない~』(去年は無かったわね)のクライマックスの映像そっくりで笑っちゃったわよ。『笑ってはいけないトレジャーハンター』みたいなモノ? 実際はコメディなのにあんまり笑えなかったのだけどね。ブラピが突如アレなシーンとかチャニングのスレスレヌードとかむしろドン引きだわよ(あれ、女性がやったら批判されまくると思うのだけど男ならいいの?)。   映画は『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』とか『バイブス 秘宝の謎』とかを思わせる、女性が主人公のわりと展開がユルめなアドベンチャーね。大々的なアクションとか見せ場とかの連続!ってワケにはいかないので(ブラピがそれなりのアクションを見せてくれるけれど)、大スターが揃ってるワリに大作ではなくてB級一歩手前のそこそこなイメージ。しかもみんなイメージ通りの役なので意外性はないわ(ブラピが突如アレなシーンはともかく)。ダニエル・ラドクリフなんか最近すっかりああいうあんまり強くないアタマばっかりの悪役ってイメージになってきたわね。ちょいとセクシーでドジでドタバタしてますわよ、ってサンドラ姐さんもいつものサンドラ姐さん。いまだそのイメージを維持できてるのは凄いと思うけれど。  秘宝の謎もそんなに凝ったモノではなく(そこだけに集中してるので一点豪華主義的だけれども決して豪華じゃないっていう)、サスペンスもそんなに持続しなくて。カーチェイスあたりはちょっと頑張ってたかしら。火山結構ヤバめだったように思うのだけど、結局どうなったのかしら? 秘宝の正体が判って登場人物がどうなったか描かれたら後は別にどうでもいい、ってトコ? まあとにかく肩の力を抜いてなーんにも考えずにまったりと見てくださいね、ってカンジ。  映画館で見るほどじゃない気もするけど、家で見てたら途中で寝そうね。   エンドロールの途中に1エピソード入るのでさっさと席を立っちゃうと損するわよ・・・って言いたいところだけど、なんじゃそりゃ???みたいなエピソードなので最後の最後に脱力すること間違いなし!
[映画館(字幕)] 5点(2022-07-03 13:52:17)
36.  炎の少女チャーリー(2022) 《ネタバレ》 
 なんでへっぽこな前作の邦題をまたわざわざ持ってきちゃったの?ってカンジだけど、キングの『ファイアスターター』の再映画化というよりは『炎の少女チャーリー』のへっぽこさの再現みたいな映画なのでこれでいいのかもしれないわね。   今回も大した映画ではないわ。分厚いキングの小説からこってりとした人間描写を抜いてあらすじだけ抜き取ったらただのB級ホラーになるというのはさんざん繰り返されてきた事だけれど、この映画もまた同じようにB級の道をまっしぐら。  登場人物が少なく、舞台となる場所も決して多くはないのでとても狭い世界で展開する、まるで半径5Kmくらいで全ての出来事が起きてるみたいな映画なのよね。しかも登場人物の誰にも魅力を感じられないの。前作もそんな感じだったけれど、少なくともドリューのチャーリーはまだ愛嬌があったわ。今回のチャーリーは不機嫌っていうかちょっと邪悪さすらあるっていうか。ネコの一件なんかあれ自分が原因だし。酷いコね。犬猫が犠牲になる映画はそれだけで不快だわよ。あそこは大いなる力には大いなる責任が伴う、ってコトなんでしょうけどさ。  今回はチャーリーの能力が両親から遺伝してて発火だけじゃなくて予知能力や念動力もセットになってゆくのだけどクライマックスで何故か防火服の連中に発火だけで対抗して苦戦してるのよね。その前に念動力でも戦ってるのだから発火以外で戦えたハズなのに。発火の威力や作用も含めてチャーリーの能力をきちんと定義できてないので見せ場を作りきれてない感じだわ。  あとお爺ちゃんほったらかしだわね。流れから考えたらお爺ちゃんと寝たきりのお婆ちゃん、あれ殺されちゃったんじゃないかしら・・・   その上で拍子抜けっていうか、なんだそりゃ、みたいなオチになるでしょ。アレはつまり能力者同士で生きてくしかないんだ、みたいな話よね。原作や前作のラストは一応希望というか、チャーリーが社会の中で生きてゆける道みたいなものを提示してたと思うのよね。でも今回のラストは社会との断絶を示唆しているようにも思えるわ。ミュータントだけの世界、『X-MEN』みたいなハナシ?  「大いなる力には~」と共にこの映画、アメコミモノを意識してるわね。チャーリーはこの後、どっかの正義の味方組織に加入しそう。ユニバーサル映画は大コケしたダーク・ユニバースを諦めてないのかしら? そんなのキングが納得しそうにないけど。いっそキング・ユニバースとか作るとか? それはそれで見てみたいわね・・・ 
[映画館(字幕)] 4点(2022-06-26 13:09:03)(良:2票)
37.  トップガン マーヴェリック 《ネタバレ》 
 実際に役者さんが戦闘機に乗って撮ってる映像の迫力はもの凄いし、CGを多用してるようだけれどそれを全く感じさせない戦闘シーンに進化を感じたわ。  だけどナカミは良くも悪くも『トップガン』そのまんま。懐かしの80年代の世界。うわあ、今の時代にこんなの見せられてるんだぁ、って(ベッドシーンの映像表現なんかスゴいわよ)。   前作から36年が経過して、その時間の流れがしっかと映像に刻まれているわ。前作のキャラクターたちが辿った道、その重さ、残酷さ。だけど脳筋イケイケだった前作から何かが成長、進化するワケもなくそのまま脳筋イケイケな現在が展開してゆくのよね。ブルース・リー師匠の精神そのままに『スター・ウォーズ』のデススター攻略戦みたいな作戦に挑むマッチョたちの物語、過去の遺物なんて言わさない!って根性論の世界。マーヴェリックとグースの息子との不和だって根性論で乗り切ってゆくようなモノだし。ついでに音楽もメインはもちろんおなじみのアレね。  相変わらず悪い敵国だったら攻め入ってOK!って、だけどNATOに敵対する国を叩け!みたいなかなり生臭い状態なワケで。そこら辺、娯楽映画、ファンタジーとして割り切ってね、ってのも前作から変わらないのよね。あれだけのコトをしたらまず間違いなく開戦に至ると思うのだけど、そうならない世界のお話し。こことは違うマルチバースみたいなモン。   映画はトニーに敬意を表しているのかしら、前作のヤな撮り方まで踏襲しちゃってるわ。アゴと頭が切れた大アップ頻出とか逆光いっぱいとか。それでもスーパー35を70mmまでブローアップして粒子ザラザラだった前作に比べたら今回のIMAX版はかなりマシになったわ。   でもね、人殺しの道具な戦闘機をカッコいいと思っちゃうのもまた事実なのよね。戦闘機が飛んでる映像の気持ち良さ、大画面いっぱいの飛行ショットの爽快さは抗えないし、過去の遺物扱いされてもやっぱりF-14カッコいいわぁ、って。兵器に抱くカッコいいって感覚は戦意高揚のためのワナにかかった状態なのかしらねぇ。せめてそのカッコ良さは創作の中だけで完結していて欲しいものだけれど。   相変わらずのトムの俺様映画だけれど、それだけトムの頑張りっぷりもおなじみトム走りも見られるし、大迫力の映像と音響(前作はただやかましいだけだったけど)で迫力たっぷり、とりあえず頭カラッポにして見るのが吉、って映画。現実は全然別のハナシだけどね。
[試写会(字幕)] 6点(2022-05-13 20:50:47)(良:2票)
38.  ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 《ネタバレ》 
 予習として『ワンダヴィジョン』と『ホワット・イフ...?』と『ロキ』を見とけ、ってなハナシだったので見たのだけどなんだか余計にワケ判んなくなっちゃって。この人誰?この人どこに出てたっけ?この人死んだんだっけ?ってのが続出して更に前の映画を見直さなくちゃダメ?みたいな。『ワンダ』のダーシーがステキって思ったのだけど、それがアタマの中で『ソー』でステキだったダーシーと繋がるのは『ホワット』を見てから、って有り様。まあ『ワンダヴィジョン』は見ておいた方が吉、ってカンジ。ワンダがああなっていった経緯や二人の息子の事なんかが描かれているから。『ホワット・イフ...?』と『ロキ』はマルチバース的なアレって事でそんなには。   っていうか、予告編で思わせてた良いストレンジVS悪いストレンジっていうのを期待してしまうと思いきり肩透かし、それはもうごくごく一部分でしかなくて。むしろこれって『ワンダヴィジョン』の完結編的なカンジね。ストレンジ&未来のミズ・アメリカ(よね?)VSワンダ、って状態でワンダが徹底的にヴィランになっていて、あー、ワンダ、戻れないところまで来ちゃったのねぇ、って。なんか随分と可哀想な扱いになっちゃってない?   ストレンジの映画としては魔法ワールドの神秘!みたいな前作の方が面白かったかしらねぇ。今回は監督のカラーに合わせたってワケじゃないのでしょうけれど・・・いや、合わせてるかしらねぇ、とてもホラー色強いわ。サム・ライミ監督のテンション高めなホラー映像続出、かなりグロよ。特にキツかったのがヒーロー達が次々と惨殺される展開。容赦無し、お子様にトラウマ植え付けそうな感じでディズニーはアレでよくOK出したわね。見てて『X-MEN:フューチャー&パスト』でドン引きしたことを思い出したけどヒーローが惨殺される展開ってホント苦手。そしてそういうのが好きな人たちっていうのが確実に存在してるのよねぇ・・・。あと監督的&音楽的に『オズ はじまりの戦い』感も。ワンダがエヴァノラみたい。  アタシとしてはもっと“ストレンジ自身”が活躍する映画が見たかったわ。ストレンジおじさん、せっかくいいオトコなのに悪かったりゾンビだったり色々ヘン。   それにしてもマルチバースって概念はあまりよろしくないわね(『スパイダーバース』や『ノー・ウェイ・ホーム』は名作だったけれど)。色々なコトが出来ちゃうのでなんでもアリになっちゃって幾らでも広げられちゃう。ぶくぶくと肥大化して受け手は追い切れなくなっちゃうし製作側も制御も出来なくなるんじゃない? 映画だけならともかく「ドラマも見ないと完璧とは言えません、そのためにサブスクに契約して月額料金払いましょう」って、なんか・・・ねぇ?
[映画館(字幕)] 6点(2022-05-05 16:35:19)(良:1票)
39.  ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 《ネタバレ》 
 原作のJ・K・ローリング氏、トランスフォビアとして批判を受けているけれど彼女の長い長い釈明文を読んだ限りでは彼女の言う事はその殆どが正しいと思うわ。ただ、“彼女が認めた”トランスジェンダーの人と、逆に彼女が批判するトランス団体、更にトランスのフリした性犯罪者以外の(つまり大部分の)性自認に悩む人々に対して上から目線の彼女の文章はとても冷酷。それを支持するフェミニストもまた差別主義者か否かはともかく冷酷ね。  そんなローリング氏に今後一切ビタ一文お金を落とす気は無いのだけれど、一方で『ハリー・ポッター』に原作時点から親しんでカウントダウン上映から始まってハリー、ハーマイオニーとセドリックとチョウ、ロンとジニーとルーナの舞台挨拶見に行って、ほぼ全作初日に見てるアタシがいきなりスッパリ断ち切れるのか?って問題もあって(それ以前に一応映画オタクなので)、色々と葛藤しながら貯まったポイントで鑑賞したわ。   前作よりは面白かったかしらねぇ。何しろ前作はキャラ設定の説明に終始して魔法生物ほぼ置き去り状態だったもの。それに比べたら今回は魔法生物が一応物語に重要な存在となっているものね。それでもキャラ設定の披露がメインで物語的には薄い、ってのは相変わらずかしら。今回の主軸はダンブルドアとグリンデルバルドの愛憎劇、原作者公式の二次創作かよ!って感もあるけれど、そういうのが好きなんでしょうね。ニュート主役なのに目立たないわよ。  『ハリー・ポッター』シリーズの少なくとも前半では楽しい要素だった魔法もここでは闘いと展開に都合のいい要素のための存在になっていて、デヴィッド・イェーツ監督の作風とも相まって楽しい魔法ワールドはもはや遠い昔。殺伐とした世界の混沌をキャラ萌えで愉しむという、ついて来られるヤツだけついて来い、みたいな感じになってきた気もするわ。  物語はひたすらに点で存在していて流れにはなっていなくて、唐突な展開をしがち(いきなりホグワーツかよ!みたいな)で、そこら辺はローリング氏の問題かしらね。アタシ、これまでの映画のレビューを読み返してみたら『アズカバンの囚人』以降、原作に対しては批判的ね。それでも今回、完全解決とはいかないけれど話に一応のケリがつく感じなのは良かったわ。  それにジュード・ロウとマッツ・ミケルセンは落ち着いた、大人の表情で関係を物語り、一方でクライマックスでは激しい戦いで秘めた想いをぶつけて魅せてくれたわ。ジョニー・デップからマッツに交代した事で獲得したモノっていうのが確実にあったように思うの。   でも『ファンタビ』ってこれ以降も拗らせイケおじバトルが好きな人向けの世界が続くのかしら? 個人的にはかなり遠く距離を置くカンジになるのでもうどうでもいいけど(投げ槍)。
[映画館(字幕)] 5点(2022-04-22 21:39:40)(笑:1票)
40.  モービウス 《ネタバレ》 
 あまりにありがちな物語を補うホラーな演出や映像は良かったわ。戦闘シーンでのもや~んとしたエフェクトもちょっと独自性があったと思うし。   でもいかんせん新鮮味がない、どっかで見たようなハナシばかりで出来上がっちゃってるのよね。『ドクター・ストレンジ』『ザ・フライ』『ダレン・シャン』『クロニクル』『スパイダーマン』等々、映画を見ていて色々連想したわ。  主人公、ヒゲ面はあんまり表情が判らなくて個性が隠れちゃってるカンジ。CGでワル顔になった瞬間とかのイメージばかりが強いわ。お友達でライバルで悪役なカレの方がノーマル時からクセ強くて良かったわね。  事件を追うエージェント二人もなんか添え物感が否めない地味さだし。   『ヴェノム』シリーズといいコレといい、『スパイダーマン』以外はソニー=マーベルってそこそこで作ってる感じがしちゃうわね。ディズニー=マーベルは盛り過ぎ&量産し過ぎな感もあるけれど。他作品との関連を小出しにして匂わせはするのだけれどちっとも期待できないほどにはそもそもの魅力に欠けてしまっているように思うの。もっと1本の映画だけで満足させて欲しいわ。   ところで主人公のカレ、船からどうやって街に戻ったのかしら? アタシまさか気付かない間に寝ちゃってた?
[映画館(字幕)] 5点(2022-04-10 21:43:50)
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