61. シンドラーのリスト
抹殺、絶滅、撲滅、一掃、根絶、…。一般的に我々が害虫や病原菌に対して使用する言葉が人間に対して向けられた時代。ナチ党員でありながら体制への些細な抵抗として試みた「ユダヤ人囲い込み」は、画面では知ることの出来ない綱渡り的な部分もあったであろう。収容所からシンドラーの工場へ移動できる“命のリスト”から漏れ、名前を呼ばれずに列に埋もれた人々のことを思うと心が痛む。白黒で撮られていること、一部カラーがあることの意味を、私たちは是非考えたいところである。 7点(2004-06-11 18:49:32) |
62. ロード・オブ・ザ・リング
冒険、仲間、戦い、魔法、小道具、世界観。これらを構築した原作者トールキン氏の頭脳には恐れ入る。多種多様な登場人物、膨大な専門用語、その余りに壮大なスケールに躊躇していた。が、「王の帰還」の公開前に映画館が解説パンフレットを配ってくれていたので、思い切って1作目から観ることにした。この映画には手引きが必要である。理解を早めるのに大いに助かった。それにしても、主人公弱すぎで大丈夫なのか、心配になるなぁ。仲間との旅がどう展開していくのか今後に期待できる作りとなっている。 7点(2004-05-05 12:54:01) |
63. シャレード(1963)
ロマンティック・ラブ・サスペンスとでも言おうか。ハリウッドお約束のロマンスグレーの中年男性と美女の甘い甘~いラブロマンス。サスペンスとしても犯人探しの興味をそらすことなくラストまで上手く展開されている。ジバンシーの素敵な衣装に次々と身を包むオードリーのファッションショーも目を離せない。ヘンリー・マンシーニの音楽も名曲として誉れ高い定番曲であり、耳まで楽しませてくれる。 7点(2004-04-29 01:54:35) |
64. テルマ&ルイーズ
主人公を女性に置き換えた現代版“ボニーとクライド”。オマージュとして作られたといえる。お手本のように起承転結が描かれ、とっても分かりやすい構成である。起→旅行に出る。承→ドライブインに立ち寄る。転→ブラピとベッドイン。結→追いつめられて…。だから映画の終わりが近づくにつれ、寂しさも増す。もうじき訪れる旅の終わり。予想される結末。もう少し逃がしてあげたいと思った。観終わった後、地図帳を引っ張り出して2人が辿ったルートを確認するといいかも。 7点(2004-03-21 01:19:09) |
65. スタンド・バイ・ミー
最後のナレーションが、リアリティある言葉としてグッと来る。「4人もその後はあまり会わなくなった」とか「それぞれの人生に待ち受けていた未来が云々…」とか語るシーン。一生に一度の忘れられない冒険を共にした仲間でさえ、そうなのだ。自分の思い出ともオーバーラップして心に響く。たった1日の少年の日の出来事。でも忘れられない1日。誰もが共有している「思い出」という財産を、オールディーズに乗せて何とも清々しく見せてくれる。単調すぎず、誇張しすぎず、あくまで大人しく。 7点(2004-03-21 01:17:03) |
66. クリフハンガー
『ダイ・ハード』もどきだが、ステージを雪山に置き換えることによって、登山の専門性を駆使する“雪山アクション”という新境地を開拓することに成功。それが功を奏して、十分に見応えある作品となり、展開・迫力とも満足できた。特に冒頭の宙吊りシーンは圧巻の描写力で、ジワジワと迫る死の恐怖に思わず手に汗握る。 7点(2004-03-14 16:57:55) |
67. 逃亡者(1993)
昔のテレビシリーズは知らない世代なのだが、十分に追われる者の緊迫感が伝わり、面白かった。ご都合主義な展開は否めないが、それを差し引いても良い出来と思う。ジェラード捜査官の推理力、判断力はスゴイ!頭がキレすぎる上司ってのもやっかいそうだが。トミー・リー・ジョーンズの見事な演技が、この作品の質を高めているのは見解の一致を見るところだろう。 7点(2004-03-12 18:23:08) |
68. マトリックス
公開当時の予告編の衝撃を思い出す。「何だ、この映像は!」と唸ったことが記憶に新しい。CGとワイヤーアクションを駆使したプロモーションビデオのような映像の羅列に、違和感は隠せず、あまり好きになれなかった。話もようイミ分からんし。ただ、映像の技術やセンスに関しては、かなりエポックメイキング的な役割も果たしたので、その点は高く評価されていい。 7点(2004-03-04 00:14:08) |
69. ミッション:インポッシブル
ストーリーはベタなパターンだったけど、スリルやアクションは一級品として楽しめる。イーサンの動きがキビキビしていて、素直にカッコイイ。トム・クルーズ健在を見せつけた。テーマ曲は未だにテレビでよく聴く定番のBGMだから、このシリーズの偉大さも分かるというもの。機会があれば、元祖のテレビシリーズを観てみたいものだ。 7点(2004-03-02 23:11:30) |
70. ホーム・アローン
今となっては、1と2の違いが思い出せん。が、とにかく楽しかったという印象は強烈。それで十分か。 7点(2004-03-02 22:22:49) |
71. ドライビング Miss デイジー
淡々として、なんと慎ましやかな映画だろ。老いという逃れられない現実が、デイジーとホークの心の交流を通じて終始優しいタッチで描かれている。特に最後のシーンでは、ささやかな感動に包まれ思わず涙がこぼれてきた。お年寄りと向き合う姿勢について、素晴らしい説得力を持った映画だ。ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンの歳を重ねていく演技もさすがの一言。 7点(2004-03-01 01:29:56) |
72. アマデウス
十数年前、大学生の頃に観た。それまでの伝記で読んだ、自分の持っていたイメージと全く違うモーツァルト像に、ある種カルチャーショックを受けた。がさつで天真爛漫なキャラは脳裏に焼き付けられ今も忘れられない。楽曲はもちろん、衣装や主役2人の演技も素晴らしく、目と耳を奪われ続けた160分だった。 7点(2004-02-28 22:53:39) |
73. クール・ランニング
元ネタとなった素材がスバラシイ!まさに映画向きな、脚色しやすい実話といえる。作品全体を包む何とも言えない陽気な雰囲気がたまらなくイイ。ギャグが大袈裟に誇張された場面も目立つが、それもご愛嬌。こんな娯楽作品が出来て嬉しい。ネタを提供してくれたジャマイカチームに感謝感謝。 7点(2004-02-28 22:18:39) |
74. ブレイブハート
何はともあれ壮大なスケールに圧倒された。存分に見応えはあったし、心に響くものもあった。が、ラストでも涙には至らず。チョット残念。メル・ギブソンが製作・監督・主演とこなしただけあって、この映画に込めた熱い思いをビンビン感じることができる。戦いのシーンでは何千人を前に演説するウォレスだが、後ろの兵士まで声は届かねェだろ!とツッコミを入れてしまった。 7点(2004-02-24 22:53:13) |
75. スピード(1994)
このネタで2時間のアクション映画にどう仕上げたのか興味津々で、観るのが凄く楽しみだった。エレベーター、バス、地下鉄と緊迫の舞台が次々と展開していくのも見応え十分。アイデアの勝利に加えてキャラが見事に活きており、特にサンドラ・ブロックはブレイクするに相応しい魅力を存分に発揮している。 7点(2004-02-06 23:26:46) |
76. インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
スター共演に頼ったアイドル的映画かと思い、あまり期待せずに観たが、イエイエ想像以上に面白かった。己の存在に悩み、人間社会と折り合いをつけながら生きるヴァンパイア像という新解釈は興味深い。仲間同士に“ヴァンパイアとはどうあるべきか”を議論させ、個々の葛藤を描くという手法も新鮮だった。ヴァンパイアは高貴で崇高なイメージとして話が進んでいたのに、後半にはザコキャラ登場とは少し残念。同じく火に焼かれながら、レスタトだけ死なないのはズルイ(笑)。 7点(2004-01-22 23:22:46) |
77. 刑事ジョン・ブック/目撃者
なかなか骨太な作品だと感じた。アーミッシュなるものが実在することを知っただけでも収穫。アーミッシュを取り上げたことにより作品に独特の空気感を与え、この映画を成功に導いたのではないか。ピーター・ウィアー監督のセンスの良さとハリソン・フォードの充実ぶりをうかがわせる1本。 7点(2004-01-20 00:13:23) |
78. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
娯楽大作として非の打ち所のない完成度の高さ。スパロウ船長が物語の主役でありながら、恋に限っては全くのカヤの外に押しやられ、若い2人を見守る側に徹するなど、キャラの棲み分けがキッチリ出来ている。そのため、主役3人が自分のフィールドで存分に魅力を発揮することに成功している。スパロウ船長はコミカルとシリアスの両面を併せ持ち、人間味あふれるヒーローという一番オイシイ役どころ。ウィルはただの片思いの男かと思いきや、物語の核心に関わる重要人物。エリザベスの美しさは申し分なし。そして、おマヌケさんは無能な海軍が一手に引き受けるという役回りも笑える。期待せずに観たが、思っていた以上に良かった。ジャック・スパロウ、新たなコスプレヒーローの誕生に乾杯! 7点(2004-01-19 22:55:18) |
79. お熱いのがお好き
原題、邦題とも味があって素敵だ。ギャングを巻き込んでのドタバタぶりに素直に笑える(コメディを通り過ぎて、コントになっている感はあるが)。そして、ラストのオチがスパッと決まりサイコーに気持ち良い。まさに映画史に残る名セリフ。 7点(2004-01-05 18:56:07) |
80. ウェディング・シンガー
あーあ、観るんじゃなかったなー。ロビーとジュリア、幸せな2人にあてられた。シングルにはちょっとツライ。ドリュー・バリモアは、身近にいる可愛いコとしての設定は適役だね(『エバー・アフター』のような美女系はキツイけど)。思いやりのある2人の結婚って素敵だな。ちなみに、今の自分の心境は荒れていた頃のロビーに近い。独り身の自分が虚しくなってきた。まぁ、それだけこの映画が良かったってコトで…。結構気に入ったかも。 7点(2004-01-05 01:11:04) |