61. ターミナル
《ネタバレ》 トム・ハンクス演じる英語もろくに話せない外国人が、母国のクーデターのせいでターミナルから出られなくなってのドタバタ劇。 吹替えで観たのが悪かったのだろうか、言葉が拙いゆえの言い間違いで笑わせようとするシーンが古臭いコントのように寒々しくて見てられない。 観ている途中で、たぶん実話を基にしてるんだろうなと感じたが、後で調べてみると案の定。 空港に長年住み着いた男がヒントになったらしいが、住み着いたいきさつ等はまったくのフィクションのようだ。 こういう設定ならいっそのことコメディに徹したらまた違ったかもしれないが、ラブストーリーを入れたり感動ヒューマン色を盛り込んだり、どっちつかずの中途半端なものになった気がする。 ビクターがアメリカに来た目的も父とのエピソードが不足していて感動できないし、アメリアとのロマンスにしても成り行きが不自然で一向に乗れない。 ストーリーに無理があるし演出も臭いし スピルバーグ監督にしてはガッカリのつまらなさ。 良かったのは、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの美貌くらいか。 [CS・衛星(吹替)] 2点(2019-07-03 09:27:11)(良:1票) |
62. アンドロメダ・・・
《ネタバレ》 ドキュメンタリータッチのSFというのが変わってる。 謎の病原体でバタバタと死んでいった人々の中で、なぜ赤ん坊と酔っ払いの二人だけ生存しているのか。 研究所内での出来事がメインで派手な動きはないけれど、迫りくる人類存亡の危機にどう対処していくのかで引っ張られる。 結局、病原体は特定のpH領域でしか活動できないということを突き止める。 SFの中には素人目にも突拍子もない無理な理論の上に成り立っているストーリーもあるが、これなら何となくそんなこともありえるかと思えてしまう。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-07-02 23:38:57)(良:1票) |
63. 何がジェーンに起ったか?
《ネタバレ》 ジェーンとブランチの姉妹の葛藤がすさまじい。 ジェーンに虐げられる車椅子のブランチのかわいそうな姿に、否応なしにブランチへの同情とジェーンへの敵意を煽られる。 ところが、ラストで交通事故の真相が明らかにされ、この構図が見事にひっくり返る。 ベイビー・ジェーンの栄光をいつまでも追い続けるジェーンが哀れ。 ベティ・デイヴィスは『イヴの総て』での大女優役もインパクトが強くて印象に残っていたが、本作での憎々しさも秀逸。 姉妹を演じたジョーン・クロフォードとベティ・デイヴィスは、撮影後の実生活でも生涯犬猿の仲となって悪口を公言し合っていたようだ。 その確執が作品からもリアルに想像できそう。 共演して本当の友人になるケースも多いけれど、この二人の場合は強烈な自我がぶつかり合ってしまったのは頷ける。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-02 03:34:15) |
64. ビューティフル・デイ
リン・ラムジー監督の『少年は残酷な弓を射る』は面白かったが、これはまったく自分に合わなかった。 [DVD(吹替)] 2点(2019-07-01 20:39:14) |
65. フライト・ゲーム
《ネタバレ》 意外性を突くことには成功しているが、それだけにとらわれているようなストーリーで説得力も何もないので感情移入のしようがない。 でも、同じくらいの時期に鑑賞したハイジャック物の「エアフォースワン」よりいろんな点でマシだった。 [映画館(吹替)] 3点(2019-07-01 20:38:11) |
66. エアフォース・ワン
《ネタバレ》 大統領役のハリソン・フォードが、特殊工作員並みの活躍でテログループに一人で立ち向かう。 そんなリアリティのない設定より、やっぱり大統領は主人公に守られる存在であったほうがすんなり受け入れやすい。 大統領がテログループに狙われる映画は今まで幾つもあったけど、どの作品も大統領は守られる存在だった。 大統領に工作員並みの活躍をさせないのは、それをやるといろいろぶち壊しになるからってことだろう。 殺されたパイロットの代わりに大統領が操縦までしだしたのには笑ってしまった。 おまけに、最後は大統領が助かったことで、多くの犠牲者が出たことなどなかったことのように大団円の拍手喝采。 カタルシスも何もあったものじゃない。大統領バンザイのバカ映画。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2019-07-01 20:37:10) |
67. バンテージ・ポイント
ドラマ的なものが薄くて、カーアクションに頼りすぎている感じ。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2019-06-30 23:46:37) |
68. ワンダー 君は太陽
《ネタバレ》 生まれながらの奇形ということで差別や偏見の目に晒されながら、家族の温かく根気強いフォローもあって明るく前向きに生きる少年。 ハートフルでウェルメイド、学校の視聴覚教材にもなりそうな映画だけれど、面白いかどうかはまた別の話。 太陽が照り続けるより陰影もしっかり感じられる物語のほうが切なさがあって個人的には好み。 [DVD(吹替)] 4点(2019-06-30 23:44:35) |
69. ドリーム
《ネタバレ》 差別に抗いながらNASAで存在感を発揮していく黒人女性たち。トイレも有色人専用しか使わせてもらえず、自分が関わった報告書にも連名を許されない。 そんな逆境の中、怒られても連名を繰り返して自分を認めさせようとするキャサリン。その逞しさには脱帽。 諦めない根気強さに加えて、実力の裏づけがあってこそ待遇が変わっていく。 実話に基づいた作品とのことだが、より感動的にするために差別的な扱いを実際よりも酷く描くなど脚色もかなりあるようだけれど。 [DVD(吹替)] 6点(2019-06-30 23:41:59) |
70. ベイビー・ドライバー
《ネタバレ》 時を経ても劣化せずに面白い映画はあるが、これは今時の音楽やスタイリッシュなものをウリにしているように感じられるだけに、流行外れのキマリの悪いものみたいになりそうな気が…。 クライム映画は好みだし、キャラの立ったギャング仲間との闘いやカーチェイスには迫力があるのだけれど、肝心のストーリーにはたいして惹かれない。 雇い主のドクがベイビーを身を挺して助けたのも、キャラがブレてるようにしか見えない。 [DVD(吹替)] 4点(2019-06-29 23:37:15) |
71. トレイン・ミッション
《ネタバレ》 いきなりクビを言い渡されて途方に暮れている元警官のマイケル。 いつもの通勤電車の中で謎の女から大金とともにプリンなる人物を探せという意味不明なミッションを与えられる、巻き込まれ型サスペンス。 プリンは陰謀の目撃者だったために巨大な力を持つ組織から抹殺対象となっていたわけだが、わざわざマイケルを利用するというのがわからない。 ターゲットの降りる駅がわかっているのだから、その駅で襲撃すればいいわけだし、列車を転覆させたりあれだけ大きな騒動にするくらいなら、最初からターゲットの乗った車両ごと爆破すればそれで済んだ話。 多くの乗客から一人を特定するという設定を使うために、無理やりストーリーをこじつけて作った感が強くて全然乗っていけない。 [DVD(吹替)] 3点(2019-06-28 22:36:47) |
72. ジェーン・ドウの解剖
《ネタバレ》 てっきり遺体を解剖しての科学捜査サスペンスかと思って見ていたら、オカルトホラーだったので心の準備ができてなくてビックリ。 解剖は生々しいが、こういうグロに怖さは感じない。でも、正体不明の死体が起こすオカルト現象は恐怖感を生じさせる。 [DVD(吹替)] 6点(2019-06-28 22:21:32) |
73. コン・エアー
《ネタバレ》 アクションはやたら派手だが、ストーリーがつまらなくて薄っぺらい。 無理やり感動的なハッピーエンドにされても冷めるだけ。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2018-12-26 22:14:51) |
74. スラップ・ショット
《ネタバレ》 メガネの乱暴者ハンソン三兄弟はユニークだった。 そうしたキャラも含めて、アイスホッケーを舞台にした少年マンガのよう。 最後の試合だからラフプレーを封印しようとの提案に、チームの全員が同意したのが謎。 後半はラフプレーの評判を聞いて駆けつけたスカウト達が来ているのを知って元のラフプレーに戻ったけど、前半一方的に殴られながらもハンソン兄弟でさえ我慢しているのに無理がある。 でも、マンガ的コメディだから細かいところに引っかからずに笑い飛ばすのがいいようだ。 「明日に向って撃て」「スティング」のジョージ・ロイ・ヒルとポール・ニューマンのタッグなので期待値が高くなりすぎた。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-12-16 23:32:52) |
75. ブラジルから来た少年
《ネタバレ》 秘密の会合でメンバーに伝えられたのは、リストアップされた65才くらいの公務員の男たち94人を暗殺する指令。 どういう目的があるのか見当がつかないので、サスペンスとしてまず興味を惹かれる。 こうした不可思議な謎を提示する場合、無理のあるこじつけのような納得できないネタバラシになることもしばしばあるけれど、これは十分納得できた。 確かに遺伝子をコピーしても、同じ環境にしないと、同じような人間に育つ確率は低くなる。 恐るべき男のクローン少年たちを、まだ罪を犯してもいないのに抹殺することなどできない。 でも、ラストで少年の垣間見せた残虐性が、将来恐ろしい事態になることを示唆して余韻が残る。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-10 20:19:56) |
76. シャイニング(1980)
原作者のスティーヴン・キングが、出来上がった映画を観て、キューブリック監督に激怒したらしいから、原作と映画はずいぶん違うのだろうが、これはこれで面白い。 呪われた館の恐怖がでている。 -------------- 久々に再鑑賞してみたら、思ったよりも深いホラーだった。 ネイティブインディアンの怨霊を示すものがストーリーにこめられていて、その怨霊が白人を狂気の世界に誘う。 聖なる霊能力であるシャイニングを持つ者と、それを排除しようとする悪霊世界。 ラストの写真も意味深で余韻が残る。 何よりキャスティングが抜群で、ニコルソンの狂気は言うまでもないが、妻役のシェリー・デュヴァルもエキセントリックな雰囲気がハマっている。 [DVD(字幕)] 6点(2018-12-05 00:14:01) |
77. 華麗なるヒコーキ野郎
《ネタバレ》 ジョージ・ロイ・ヒル監督、ウィリアム・ゴールドマン脚本、レッドフォード主演は、名作「明日に向って撃て!」と同じタッグ。 当然期待は高まるが、期待したほどではなかった。 それでも、「明日に~」と似たような男のロマンと生き様(=死に様)の美学、全編にわたるユーモアのようなものは感じられる。 映画撮影を利用してケスラーとガチ勝負を挑むさまは、騎士や武士の名誉をかけたタイマン対決に通じるものがある。 コミカルな感じだったので、メアリーがあっさり墜落死したのは意外だった。 助けられなかったペッパーは、トラウマになっても良さそうなところだけれどそれほど引きずる様子もなく、アクロバット飛行を諦めない。 死よりも何より夢が大事ということか。少年っぽいところが憎めない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-12-05 00:00:16) |
78. ミリオンダラー・ベイビー
《ネタバレ》 よくあるスポーツものかと思って見始めたので、こんなにシリアスな展開になるとは思わなかった。 尊厳死に関わる重いテーマ。 マギーの親族がクズすぎて反吐が出そう。 そんなクズの身内より赤の他人のフランキーのほうがよっぽどマギーの身を案じている。 法を犯してまでマギーのために尊厳死をさせてあげるのは、自分のことより相手を思う深い愛情がないと踏み込めない。 フランキーの優しさが伝わってくるし、それとは逆に尊厳死を認めない社会は優しくないと感じる。 現実に家族が見るに見かねて安楽死させても法的に殺人罪に問われる哀しいニュースを聞くとやりきれない。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2018-12-04 14:26:19) |
79. 裏切りのサーカス
《ネタバレ》 説明的なシーンを極力省いていて、最小限の描写で状況を伝えようとしているので、そのサインを見逃すとなかなか状況が掴めない。 なので、気軽に1度見ただけでは難しい。 原作を読んでいればまだ理解しやすいのだろうけど、原作を省略しているところもあるようなので、未読では尚のこと難しいかも。 しかも、サーカスの幹部の中でも、二重スパイのフリをして敵の情報を掴もうとしている者と、本当に二重スパイで敵に情報を流している「もぐら」が混ざっているので、余計にややこしい。 また、人間関係のややこしさは、仕事上のことだけでなく色恋も絡んでくる。 更に、男女間の純粋な恋愛だけでなく不倫や男同士の同性愛も絡んでいるのでわけがわからなくなる。 二重スパイのフリをして敵の情報を得ようとするウィッチクラフト作戦は、結局は「もぐら」のせいで敵のカーラには筒抜けでカーラの流す情報を掴まされていただけだった。 サーカスチーフのアレリンはソ連を手玉に取っていたつもりだったが、「もぐら」を操るカーラの術中にまんまと嵌っていたわけだ。 元諜報部員の実話がベースにあるということで、派手なアクションもなく地味だけれどリアリティのある作品。 「ミッション:インポッシブル」や「007」のようなスパイ映画とは対照的なので、そっちを期待して見ると拍子抜けになれど、こちらはあくまで本物志向。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-12-04 01:50:51) |
80. ギャンブラー
《ネタバレ》 賭博場と売春宿を経営する主人公にも売春宿を仕切るヒロインにも惹かれるものがない。 なので、その二人の寂しい恋の結末もあまり響いてこない。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-12-03 20:18:10) |