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たくわんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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41.  シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 《ネタバレ》 
平均的を下げてしまい、申し訳ありません。 結論から書くと、私に取ってはとんでもない駄作です。 26年もの歳月と莫大な費用を掛けて、あの滅茶苦茶な TVシリーズ最終回をそのまま作り直しただけとしか私には思えませんでした。 お断りしておきますが、私は一連のエヴァシリーズのコアなファンでは有りません。 TVシリーズを観て、途中迄は表現するのが難しい位の高揚感を感じました。 「これはとんでも無い展開になる、どの様な幕引きをするのか?」と。 ...見事に裏切られました。 新たに劇場版として新作が制作される、今回はキチンと幕引きする様だ、と言う話を聞き期待して見た新劇場版。 あのTVシリーズ途中までに感じた高揚感にケジメを付けてくれるのか? その思いは前作「Q」でものの見事に裏切られました。 それでも私は、本作に僅かでも期待していたのですが… 理解出来ない、整理が付かない事ばかりです。 意味が判らない台詞・専門用語のオンパレード。 まるで仮想世界で繰り広げられているかの様な戦闘シーン。 前作までの戦闘シーンは一体何だったのか? 何故、何処かの撮影スタジオで戦う? 何故、教室やアパートの一室で戦う? 全ては主人公の脳内妄想なのか? ニアサードインパクトって本当に起こった事なのか? 百歩譲って終盤一連の戦闘シーンが異次元か何処かで繰り広げられていたとして、 最後の戦いが終わり、あの村の人々はどうなったのか? 何故、前作や本作の途中で絶命した人達が何も無かったかの様に駅のホームで談笑しているのか? 主人公は声変わりしてスーツにネクタイ、駅前のロータリーを楽しげに走り去って行くが、 何がどうしてこの様な展開になったのか? 仮に、終盤に主人公が口にする「Neon Genesis」が具現化したのだとしても、全てが余りにも説明不足過ぎる。 また、人智を超えた存在が人類を巻き込み戦わせ、最終的に新たな生命・世界創造の起源となる、 即ち、人類補完計画の原案はイデオンで既に見させて貰っています。 アプローチは違えど、「2001年宇宙の旅」「2010年」もエヴァンゲリオン=モノリスと捉えれば、同じ類の作品だと思えます。 私の様な一般の映画ファンに取っては、大変申し訳無いのですがこの点数です。
[映画館(邦画)] 0点(2021-03-14 23:04:46)(良:5票)
42.  宮本から君へ 《ネタバレ》 
平均的を下げてしまい、申し訳有りません。 熱い映画、俳優陣の演技が素晴らしいとの評判を聞いていたので、WOWOW放送を機に観てみました。 確かに、主演のお二人は何かが憑依したかの様な素晴らしい演技をしています。 以下、青臭い甘ったれな自論ごめんなさい。 物語に起伏を与えんが為に主要な登場人物が性暴力の犠牲になる展開、もう止めませんか。 現実世界では、今も世界中で老若男女数多の方々が性暴力を含む様々な暴力の犠牲になっています。 それは、私の様な一般市民が何をした所で即時解決など到底叶わない事です。 こんな反吐が出る様な荒んだ世界だからこそ、少なくともフィクションの世界ではこう言う展開は私は観たくない。 無論、劇映画の力を借りて世界の様々な問題を浮き彫りにする行為は崇高だし必要な事で有るのも判っているのですが… 普段、意識してノンフィクション物も観ているので、つい冒頭の様な印象を抱いてしまいます。 支離滅裂なレビュー申し訳ありません。 2点は主演2人の演技に対して。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2021-02-28 09:16:58)
43.  銀河鉄道999 《ネタバレ》 
2021/2/6(土)東京国際フォーラムで開催されたシネマコンサートにて、実に42年振りの劇場鑑賞が実現した。 初鑑賞は1979年、小学校6年の夏休みに実母の郷里である新潟県長岡市の映画館にて。 とにかく混んでいた事、そしてメーテルの美しさが心に刻まれた初鑑賞だった。 時は流れて2021年、それまでにTVやDVD等で観る機会は有ったものの、 フルオーケストラ演奏をバックに本作を劇場で観られるとは何という贅沢!  1.上映前・休憩時間・上映後に劇場に流れる各種アナウンスは何と、メーテル役である池田昌子さんの新録! 主催者のは粋な図らいに感謝のみ。私のこれまでの劇場鑑賞歴で、あれほど迄に客の皆が真剣に聞き入るアナウンスは初めて。  2.音楽は基本全て生演奏、名曲揃いのサントラを生演奏で聞けるうれしさ。  3.鉄郎と母親との哀しい別れのシーンや冥王星での氷の墓場のシーンで印象的に使われている混声合唱も全て生声、 迫力が違いますね。  4.トレーダー分岐点の酒場で歌われる名曲「優しくしないで」も生歌!  5.とどめは999出発のシーンで流れる「Taking Off!」ラストに流れる「銀河鉄道999」はフルオーケストラをバックに タケカワユキヒデ氏の生歌!! 涙腺崩壊で私は大変でした。  6.物語に付いてはもはや説明不要、多くのエピソードを2時間に収める構成故に気ぜわしい展開ではあるものの、 永遠の名作と言っても過言では無いかと。  7.今回の鑑賞で感嘆したのは星野鉄郎の声を演じた世界に誇る声優界のレジェンド、野沢雅子の芸達者振り。 物語の進行・鉄郎の内面的成長に併せて微妙に声色を変えていくそのテクニック、痺れました。   これまでに何回かシネマコンサートを体験しましたが、映画本来の音(台詞や効果音)は敢えて横に置き、 音楽を聞かせる事を主眼とした方が感動の度合いが高い様に思います。 幻の公演(?)と言われているターミネーターライブコンサート、機動戦士ガンダムシネマコンサートと並び、 本公演は白眉な出来でした。再公演を切に希望する次第です。 
[映画館(邦画)] 10点(2021-02-23 13:30:12)(良:2票)
44.  バイオハザード:ヴェンデッタ 《ネタバレ》 
劇中でレオン本人が言っているが、マンネリ気味。 ゲームはあくまでもゲームで有って、CGを見るなら自分でキャラを操作したい。 独立した映画にするなら、ミラジョボ主演の一連の作品の様に実写でなければ魅力は半減するかと。 ただ、荒牧伸志氏が執念でCG版スターシップ・トルゥーパーズを面白くさせて来た様に、 本シリーズも継続する事で独自の面白みが出てくるのかも。 個人的にはジル・バレンタインを主役とした作品に期待したい。 マイナスポイントは他にも有り、主役の男性二人の顔つきがどうにも間延びしている様に見える事 (その反動なのかレベッカ・チェンバースの描写は気合いが入りまくっている)と、 巻き込まれる一般人の死んでいく様が無意味にグロテスクな所。 バーの女性店員が銃撃を受け腕がちぎれ飛ぶ描写は、その後でNYCの住民をワクチンで救う事を考えると 可哀そう・やりすぎな印象を受けた。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-12-07 11:59:49)
45.  君は永遠にそいつらより若い 《ネタバレ》 
2回目 2021/11/13 シネプレックス幸手にて鑑賞  待望の劇場公開にて1年振りの鑑賞成る。 沈静化の兆候あるも、未だ予断を許さないコロナ禍と言う中で単館上映に近い形では有っても本作を 正規の劇場公開に持って行くのは大変な努力が有っての事と推測する。  改めて、制作陣・関係者の皆様の尽力に感謝申し上げる次第。  やはり名作である。 特に2回目の鑑賞だった事も有り、物語序盤の登場人物の言動や描写の殆どが終盤に向けての隠喩だった事に気付く。 しっかりと練られた緻密な脚本は見事だ。  そして、本作のファンに取っては望外のサプライズと言えるオフィシャルプログラムブックの販売。 かなり高価な部類だが、制作陣・俳優陣の本作に向ける思いが濃密に凝縮された力作であり、むしろ安価と思える程の物。 (採算が合うのか心配してしまう程) 本作に関する刊行物は今回の劇場公開まで皆無と言って良く、原作を読むかwebを観る位しか無かったので本当に嬉しい。  本作の劇場公開はこれからも小規模に全国を巡ると聞いている。 映画館でじっくりと観るべき作品である。機会が合えば是非劇場に足をお運び頂きたい。    ----------------------------------------- 1回目 2020/11/1 東京国際映画祭のワールドプレミアにて鑑賞  「女優の奈緒が出演しているから」。 鑑賞のきっかけは至って単純なものだった。  「事故物件」で彼女の存在を知り、 「みをつくし料理帖」でその印象は決定的になった。  その演技を目当てに劇場に足を運びたくなる女優さんに出会ったのは久しぶりな気がする。 たとえるなら、「プライド」で満島ひかりを初めて知った時の感覚に近い。  鑑賞に際し予備知識は皆無、勿論原作は未読の状態で臨んだ本作は、 今世の中でそれぞれ悩み苦しんでいる普通の人達に優しく寄り添う様な、 お仕着せでは無いさりげない慈しみに満ちた作品だった。  私は映画評価の基準として、物語に起伏を与えるには余りにも安直だからと言う理由で 主要な登場人物がオートバイで事故に遭う・レイプされる作品には敢えて高評価を付けない様にしている。  それでも、私は本作に満点を献上したい。 主演の佐久間由衣は朴訥な演技ながら、繊細な心を隠した主人公:ホリガイのキャラクターを上手く演じていたと思う。 共演の奈緒も期待に違わぬ演技を見せてくれた。  また、この2人を取り囲む他の出演陣も皆印象的な良い演技をしている。  特筆すべきは物語が終盤に差し掛かる際のキスシーン。 私の映画鑑賞歴の中でTOP3であった「お嬢さん」「タイタニック」「エドTV」以上に、 本作のキスシーンはそれまでに綴られた物語が昇華していくかの様に感情が揺さぶられる、 優しく・儚く・美しいものだった。  このシーンがあるからこそ、その後に展開されるシーンとそこでホリガイが取る行動に説得力が増したと思う。 このキスシーンには100点の意味が有るのではなかろうか。  素晴らしい作品を有難うございました。  蛇足 来年の劇場公開まで本作を脳内反芻する為、原作本を購入した次第です。
[映画館(邦画)] 10点(2020-11-08 22:19:35)
46.  みをつくし料理帖
これぞ邦画、邦画ここに有り。 この様な慈愛に満ちた良い映画の監督が角川春樹と言うのが予想外の驚き。 聞けば本作が最後の監督作品らしい。 良くも悪くも色々な作品を世に残した功績は讃えて良いと思う。 本作鑑賞のきっかけは、「事故物件」で知った女優の奈緒が出演していたからだが、 それ以上に、角川監督の有終の美に彩りを添える為に参集したであろう俳優陣の 演技を堪能出来たので満足度は高い。 藤井隆の頑張り、佇まいが只者では無い中村獅童、そして、要所で映画を引き締める窪塚洋介。 角川映画のヒロイン達も作品に花を添え、そして主演の松本穂香も可愛いだけでは無い、 陰陽のメリハリが付いた良い演技をしている。 観て良かった。
[映画館(邦画)] 8点(2020-10-25 16:46:17)(良:1票)
47.  事故物件 恐い間取り 《ネタバレ》 
皆さん同じ事を考えながら本作を鑑賞された様で、 他レビュアー諸氏の文章を読んで思わずニヤリとしてしまいました。 少し趣向を変えて以下の様にレビューしてみます。 ・前半の主人公が事故物件に住まわざるを得なくなる迄の描写、 売れない若手芸人の悲哀と併せて上手く綴れていた +5点 ・物件3迄の怖がらせ方、特に2人同時に車に轢かれる描写は中々怖かった +3点 ・物件4、主役男女2人が死んでしまうラストだったなら、 広げた風呂敷を全く畳まない、後味は最悪だけど大胆な興味深い作品になっていた筈 +5点 ・同じく物件4、何ですかあの軽〜いラストバトルは? 他に収拾のさせ方が無かったのかも知れないけれど、 あの様な洋画チックな終わらせ方はないでしょう。軽すぎる −100点 ・その後の主役男女2人を安易に幸せにさせなかった幕引き、 中田秀夫らしさはこの位か +50点 ・嬉しい発見、ヒロインを演じた女優の奈緒さん(何故か名字無し)。 私は例えるならタチアナ・マズラニーの様な、絶世の美女では無いああいったタイプに弱い様です +42点 と言う事で+5点、以上!
[映画館(邦画)] 5点(2020-10-10 09:02:20)
48.  ザ・ファブル 《ネタバレ》 
原作(漫画)を一読された方なら納得頂けると思うが、あの雰囲気をそのまま映像化するのは不可能に近いだろう。 アクション娯楽作品として幅広い客層の方に観て貰わなければならないし、そう言った意味では本作は原作を上手く活かし、 エピソードを厳選してスリムにした上で気軽に鑑賞出来る作品になっていると思う。 主人公が暗殺者だけに、少々人が死に過ぎるがそれは仕方がない。 アクションは原作同様に荒唐無稽が過ぎる部分も有るが、岡田准一の魅力炸裂と言った所だろうか。 エロ描写は本作では皆無、これは原作のままにしたらR指定は間違い無しだから止むを得ない。 出演されている皆さんも良い演技をされている。 このメンバーのままで続編や描写を過激にしたバージョンも観たくなってきた。 特筆すべきは柳楽優弥、他レビュアーの方も記載されているが得体のしれないキャラを上手く演じていた。 子役出身で途中ブランクも有ったが、見事に現役に返り咲いた。 今後が楽しみな俳優さんだ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-10-06 18:12:29)
49.  ワイルド・スピード/ICE BREAK 《ネタバレ》 
このシリーズ、ポール・ウォーカー在籍時の初期数作はシンプルに車好きの琴線に触れる良い意味でマニアックな作風で有り私はそれが好きだった。 ここ最近の数作、特にポールが鬼籍に入って以降は単なる脳筋アクション大作になってしまっているが、お気楽に鑑賞出来るお祭り映画として楽しませてもらっている。(本作冒頭のキューバでのシーンは久々に楽しませて貰ったが)  さて本作、相変わらず全てが無茶苦茶、突っ込み所満載だ。 登場人物皆の情緒も崩壊している。  元妻が殺されたのに悲しむ描写はごく僅かのドムを筆頭に、仲間を殺した張本人を平然と仲間に迎え入れる「ファミリー」の皆さま・・・ 呆れて物が言えません。  トドメめは〆の台詞、あの場面であれを言っちゃうのはで反則でしょう! でも何故か胸に迫る物が有ったのは事実。  5点は可愛いベイビーに献上します。 立派な車好きに育ってね。 そうすればあと30年は本シリーズは安泰だ!!
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-26 12:01:42)
50.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
原作とは趣向の異なる幕引きだけれど、簡潔にスパッと纏めていて気持ちいい。 怒涛の作画、畳み掛ける様な描写の数々、これ以上無いと思える位に作品と同化している芸能山城組の音楽。 素晴らしいです。IMAXで観られて幸せです。 あ、バイクでは観に行かない様にしましょうね。 帰路の安全運転は保証しません笑。
[映画館(邦画)] 10点(2020-07-19 20:25:02)
51.  もののけ姫 《ネタバレ》 
何と23年振りの劇場鑑賞である。 初回鑑賞時は、子供などはなから度外視・アニメとは名ばかりの100%大人を対象とした物語と語り口に物凄く疲れたと記憶している。 23年の月日を経てそれなりに社会経験を積んだ52才のオッさんに取って、本作は色褪せるどころか寧ろ力を増していた。 ボキャブラリーの無い私には、情け無いが「怒涛の造り込みがとにかく凄い」位の表現しか見つからない。 とにかく、登場する全ての物(自然・人間・深き森の神々達)の描き込みが神がかっている。 取り上げたテーマも、23年の月日を経てより世俗にまみれた人間になってしまった私に取ってもはや溜息をつくしか無い事であり、 情け無さ・やるせなさばかりが残る。 これだけの作品に10点満点を付けないのは、本作唯一の失敗した点と言える田中裕子の起用。 あれだけの主要人物の声を演じられるのはプロの声優しかいないと思う。 殆どのセリフを棒読みなのには興を削がれて最後には怒りが込み上げてきてしまった。 なので9点を付けさせて頂く。 ジブリ作品は本作の後にアカデミー賞を獲得した作品も有るが、私個人的には本作がスタジオジブリの最高傑作。 本作以降は宮崎駿の余興的作品としか思えない。
[映画館(邦画)] 9点(2020-07-05 22:03:08)
52.  37セカンズ 《ネタバレ》 
【前置き】 日経紙の映画評を読むまで、私は本作の事など全く知らなかった。 海外では極めて好意的に受け止められ、幾つかの著名な映画祭で賞まで獲得している本作、 配給側のプロモーションが下手なのか、難しい題材を扱っているだけに声高に宣伝するのに及び腰だったのか、 真相は知らないが(知りたくも無い)、この様な作品が劇場公開2日目の土曜日の映画館で観客が私も含めて4人とはいったいどういう事なのか。 日本映画界は本当に優れた作品を日本の観客に広めよう・もっと観て貰おうと思っているのだろうか。 韓国映画がアカデミー作品賞を獲得する歴史的な出来事があった直後だけに、私は情けなく・また恥ずかしく思った。  【本題】 37Seconds=37秒とは、主人公が生まれてから呼吸するまでに掛かった時間の事。 カップラーメンの麺がまだ柔らかくもならない様な僅かな時間、呼吸をしていなかった為に主人公は脳性マヒとなった。  私はスクリーンを通じて主人公の人となりに思いを巡らしながら、既に故人となられた脳性マヒの叔母の事を考えていた。 叔母はとにかく毎日を一生懸命生きている人で、何でも自分でしなければならなかったが為に腕っ節は男の私よりも立派で、 なんだかとてもカッコいい人だった。  本作の白眉な所は、障害を持ちながらそれでも強く生きる姿をお涙頂戴的に描いているのでは無く、自分の新しい可能性・ 知的・性的好奇心を満たしたいという、人間なら誰でも考える当り前の事をさりげなく表現している事。 中盤以降の世界観の拡がりも素晴らしい。 特に千葉へのドライブから、まさかタイへ舞台が拡がるとは思ってもいなかった。 ここは、主人公が様々経験を通じて自らの内面が拡がっていく事とも連動しており、 あたかも映画のレベルがギアを数段抜かしで上げながらスピードアップしていくかの様だった。  主人公の女性は実際に脳性マヒを患っておられる素人の女性、「素晴らしい演技」とまでは流石に言えないが、 あの佇まいは絶対に健常者の俳優さんでは醸し出せない。 脇を固める俳優陣の演技も素晴らしい。 特筆すべきは母親役の女優さん。とても演技とは思えない真に迫る様子は圧巻だった。  本作の監督さんはアメリカで修行された方らしい、殊更に弱者に阿らない演出の仕方はさすがアメリカ仕込みといった所か。 主人公と介護士さんを深い関係にさせなかった事も高評価。 もしそうなっていたら、途端に陳腐な作品になっていたと思う。 次作に期待大。
[映画館(邦画)] 8点(2020-02-13 13:27:50)(良:2票)
53.  メンフィス・ベル(1990) 《ネタバレ》 
初鑑賞は1990年、今から何と29年も前。 当時私は大卒で新入社員になったばかり。 会社が準備した2DKのアパートで同期の野郎5人との共同生活真っ最中。 そんな背景もあり、題材は戦争ながら仲間の素晴らしさ(青臭い・・・)等々、感情移入しまくりで鑑賞。 同期の連中に勧めまくった記憶があります。 今回、実に29年振りの再鑑賞と相成った訳ですが、世界中で様々な紛争が絶え間なく行われ、 You Tubeで悲惨極まりない実際の戦禍の映像が誰でも簡単に見る事が出来る様になった現在、 50歳を越えたオッサンの私に取って、本作を再鑑賞して得られたものは悲しいかなノスタルジーだけでした。 エンドクレジットが流れた後に飲んだビールは苦かった。
[映画館(字幕)] 6点(2019-07-16 13:55:20)
54.  のみとり侍 《ネタバレ》 
そこのお父さん・お母さん、「阿部寛=テルマエ・ロマエ」のイメージで本作をお子ちゃまと一緒に観ちゃダメですよ! 本作は「大江戸お家騒動エロバラエティ」なんで、ご家族大変な事になっちゃいますよ!!  展開は支離滅裂、登場人物の行動原理は目茶苦茶、『ハッピーエンドだから、まぁいいっしょ!」と言う製作陣の本音が見え見え。 肝心(?)のエロ描写は残念ながら(??)少ないが、全く存じ上げていなかった女優さん、飛鳥凛のお姿を拝させて頂けた事で良しとする(←ただの馬鹿)。 5点は飛鳥凛に献上、出番は少ないながらも印象的な演技を見せた松重豊と桂三枝に各1点、合計7点! 以上!! それにしてもトヨエツ、役得ですな・・・ムフフ。 
[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-05-23 13:03:48)
55.  009 RE:CYBORG 《ネタバレ》 
①「俺だったらこういう映像にする!」溢れ出る製作陣の熱い思い +100点 ②これぞ真打、009の加速装置の映像化とはこういう事だ! +100点 ③生きているジェット戦闘機、002の爽快感溢れるカッコ良すぎる描写 +100点 ④大人の鑑賞に堪える、無駄にエロい003 +1000点 ⑤訳の判らないストーリー、もっと訳の判らない幕の引き方 -1299点 上記合計して1点。 以上!
[CS・衛星(邦画)] 1点(2019-03-04 16:16:03)(笑:3票)
56.  ファースト・マン 《ネタバレ》 
「人類初の月面着陸を成し遂げた男の英雄譚」を期待して観ると肩透かしを喰らう。 そう言った点では、日本に於ける本作の宣伝の仕方には大いに疑問を感じている。 描かれているのは旦那さんがテストパイロットをしている一組の市井の夫婦の物語だ。 その描き方は多分に第一人称の視点が多く、この手の映画(ライトスタッフやアポロ13等)に有りがちな勇壮な音楽と共に主人公の様子を描写する、 劇映画らしい高揚感を誘うシーンは殆ど観られない。 恐らく監督さんは過去一連の宇宙開発物の映画を研究し新しい視点を盛り込みたかったのかと思うし、 本作に関してはその試みは充分以上に成功していると言えるだろう。 圧巻はアポロ計画の前に実施されたジェミニ計画の中で、本作の主人公であるニール・アームストロングが搭乗したジェミニ8号の描写。 それは記録映画として残されている「栄光に満ちた宇宙旅行」とは程遠いものだった。 空中分解しそうな位に手作り感満載の狭くて汚い宇宙船に乗り(乗ると言うよりは無理やり押し込められるに近い)、 宇宙船の内部は狭くて視界も限られ、華やかな宇宙開発での仕事場とはとても思えないものだった。 ましてや自分の尻の下では膨大な量のロケット燃料が炸裂している正に死と隣り合わせの環境。 発射時の振動や騒音は一般人の想像を遥かに越えており、そんな現場の状況を知ってか知らずか徹頭徹尾冷静に交信してくる地上管制官の声とのギャップがすさまじい。 アポロ計画に移行してからも派手な演出は一切無く、唯一カタルシスを感じるのは月面到達のシーン位だろうか。 それも殆どが無音であり、テルミンで奏でられる音楽も勇壮なものでは無く寂寥感を感じさせるもの。 慣れないと息が詰まりそうになる様な描き方だ。 亡くなった娘の形見を月面のクレーターに遺し一筋の涙を流すライアン・ゴズリングの描写が史実に沿ったものなのか真偽は判らないが、 ここに至るまで彼の寡黙な佇まいが徹底して描かれていたが故に、私に取っては十分有りな印象的なシーンだった。 極め付きは地球に帰還してからの描写。 着水シーンも、大統領と握手をするシーンも、パレードのシーンも何も無く、有るのは検疫所で黙って見つめ合う夫婦の姿のみ。 私には極めて感動的だった。 惜しむらくは、月面着陸前に当時の大統領が発した「米国の代表」と言う言葉を否定し、「我々は人類の代表」と正すシーンが無かった事。 これがあれば完璧だった。  余談 アポロ11号搭乗員で指令船に残るマイケル・コリンズを演じていた役者さん、「何処かで観た事あるな・・・」と思っていたら、 なんと「刑事ジョン・ブック 目撃者」で印象的な演技をしていた子役:ルーカス・ハースだった事が判り驚いた。 時間は皆に平等だ。
[映画館(字幕)] 9点(2019-02-11 13:15:04)
57.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
この手の「内幕披露物」って案外沢山ありますよね。 例えば「キャビン」や「ラヂヲの時間」、見方を変えれば「Back to the Future Part2」もそうですよね。 本作は一本の作品中に本編と内幕がセットになっているのが新しい所。 楽しい時間を過ごさせて貰いました。 二番煎じは絶対に無理、正にアイディアの勝利。 それにしても、本作の現場は大変ながらも楽しかったんでしょうね。 なんだか羨ましいです。
[映画館(邦画)] 7点(2018-09-17 22:45:32)(良:1票)
58.  SUNNY 強い気持ち・強い愛 《ネタバレ》 
面白かった。 鑑賞の同機は池田エライザ目当て。だがそれ以上に収穫が得られた作品だった。 鑑賞する側が物語の舞台となる1990年代とどう関わっていたかによって評価が分かれる作品だとは思う。 かく言う私自身、1990年は大学を卒業し社会人1年となった年なので、仕事を覚えるのに精一杯で遊ぶ時間など殆ど無し。 なので、残念ながら本作の主人公達の様な女子高生とお近づきになれる機会など皆無だったが、 使用された懐かしい音楽達の効果がとても大きく、「青春ノスタルジックコメディ」として楽しめた次第。 出演者の中では、出番は少ないながらも枯れた演技を見せるともさかりえが鮮烈な印象を残す。 小池栄子のコメディエンヌっぷりは最早円熟の領域、楽しそうに演じていて見ていて気分が良い。 広瀬すずが成長して篠原涼子になるのは若干の違和感有り。でも、キレた演技を見せる広瀬すずは面白かった。 そしてリリー・フランキー。完全に狙ってるとしか思えない抑えた渋い演技は流石。 篠原涼子を主に本作ではとても演技とは思えない程、自然に出演者が泣いているシーンが多々あった。 皆、演技しながらノスタルジーに浸っていたのかもしれないが、作品に向ける思いが感じられて観ている私も胸が熱くなった。 唯一の欠点は薬物中毒の女子高生を登場させた点、物語に起伏を与える為には仕方が無い展開だったのかも知れないが、 当時の女子高生が皆あの様な状態だった事など絶対に無い筈なので、そこが妙に気になった。
[映画館(邦画)] 7点(2018-09-10 13:14:27)
59.  ルームロンダリング 《ネタバレ》 
おっと、一番乗りですか。  鑑賞のきっかけは池田エライザ目当て。 「みんな、エスパーだよ!」鑑賞以来、絶世の美女とまでは行かないものの、独得の雰囲気が妙に気になり注目していた女優さん。 物語は1996年公開のマイケル・J・フォックス主演、「さまよう魂たち」を和風に緩く解釈した様なジャンル。 幽霊が見える家系の血を引く主人公、御子(みこ)の少々(かなり?)変わった日常を描いています。 この手の作品は、主要人物のキャラ立ちがしっかりしていないと観るに堪えない作品になりがちですが、 本作の場合は主演の池田エライザ(色々な表情が観られます)を脇で固める俳優陣のお陰で、最後までしっかり観られます。  尚、物語冒頭に控えめなサービスショットはあるものの、池田エライザのビジュアル「のみ」目当ての男性諸氏には物足りない作品です。
[映画館(邦画)] 7点(2018-07-08 22:53:26)
60.  テクノポリス21C 《ネタバレ》 
な、な、な、懐かしぃ〜!! 夏休みの早朝、新宿まで劇場限定公開を観に行ったのが36年前とは… 私も歳です。 本作のブルーレイ&テクロイド・ブレーダーの発売は全く持って想定外でした。 低予算作品なので随所に作画の粗はあるものの、楽しく再鑑賞させて頂きました。 ブレーダーのデザインは今でも極めて秀逸です。 CGを駆使したOVAでの新エピソード発表なんて、夢物語でしょうか? ビバ、スタジオぬえ!!
[映画館(邦画)] 7点(2018-06-07 00:49:15)
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