21. ラストナイト・イン・ソーホー
《ネタバレ》 旅先で、とかキャンプ先で、とかでこういう目にあうのは、 たくさん観てきたが、田舎の子がファッションの学校で ロンドンに上京して、こんな展開になるというとこが新しい。 ピルドゥンクスロマンとホラーが融合! それをエドガ―ライトの持ち前の音楽センスで観せられると、 これはもう唸るしかない。 某映画雑誌で、この映画は「ファントム~」とか「ロッキーホラー~」とかと 同じようにカルトになるのでは、と書かれてあったが、後世に残ってもおかしくない 監督の音楽センス。 [DVD(字幕)] 8点(2022-06-04 23:06:41) |
22. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 ロアルドダールはいいね♪ どんどん映画化してほしい。 ティムバートンの漫画センスが活かされた配役に唸りました。 「ナイトメアー」のようなオープニングから、 ロアルドダールの話のいい流れで、見せ場にはミュージックビデオのようなノリで、 ところどころに往年の名画へのオマージュがあり、好感が持てます。 ラストもいい話に括って、大人も子供も楽しめる1本になってます。 [DVD(字幕)] 7点(2022-05-22 13:51:06) |
23. ファーザー
《ネタバレ》 考えさせられる映画だった。 アンソニーにとって、思考の立脚点は、 親と子であったようだ。 しかし、二人の娘のうち、一人は事故死している。 かくして、彼の思考の混乱ぶりが、 老後、一気に押し寄せる。 そして、彼はとうとう考えることを放棄して、 ラストとなる。 音楽が、心に刺さる映画だった。 (ところで、あの男医、ジーンハックマンの息子?似てるんだけど・・) [DVD(字幕)] 7点(2022-05-07 00:10:11) |
24. プロミシング・ヤング・ウーマン
《ネタバレ》 エリートの乱痴気騒ぎの被害にあった女性、その被害女性に強い思いを抱いていた女性の復讐劇。 復讐は、その事件に直面して、知らない顔をしていた女性たちや事件をあやふやにした学校側、 告発を抑え込んだ弁護士に向けられる。 そして最後は乱痴気騒ぎをしたグループと、その女性に被害を加えたリーダへと向けられていく。 彼女も結局、力の強い男性にやられてしまう・ このストーリーを観ている女性はどんなことを思うだろう・・ しかし彼女は自分がやられたときの策を考えて、敵地に乗り込む。 かくして彼女はやられてしまうが、その策が逆転劇のように、ラストのひっくり返しへとつながる。 ラストは、してやったりの感があるが、やはり女性は野獣の本性を隠し持つ男性という性には 敵わないのかという一抹の寂しさが心に残る。 そして、監督が女性であることに、結局、女性の側からは、男性は信用ならぬものと映っているのかもしれない、 (と思った・・) [DVD(字幕)] 8点(2022-04-04 15:10:55) |
25. 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
《ネタバレ》 マジか~!? この作品は、次の007(黒人女性?)へのバトンタッチなのか~!? なんや~!ジェームズボンドじゃない007なんか観たくない~!? これ、マジでフレミングの原作にあるんかいな~!? ダニエル・クレイグで女好きの絶体絶命に強い不死身のボンドシリーズは終わりか~!? これからはデジタルに強い、新しい007なんや~!? そんな気持ちで、ミサイル爆発にのみ込まれるボンドを寂し気に見送った後、 時代が変わったという気持ちでエンドロールを観終わると、 なんと!「ジェームズボンド・ウイル・リターン」との文字!!!! うっひょ~!我らがボンドシリーズ!どんな新人で復活なんや~!? 多分、幾人もの脚本家の才能が、潰れてしまうことでしょう(笑) [DVD(字幕)] 8点(2022-03-21 00:53:35) |
26. 永遠の門 ゴッホの見た未来
《ネタバレ》 2度目の鑑賞で、ラストまでこの映画と付き合えた。 恥ずかしながら、1度目の鑑賞では途中で挫折。観るのを止めた。 しかし、自分の住む街にもゴッホ展が来て、美術館に足を運んだ。 その際、ウィキ情報を参考に、簡単に彼の人生を整理して、絵を観た。 そして、今回、映画の本作と向き合った。 ウィキ情報でも触れられてるが、拳銃暴発説に基づいたラストだった。 地方新聞紙の記事で知ったのだが、欧米では10年ほど前から自殺を否定する著作が 複数発表されてたらしい。 なるほど、本作の意義もそこにあったのか・・ ウィレムデフォーの名演技に、ため息が出た。 ジヌー夫人は、もうそっくり!よく見つけたね~、この女優さん! 勉強してから、鑑賞することをおススメしたい。 名作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-02-13 00:14:09) |
27. テリー・ギリアムのドン・キホーテ
《ネタバレ》 あの世界観のテリーギリアムが女を知ったら、こんな映画ができた♪ いつものギリアムワールドだが、ちらちら夢工場の映画の功罪も問うている。 最大の見せ場は、ドン・キホーテの勇気が嫌らしい金持ちの余興の中で消費されること。 しかし、彼の気持ちは生き続けられるのだ。 ラストの巨人との格闘は、ギリアムならでは。 楽しめた。 [DVD(字幕)] 9点(2022-01-04 00:57:10) |
28. バンデットQ
《ネタバレ》 スピルバーグと同じころに現れた鬼才テリーギリアム。 この作品は、「インディジョーンズ魔宮~」に影響を与えたのでは? 二人の天才は、お互いをバシバシ意識しながら、名作を発表するんですね~ 後の作品を見ると、世界観はギリアムの方が勝ってたようですが・・ 本作と後の「バロン」、似てます。女の子と男の子の違い、小人と老人の違いなど見られますが・・ さて小人と子どもの組み合わせ。 小人を起用しても、ホドロフスキーとは違い、嫌らしさがない。 実に楽しい作品に仕上がってますね。 ラスト、魔王はあの子だったてことでしょうか? [DVD(字幕)] 8点(2021-12-30 00:04:02) |
29. バロン
《ネタバレ》 良かった! テリーギリアムは、キャラが良い。 友人に薦められて観たが、良かった。 今までノーマークだったのが、恥ずかしい。 これよりすぐ後にスピルバーグが「フック」を創っている。 負けず嫌いの彼のこと、ギリアムのこの作品に負けてたまるかと思ったんじゃないかな。 [DVD(字幕)] 8点(2021-11-18 12:38:05) |
30. カセットテープ・ダイアリーズ
《ネタバレ》 面白かった♪内容も良かった。 白人のつくるアジアがらみの娯楽映画は、よく出来てるね。 「マダムインニューヨーク」もそうだし・・ あれもそうだけど、本作もスピーチで一気に話を絞める。 最初は、白人押し付けの夢追いドラマかと思ってた。 ところが政治が絡んだり、親父が失業したり・・ どんな話の落とし前をつけるかと思ったら、ラストのスピーチなんだね。 ブルースの曲の解釈をたどり、一気に感動のクライマックス。 もう号泣、号泣でした。 当たり前だけど、どこの国の人間も頭がいい。凄い!(この監督、女性なんだね) [DVD(字幕)] 9点(2021-09-19 02:07:22) |
31. 父の祈りを
《ネタバレ》 良かった。 ただ、あのホームレスからの供述が行われていたことの 説明描写不足な気もするが・・ ラストの裁判がひっくり返る大事のポイントなのに、 最初はどういうことなのか、分からなかった。 ビデオを巻き戻しての再見で、あの写真がホームレスだと分かった。 ダニエルデイルイスの父親(ピートポスルスウェイト)は素敵だった。 獄中でも、あのお父さんは尊敬を受けてたのだろう。 亡くなった日の囚人たちの鎮魂の炎が美しかった。 絶望のピークで、エマトンプソンが女神のように現れるのは、正直、泣けた。 傑作です!この映画。 [ビデオ(字幕)] 8点(2021-01-09 19:19:35) |
32. エディット・ピアフ~愛の讃歌~
《ネタバレ》 売春宿で、小さい頃を過ごしたエディット。 でも彼女は、みんなから愛されて、はばたきます。 ここがルイマルの「プリティベービー」と違うとこ。(ルイの映画は同じ売春婦として生きていくのだが・・) その後も苦労を重ねるのですが、なんといっても ボクサーとの愛とその死別が、彼女の唄にさらに深みを加えていきます。 でもラスト、彼女には子どもがいたことが分かります。 ここがドラマとして、よくできているとこ。 彼女の唄は、人生の哀しみを、歌っていたのです。 P.S.マレーネデートリッヒが出てきたとこは驚いた。 [DVD(字幕)] 7点(2020-10-17 22:13:25) |
33. 家族を想うとき
《ネタバレ》 ケンローチの社会派。 2時間のなかでは、罪のない家族が、現実の社会の中で 破滅していくように描かれている。 そこにあるのは、今の社会の在り方への疑問である。 とくに配達業界のフランチャイズによる、巧妙な搾取の描かれ方がキツイ。 最後の「仕事」に向けて、出かける暴走した父親を見つめる 家族の呆然とした様子が切ない。 [DVD(字幕)] 7点(2020-09-19 21:53:37) |
34. フォー・ウェディング
《ネタバレ》 結婚式が映画の冒頭にてくる映画は多い。 「ディアハンター」「ゴッドファーザー」「悪い奴ほどよく眠る」等々 しかし全編、結婚式のシーンという面白い着眼点。 皆さん、お盛んなんですね~~ 結局、モテ過ぎの男女が結婚という選択肢をとらず、 「結婚」するという話。 エンディングの皆のその後が描かれてるときの マクダゥエルの素直な表情が良かった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2020-06-01 10:12:31) |
35. COLD WAR あの歌、2つの心
《ネタバレ》 愛にしか生きられなかった歌手の女性。 しかし戦争は彼女の愛した男のアイデンティティを壊してしまう。 彼はポーランドからフランスへと亡命したのだ。 そして彼は自分を見失う。 そんな彼に彼女も自分を見失う。 ラスト、二人は「永遠の愛」をよりどころに自死する。 この映画は愛の賛歌ではない。 戦争が生んだ絶望だ。 [DVD(字幕)] 7点(2020-04-11 23:12:45) |
36. 女王陛下のお気に入り
《ネタバレ》 おお、これは! キューブリックを彷彿させるような感性。(そういえばコレ、イギリス映画だ) 絵画のような映像の中で、狂気っぽい繊細さ。 女性だけのラブストーリー。 ジェーンカンピオンの映画のように壊れるかのような細さ。 でもどっこい、さすが国を治める女王陛下、最後に上手を取るのが、 このアン女王なんですね~。 いい役者ですね~。 オリヴィアコールマン。 アメリカのキャシーベイツっぽい。 [DVD(字幕)] 8点(2020-02-22 22:11:51) |
37. 家族の庭
《ネタバレ》 メアリーの浮いているところが寂しい。 思うに、彼女は男性関係でつまづいたのだろう。 そこが定住家族とのギャップだ。 奥さんを亡くした兄との間で少し友情めいたものがあるのが救いだった。 よくある話をすくいとり、2時間強のドラマに仕立て上げるとこが凄い。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-30 03:07:45) |
38. ハンターキラー 潜航せよ
《ネタバレ》 面白い! 悪人がはっきりしてるから、単純に楽しめる。 時代ですね。 ロシアが敵とは、はっきり言えない構図。 最先鋭の武器がたっぷり見られて、面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-09 23:33:21) |
39. 蜘蛛の巣を払う女
《ネタバレ》 リスべット再び! 格闘技とか銃撃戦になったら、女性は不利なので、 今回はパソコン、オタク仲間、子ども、記者、軍人を味方に 敵と戦う。 前作のフュンチャーのリスべットは変態男にブチ切れたけど、 彼女の父親もそういう血筋だったんだね。 女性がヒーローなので、すぐ窮地に追いやられるが、そこはダイハード。 センスある場面が多く(特に向かい合ったエレベーターでの連絡の取り方)、イカスのだが、 映像が暗いので、疲れてしまう。 女性の感性のとらえる世界は、このようにダークな世界なのでしょうか・・ [DVD(字幕)] 7点(2019-09-28 21:43:04) |
40. ツォツィ
《ネタバレ》 南アフリカでも、アメリカのドラマに出てくるような暴力が現れるのですね。 これからフロンティア国が発展していくと、どんどんあちこちの国で このような光景が見られるのでしょうね。 でもツォツィには地面に根差したような逞しい性根を感じました。 誘拐した赤ちゃんと触れるうちに、芽生えた感情でしょう。 ラストの涙は・・ [DVD(字幕)] 7点(2019-09-23 15:18:35) |