1. パラサイト 半地下の家族
自分には、ダメな映画だった。 貧乏家族に全然共感できず、おバカな金持ち家族に同情してしまったから。 「”万引き家族”にはノレたのに、この映画にノレないってのは、自分は長く日本人をやりすぎたせいかなあ?」なんてことを考えてしまった。 中盤あたりの緊張感やスピード感は、なかなかうまいなあ、って思う。 でもまた最後の方で、えらく後味悪いし。 アカデミー作品賞、自分にとってまたもやハズレ映画でした。 [ブルーレイ(吹替)] 3点(2020-10-20 21:44:30) |
2. ハドソン川の奇跡
「クリント・イーストウッドもの」。 自分は、勝手にそういうジャンルを脳内で作っている。 良く言えば、「簡単に結論を出さない、深く考えさせられる映画」。 悪く言えば、「奥歯に物がはさまったままのような、スカッとしない映画」。 自分は、どちらかと言えば後者の考えに近い。 いい映画なのかもしれないけど、イーストウッド監督作品を映画館で見たいと思ったことは、これまで無かった。 ところが、本作には驚愕させられた。 これは映画館で見たかったなあ。 「いい映画を見た!」という単純な感動を、他の観客と一緒に味わいたかった。 後からよくよく考えると、そんなに複雑な話じゃないんだけど、ハラハラさせながらクライマックスに持っていくのが本当にうまい。 日本だって、いや日本ならアメリカ以上に、この程度の実話はいくらでも転がってると思う。 でもここまでキチンとした脚本、映像にできる人は日本にはいない。 今回はイーストウッドに脱帽。 しかも見終わった後、スカッとするし。 特にラストの副操縦士! あのセリフで映画が終わるって、なんてカッコいいんだ! [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-07-07 22:33:09) |
3. 鋼の錬金術師
原作を全巻読んでるけど、なかなかの傑作ですよ。 特に終盤、「そろそろダレてきたかな?」と思った瞬間、最後に伏線を回収してビシっと締めてくる。 これほど見事なラストのマンガは、そうそうあるもんじゃない。 それに比べてこの映画の駄作感。 なんの考えもなく、原作のオイシイところを適当にチョイスして「いっちょ上がり」感ありあり。 オイシイところを繋いだだけだから、セリフは説明ばかりで、それなのに悪役は何が目的なのかさえよく分からない。 本当に原作がかわいそう。 [ブルーレイ(邦画)] 3点(2018-06-10 01:17:18) |
4. ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー
うーん、これはちょっとひどい。 彼らの悩みや選択にちょっとついていけない。アメリカ人なら平気なのかな? というか、ファン向けのサービス映画だから、話の内容なんてどうでもいいのか? いや、でも自分も1が楽しかったから、2,3と順に見ているわけなんだけど... 話の内容に高校生らしい清々しさがないと、歌も踊りもそんなに楽しく見られない。 [DVD(吹替)] 4点(2018-01-21 21:24:12) |
5. ハイスクール・ミュージカル2<TVM>
前作で「悪役女子がいいね」って書いたら、こっちではほとんどヒロイン級の扱いになってた。 しかも、夏休みにリゾートホテルでバイトという、ノリノリの展開が期待できる設定。 ところが、話の内容はだんだんと暗くなってくるし、クライマックスへの繋ぎにも話に無理がある。 だから前作ほどは楽しめなかった。 野球を使ったダンスとか、楽しいシーンもあったけどね。 [DVD(吹替)] 6点(2018-01-21 18:26:56) |
6. ハイスクール・ミュージカル<TVM>
エンドロールが流れ始めた瞬間、「えっ?もう終わりなの?」とつぶやいていた。 彼らの物語をもっともっと見ていたかったから。 こりゃ楽しい。思い切りハマれた。 彼らが踊りだすと、「ああ、ダンスで選ばれたプロの俳優さんなんだ」と改めて思うけど、それ以外のシーンでは本当に歌のうまい高校生に見えた。 バスケも程良くヘタだし(笑)。 特に、敵役の白人女子が分かりやすくていいね。 ああいうコミカルな悪役女子はアメリカ映画ならではだなあ。 もっと早くこの映画に出会いたかった。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2018-01-03 00:15:44) |
7. バケモノの子
長いこと映画見てるけど、こんなに期待して映画を見に行ったのは初めてだ。 点の辛い自分にとって、3作連続8点以上を付けることのできた監督なんて、これまで居なかったから。 そして今回で4作目。 結論から言うと、素晴らしいです。 夏休みエンタテイメント作品として、文句なしの出来。 普通なら、売れそうな題材思いついたら、周りの大人の事情もあって、前編後編どころか4部作5部作と引き延ばそうとするもんなのに、一気に一つの映画として見せてくれる。 そして、続編の可能性を全く残さないキッチリとした結末。 映画としての完成度もさることながら、その志の高さにも感激した。 とにかく、多くの人に見てもらいたい作品です。 できるだけ一人ではなく、親子、恋人、親友なんでもいいから仲の良い人と見に行って、映画見終わった後で語り合ってほしい。 たぶん、細田守監督の一番の狙いも、そこにあると思う。 [映画館(邦画)] 9点(2015-07-11 22:11:01) |
8. パシフィック・リム
古い日本の怪獣映画・ロボットアニメへの猛烈な愛を感じる。 なんかちょっと気恥ずかしいくらい。 だって、自分も確かに夢中になって見たクチだけど、さすがに昔の怪獣映画・ロボットアニメを今見ようとは思わないから。 吹替とはいえ、「ロケットパ~ンチ」には正直参ったなあ。 でも、愛があるからって、いい映画とは言えないかな。 お話がろくな説明もないままどんどん飛んでくし、終盤は盛り上がりに欠けるし。 なにより、主人公の魅力が乏しいのが痛い。 ハリウッド大作だからって、体も性格もマッチョはないでしょマッチョは。 おまけにヒロインまで結構マッチョだし。 結構引いたなあ。 この辺は、やっぱりわかってないなあって感じ。 怪獣映画・ロボットアニメの主人公・ヒロインは、細身って決まってるの! そして、性格はいろいろだけど、少なくとも学校や職場では、目立たない存在。 これにつきる。 そして、変身したり、ロボットに乗り込んだ瞬間だけヒーローになれる。 こうでなくちゃ。 あっと、この映画はあくまでハリウッド映画だったんだっけ。 日本人の視点であんまり文句言っちゃいけないか。 中盤までは結構楽しかったしね。 [DVD(吹替)] 6点(2014-03-02 23:39:39) |
9. バッファロー'66
自分はこの映画、ダメだった。 お話と映像の退屈感が、どうにも。 邦画の「悪人」ほど反感を覚えたりはしないけど、お話が退屈だから、女が男に惹かれる理由を考えてしまったり、車が気になってしまう点は同じ。 自分、車マニアじゃないけど、さすがにハチロクがでてくりゃ「おお?」と思ってしまう。 でも、女が男に惹かれる理由も、ハチロクである理由(1998年のアメリカでも、マニュアルの小型車ってかなり特殊でしょ)もキチンと説明してくれないから、モヤモヤ感が残る。 ただ、ラストの締め方にはなかなか好感持ったけど、それだけじゃね。 中盤、実家での長い食事シーンで「狙いすぎだよ」って思ったけど、その感想は最後まで見ても消えなかったなあ。 [DVD(吹替)] 4点(2013-06-17 00:01:16) |
10. 犯人に告ぐ
地味すぎて、今一歩ノレない映画だった。 だって、「子供の誘拐殺人」って警察関係者なら、一番「燃える」事件じゃないかなあ? 警察関係者の正義感が一番発揮されるという意味で。 それが全然見えなくて、出世とか女をくどく方が大事ってなあ。 そんな「動機」で頑張られても、見ているほうはシラけるばかり。 それでも、最後の方は地味ながらも、まずまずの緊張感を持って見られた。 終わりはちょっとあっけなかったけど、まあしょうがないかな。 「子供の誘拐殺人」の犯人なんて、卑怯者の極地だから、こっちが納得できる「動機」があるわけないしね。 [DVD(邦画)] 5点(2013-01-20 17:44:56) |
11. バーレスク
《ネタバレ》 序盤、下着同然の姿で激しく歌い踊る劇場シーンで度肝を抜かれるけど、その後は、意外性のないサクセスストーリー。 脇役のキャラ設定がはっきりしていて、安心して見られるというか。 逆に、主人公のキャラ設定はちょっと好きになれない。 「勝気で才能あって実力もあって」って、じゃあそのトシまで何してたのよ?って、ついつい思ってしまう。 最初からやけに歌うまいし。 それに、「挫折→特訓」のないサクセスストーリーなんて、クリープのないコーヒー(古っ)、紅生姜のない牛丼みたいなもんで、日本人としてはちょっと物足りない。 って、そんなもんアメリカ製ミュージカル映画に求めちゃいけないか。 豪華な劇場シーンを楽しむ映画なんだろうね。 [DVD(吹替)] 6点(2012-10-21 23:09:35) |
12. バトルシップ(2012)
こりゃ楽しい。 見終わったあと、真っ先にそう思った。 ツッコミ所満載なのも含めて、楽しまなきゃ損。 今回自分は1人で見ちゃったけど、「中学生くらいのとき、男同士の大勢で見たかったな~」なんて思った。 映画見終わった後、ワイワイやれるし、1人くらいは軍事オタクがいたりして、色々解説してくれたりして。 それにしても、この脚本書いた人、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のファンでしょ。 違うかな~? このノリと、あえてツッコミ所を山ほど残して楽しませるって手法が同じだから。 それに、日本向けのサービスシーン多すぎだし。 しかし、こんなに面白いなら映画館で見ればよかった。 大画面で見るべき映画だし、楽しい映画だし。 気にはなってたんだけど、評判イマイチだったんでやめちゃったんだったよなあ。 自分のカンを信じればよかった。もったいないことした。 [DVD(吹替)] 7点(2012-09-30 04:48:53) |
13. 母なる証明
オープニングのオバチャンのダンスからして、わけがわからない。 序盤なんか、少し退屈なくらい、話がどう進むのか、予想もつかない。 でも、中盤からは、どう話が進むのかわからないまま、一気に緊張感が出る。 そういう意味では、サスペンスとしてよく出来ている。 ただねえ、見てて楽しいわけじゃない。 「頭が悪いから、人に騙されて、人に嫌われて、貧乏で」って、それじゃ見ているほうは救いがないじゃん。 それがこの映画のウリなのかもしれないけど、自分にはどうにも。 だから、見終わったときの感想は、「お前ら、子供が5歳のときに死んどけ」だった。 邦題を「母なる証明」ってつけた意味もわかった。 これは、角川映画「人間の証明」のオマージュでしょう。違うかな?雰囲気はよく似ているから。 ただし、映画としての出来は、こっちのほうがはるかにいい。 でも、もう一度見たいとは絶対思わないっていう意味では、同じようなもん。 [DVD(吹替)] 4点(2012-01-07 16:37:40) |
14. バトル・ロワイアル 特別編
ストーリーは矛盾だらけだし、主人公は影が薄い。 でも中学生同士の殺し合いを徹底的に描いて、かつ性描写はゼロ。 要するに、たくさんの客に来てもらえばそれでいいっていう映画。 この映画がきっかけで、暴力シーンが過激でエロはゼロっていう邦画がたくさんできたけど、やっぱり好きになれないなあ。 まあ、これの通常版の公開当時、ものすごく話題になって、自分もレンタル開始直後に見た記憶あるから、あまり人のこと言えないんだけどね。 確かに柴咲コウとビートだけしの存在感が大きく、見ていて楽しい。 でも、主演より脇役が目立ったら、それは映画としては失敗でしょう。 [DVD(邦画)] 4点(2011-02-26 17:30:45) |
15. ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
結婚式前の男同士のバカ騒ぎってのは、自分もつきあったことあるなあ。 うん、会話の中身はこんなもん。旧知の男同士なんて下ネタばかり。 ただ、映画でやってることにはついていけないなあ。 だって犯罪なんだもん。引きまくり。全然笑えない。 いい大人が「酔っ払っていたので覚えていません」は通じないよ。 だから、ラストも「あ、そう。だから何?」って感じ。 というわけで、自分には合わない映画でした。 [DVD(吹替)] 3点(2011-02-12 20:16:06)(良:1票) |
16. ハッピーフライト(2008)
《ネタバレ》 前半コメディ、後半パニックものっぽくなるという摩訶不思議な映画。 テンポがいいからあまり気にならないけど。 ただし、飛行機が最悪墜落するかも、なんて場面になったら新米CAなんて役柄は当然ストーリー進行の蚊帳の外になってしまう。 だから主役とされたCAは、後半すっかり影が薄くなってしまい、今までの話はなんだったの?と思った。 それと、気になったのは全日空(ANA)の宣伝臭がかなり強いこと。 人災かも、と思わせるストーリー展開なんだけど、「少なくとも全日空のミスっていうことだけは絶対ないな」と途中で思ってしまった。 また、想像だけど、「NHKのプロジェクトXみたいに」とか「アポロ13のNASAが全日空になるように」なんて指定があったんじゃないかと思った。 架空の航空会社っていう設定なら、もっと物語に入り込めただろうに、そう割り切って協力するほど日本企業は映画好きになれないんだろうなあ。 でも、前半の小ネタやコメディシーンは楽しいし、後半もまずまず話をまとめてくるし、企業タイアップの制約が極端に多かったと思われる中、監督さんは脚本含めて「ご苦労さん」って感じ。 [DVD(邦画)] 5点(2010-10-11 23:41:51) |
17. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
半分暇つぶしで見たが、どうしてどうして。これは相当な良作。 バブルもホイチョイも苦々しく見ていた部類なので、序盤のうちは批判的に見ていた。 「大蔵省の役人は浮かれてなかった、単に頭が悪かった」「不動産取引規制?総量規制だろうが」「バブルの頃の六本木は一歩入れば空き地だらけだっただろうが」などなど。 ところがコメディとはっきり分かってくると、どんどんのめりこんでいける。はっきりとバックトゥザフューチャーを意識して作られているが、本家よりずっと楽しい。「キスしなかった」ことも自分にとっては重要なポイント。 そして序盤の伏線が次々に効いてきて、まさかの終盤。ノリすぎも許せるラスト。広末をいい女優さんだと初めて思った。 ある程度の社会人経験がなければ理解不能だろうし、10年後に見た場合、この楽しさは残っていないと思うので1点引いとくが、今現在、邦画コメディの最高峰。 [DVD(邦画)] 8点(2008-04-14 00:01:08) |
18. バイオハザード(2001)
タイトルだけ知っているグロいゲームの映画版だから、今まで食わず嫌いだったけど、案外楽しめた。思ったよりグロくなかったし。 ホストコンピュータが敵で、それと会話しちゃうというあまりーに古い設定には笑ってしまったけど、楽しめたんだからOK。 ところで、犬を倒すシーンで、子供に「実際に使える技なの?」と聞かれて、「あれは3角跳びって言って、空手の大山倍達やプロレスラーの初代タイガーマスクの得意技」と得意げに答えた。 でも、後になって、あまりーに古い例えだったことに気付いた。喋るホストコンピュータを笑う資格がない。 [DVD(吹替)] 6点(2008-02-11 23:56:53) |
19. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 いくつかの許せないところがなければ、と思わせる惜しい映画。 許せないところとは、 1.クライマックスシーン: 出会いそのものを無かったことしてしまう、なんてストーリーはひどすぎる。それじゃ夢オチと変わらない。 2.子供への暴力シーン: 何も暴力シーンを映像で見せなくたって、映画として成り立つはず。 3.刑務所のシーン: 過去を変えれば現在もまったく変わる、なら現在で人を刺しても構わない。そんなわけないでしょう。この時点で主人公への感情移入はなくなる。 ところで、ラストシーンが大昔に見た原田知世版の時をかける少女にそっくりだったのにはちょっと驚いた。ああいうラストはタイムスリップものの定番なんですかね。 [DVD(吹替)] 7点(2007-12-02 22:33:29) |
20. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 公開当時、かなり期待して映画館に行ったが、がっかりして出てきた記憶がある。 今回久しぶりに見たが、当時と印象がまったく変わらないのに驚いた。 とにかく親の恋愛に首をつっこむのが、気持ち悪くてしかたない。あげくのはてに、若い頃とはいえ母親とキスだなんて、悪趣味すぎる。 この感覚はアメリカ人と日本人の違いなんだろうと今まで思っていたけど、ここの評価でちょっと自分の感覚に自信がなくなった。でも嫌なものは嫌。 終盤、恋愛ごっこが終わって現代に帰るまでは、すごく楽しいんだけどね。 ところで、今回見て驚いたのは、22年前でもトヨタ車が高級車扱いだったこと。それと、アメリカにウサギ小屋と言われた日本の住宅事情は、22年たっても相変わらずなこと。 最初、家見てて、ずいぶん金持ちだけど趣味は悪い人たちだな、なんて思って見てたので、ラストは別の意味でショックだった。 [DVD(吹替)] 5点(2007-11-20 00:09:01) |