261. トレイン・ミッション
《ネタバレ》 リーアム・ニーソンの映画には外れが少ないと思ってますが、本作はその中でも最上級の出来です。本作の質を向上させたのはなんと言ってもヴェラ・ファーミガとパトリック・ウィルソンの死霊館コンビ。この2人がサスペンスとして話を盛り上げてくれてます。本作のクライマックスは10年間通いつめた通勤列車の顔だけは知っている仲間と犯人を追い詰めるところ。謎のグループに追われる者をみんなで「我々が助ける」と立ち向かうその連帯感が一番の見どころでした。単発物かと思ったが続編を匂わせる結末。ほんとに作るのかしら? [映画館(字幕)] 8点(2018-04-14 23:10:55) |
262. ミスミソウ
《ネタバレ》 原作既読。常日頃(でもないが)「ホラーの怖さは人間の怖さ」を標榜している私としては、この原作は特A級のホラー作品である。この作品にいわゆるサイコパスは登場しない。みな何を考えてそういった行動を取ったのか第3者でも十分理解できる。しかしここに繰り広げられるのはイジメに端を発した凄惨な殺し合いであり、登場人物ほぼ全員が悲惨な死をとげる。そしてみな死の間際に「なぜこうなった?」と失意と絶望の中で死んでいく。ここに見る者はゾッとするのである。 さて劇場版であるが、その登場人物の心理を描こうとして描ききれていない。描こうと努力した後は見えるが。結果として印象に残るのは血まみれになった殺し合いのみである。みな、血まみれになって良く努力したと思うが方向性がちと違う。何よりもあの改変されたラストは私的には絶対にナシである。あのキャラこそが最も悲惨な死をとげなくてはならなかったのに。どんなに後悔しようとも結局自分のした事は自分に返ってくるのである。 努力賞として標準点はあげようと思ってたのに、ラストでマイナス2点でこの点数です。 [映画館(邦画)] 4点(2018-04-07 15:01:54) |
263. シェイプ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 ごめん。私にはただの半魚人にしか見えなかった。それは私の心が貧しいからだと思うが、肝心な所で「ただの清掃人だ」とか核心をつく事言うなよ!とか、そしていの一番に駆けつけるのが、そっちの方かい!とか思ってしまった。でもヒロインはF,U,C,Kとやったり、あんたもなかなか言うねーと思う。そう言うのは嫌いでないです。画面の雰囲気と音楽も良い。全体として見て損する映画ではないです。 [映画館(字幕)] 6点(2018-03-03 18:48:16) |
264. 羊の木
《ネタバレ》 原作既読。原作は毒の強い話だが、映画はストーリーを完全に書き直して全く違うお話になってます。原作の毒気は完全に消え失せて何ともピンボケなストーリーになってしまった。一番ダメなのは受刑者の犯罪を隠して受け入れる事にした事。彼らの犯罪の凶悪さに驚き、それでも彼らを受け入れねばならない心理的な葛藤こそが見どころなのに。でも木村文乃のロックバンドには笑った。お前らの曲はそのパターンだけか?って。 [映画館(邦画)] 5点(2018-02-03 16:05:00)(良:1票) |
265. スリー・ビルボード
《ネタバレ》 この作品、全く圏外だったんだけど劇場で予告編を見てその過激さに驚いて急遽見た。もう少しコメディタッチかと思ったが、想像をはるかに超える深刻なドラマだった。この夫人の行動は個人的には行き過ぎだと思うが、そうせざるを得ないやり場のない怒りは理解できる。そして怒りをぶつけられた署長も、その署長を慕う部下も皆やり場のない怒りを抱えている。結局誰も救われる事なくドラマは終わる。せめて映画なんだから観客に何らかのカタルシスは与えてほしい。と思うが、捨て難い作品なのでこのくらいの点数は上げざるを得ないです。 [映画館(字幕)] 7点(2018-02-03 15:43:10) |
266. ザ・リング/リバース
《ネタバレ》 B級感満載のオープニング。かなり安いドラマになりそうな予感がする。別に安くても面白ければ(ホラーなら怖ければ)いいんだけど、騒がしくて怖さにも集中できない。監督はホラーに関しては素人だね。ストーリーは確かに原点回帰と言えるが、さしたる工夫もなくオリジナルを再現しても怖くはない。何よりも主役は呪いを解いてないと思うが死なないのは何故だ?それともこの後で死ぬのか?オリジナルのリングの怖さは、主役が助かり「呪いの連鎖がやっと切れた」と思わせて実は全然違っていた(主役は無意識に呪いを解く行動を取っていた。それは何だ?)と言う展開なんだけど、リバースで新たな呪いの連鎖が始まりますと言われてもねぇ。シリーズ化狙いが見え見えだけど、この出来だと次はないでしょう。 [映画館(字幕)] 4点(2018-01-27 18:40:29) |
267. ダークタワー
《ネタバレ》 退屈。タワーはそこにあるだけ。それを壊そうとする者と守ろうとする者の戦いのドラマだが、なぜタワーが壊れるとこっちの世界も終わるのか、全く何の説明もない。壊そうとするマシュー・マコノヒーは超能力使いまくりだが、守る方は二丁拳銃のみって不公平だわ。どのキャラもあまり特徴がなく2時間が長かったです。 [映画館(字幕)] 4点(2018-01-27 18:15:53) |
268. ジオストーム
《ネタバレ》 TVCMで流れている「カレシも凍る」と言うキャッチコピーがこの映画を一番端的に表しています。今時珍しいくらいのトンデモ映画。冒頭3分で「あ、こいつが実は黒幕か?」と思ったが、見進めるに従ってそんな意外な展開は期待してはいけないと悟った。人間の力で気象がコントロールできるなんてあり得ないくらい傲慢極まる思考なんだけど、そんな突っ込みすら無粋に思えてくるくらいのトンデモ映画でした。 [映画館(字幕)] 5点(2018-01-20 19:55:33) |
269. 劇場版 マジンガーZ/INFINITY
《ネタバレ》 オリジナルアニメをリアルに見た世代です。当時は大評判だった。もりもり博士が非業の死をとげた回は新聞のテレビ欄に「もりもり博士の死」と写真付きで掲載された。当時その酷い死に方に子供心にもショックを受けたものだ。2博士がもりもり博士の遺影を掲げているシーンはグッときた。さて本作品だが、リサと言う新キャラが何となく綾波レイみたいな外観だなーと思っていたが、これはいつ作られるか分からないエヴァの完結編をマジンガーZがやってしまったと言う事でいいんじゃなかろうか?いやもうこれでいいよ、とか思ったりした。 [映画館(邦画)] 6点(2018-01-14 17:51:47) |
270. キングスマン: ゴールデン・サークル
《ネタバレ》 論理的に見ればまぁメチャクチャなんだけど、2時間退屈する事なく見れたんで及第点でしょう。前作よりキレは落ちてますが、エルトン・ジョンに救われましたね。 [映画館(字幕)] 6点(2018-01-06 18:17:06) |
271. マシニスト
《ネタバレ》 アマゾンプライムで鑑賞。クリスチャン・ベールの激ヤセぶりが目当てで見ました。まぁこの映画では痩せた事よりも1年間寝てないのは何故?の方が主題だが、人間、良心の呵責に苛まされると1年間も眠れなくなるのかと思うと、毎日ぐっすり寝ている俺は何なんだと逆に良心の呵責を感じた。確実に寿命を縮めたであろうクリスチャン・ベールに+1点。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-12-31 19:13:11)(笑:1票) |
272. スター・ウォーズ/最後のジェダイ
《ネタバレ》 素晴らしい。これは確かに「帝国の逆襲」だが、あれ以上に反乱軍は追い詰められている。今回のテーマはただひたすら逃げるのみ。生き延びることが全て。たとえどんなに人数が減ろうとも、武器も何もかも投げ捨ててでも。どっかで見たと思ったら夏に見た「ダンケルク」だった。明日のために今日の屈辱に耐えると言うのは旧ヤマトの第1話からの共通のテーマだが、血気盛んな若者にはなかなか受け入れがたい。冒頭のポーの盛大な消耗戦とフィンとともに行う無駄な作戦も最後は撤退に集約して行く。最後のルークの勇姿も反乱軍を逃がすためのもの。よくここまで徹底して描き切ったものだと感心した。年末を飾るにふさわしい傑作でした。 [映画館(字幕)] 9点(2017-12-16 13:17:04)(良:2票) |
273. GODZILLA 怪獣惑星
《ネタバレ》 えっ?これもシリーズ物?まぁシリーズでも別にいいけど、せめて1本の映画として完成するところまでは作ってよ。これじゃオープニングで終わりだよ。私は多分見なかったことにして次作以降はもう見ないと思います。 [映画館(邦画)] 3点(2017-12-10 23:04:16) |
274. ジャスティス・リーグ(2017)
《ネタバレ》 DCコミックス版のアベンジャーズと言う事は分かっているが、ワンダーウーマンことガル・ガドットだけが目当てで見ました。本作のワンダーウーマンも悪くはないが、100年も人間社会に潜んでいたからか、オリジナルの世俗を超越したかのような優美さと気品が若干損なわれてるように見えたのは残念だった。今回はおバカな男どものお母さん的な立場だが、みんなのリーダーとなることへの逡巡を示すシーン(1人で戦う分には弱い者を助けるだけで良いが、リーダーはみんなに命を賭して戦いを命じる必要がある)と言うのは彼女の立ち位置が明確に分かる。そう、冒頭のシーンでも分かるが彼女は悪を倒すよりも市民の命を守る方が優先なのだ。まだまだ続きそうだが、ワンダーウーマンが出るなら見るかもしれない。 [映画館(字幕)] 6点(2017-11-25 22:01:18) |
275. ジグソウ:ソウ・レガシー
《ネタバレ》 「ソウ・ザ・ファイナル」公開時に「もう続編、スピンオフ、前日談物は一切作らない」と明言していたのは有名な話だ。時を経てその約束も反故となり本作は公開された。正直、見るに当たって随分葛藤もあった。予告編に流れる処刑ゲーム満載のB級の雰囲気からして「これは見たらイカン奴だ」とも思った。が、その是非を確認するのも1ホラーファンの使命とも思って見に行きました。 見た第一印象としては思ったよりは悪くないです。ソウシリーズの新作としてはおそらくこれが精一杯だろう。見る前には「今度のはゴードンが主役かねぇ」とか「いやホフマン実は生きていてゴードンを血祭りにあげるんだよ」とか色々アホな妄想をしていたが、蓋を開けて見れば完全な新キャラによる新シリーズの再起動でした。しかし回想シーンも後付けの新エピソードばかりだし、処刑ゲームも結局は怨恨に起因している。そう、ジョンも新キャラも自分の恨みを晴らしているだけだ。それにしてもジョン、一体何人子分がいるんだよ。こりゃもう2〜3人は出て来そうだな。 点数は私自身の怨恨もありかなり辛いです。 [映画館(字幕)] 4点(2017-11-11 16:29:47) |
276. IT イット “それ”が見えたら、終わり。
《ネタバレ》 本作は「子供の恐怖」を具現化した作品だ。子供の頃は様々な物が怖い。ある子はそれが壁にかかった絵だったり、潔癖性の母親に感化されて病気が怖かったりり、あるいは虐待する父親が怖かったり、それらを総合してみんなが恐れる物がピエロだった。ちゃんと作れば傑作になるはずの作品だが、内容は思いの外トホホな作品でした。スティーブン・キングの描く世界は知能指数ゼロと良く言われるが本作もその範疇の作品でしたね。一言言わせてもらうなら、怖い物を怖いと認めることも大切だと思うがねぇ。カラ元気出してピエロを集団リンチにかければ解決?それは違うんじゃないの?二股掛けのベバリーにも共感できんし、不良少年も実際は父親に虐待されていたのにあれで終わり?いろいろ言い出すとキリがないのでこの辺で。 [映画館(字幕)] 4点(2017-11-04 13:37:09) |
277. ゲット・アウト
《ネタバレ》 まぁまぁ楽しめます。予告編を見ても何が起こるのかさっぱりわからないけど、実際に見てもこの先に何が起こるか全く予想が立たず、常に緊迫感と不安感に包まれます。個人的にはこの不安感が心地良かった。オチはちょっとガッカリだけどそこまで充分楽しめました。 [映画館(字幕)] 6点(2017-10-29 18:32:42) |
278. ブレードランナー 2049
《ネタバレ》 IMAX3Dで鑑賞したが、正直3Dはいらないと思う。IMAXのみなら良かった。映画はまぁ努力賞だ。旧作の雰囲気を壊さずに旧作から30年後の未来をよく再現した。音楽もまるでヴァンゲリスのようだ。雰囲気的には満点をあげても良い。にも関わらず、脚本の中身の無さには驚いた。ドゥニ・ヴィルヌーヴ、と言うよりリドリー・スコットは旧作から35年も経ってこの作品で一体何が訴えたかったのだろうか?今回の刑事役のKことライアン・ゴズリングは最初からレプリカントだと明らかになっているので、レプリカント対人間の命を削るかのような死闘もない。つーかこれ誰が人間なんだ?と言う感じ。全般的に人間味が薄く退屈なドラマだった。だが、雰囲気が良かったんで何となく酷評する気にはならないんだよねぇ、これ。ガフ役のE.J.オルモスが出てきて折り紙を見せるシーンはグッと来た。これ、オールドファンが旧作を懐かしむ作品じゃなかろうか?それでも160分は長すぎるけどね。 [映画館(字幕)] 6点(2017-10-28 18:14:34) |
279. アナベル 死霊人形の誕生
《ネタバレ》 「死霊館」とそのスピンオフである「アナベル」は安定のクオリティですね。本作も特に前半が素晴らしい。久々に怖いと感じた。これは子役の演技が真に迫っているからでしょうね。終盤少しサービス精神が過ぎたかホラーハウスみたいになってしまったが、充分楽しめた。ラストのおまけ映像は意味が分からないと思いますが、次回作の予告なんであまり気にしなくていいです。個人的には次回も楽しみです。 [映画館(字幕)] 7点(2017-10-16 00:03:34) |
280. 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)
《ネタバレ》 まず、作品全体の雰囲気は悪くないです。にも関わらずこの出来の悪さはどうしたものか?わざとなのか、いやわざとだろうと思うが、人間たちの馬鹿さ加減があまりに酷すぎて途中から白けた。あの基地警備のザルさ加減はどうしたものか?地下にあんな広大な空間があるのに放ったらかし。しかも基地のど真ん中に巨大なガソリンタンク。手榴弾1個で吹っ飛んじゃったよ。ウィルスの影響で口のきけない人間が出始めたそうだが、それ以前にみんな脳をやられてない?中盤の大佐とシーザーの会話シーンは人間の闇に触れたシーザーの絶望的な表情が良かった。この映画で評価できるのはシーザーの表情だけですね。 それともう一点。あのボウガンを持ったにーちゃんは結局何だったのか?途中何度も思わせぶりな表情しておいて結局何のために出てきたのか分からない。武器も1人だけボウガンって、せめて無痛ガンくらい持ったら? [映画館(字幕)] 5点(2017-10-14 22:12:18)(良:1票) |